Pfizer’s Phase 2/3 ‘COVID Pill Study’ Reveals Potential Antiviral Treatment (PF-07321332) Under Investigation
イベルメクチンを取り巻く謎
なんか最近は「現実世界に生きているのかどうかわからくなりつつある」という感じで、今に始まったことではないとはいえ、世で「良い」とされて進められてることと「平行して実際に起きているさまざま」の軋轢というのかギャップというのかがものすごすぎて、
「これは本当に現実なのか?」
と思わせるような心境とも近いものですが、しかしまあ、いわゆる陰謀論的とかデマとか言われるような話はともかくとして、コロナの治療というものに関して不思議だったのは、イベルメクチンの治療薬としての使用を徹底的に阻害する動きが主要国で強固であり続けたことでした。
いちおう書いておきますと、別に私自身は、特にイベルメクチンの強い推奨者ではないです。
しかし、
・確実に効果がある国がたくさんあった
・副作用はほぼない
というものについて、それぞれの国や地域が本当にコロナの感染者や重症者の対策に困り果てていたのなら、導入すること自体にそんなに強く反対する意味はないと思ってはいました。
以下の記事でもふれましたが、60を超える研究のメタ分析で、驚異的な効果が出ていることはすでにわかっています。
63にのぼる論文のメタ分析で、イベルメクチンの驚異的な治療・予防効果が判明…
投稿日:2021年8月14日
以下が、63の研究を分析した、予防効果と治療効果です。
イベルメクチン治療による新型コロナの改善率
ivmmeta.com
こんなにいろいろと結果が出ているのなら、仮に、他の何らかのリスクがあったとしても「普通なら導入するものでは?」とは思っていました。
ここまで強固に主要国が拒絶している理由は、以前は、「ワクチン接種を推し進めたいからかな」とか思っていましたけれど、今の世界の状況を見ていますと、イベルメクチンが導入されようが、何が導入されようが、もう「ワクチン接種の推進はそれとは関係ない」ということになっていますので、イベルメクチンを導入したところで、変化はないと思います。
なら、ワクチン接種もこれだけ進んだのだし、「もう許可していいんじゃないの?」とは思います。
実際、インドで感染拡大がどうしようもなくなっていたウッタルプラデーシュ州では、州政府自らが「イベルメクチンで我が州のコロナ災害は去った」と述べていたことがインド大手メディアで報じられています。 5月のことです。
以下は、インディアン・エクスプレス紙の報道の冒頭です。
ウッタルプラデーシュ州政府は、イベルメクチンの早期使用が低い陽性率を維持し、死亡を低く抑えるのに役立ったと述べた
Uttar Pradesh government says early use of Ivermectin helped to keep positivity, deaths low
indianexpress.com 2021/05/125例のインド国内初の Covid-19 クラスターがウッタルプラデーシュ州で報告されてから 1年後、州政府はイベルメクチンの大規模な「予防的および治療的」使用を導入した最初の州であると主張し、この薬は、他の州と比較して、ウッタルプラデーシュ州がより低い死亡率と低い陽性率を維持するのに役立ったと述べた。
州保健局は、2020年8月6日、医療保健サービス局長が率いる委員会の後、Covid患者、医療従事者の緊密な接触、および政府命令による患者自身の治療の予防策としてイベルメクチンを導入することを決定し、それを先に進めていた。
以下は、インドの首都デリーでの推移ですが、イベルメクチン導入を開始して以来の 1ヶ月かそこらで、感染者数が 100分の1とか、そういうことになった。
インドの首都デリーの感染確認数の推移
JHU CSSE COVID-19 Data
それでも、主要国は無視が続いていて、オーストラリアなどは、保険当局が「イベルメクチンを正式に禁止する通達」を 9月10日に出しています (オーストラリア政府サイト)。
「不思議だなあ」とは思っていたのですが、最近、アメリカのいくつかの記事、あるいはファイザー社の広報を読んでいて、「これが理由かも」と思ったことがありました。
それは、
「ファイザー社がイベルメクチンと同様の作用機序の経口薬を出す」
ということです。
ファイザー社のウェブサイトによると、フェーズ2/3の試験に入るようです。
もちろん、イベルメクチンの各国の拒絶とは関係ないかもしれないですが、少しご紹介します。
プロテアーゼ阻害剤
これに関して、複数のアメリカのサイトや SNS などで、伝えている方々がありましたが、米ゼロヘッジの記事を短くご紹介します。
ファイザーが「あの馬の駆虫薬」と類似性があると疑われる COVID 薬の最終試験を開始した
Pfizer Launches Final Study For COVID Drug That's Suspiciously Similar To 'Horse Paste'
zerohedge.com 2021/09/28
アメリカで強固にイベルメクチンが否定され続けている謎に関して、そのパズルのピースが出現した可能性がある。
