母乳からワクチンmRNAが検出される
前回の以下の記事、最近、さまざまな専門家が、ワクチンの DNA 混入について、かなり詳細な分析とデータを発表し続けていることなどを書かせていただきました。
(記事)DNA散弾によるミュータント・ベイビーズの出現が予見される中で、さて人類社会の寿命はあと…
In Deep 2023年9月23日
「混入している数(1バイアル2000億個と推測)から考えて、ヒトの遺伝子に組み込まれる可能性が高い」ことについても、米サウスカロライナ大学のフィリップ・バックホルツ博士などの言葉から抜粋して書きました。
また、ドイツの科学者の論文から、脂質ナノ粒子が「卵巣に多く蓄積する」ことからの懸念にもふれています。
つまり、妊娠の成立そのものの問題もありますが、私が思ったのは、胎児の状態のことです。
前回の記事を書いていたときにも、少し思っていたのですが、
「口から入った脂質ナノ粒子や DNA はどうなるものなのだろう」
ということは考えていました。
平たくいえば、「母乳」の話なんですが、これについて、最近、医学誌ランセット上に、
「母乳からの mRNA の検出」
について調査したものが発表されていました。
今回は、それについてご紹介したいと思います。ランセットの論分そのものは以下にあります。
ヒト母乳中の mRNA COVID-19 ワクチンの生体内分布
Biodistribution of mRNA COVID-19 vaccines in human breast milk
thelancet.com 2023/09/19
その前に、前回の記事の補足…というものではないですが、やや関係あることについて、少し書きたいと思います。
ちょっと脱線した話となるかもしれないですが。
めまぐるしい数の mRNAワクチン臨床試験の中で
国立医薬品食品衛生研究所という日本の機関のウェブサイトに、「感染症予防用 mRNAワクチンの臨床開発状況」というページがあります。
コロナワクチンが最も多いのですが、サイトメガロウイルス、季節性インフルエンザ、ジカ熱、狂犬病、マラリアなど、あらゆる感染症に対して「 mRNA テクノロジー」が用いられた臨床試験が行われているようですが、その下には「がん治療用mRNAワクチンの臨床開発状況」という項目一覧がズラッと並びます。
ここにも、あらゆるガンが並んでいまして、大腸ガン、前立腺ガン、卵巣ガン他がありまして、「これも宣伝のやりようでは、かなりの接種が見込めるものだろうな」とも思いますが、しかし、これらの、
「ガン予防に対しての mRNA ワクチンという言葉のパラドックス」
がおわかりでしょうか。
mRNA ワクチンは、どのようなものでも「 (鋳型等の)DNA の混入が不可避」なわけですが、前回の記事で引用させていただいた荒川 央さんの以下の言葉と照らし合わせると、そのパラドックスがわかります。
(荒川 央さんの note より)
> 成人へのコロナワクチンの接種1回分には約2000億個のDNAが含まれていますが、その内の1つでもゲノムに組み込まれれば「トランスジェニック」となるのです。癌の原因はゲノムの変異です。note.com
ガンを予防するという名目の方法論が、ガンを誘発する、というパラドックスが推し進められている(そもそもガンを予防できるのかどうかそのものが不明ですが)。
ともかく、そういうことが進められている一方で、さらに、国立医薬品食品衛生研究所のページを見ていきますと、
「疾患治療用mRNA医薬の臨床開発状況」
という項目が出てきます。
心血管疾患、虚血性血管疾患、自己免疫疾患、糖原病、心不全などが並びます。
「心不全をワクチンで防ぐってのかよ」と思います。
メーカーを見ると、モデルナとあり、コード名は mRNA-0184 とあります。
どんなもんなのだろうと探してみますと、説明のページがあり、以下のようになっていました。
mRNA-0184 の概要
mRNA-0184 は非代償性心不全の治療薬として開発中です。治療候補は、リラキシンをコードするメッセンジャー RNA (mRNA) で構成されます。
