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2019年からの世界 地球という場所の真実 拡大する自然災害

海の異常は極限に : 大平洋の海に出現した「塊のような異常な高温海域」。そして世界中で起きているかもしれない「魚のアルマゲドン」

投稿日:

2019年9月5日のアメリカ海洋大気庁のニュースリリースより


NOAA




 

海の異常は、世界中で、さまざまに現れていますが、過去数年間の中で「最も重大な海洋生物の大惨事」のひとつだった事象の数々の「原因」となった現象が、また出現しました。

冒頭のアメリカ海洋大気庁(NOAA)のニュースリリースを最初にご紹介させていただきます。

ここからです。

 


New Marine Heatwave Emerges off West Coast, Resembles "the Blob”
NOAA 2019/09/05

新たにアメリカ西海岸沖に出現した高温の海域は「塊」のようだ

研究者たちは、アメリカ西海岸沖に出現した新しい高温海域が、海洋生態系へどのように影響するのかについて監視している。

今から 4年-5年前、やはりアメリカ西海岸沖に「塊 (Blob)のような熱帯海域」が出現し、西海岸の海洋生態系を混乱させたことがある。

そして現在、またも異常に温かい海水の新たな広がりが、以前とほぼ同じエリアで、ほぼ同じサイズに急速に成長している。

この西海岸沖の暖かな高温海水域は、アラスカ南部からカリフォルニア州沖にまで大きく広がっている。今回の高温海水域は、北太平洋において、過去 40年間で 2番目に大きな面積の海洋熱波となっている。

この新しい熱帯海域は、以前起きたものの初期段階と様相が似ている。それは、2014年から 2015年にピークに達したもので、この時には、アメリカ西海岸沖の海水温度は、平均で華氏 7度近く上昇した。

新しい高温海水域は過去数ヶ月にわたって現れている。高温海水域は比較的新しい状態で、主に海洋の上層部に影響を与えているが、今後急速に破壊される可能性もある。

しかし、この高温海水域は緩和されるという予測がある一方で、すでに、数か月間継続している。

その中で重要な問題は、この新しい高温の海域が、今後、海洋生態系に影響を与えるほど長く続くかどうかになる。

生物学者たちは、この海域のサイズの巨大さから、すでに影響を与えている可能性を示唆する。

2014年から2015年の高温海域の出現の際には、サケのアメリカ本土への回遊が妨げられ、アメリカ西海岸では、過去最大の有害な藻の大発生が起きた。そのために、海では大量死が相次ぎ、何千頭もの若いアシカたちが海岸で座礁した。

今後、NOAA の科学者たちは、西海岸沖の環境変化を追跡し、生態系への影響を見極めたいと考えているが、生態系への影響が出ることは間違いがなく、問題は、この異常な海水域がどれほど強く、そして長く続くかということになってくる。


 

ここまでです。

場所については、冒頭の図だけですと、ややわかりにくいかと思いますので、少しご説明いたしますと、場所は、以下の赤いラインで囲んだあたりの海域です。

その海域の海水温度が、下のような「あまりに異常な高温」となっているという現象があらわれているのです。赤ければ赤いほど通常より海水温度が高いことを示します。


NOAA

 

さて・・・このような現象が現在起きているのですが、上の記事の中に、

> この新しい熱帯海域は、2014年から 2015年にピークに達した現象と似ている

という記述があります。

その頃、この海域で何が起きていたかご記憶でしょうか。

当時、In Deep と地球の記録で、個別の事案について何度も取りあげさせていただきましたが、たとえば、2014年から 2016年に、このアメリカ大陸の西海岸からアラスカにかけて起きた「非常に大規模な大量死」は、一例だけでも、以下のようになっていたのです。


In Deep

これらについては、2016年の以下の記事でまとめています。

どうやら死につつある太平洋

とにかく、この頃のアメリカ西海岸からアラスカの海は、海洋生物の座礁と大量死に綾取られていたような時期でしたが、今、再び、その時の「原因」とされていたのと同じ現象が起きているのです。

今後、海洋生物の環境にどういう影響が出るかは、NOAA のニュースリリースの中にありますように、起きることを見ていくしかないのですが、基本的に、このアメリカ沖の太平洋は、「生態系的に、すでに弱っている」という感じがしまして、今回の「高温海水の塊」が長く持続すると、かなり厳しい影響が出る可能性がありそうです。