9月27日、米ファイザー社はコロナ感染者と接触した可能性のある人たちの発症を防ぐように設計された COVID 予防薬のフェーズ2/3試験を開始すると発表した。
偶然にも、 ファイザー社のこの薬はイベルメクチンと少なくとも 1つの作用機序を共有している。イベルメクチンは、何十年もの間、人間に使用されている抗寄生虫薬であり、また、Covid-19 に対するプロテアーゼ阻害剤として抗ウイルス効果を機能させることがわかっている。
ファイザーの新薬は、冗談めかして「ファイザーメクチン」と呼ばれているが、ファイザーはこの薬を「強力なプロテアーゼ阻害剤」と表現している。
2021年3月の論文「SARS-CoV-2 病因の主要タンパク質に対するイベルメクチンの結合効果の調査」(論文)では、
> イベルメクチンは、プロテアーゼ、およびヒト TMPRSS2 の遮断薬として発見された。
とあるが、「PF-07321332」と呼ばれるファイザーの新薬も、ウェブサイトによれば、
> PF-07321332 は治験中の SARS-CoV-2-3 CL プロテアーゼ阻害剤抗ウイルス療法だ。
と書かれてある。
これはまさに、人間と動物の両方で多くの理由で使用されている予防薬であるイベルメクチンが行ってきたことでもある。しかし、ファイザーのこの実験薬とは異なり、イベルメクチンはすでにインドからブラジルまで、現実として、数十万人の命を救った可能性がある。
アメリカをはじめとして、世界中で、「馬の駆虫薬」として、イベルメクチンを使用する人々を中傷するキャンペーンが行われている中でのファイザーの新薬の治験発表となった。
ここまでです。
記事はさらに続きますが、まあ、他のさまざまなことはともかく、ここで取り上げられているのは、「プロテアーゼ阻害剤としての共通性」ということですが、共にプロテアーゼ阻害剤であるというだけで、ファイザー社がイベルメクチンを真似たとは言えないでしょうが、そもそも、
「プロテアーゼ阻害剤とは何か」
ということになりますと、辞書的な説明では以下のようになります。
> プロテアーゼ阻害剤
> プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の働きを妨げる物質の総称。動植物,微生物などに広く見出され,通常は天然の生物由来のものをさすが,医薬として人工のペプチドなども合成されている。 (百科事典マイペディア)
あるいは、もっと「具体的なところ」では以下のような説明もあります。
> プロテアーゼ阻害剤
新タイプのエイズ治療薬。プロテアーゼはたんぱく分解酵素。AZTに代表される従来のエイズ治療薬はエイズウイルス(HIV)が人間のリンパ球などに感染した後、遺伝子RNAをDNAにかえる逆転写酵素の阻害剤だった。ウイルスはその後、リンパ球などのたんぱく質をプロテアーゼで壊して自分用に作り変えるが、プロテアーゼ阻害剤はこの過程を邪魔する。 (日本大百科全書)
この、日本大百科全書の説明を読んでいて、ふと思ったのですが、以前、医療関係者の方が、
「イベルメクチンの作用機序を見ると、エイズ治療薬に使える気がしてならない」
とおっしゃっていたことを思い出します。
それはともかく、プロテアーゼ阻害剤というのは、エイズ治療薬の場合は、
> ウイルスは、リンパ球などのたんぱく質をプロテアーゼで壊して自分用に作り変えるが、プロテアーゼ阻害剤はこの過程を邪魔する。
というものとして働くと。
これは、HIV に対してのものですが、では、イベルメクチンは「コロナ」に対して同じような阻害作用を持っているのか、つまり、
「たんぱく質を自分用に作り変える過程を邪魔する」
というような作用を持っているのかというと、持っています。
以下は、2020年6月のオーストラリアの科学者たちによる論文のタイトルです。
The FDA-approved drug ivermectin inhibits the replication of SARS-CoV-2 in vitro
FDA承認薬のイベルメクチンは invitro で SARS-CoV-2 の複製を阻害する
ここに「FDA承認薬の」とありますように、この昨年 6月などの時点では、アメリカ食品医薬品局は、イベルメクチンをコロナ治療薬として「承認」していたようです。
この論文の概要のハイライトには以下のように書かれています。
論文のハイライト
・イベルメクチンは、 COVID-19 原因ウイルス(SARS-CoV-2)の阻害剤だ。
・細胞培養で 48時間でウイルスの約 5000分の 1の減少をもたらすことができる。
・イベルメクチンは寄生虫感染症に対してFDAに承認されているため(コロナ治療に)転用できる可能性がある。
・イベルメクチンは、必須医薬品の WHO モデルリストに含まれているため、広く入手できる。
その後、FDA も WHO も「推奨しない」という方向に変わりましたので、論文のハイライトのうちのふたつは該当しなくなりました。
以下のような日本の報道が出たあたりから、正式にイベルメクチンへの拒否姿勢を鮮明にしたのだと思われます。
・WHO、イベルメクチン使用推奨せず コロナ特効薬との情報拡散 (AFP 2021/04/01)
・FDAがCOVID-19へのイベルメクチン使用に警鐘 (薬事日報 2021/03/25)
しかし、この論文にありますように、
「 48時間でウイルスの約 5000分の 1の減少をもたらすことができる」