薬剤候補は静脈内経路で投与されます。メッセンジャーRNA発現とN2GL製剤プラットフォームに基づいて開発されています。
この薬剤候補は独自の LNP 技術を利用して反復投与を可能にします。
> リラキシンをコードする…
とあります。「リラキシンってなんだ?」と調べますと、本来は、「妊娠中の女性」にだけ発現するもので、「子宮弛緩因子」と呼ばれるもののようです。
モルモット、マウス、ヒト、サルでは恥骨結合の弛緩、ウシ、ヒツジでは仙腸結合の弛緩などを示す。ほとんどの動物種において妊娠末期の血中で検出されており、生理的な意義は妊娠の維持および分娩の補助であると考えられている。
このリラキシンの英名は relaxin ですので、リラックス(relax)が語源のように思われますが、そういう作用を持つもののようです。
これはこれでいいとして、「獣医学」のページを読んでいましたら、この動物の妊娠を維持するリラキシンが、「母体の胎児に対する免疫抑制を誘発する」ことが述べられていました。
これはもちろん、お腹の赤ちゃんに対してはまったく悪いことではないです。
「赤ちゃんの遺伝子は、半分は、お父さんの外来遺伝子なので、本来なら、異物として赤ちゃんは体外に排除される」はずなのです。つまり流産してしまう。
それが起きないように「自分の胎児に対しての免疫を低下させる」ことにより、赤ちゃんを自分の体内から排除しないようにしているのです(流産を防いでいる)。以下は、獣医学の論文ですが、これは、人間でも同様に起きることです。
リラキシンの免疫抑制機構を解明!リラキシンは免疫力を低下させ妊娠の維持に貢献する
半異物である胎子は正常に母体で発育することができるのは、胎子に対する母体の免疫反応が抑制されているためです。
一方、この免疫抑制機構が正常に働かない場合、母体免疫が胎子を排除するため、流産の原因になります。
そのため、この免疫抑制機構を明らかにできれば、新たな不育治療や不妊治療に展開することができると考えられますが、妊娠中の免疫抑制機構は未だ解明されていません。
本研究では、妊娠中の免疫抑制機構を解明するため、妊娠犬の末梢血液の解析を行いました。その結果、免疫を強力に抑制する骨髄由来免疫抑制細胞が、妊娠犬の血液で増加することを新たに発見しました。
また、ホルモン解析により、この骨髄由来免疫抑制細胞の増加はリラキシンが誘導していることを明らかにしました。
本研究は、妊娠中に分泌されるリラキシンが、骨髄由来免疫抑制細胞を誘導して母体の免疫抑制に関与することを初めて報告したものであり、本研究成果は獣医療やヒト医療における不育治療や不妊治療に貢献すると考えられます。
これの人間でのメカニズムについては、少し前のメルマガで、科学誌ネイチャーの論文をご紹介しています。日本語でも説明が掲載されています。以下にあります。
胎児を拒絶しない免疫機構
natureasia.com
妊婦さんは、「自分の赤ちゃんに対しての免疫寛容」が働くため、母体の免疫系が「胎児が異物である」ことを完全に認識しているにもかかわらず、それを寛容している。つまり攻撃しない。だから、赤ちゃんはお母さんの体内から「排出」されないのです。妊娠が維持されるのです。
本来、お腹の中の赤ちゃんというのは、母体にとって父親の遺伝子を持つ「異物」であり、どんな異物でも、免疫システムによって「排除」されるものなのですが、それが巧みなメカニズムで守られているのです。
すごいのは、「他の免疫システムは、通常に働いている」ということです。
自分の赤ちゃんに対してだけ免疫寛容を起こし、他の異物や病原体には、それまで同様、「異物に対しては異物として攻撃する」という普通の免疫が維持されているのだそうです。
それでですね。
モデルナの心不全ワクチン mRNA-0184 に用いられるリラキシンは、先ほどの獣医学の論文に、
> リラキシンが……母体の免疫抑制に関与する
とありまして、「免疫抑制に関与する」わけです。
