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2017年からの世界 人類の未来 健康の真実

いつか来るオールマスク社会? : 大気汚染の微細粒子が、体内で「細菌を薬剤耐性菌に変化させる」ことが判明。認知症を加えると、大気汚染の人への影響の役も満ちてきて

投稿日:2017年3月4日 更新日:

Cold War: Gas Mask Fashion

今年になってから、認知症と大気汚染の関係などについての論文などをいくつかの記事でご紹介したことがあります。下の記事などです。

これから全世界の92%の地域で進むこと……。主要道路沿いに住む人たちの認知症リスクが異常に高い理由を考えているうちにわかった「ナノ粒子とPM2.5が脳機能(海馬、松果体)を破壊していくメカニズム」 (2017/01/13)
「PM2.5を含む大気汚染が認知症のトリガーとなる」ことがアメリカの研究でさらに明白に… (2017/02/16)

そして、大気汚染が、認知症のみならず、「大気汚染の微細粒子が、細菌を抗生物質耐性菌に変化させる可能性」についてのイギリスの大学の研究についての報道をご紹介します。

2017年3月3日の英国ガーディアンの報道より

Air pollution leads to more drug resistant bacteria, study finds

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嗅神経を通して脳を破壊する微細粒子のさらなる体内での特性

これまで大気汚染というのは「何となく体に悪そう」というイメージはありましたけれど、具体的にはどういう影響なのかということを含めて、今ひとつわからない部分もありました。

そして、最近の研究でわかってきたことは、大気汚染は体にも悪いのかもしれないですが、「何より脳に悪い」ということがはっきりしてきた感があります。

それは大気汚染の中の「微細な粒子(ナノ粒子)」が問題で、その理由として、

「微細な粒子は神経(嗅神経)を通じて脳(特に海馬)に運ばれる」

というところが問題です。

brain-mate.com

過去記事のこちらで翻訳したアメリカ国立生物工学情報センターの論文の中に、

ナノ粒子の研究では、嗅神経を通過して脳にナノ粒子が運ばれることが実証されているが、大気汚染物質の PM(粒子状物資)もナノ粒子なので、PM も、また嗅神経を通して脳の中に運ばれ、脳の炎症を開始させている1つの原因である可能性がある。

とあります。

つまり、

「恒常的に大気汚染(特にPM)にさらされている状態の場合、常に《脳の海馬が炎症するリスク》にさらされている可能性」

があるということになるのかもしれません。

海馬が損傷を受けやすくなれば、記憶などにも影響しますし、そうなると、やはりアルツハイマー病などの神経疾患にもなりやすくなるということにもなるのかもしれません。

そういえば、上の嗅神経のイラストが載せられていたサイトに、鳥取大学医学部の浦上克哉教授が発見した以下のようなことが記されていました。

「嗅神経(臭覚の神経)と海馬(記憶の神経)の関係」より

アルツハイマー型認知症では記憶を司る海馬が障害を受け、物忘れが頻繁に現れはじめますが、海馬の障害よりも前に嗅神経が障害を受けることを発見したのです。

とありますように、

> 海馬の障害よりも前に嗅神経が障害を受ける

ということで、「認知機能の欠如」の先駆けとして「匂いの感覚の喪失」が現れるということ(必ずしもそうではないでしょうが)のようです。

この浦上教授という方は、このあたりのことから、エッセンシャルオイル(精油)での認知機能改善の方法への取り組みを始めたという方でもあります。

この「エッセンシャルオイルと記憶の改善」につきましては、「認知症」という病名がついたような状態の方々に効果があるかどうかは私の立場では何ともいえないのですが、あくまで一般の方々に対して、というのなら、

「認知や記憶能力の改善に非常に有効」

だと思います。

何しろ、私自身が、もう3年くらい(正確な期間はわかりません) 毎晩やっているのです。

これについては、2015年4月の記事、

人体を神と同等と見る西洋医学の理想的な未来。そして、抗コリン剤の氾濫でおそらく認知症が増え続ける今後のための「認知症と物忘れの治し方」
 2015/04/03

の後半のほうに「物忘れがひどくなった時に」というセクションがあり、そこで少しふれています。

その当時、私の奧さんの物忘れが激しくなったことがあり、それは彼女の仕事にも支障をきたすような深刻な物忘れで、ちょっと私も心配になりまして、偶然知った「眠る前に寝室にエッセンシャルオイルを噴霧しておく」ということを始めたのでした。