ただ、現実としては、海の生態系が弱っていたり、あるいは変化していたりするのは、世界中で同じともいえます。

日本周辺も、西日本を中心に、海洋生物がすめない「デッドゾーン」が非常に拡大していることが、2018年の科学誌サイエンスの調査結果でわかりました。

下の図の赤いドットの海域がデッドゾーンとなります。

2018年1月のサイエンスに掲載された論文より日本周辺のデッドゾーン


Science

これは、以下の記事などで取りあげさせていただいています。

日本海はもはや全域がデッドゾーン化している?

 

何だかこう、最近の日々のニュースも、海に関してのものは多いです。

昨日は、三重県で、真珠の養殖に使うアコヤガイが「 209万個」にのぼる大量を起こしたことが報じられていました。

三重のアコヤガイ死209万個 県全体の2割以上

共同通信 2019/09/09

真珠の養殖に使うアコヤガイが産地で大量死している問題で、三重県は9日、県内で死んだアコヤガイが209万2千個に上るとの調査結果を発表した。

県によると、県内の6月時点のアコヤガイの総数は約1022万個と推計され、全体の2割以上が死んだことになる。調査の回収率は約48%で、被害はさらに広がっている可能性がある。

アコヤガイの大量死は、農林水産省の統計で2017年の養殖真珠の生産量が全国1位の愛媛県と同2位の長崎県でも判明している。同3位の三重県の生産量は4.1トン。

あと、海そのものの異変とはちがう話ですけれど、やはり昨日「変なニュース」を目にしました。水族館に運ばれたクロマグロの稚魚が大量死を起こしたというものです。

1カ月で3000匹から1匹に 水族館のクロマグロ稚魚

news.tv-asahi.co.jp 2019/09/09

青森市にある浅虫水族館のクロマグロの稚魚は運び込まれてから1カ月が経ち、ついに生き残ったのは1匹だけになりました。

浅虫水族館のクロマグロの稚魚は育てられた大分県を出発する時は3000匹いました。しかし、先月7日に水族館に移されてからは数日で激減し、水槽での展示が始まった先月11日には13匹になっていました。

そして、今月6日の昼間に稚魚が1匹になっているのを職員が確認しました。浅虫水族館によりますと、稚魚が繊細で水質の変化などに対応できなかったことや水槽の壁などにぶつかって傷を負ったことなどが稚魚が死んだ原因として考えられるということです。

 

それぞれ理由はあるだろうとしても、これまでではあまり考えることのできない事案ではあります。

なお、今回の「海水温度の変化の原因」ということについては、その理由は、全体として基本的にわかっていないものですが、ただ、このアメリカ西海岸沖という海域は、「海底から大量のメタンガスが噴出している」という場所が存在しているところでもあります。

以下は、2013年のアメリカの報道です。

サンタモニカの悪臭の原因は海底から噴出しているメタンが原因の可能性

KTLA 2013.03.04

ロサンゼルス当局は、サンタモニカに漂う悪臭の原因は、海からのメタンの大量放出によって引き起こされたと推定している。

サンタモニカの火災防護チームがサンビセンテ近くの沖で測定した結果、海中に大量のメタンを発見した。当局は、最近の水温の変化は、海面の下でメタンが放出されたことによってプランクトンや藻類の大量発生が引き起こされたものによるかもしれないと語った。

メタンガスは地殻プレートが移動したことによる地質現象によって噴出されている可能性も考えられるという。

ここに、

> 最近の水温の変化は、海面の下でメタンが放出されたことによって

とありますように、「大平洋の海底で異変が起きていることによって、海水温度が変化している」という可能性は十分にあると思われます。「地質の異常が海水温度の異常にも結びつく可能性がある」ということは、おそらく事実で、ここ数年の海水温度の異様な高さは、それも関係しているようには思います。

いずれにしましても、さまざまな生物のアルマゲドンの様相が出現している今の世の中で、魚たちの世界にもそれが近づいている気配が漂います。

この「魚のアルマゲドン」ということについては、いずれ、世界中の状況をご紹介したいと思いますが、さらに激しくなってきています。





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