しかし、このワクチンを接種される人々は「妊婦ではない人」たちです。推測するには、心臓に何らかの問題を持つ高齢者の方々への接種を想定しているように思います。
妊娠というメカニズムにおいて、エストロゲンなどの女性ホルモンの働きによって作られる「リラキシン」を、
「妊婦でもなんでもない人に入れたら、単なる全体的な免疫寛容を起こす恐れはないのか?」
というような話です。もちろん、そんなことが起きるかどうかわからないことですが、妊娠から出産、という、ものすごく精緻でダイナミックな一連の流れの中でだけ生産されるリラキシンを、「人為的に抽出して妊婦ではないヒトに打つ」というのはどうなんだろうと思います。
何より問題は、「どうやっても全身に行く」ということです。前回の記事で取り上げましたドイツの科学者は、
> mRNA ワクチンの脂質ナノ粒子への核酸…のパッケージングは選択的ではないため
と記していますが、現在の mRNAワクチンのテクノロジーは、「到達目標を定めることができない」のです。
つまり、
「どうやっても、全身に行く」、
わけです。まして、さきほどのモデルナ心不全ワクチンの説明では「静脈注射」です。あっという間に全身に行く。
心臓をターゲットした治療だとしても、心臓にも確かに行くでしょうが、他のあらゆるところに行く。どんな部位をターゲットにしても、その部位に行くでしょうけれど、他の全部にも行く。そんなものの長期の影響が短期間の治験でわかるわけがないです。
少なくとも現行の mRNAテクノロジーはそうなっています。
……というか、このガンと心不全のワクチンの例を挙げましたのは、
「他も、こんなのばっかりなんじゃないの?」
と思わざるを得なかったからです。
すべて逆説的に作用するものばかりなのでは? ということです。
コロナワクチンのパラドックスは、今さら述べるまでもないとは思いますが、現在臨床試験がなされている他のワクチンも、全体として、同じようなパラドックスに満ちているような。
(参考記事)コロナワクチンの最大の問題点がようやくわかってきた
In Deep 2023年1月4日
コロナの場合は、打てば打つほど「すべてに対しての免疫が低下する」ということで、つまり、コロナ自体にもかかりやすくなるというパラドックスを持っているものです。
ガンや心不全のワクチンで、これと同じパラドックスが台頭し始めると、もう終末ですよ。
打てば打つほど…かかりやすくなる…ではたまったものではない、という話ですが、ガンワクチンに関しては、DNA の混入が避けられないメカニズムである以上、否定し切れない部分があります。
…ここまでの部分は、ほんの少しふれるつもりだったのですけれど、長くなってしまいました。
ここから、母乳の問題に簡単にふれておきます。
経口流入の影響は不明ながら
授乳中のお母さんが接種した場合、その母乳に「抗体」が含まれることは、2年以上前から研究でわかっていました。
(記事)授乳中のお母さんたちへ
In Deep 2021年9月4日
そもそも、日本の厚生労働省のサイトにも、このことは明記されています。
厚生労働省のページより
海外で、妊娠中にmRNAワクチンを接種した方の臍帯血(胎児の血液と同じ)や母乳を調べた研究では、臍帯血や母乳中にも、新型コロナウイルスに対する抗体があることが報告されました。
「抗体」と記されていますが、要するに、スパイクタンパク質です。
それが、母乳に含まれると。
ただ、スパイクタンパク質が母乳に含まれることはずっとわかっていたことでも、「 mRNA が含まれているかどうか」は、これまで調査されたことはありませんでした。
仮に、mRNA が母乳から検出された場合、それは「脂質ナノ粒子と共に母乳に含まれている」ということが想定され、それは、
「その脂質ナノ粒子に DNA も混入しているとした場合、母乳と共に DNA も赤ちゃんに移行する可能性がある」
ことにもなり得ます。
正直、口から入った場合、それがどのように作用するのかはわからないですが、入ることには、入る。
