10月21日 異常な雹嵐に見舞われたイタリアの首都ローマの光景
皇居の上空に「二重の虹」が出た日から
この世にはいろいろな自然現象がありまして、その中には美しいものも数多くあります。
美しい現象は一般的には、ハッピーな概念と結びついたり、吉兆としてとらえられたりするのですけれど、そういうものの中で私が「そのように思っていない美しい現象」のひとつに「虹」があります。
私が虹をどういうようなものと考えているかということについては、ここからご紹介するものの関係でいろいろとはばかられるような部分もありますので、割愛しますが、昨日(10月22日)、「皇居の上に、二重の虹がかかった」という出来事が起きていました。
2018年10月22日 皇居
In Deep の過去の虹に関しての記事は、こちらのリンクにありますが、昨年の記事、
・「虹は神と人間との契約のしるし」 : 台湾の「9時間出現し続けた虹」の後から起きていること…
では、旧約聖書『創世記』の 9章に以下のような下りがあることを記しています。
旧約聖書『創世記』9章より
わたしは雲の中に、虹を置く。これがわたしと地との間の契約のしるしとなる。 わたしが雲を地の上に起すとき、虹が雲の中に現れる。
虹が雲の中に現れるとき、わたしはこれを見て、神が地上にあるすべて肉なるあらゆる生き物との間に立てた永遠の契約を思いおこすであろう」。
つまり、聖書においては「虹は神と人間の契約のしるし」ということになっているようです。
虹には、他にもいろいろな考え方が古代からありましたが、良い意味であっても、そうではない意味であっても、「非常に強い示唆」が含まれていることが多いように思われます。
私自身は、皇居において二重の虹が出たことを見聞したのは、これが初めてですが、日本という国の概念の中心に浮かんだ「二重の虹」を見まして、
「日本はこれからどうなるのだろうなあ」
と、少し思いました。
そういえば、今日、「政府が明治維新150年を祝う式典 天皇陛下は出席せず (朝日新聞 2018/10/23)」なんてニュースもありましたけれど、まあしかし、一般的には虹は吉兆として考えられることのほうが多いですので、吉兆でいいのだと思います。
あと、今日は日経平均が 600円以上も下がる急落を演じたのですけれど、その後に、「株、急落で一時2万2000円割れ 世界の業績相場、終わりの始まりか (日本経済新聞 2018/10/23)」というようなニュースもあり、この、
「終わりの始まり」
という言葉に、やや反応したした次第でありました。
さて、今回の話題は「雹(ひょう)」です。
ここ2年から3年ほど、世界中で雹の状態がどんどん激しくなっていて、最近では「明らかに異常」な雹嵐が世界各地で発生していますが、その「異常な雹」がついにローマにやって来たということで、まずはそのことをご紹介したいと思います。
聖地が雹に打たれるとき
「雹がついにローマにやって来た」という表現は変ではあるのですが、ローマという場所はキリスト教と縁の深い場所でもあり、そして、そのキリスト教の聖典には「雹」の下りがよく書かれているというようなこともあるのですけれど、まずは、その 10月21日のローマでの雹嵐の後の様子をご覧いただきたいと思います。
冒頭の写真もそうです。
そして、おそらく、あるいは少なくとも近現代のローマがこのような状態になるのは、これが初めてのことではないかと思います。
2018年10月21日 イタリアの首都ローマにて
これは雪ではなく、雹ですからね。
明らかに異常な状態だというようにも思えます。
なお、当日の動画もあり、下がその日のローマの様子です。
https://youtu.be/0WqWLkPmRHo
どのくらいの範囲でこれほどの雹が降ったのかは報道を読んでもよくわからないのですが、ふと、
「バチカンはどうだったのかな」
とは思いました。
というのも、今年の 2月、「バチカンのすぐそばのローマの街中で、巨大なシンクホールが発生した」という出来事があったからです。
以下の記事でそのことをご紹介しています。
壊滅的なシンクホールがバチカンに近づいて、そして、「雹も近づいているのかな?」というような思い出し方であります。
ローマというのは、以下の Wikipedia の説明にありますように、「聖地」ではあるのですよね。
