2019年11月27日 フィンランド・ラップランドで撮影された光柱
この11月というのは、世界各地で異例の寒さとなった場所が多かったせいもあるのでしょうけれど、空気中の氷粒に光が反射して起きる「光柱」現象とか太陽ハロとか、そういう「光の現象」が多く起きていました。
11月としては異例だと思います。
今回はそのような光景を少しご紹介させていただこうと思います。
なお、今日は金曜日で、In Deep メルマガの発行日ですが、先週に続いて、「メルマガ登録者様専用の年賀状キャンペーン」と「まぐまぐ大賞2019年の投票のお願い」をまず書かせていただきます。
現在、以下のふたつがまぐまぐさんで行われています。
・メルマガ登録者様専用の年賀状キャンペーン
・まぐまぐ大賞2019年の投票
「年賀状キャンペーン」は、メルマガに登録されている方で、ご応募された方に、2020年の元旦に、In Deep オリジナルの年賀状を送らせていただくものです。以下からご登録くだされば、それに関しての号外が届くと思います。ご住所やメールアドレス等の個人情報は、まぐまぐさんが管理し、私のほうには一切知らされませんので、ご安心ください。
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よろしくお願いいたします。
2019年11月の光たち
この11月は、いろいろなタイプの光の現象で印象的なものが多かったのですが、この11月に光の現象が多かった理由は、ヨーロッパやロシアなどに、時期として異例の早さでものすごい寒さが到来していることと関係していると思われます。光柱などは中途半端な寒さでは出現しません。
たとえば、冒頭のフィンランドの光柱などは、ここまでの光柱が出現するには -20℃ 以下などの気温になっていたと思われます。
スウェーデンでは、数日前に、以下のような真珠母雲と呼ばれる雲が撮影されましたが、この雲は上空の大気の気温が -80℃ほどの超低温にならない発生しないもので、この日の北欧上空の高層大気が異常に低い気温だったことが示されます。
11月26日 スウェーデン・アビスコで撮影された真珠母雲
・Chad Blakley
また、ロシアにも 11月としては歴史的な寒波がやってきているのですが、そのため、北欧やロシアでは、各地で光柱や見事な太陽ハロが出現しています。
ノルウェーのゲイロで11月21日に撮影された太陽ハロ
・Fredrik Rasmussen
ロシアのエカテリンブルグで11月20日に撮影された太陽ハロ
・vorobiev_foto
ロシアでは「月のハロ」も観測されましたが、これが虹色に光る月のハロでした。
ロシアのチュクチ自治管区で11月11日に撮影された月のハロ
・Tominets Vladislav
また、ロシアのヤマル地方では、光源がよくわからないのですが、何とも不思議な形状の光柱が撮影されています。
ロシアのヤマルで11月03日に撮影された光柱
・Instagram
アイスランドでは、キルキュフェトル山という山の周辺に出たオーロラが、山と湖との奇跡的な融合を起こした光景が撮影されていました。
11月1日 アイスランド・キルキュフェトル山にて
・John Weatherby
アメリカでは、フロリダ州で「7つの光学現象が同時に起きている」という太陽の現象が起きました。
11月22日 米フロリダ州キシミーにて
・Leesa Brown
これは、
・幻日
・太陽ハロ
・環天頂アーク
・環水平アーク
という4つ現象がすべて起きている状態で、そこに飛行機雲なども絡んでいまして、なかなか珍しい光景です。個々の現象についてはこちらで解説しています。
11月の最初の日には、ブラジルのリオグランデの空に「赤い巨大な鳥」のような雲の現象が起きていました。
11月1日 ブラジル・リオグランデの空
・earthreview.net
光の現象とはちがいますが、現在、「木星と金星が地球から見て並んだ状態(コンジャクション)」となっていまして、その光景が多く撮影されています。
下の写真では、下のほうが金星です。
11月27日 スペインのカタロニアで撮影された木星と金星のコンジャクション
・Juan Carlos Casado
11月27日 木星と金星と月
・Peter cafuego
そういえば、10月22日の「即位の礼」の日に、富士山のもとに「白い虹」が発生したことを「即位の礼の日に富士山に出現した「白い虹」…」という記事で取りあげたことがありましたが、その 4日後の 10月26日に、ドイツのバイエルン地方で、その時の富士山の白い虹とよく似た「真っ白な虹」が出現していたことも印象的でした。
10月26日 富士山の白い虹の4日後にドイツに出現した白い虹
・Volker Eschenbach, earthreview.net
光の現象に関しては、基本的には、気温が下がれば下がるほど、美しく華やかな光学現象が出現しやすいです。
光の現象の多くは美しいものですけれど、それはつまり苛酷な気温を示しているものでもあります。
ヨーロッパ、ロシア、そしてアメリカは今年、非常に早い段階から、極めて厳しい寒さに何度も見舞われていまして、この異例の寒さが続いた場合は、例年よりも「光の現象」は多くなると思われます。
思えば、今年もあと1ヵ月ほどなんですね。
光の現象の中で今年は締めくくられることになりますかね。