日常の生活でいくらでも外来 DNA など経口で私たちの中に入ってきているでしょうけれど、赤ちゃんの場合、
「母乳を飲み続けている時間が圧倒的に長い」
ということがあります。一日のうちのかなりの時間を母乳を飲んで過ごす。
ここから、「数と量」の問題では、非常に大量に赤ちゃんの体内に入っている可能性があり、また別の面での懸念としては、
「常に単一の抗体(スパイクタンパク質)に晒され続けている」
ことにより「赤ちゃんの体に抗原原罪が成立してしまう」ことも考えられなくもありません。
これはたとえば、授乳中に武漢型を二回接種したお母さんの子どもに「武漢型以外への免疫がなくなる」というようなことです。
まあ、ここでは免疫の話はともかくとして、「 DNA 」への懸念ですけれど、経口によって入ったものが大きな影響を与えるのかどうかはわかりません。
しかし、ともかく、ランセットの論文では、
「母乳から mRNA が検出された」
のです。
これについて解説していた、カナダの医学者ウィリアム・マキス博士の文章から一部抜粋します。
母乳から発見された新型コロナウイルス感染症 mRNA ワクチン
COVID-19 mRNA Vaccine Found in Breast Milk
Dr. William Makis 2023/09/21
2023年9月19日に発表された論文は、ニューヨークの研究者たちが、ワクチン接種の前後で 13人の女性から母乳サンプルを収集した調査についてのものだ。
ワクチン接種後 45時間で、10/13 つまり 77% で母乳中から mRNA を検出した。
論文は以下のように述べている。
「 mRNA ワクチンは筋肉内投与部位で急速に分解され、他の臓器には生体内分布しないという仮定は正確ではない可能性がある」
「私たちの研究結果は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの mRNA が注射部位に限定されず、全身に広がり、BM EV(母乳細胞外小胞)にパッケージングされることを示している」
「しかし、微量しか存在せず、明らかな翻訳活性(※ スパイクタンパク質を生産する活性)は存在しないため、ワクチン接種後の授乳、特にワクチン接種後 48時間は安全であると考えている」
「それにもかかわらず、生後 6か月未満の乳児に免疫反応を誘発するための mRNA ワクチンの最小用量は不明であるため、授乳中の母親と、その医療従事者との間の対話では、母親のワクチン接種後最初の 2日間の母乳育児の利点とリスクの考慮事項に取り組む必要がある」
「この研究では、細胞外小胞内のワクチン mRNA が翻訳活性がないことを示している可能性があるが、研究で使用された方法論がスパイクタンパク質発現を検出できるほど感度が高くなかったことも示している可能性がある。したがって、翻訳活性の欠如(※ 母乳中の mRNA がスパイクタンパク質を生産しないこと)を確認するにはさらなる調査が必要だ」
ここまでです。
文章はまだ続くのですが、ともかく、「ワクチン mRNA が母乳から見つかった」のでした。
それを包んでいる脂質ナノ粒子には、DNA が同梱されている可能性が高いわけで、DNA も赤ちゃんの体内に入り続けている可能性が高いと見られます。
もちろん、その作用は不明です。
免疫系から攻撃を受けるなり何なりで、すぐに分解・消滅してしまうのかもしれないですし、そのあたりはわかりませんけれど、「体内に入っているという事実はありそう」なのです。
いくらそのような母乳を飲んだとしても、血中に入らない限り大丈夫だとも思うのですが…どうなんでしょうね。たとえば、風邪とかもですが、口や鼻の粘膜から感染したりするように、異物が血中に入る機構は無数にあるような気がします。
現在も小さな子どもたちの免疫の状態が良くないことは日本中での感染症の爆発で示されていますが、今後さらにどうなるのか。
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