ローマ市内にはキリスト教の聖地のひとつバチカン市国があり、毎年多くの観光客や巡礼者が訪れる。特にサン・ピエトロ広場は大規模なイベント時にも多くの信者を収容できるよう、最大で約 30万人が一度に入れる敷地を持っている。
少し違う話かもしれないですが、この数年は、
「聖地での惨劇」
というのがよく起きていまして、2015年には、イスラム教の聖地であるメッカ近郊でイスラム教の大巡礼「ハッジ」の最中に、転倒から始まった事故で 1500人以上が亡くなるということが起きています(サウジ大巡礼の圧死事故、死者1535人 過去最悪に / AFP 2015/10/12)。
このことは、2015年の In Deep の記事、
・テトラッドの4回目の「赤い月」は、33年ぶりの「スーパームーンと皆既月食が重なる日」だった。そして、その直前のイスラム教の「犠牲祭」の日に起きた大巡礼の悲劇
に記したことがありますが、さらに象徴的だったのは、2015年の「 9月11日」に、サウジアラビアのメッカの聖モスクで、悪天候により建設用のクレーンが倒れて、数十人が死亡したという事象でした。
というのも、倒れたクレーンは、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの首謀者とされているオサマ・ビン・ラディン師の財産で作られた建設会社が所有しているものだったのです。
さらには、このサウジアラビアのメッカで大惨事が起きていた 2015年9月11日のアメリカでは、
「同時多発テロの現場である世界貿易センター跡上空に《二重の虹》が出ていた」
のでした。
このあたりの偶然というのか何というのか、この世の中のいろいろな繋がり方を、その頃いろいろと興味深く感じていました
このことは、以下の記事に記しています。
・2001年と2015年のどちらの9/11にも浮き上がったオサマ・ビン・ラディンの亡霊を眺めつつ、「変化に突入した地球」の時代を生きる
そして、今回のローマの雹嵐を見まして、先程書きましたように、「虹は神と人間の契約のしるし」と聖書に記されているのなら、
「雹は何なのだろうな」
とも思うのです。
雹は聖書にはずいぶんと出てくるみたいですが、有名なところでは、旧約聖書「出エジプト記」の描写でしょうか。
出エジプト記 09章 23-24節
モーセが天に向かって杖を差し伸べると、主は雷と雹を下され、稲妻が大地に向かって走った。主はエジプトの地に雹を降らせられた。
雹が降り、その間を絶え間なく稲妻が走った。それは甚だ激しく、このような雹が全土に降ったことは、エジプトの国始まって以来かつてなかったほどであった。
ここにありますような、
「その国が始まって以来かつてなかったほど」
の雹がこの2、3年ほどでどれだけ多いことか。
この1年ほどを少し振り返ってみます。
2017年からの世界の異常な雹嵐
2017年11月 コロンビアの首都ボゴタ
・earthreview.net
2018年2月 サウジアラビア・メディナ (観測史上初めて)
・earthreview.net
2018年4月14日 アフリカ大陸のアルジェリアの首都アルジェ
・earthreview.net
2018年1月6日 赤道直下の南米エクアドル
・earthreview.net
2018年10月1日 イタリアの地中海に面したアラッシオの様子
・earthreview.net
2018年4月1日 サウジアラビアのメッカ
・earthreview.net
何だかキリがないですが、2017年からだけでも、何十件とこのような事象を記事でご紹介しています。アース・カタストロフ・レビューのこちらのリンクなどをご参照くだされば幸いです。
いずれにしても、今の世界は、「雹がものすごい状態の世界」になっているのです。
過去にも激しい雹嵐はあったでしょうけれど、こんなに激しい雹が、こんなに多くの場所で、こんなに広範囲の地域を襲い続けるという光景が見られた時代は、少なくとも近現代では前例がないのではないかと思うのです。
激しい雹嵐が増えるということは、気象が荒くなったことに起因するものですが、では、その「根本」にあるものは何か(それはおそらく、わかりません)。
そして、重要なことは、「雹そのものが私たちの文明を滅ぼす」のではなく、「雹が異常に多くなった時代に《終わりの始まり》の時代が開始するということが示唆されている」というようなことを漠然と思った次第です。
科学者の方々は神話の示唆を鼻で笑うかもしれないですけれど、私は笑いません。