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日の本の国が消えるとき : 1時間に 51人ずつ人口が減っている日本についての「存在し得ない未来」についての論文

   

ヨーロッパの政治統計サイトの12月5日のトップ記事より

gefira.org

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現在のペースが続くと「日本の人口は300年後に300人」になり「20年後には放棄された土地の面積がオーストリア規模」に

先日書かせていただきました、

「南海トラフ地震は全世界を恐慌に導く」というフィナンシャル・タイムズの記事を読み、あらためてそれが起きた9世紀と現在を比べてみると

という記事は、海外での南海トラフ地震の記事を読みまして書いたものでしたが、これを読みまして、「日本に住んでいる日本人でありながら、日本に関係する重要な詳細を意外と知らない」ということに私自身気づいたのですけれど、冒頭のヨーロッパの記事もそうでした。

「日本の少子高齢化と人口減少」なんてことは、もう当たり前のこととなっていて、外から言われるものではない・・・と言いそうになりつつ、ふと私たちは「それがどれだけ大変なことなのか」ということを、実は真剣に、あるいは具体的に考えていないのではないかというような気がしたのでした。

今回はまずこの冒頭の記事をご紹介しようと思います。記事中の図やグラフも、多少の日本語での注釈を入れて掲載します。日本の都道府県別のこんな詳細な「人口増減分布」を見たのはこれが初めてでした。

なお、文章の中の「現在の日本の人たちの考え方」について、書き方がかなり断定的な部分もあります。しかし、海外で日本を研究している人から見れば、そう映るのかもしれません。

それでは、ここからです。十分に暗い気分になる記事でもあります。


In 300 years there are only 300 Japanese left
gefira.org 2017/12/05

300年後には日本人は300人しかいない

世界第三位の経済を誇る国家は今、高齢者人口の増加と全体の人口の減少に見舞われており、そして、国は単に消滅に向かうだろう。

低い出生率は日本特有のものではない。同じ問題は、台湾、中国、韓国、そしてアメリカと欧州をも襲っている。その中で、西側諸国では人口の置換(移民などのこと)を選択している。たとえば、英国、フランス、スウェーデンなどの国々は、アフリカや中央アジアからの大量移住者のために人口増加が見られている。アメリカでは減少しつつある人口総数がメキシコからの移民で補充されており、今ではアメリカの一部の地域ではスペイン語が主流言語となっている。

第二次世界大戦後、日本は戦後ベビーブームを経験した。その後の 1948年には、おそらくアメリカの利益に役立ったであろう法律が制定された。それは、人工中絶への容易なアクセスを可能にする法律だ。(※ 「優生保護法」のこと。妊娠中絶が実質的に合法化され、翌年 1949年から出生率は低下)

その時の日本の出生率(生涯にわたり女性が出産した子どもの平均数)は、約 2.1人とほぼ安定していた。これは人口を維持するために必要なレベルだ。しかし、1973年から、日本の出生率は急速に減少し始め、2005年には最低値の 1.26 に達した。そして、この年には死亡者数が出生数より多くなった。

日本の出生率は現在は約 1.46 となっているが、その統計は壊滅的だ。

現在、日本の人口は 1時間に約 51人減少している。

 

 

日本ほど急速な高齢化を果たしている国は他に存在しないし、日本ほど 100歳以上の人々がいる国もない。

20年前の日本は 40 – 50歳と 20 – 30歳の年齢層の人口が最も多かったが、現在は日本人の約 3分の 1が 65歳以上だ。そして、日々 60歳以上の人口は増加し続けている。

この現象の理由は何なのか? 答えは単純で、それは子どもの不足だ。日本社会が、自分たちの子孫を作り出すことより、物や財の生産に集中し続けた結果だ。

日本人は快適な人生を過ごすことに慣れており、家族よりもキャリアを選ぶことがよくある。現在の日本人にとって結婚は最も重要なことではなく、その存在位置も低い。それは数字でもわかる。今の日本では、男性の4人に1人、女性の7人に1人が未婚のままだ。これは離婚を含まない生涯未婚の率だ。

また、日本では、しばしば公的な生活と私的な生活の間のバランスがない。残業や夜間の仕事、同僚との交流、出張などが存在し、私的な生活に食い込む。そして、多くの若者たちは社会的な便益や給与の低い一時的なアルバイトをしており、彼らは結婚して子どもを扶養することができない。

日本の雇用主は子どもの母親をサポートしない。子どものいる女性や妊婦の雇用は中止されることが多い。また、幼児の保育環境が不十分で、保育園や幼稚園が不足しているために、最初の子どもを持った女性の 70%が少なくとも 10年間働いていないという現状がある。日本での子育てはそのコストも高い。

そして、今の日本では、高齢者の中で、子どもたちが大きな声を出して遊んでいることに対して快く思わなくなる人々が増え、子どもたちが老人たちに良く扱われることもなくなった。高齢者は今の日本の大部分の人口を占めている。この理由のために、子どもたちの遊び場の建設や幼稚園の建設が、高齢者からの苦情によって中止させられた事例もある。

西側社会でもこの問題は似てはいる。女性にプロのキャリアが奨励され、それにより、国家の労働力と生産性は向上する。しかしその一方で、人口の減少と高齢化は、労働力の減少と消費の減少、経済成長の減速と GDP の縮小につながる。