そして、当時、私も「妙な物忘れ」をするようになっていて、自分のためでもありました。結果として、わりとすぐ(1ヶ月などの)に効果は出まして、奧さんの壊滅的な物忘れは消えたのでした。

このあたりは、「認知症 エッセンシャルオイル」で検索されれば、いろいろとあると思います。

なお、最初は書かれてあるような種類のを厳密にやっていましたが、香りは好きなもの(100%精油のみ)なら何でもいいような気がします。

 

何だか話がそれてきて、よくわからなくなりましたが、「大気汚染(PM2.5など)と認知症の関係」は、今にきて密接なものだと明らかになっています。

そして、最近、イギリスのレスター大学の研究で、

「大気汚染(中の黒色炭素という微粒子)が肺炎球菌を抗生物質耐性菌に変える」

という可能性が発見されたという、ちょっとショッキングなことが報じられていました。

なぜ、ショッキングかといいますと、この発見が確実なものなら、抗生物質の乱用とは関係なく「人間の体内で耐性菌が作られている」ということになるかもしれないからです。それが大気汚染物質の黒色炭素(ススの出る黒い煙は全部該当するかと思います)でなされるというのです。

その記事をご紹介しておきます。

なかなかこう、予想している以上に「 PM 2.5 などの微細粒子の体への影響は大きい」と言えそうです。

ところで、最近はまた昔のウェブボットの内容をご紹介することがありますが、「大気汚染に包まれた未来」というようなキーワードから、また思い出したことがあります。蛇足的な話ですので、この本記事の後に補足として記しておきます。


Air pollution leads to more drug resistant bacteria, study finds
Guardian 2017/03/03

大気汚染はより多くの薬物耐性細菌の増加につながることが最新の研究で判明

黒色炭素(ブラックカーボン)が人間の鼻と喉そして肺にどのように影響するかを示した研究によれば、それは人間の免疫系を打ち負かす可能性がある

大気汚染に見出される黒色炭素はが呼吸器疾患を引き起こす細菌の耐性を増加させていることが最近の研究で発見された。

研究を率いた英国レスター大学の研究の科学者によると、この発見は、人間の健康に大気汚染がどのように影響するかについてのより大きな理解につながる可能性がある。

この4年間の調査は、毎年数百万人の死因となっている大気汚染が人の鼻、喉および肺の細菌にどのように影響するかに焦点を当てた。

そして、ディーゼル、バイオマスおよびバイオ燃料が燃焼した際に生成される黒色炭素が、バクテリアの増殖の方法を変更させ、バクテリアの生存能力に影響を与える可能性があることがわかった。この研究により、呼吸器疾患の主要原因である肺炎連鎖球菌のペニシリンへの耐性が黒色炭素によって増強したという結論に達したのだ。

また、黒色炭素により、ヒトの免疫システムが損なわれる可能性も見出された。黒色炭素は、肺炎連鎖球菌を鼻から下部気道にまで拡大させることがわかり、発症の重要なステップであることが判明したのであった。

論文の主著者であるジュリー・モリッセー博士(Dr Julie Morrissey)は次のように述べる。

「私たちの研究は、大気汚染が人の健康にどのように影響するかについて、これまでにない新しい理解をもたらしたと考えています。呼吸器感染の原因となるバクテリアは、大気汚染から影響を受けることにより感染のリスクが高まり、また、これらの病原体が抗生物質に対しての耐性を持つリスクがあることがわかったのです」

大気汚染の専門家であるポール・モンクス(Paul Monks)教授は次のように述べている。

「この研究は、遺伝学、微生物学、大気汚染化学などの専門知識を結集させた上での多面的かつ画期的な洞察を提供しています。この結果は、これまでに知られていなかった大気汚染の影響を理解するための世界的な研究努力を開始する重要な可能性を秘めており、大気汚染の管理状況にも影響を与えるでしょう」