という効果が、少なくとも研究では示されていました。
なお、イベルメクチンが「阻害」するのは「コロナのタンパク質」です。スパイクタンパク質も含まれます。それは以下の 2021年3月の論文のタイトルでもわかります。
Exploring the binding efficacy of ivermectin against the key proteins of SARS-CoV-2 pathogenesis
SARS-CoV-2病因の主要タンパク質に対するイベルメクチンの結合効果の調査
コロナの主要な病態の要因はスパイクタンパク質だと見られていますが、「そのスパイクタンパク質の結合を強力に阻害する」というものですので、まあ……何とも言えないですけれど、ワクチン後の後遺症に苦しまれている方にも、何らかの効果はあるのかもしれません。何ともいえないですが(ワクチンの場合、スパイクタンパク質の産生が持続的ですので…)。
それでも、以下の記事などで書いていますが、体内のスパイクタンパク質を放置しておくと、ヒトヘルペスウイルスの再活性化だの神経変性の問題だの何だのと、予測できない二次的影響が出るという場合もあるかもしれませんので、「スパイクタンパク質の体からの排除」が、今の世界での最も重要な部分なのかもしれません。
コロナの長期後遺症の原因が「日本人のほぼ100%が持っている」休眠中のウイルスが「再活性化する」ことによるという米国と中国の論文から見える、やや暗い未来…
投稿日:2021年9月6日
韓国で20代に続発しているクロイツフェルト・ヤコブ病の報道から、若者ばかりがプリオン病になる理由を…
投稿日:2021年10月4日
いずれにしましても、イベルメクチンには、そのような強力な「スパイクタンパク質阻害」効果があることがわかっていても、強固に主要国がその使用を拒否し続けている中で、華麗に登場したのが、使用されている成分はわからないながらも、イベルメクチンの作用機序と一部同様であるかもしれないファイザー社「プロテアーゼ阻害剤」だと。
もちろん、詳細な仕様書が出ない限り、このファイザー社の経口薬の正確な機序はわからないですが、似ているものではあるようです。
まあ、仮に同じようなものであるのなら、特に副作用もなさそうですし、コロナの重症化も感染そのものも減らすことができるのでしょうけれど、でも価格はイベメクチンの何倍(もっとかも)もすることになりそうです。
臨床試験が終われば、おそらく緊急承認ということで、すぐに市場に出回るということになると思われますが、しかし。
イベルメクチンは何の仕掛けもない薬だと思いますが、ファイザー社の経口薬に、
「何の仕掛けもされていないとは限らない」
のかもしれません(出た、陰謀論)。
まあ、陰謀論というより、最近報じられていたメルク社の「コロナ経口薬」の内容を少しだけ知りまして、やや絶望的になりましてですね。
日本でも年内には出回るようですが。
・米メルクのコロナ飲み薬、年内に日本調達へ 軽症者向け特例承認 (毎日新聞 2021/10/03)
これ「モルヌピラビル」という名前の薬なんですが、最近のインドの地政学サイトで「メルクの Covid 薬モルヌピラビルについて知っておくべきことすべて」という記事があり、そこで詳細に述べられていましたけれど、もともとインフルエンザ治療薬として開発された薬で(論文)、種類としては、
> 合成ヌクレオシド誘導体N4-ヒドロキシシチジンのプロドラッグ
というものだそうです。
もう何だかよくわからないのですが、このことは後で調べるとして、このインドのメディアが過去の論文を調べる中で、最も懸念していたのが、
「モルヌピラビルは DNA を変える可能性がある」
ということなんです。
この経口薬が「変異原性」というものを持つ可能性があり……この変異原性というのは、
> 「生物の遺伝情報(DNAの塩基配列あるいは染色体の構造や数)に不可逆的な変化を引き起こす性質 (変異原性)」
というものですが、突然変異などに結びつくやつですね。ガン化とか。
それがあるらしいのです。
もちろん、「その可能性がある」というだけであり、必ずそうなるわけではないですが、以前も書きましたけれど、ワクチンなどにしても、
「そういう可能性がまったくない」
ということと、
「そういう可能性が少しでもある」
こととはずいぶんと違います。
ワクチンに関しては、「そういう可能性が少しでもある」という部分を、根拠がない、あるいはデマ等で押し切りましたが、すでに国民被害は甚大です。
この経口薬「モルヌピラビル」も、同じように「そういう可能性が少しでもある」というものである可能性があります。
そして、またも特例承認で、日本国内で流通が始まります。
特例承認書が厚生労働省から出た際に、この薬のメカニズムがわかると思いますが、これは単なる風邪薬ではありません(単なる風邪薬も体に悪いですが)。
これはバイオテクノロジーの集大成です。
このようなこともありまして、先ほど書きましたように、「ファイザー社のコロナ薬はどうなるのだろう」と書かせていただいた次第です。
イベルメクチンの作用機序をベースにして、ものすごい追加メカニズムが秘められた夢のような新薬として登場するのかもしれません。
さらに混迷が始まりそうです。
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