もし国家の税収が減少すれば、インフラ整備費用はほとんどなくなる。介護とヘルスケアの需要がますます大きくなり、そのコストは上昇する。信用創造の伝統的な不動産市場は崩壊するだろう。建物や空いた土地がますます放棄される。

日本の空き家の数は 1948年の 0.43%から 2017年には約 15%にまで増加した。

農村地帯から最初に人がいなくなる。20年後には、日本で放棄された土地の面積はオーストリアの国家面積の規模に達する可能性が高い。

 

日本の過疎化は、アメリカ、中国、東南アジア、サウジアラビア、オーストラリア、ヨーロッパの多くの国々に影響を与える。日本は、世界第4位の輸出国であり、第5位の輸入国でもあるからだ。日本の過疎化により、アメリカは4番目に大きなビジネスパートナーを失うことになる。

それらの国々は、コンピュータ、放送機器、自動車などの輸入に問題を抱えている可能性がある。

ほとんどのエコノミストは、日本で起きている人口の抜本的かつ前例のない変化の壊滅的な影響を理解することに失敗した。

日本の人口減少は最近の多くの要因の結果であり、減少傾向を逆転させるのは難しい。日本では女性の出産についての教育や重要性を喧伝してもいるが、日本人の女性たちが積極的に子どもを持つ状況には程遠い。

いったいこの日本の人口減少に対して何ができるだろうか。西洋諸国のように移民に開放するという道もある。しかし、日本が移住者を自国に定着させることに成功すれば、日本の人種、文化、伝統は消滅する道を辿る。日本政府はそのような解決策を選ぶつもりはないはずだ。

日本の人口はますます減少する可能性が高い。当初は人口密度が低くなり、天然資源の消費量が少なくなるため、生活水準が上昇するかもしれない。それでも、日本は経済大国のリストから脱落する。

最終的には、日本の出生率が 2.1 に上昇すること以外では解決策はない。しかし、出生数の上昇は、平均的な日本人たちの考え方を変えることによってしか達成できない。もし、日本政府が人々に、子どもを持つことへの考え方を変えさせることに失敗した場合は、今から 300年が経過する間に、日本の人口は 300人にまで減少するだろう。

この日本の窮状は、アジアとヨーロッパの主要国すべてが共有している問題だ。ヨーロッパは第三世界の人々を自国に配置して問題を解決しようとしている。それは、奇妙な逆植民地化実験ともいえるものだ。

かつて白人たちが植民地として出向いていった国々から、今度はその国の人々が自人たちの国へとやってきている。なんという皮肉。

中国も 2025年から 2030年にかけて、人口減少クラブに加わる。

世界の先進国は、日本のようになっていくシナリオに向けて地球規模で備える必要がある。また、ケインズ理論、現代金銭理論、オーストリア学派経済学に現在の経済状況に関する解決策は含まれていないと警告されるべきだ。


 

ここまでです。

結局、このような海外の統計分析的な見方では「出生率が 2.1 に戻らない限り、日本はいずれ消滅する」ということになるということのようです。

そして、その最大の理由は、記事にある、

> 日本社会が、自分たちの子孫を作り出すことより、物や財の生産に集中し続けた結果だ。

ということであることも事実だと思います。日本人から見ても、そう思います。

日本は全体として、日本人という子孫を維持していくことよりも、人間以外の日本の技術や資産を維持していく方を選んだと。

たった70年ほど前まではそんなことはなかった国がこんなに簡単に変わるというのはすごいことです。

 

まあ、危機的なのは私たち日本人もよくわかっているんですけどね。

冷静に考えなくても、1時間で数十人ずつ人口が減っている状態を計算すれば、誰でもわかります。

しかし、もはや、そのことを見ようとしていないのかもしれません。

記事にもありましたけれど、今の日本は「子どもを産むことや、子どもを持つことが美徳ではない」という国に成りはてました。

「女性は子どもを産む」という表現をしただけでも場合によっては怒られたりするわけですし、結婚の意味も何だか本来とは違うような感じで、しかし、たとえば、今の若い女性や男性たちが産まれた頃には、もうこういう価値観だったのですし、「社会とはこういうもの」としか思えないのも無理はないです。

ですので状況が変わることは不可能としか思いようがないです。

完全に破綻した後に、そこから復活できるのなら、日本という言葉は未来に残ることもあるのかもしれないですが、「徐々に変わる」というのは考え難いです。

ここからの日本のいろいろな加速は急速だと思われますが、以前、

日本は破綻「しない」と断言するアメリカ人の論文を読みながら

という記事でご紹介した論調の中で、しばらく生きながらえていくことは可能だと思われますが、それにも限界がありそうです。

私は自分の小学生の子どもには「そういう時代を生きていくことになるから」と言っています。「そういう」というのは、あまりにもいろいろ含まれていますけれど、昨日の記事、

肉食のアルマゲドンは意外な形でやってくる。その70%以上がスーパー耐性菌を持っていることがわかっている鶏……たとえばアメリカで食肉として処理される鶏の数は「年間80億羽」……

のようなことも含めてですが、とにかく「そういう時代」はやってくる。

そして、それは今の子どもたちが大人になるまでの間にやってくる可能性がとても高いと思われます。

来るものは来るもので仕方ないのですし、合理的に考えれば避けようがありません。ですので、その中を進んでいくしかないというのが、こういう状態の国に生きている私たちと、その子どもたちの覚悟ということになるのかもしれません。



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