 

ここまでです。

さて、ウェブボットのほうは、8年前の 2009年のものなのですが、内容的には、大気汚染ではなく「異常気象が理由」となっていますが、

「世界中の人々がマスクをして過ごすようになる世界」

のことを書いています。
下のようなものです。

ウェブボット 2009年2月14日のALTAレポートより

・ 天候異変や気象異常はファッションや衣服に大きな影響を及ぼす。強風や強雨に見舞われた地域では、これに十分に耐えられる新しい衣服のニーズが生まれる。しかしながらこうした新しい衣服のニーズは、影の支配勢力にはよく受け取られない。こうした新しい衣服のスタイルは当局によって禁止されることになる。

・ こうした新しいスタイルの衣服を生み出すことになった環境異変は、強風、火災、塵、大雨、大雪などの現象である。人々はこれに対応するために、マスクをかけて顔を隠すので、誰が誰だか判別できなくなる。

・ この顔が判別できないという新しい衣服の特性が、影の支配勢力に衝撃を与える。当局は、国民が顔を見せるように法令で規制するようになる。

・ また、顔を完全に隠してしまうこのような衣服は、病気の感染から身を守る必要からも流行する。さらに、 オゾンホールの拡大によって増加した紫外線から身を守るためにも必要になってくる。

・ 影の支配勢力は、主要メディアや有名人を使って、顔を隠したこうした新しいファッションを締め出そうとする。しかしながら、このファッションは性的行動の新しいスタイルを広めることになる。特にこの新しい性的行動は、1982年から2001年までに生まれた「ミレニアムジェネレーション」に大きな影響を及ぼす。

この中の、

> 人々はマスクをかけて顔を隠すので、誰が誰だか判別できなくなる。

というあたりは、今の北京などはこの通りの様相を呈している時もあります。

日本でもそうです。花粉などが取りざたされるこれからも、さらに増えるとも思われます。

しかし、日本の若い女子たちの間でのマスクの流行は、実際には防御などの「理由」とはあまり関係ないです。

NHK の Eテレに「オトナヘノベル」という番組がありまして、私が毎週楽しみにしているたった2つの娯楽番組のうちのひとつですが(もうひとつは「吉田類の酒場放浪記」)、その昨年 11月の放映分に「10代ドラマ マスクが外せない」というタイトルのものがあったほど、「十代の女性とマスク」というのは、いろいろな心理的な面も反映した現象ではありそうです。

ちなみに、「オトナヘノベル」のアシスタントは清水富美加さんで、とても良かったのですが、引退して宗教か何かのほうに行かれるそうで、番組に出なくなるのはやや残念感はありますが、まあ、どの世界であっても元気に生きてほしいです。

 

そういえば最近、イギリスのガーディアンで、下のような「次のファッション・アイテムのターゲットはマスク?」というようなものも見かけました。

2017年2月14日の英国ガーディアンの報道より

Air pollution masks – fashion's next statement?

「マスク市場」というものが拡大する中、そこにファッション性を加えた「製品」の開発を各社が模索しているというような記事です。

ただ、微細粒子はとても小さいもので、単にマスクをするだけで PM 2.5 等が完全に予防できるとも思えない面はあるような気はしますが……。

lead-real.co.jp

この大きさだと、エアコンなどを通じて、おそらく「室内の濃度も、屋外とそんなに変わらない」と思われます。

ですので、さらに世界中で大気汚染が拡大していくのなら「室内でもガスマスクをして生活する」というようなことをしない限り、完全にこれらの粒子の影響を排除するのは難しそうです。

 

それにしても、地球の上でこんなに数多くの人々が「マスクをして過ごしている」という光景は、過去何千年の地球の中で「始めて出現した光景」だと思います。

また、今から 10年くらい前でも「あまり想像できなかったこと」だとも思います。

大気汚染という根の問題は深刻ではありますけれど、ヘンな方向で、人々のライフスタイルも変化していくということかもしれません。そして、主要国での認知症の発症の勢いとスピードもさらに加速していきそうです。





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Oka In Deep

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