本気で「ブースター接種を停止」しないとマズイかも
タイトルにしましたのは、11月に発表されて、私は最近知ったカナダの大学のベイズ分析というものを用いた巨大で詳細な分析なんですが、その前に最近のブースター接種に関する簡単な比較をご紹介したいと思います。
ベイズ分析というような精緻なものとは異なる私個人の単なる感覚的な比較ですけれど、
「ブースター接種を加速している国と、まったくブースター接種をしていない国」
のグラフなどを見比べていました。
そして、もうそれらを見ていますと、「現在の世界の感染拡大の原因はブースターショット」だということが鮮明になってきているように感じます。
たとえばヨーロッパは多くの国の感染グラフが「まるで同じ」となっていまして、何というかこう、こまどり姉妹のようにそっくりの…(こまどり姉妹は知らない人は知らないぞ )……ともかく同じグラフを描いている国や地域が多くなってきました。
以下は適当に選抜したものですが、ヨーロッパで現在、感染拡大に歯止めがかからなくなっている国の一部です。フランス、ギリシャ、イタリア、アイスランドの、それぞれの感染者実数です。
この1ヵ月間で、過去のどんな時よりも急激な増加を示ししています。
過去1年間の感染確認数の推移 / 7日移動平均
ourworldindata.org
増加の時期もそのグラフの形もほぼまったく同じであり、どの国も棒上げで、昨年一昨年にロックダウンだ何だかんだと騒いでいた頃が「無風に見える」ほどです。
アイスランドなんてのは、1月4日に「 1日の新たな感染者数が 4000人を突破」していました。アイスランドは人口 35万人の国ですので、1日で「全人口の 1%以上の新たな感染者が見つかった」ということにもなり、検査の方式が以前と変わっていないのなら、偽陽性などを含めたとしても膨大なものです。
日本でいえば、1人 150万人の新たな感染が確認されたというイメージでしょうか。
フランス(人口 6700万人)でも、1月5日には、新たな感染者数が 33万人を超えており、過去のどの時点でも見られないものとなっています。
しかも、ほんのこの 2週間ほどでこうなっています。
オミクロン株の感染力が仮に強いとしても、その感染力の高さを超えていまして、「なんで突然こんなことに?」とは思いましたが、他の国と比較してみまして、「原因はブースターショットかな」と思わざるを得ない部分はありました。
たとえば、先ほどのグラフの 4カ国は、すでにブースター接種(3回目)を積極的に導入していまして、現時点では以下のようになっています。
ブースター接種率
アイスランド 55%
フランス 36%
ギリシャ 36%
イタリア 36%
壊滅的なグラフを描いているアイスランドでは、国民の 55%が 3回目を接種しており、接種可能年齢に絞れば、かなりの率の人々が打っていると見られます。人口の少ない国ですので、あっという間に対象者全員の 3回目接種が終わり、次(4回目)待ち、ということになっていきそうです。
ヨーロッパでは、多くの国でこのようにブースター接種が始まっていますが、それでは、「ブースター接種をしていないヨーロッパの国は?」とデータを見てみますと、今はもうなかなかそういう国がないのですが、あることにはありました。
ルーマニア、クロアチア、エストニアは、ブースター接種率は「データなし」で、つまり行っていないことになりそうです。他にどうしてもヨーロッパでは見当たらず、ブースター接種率 5%のブルガリアを入れて比較してみます。
ブースター接種率が低いヨーロッパの国
ブルガリア 5%
ルーマニア 0% (推定)
クロアチア 0% (推定)
エストニア 0% (推定)
それで、先ほどの「ブースター接種率が高いヨーロッパの国」と「低いヨーロッパの国」を比較してみますと以下のようになっていました。人口 100万人あたりの感染数です。
最初に書いておきますと、接種率が低い国でも現在感染は拡大していますが「勢い」が異なります。
ブースター接種率の高い国と低い国の感染数の比較
ourworldindata.org
ブースター接種率の低い国あるいは実施されていない国で、今年に入ってから過去最大の感染数を更新したのはクロアチアだけです。また、低い国には、フランスやアイスランドのような「スカイロケット」と称されるような伸び方をしている国はありません。
面白いのは、11月くらいまでは、接種率の低い国のほうが感染数が多かったのですね。12月に大きく逆転したようです。
これは、すでに「 4回目の接種」に突入したイスラエルも同様で、過去になかったようなグラフを描いています。以下の記事で取りあげさせていただきました。
二年間の努力の結果 : 4回目のブースター接種を開始したイスラエルが過去最大の感染数を更新
地球の記録 2022年1月9日
この記事で、「ブースター接種を始めていないイスラエルの隣国」であるエジプト、そして(昼なのに)ヨルダンの比較グラフを載せたのですが、イスラエルはその後の 2日でさらに感染数が上昇していまして、差はさらに大きくなっています。
常にこの地域の感染数の頂点をイスラエルがキープし続けてきましたが、今回の差異は圧倒的です。
イスラエルのブースター接種率は人口の 46%に及びますが、イラク、エジプト、ヨルダンは 0%です。
興味深いのは、この中ではイスラエル以外で唯一、ブースターショットを始めたサウジアラビア(ブースター接種率 11%)もまた急激に感染数が上昇しようとしているということでしょうか。
これからこういう国が増えるのでしょうかね。
インドでもブースター接種が開始されたそうで、すでに 100万人が接種したと報じられています。
このインドは、一部地域とはいえ、せっかくイベルメクチンで感染状況を劇的に改善させたのに、勿体ないことです(以下の記事をご参照下さい)。
イベルメクチンでコロナを完全排除したインドのウッタルプラデーシュ州バラナシ市政府が今も全市民に配布している「家庭用薬キット」の内容が判明
投稿日:2022年1月5日
なお、ブースター接種を行っている国では、
「比較的近いうちに、4回目(イスラエルなら 5回目)のブースター接種」
が始まると見られます。
というのも、ファイザー社が、「オミクロン対応のコロナワクチンを 3月から提供する」と述べたことが報じられているからです。もう生産も開始されているそう。
冒頭の、積極的にブースター接種を進めている国のグラフを見ましてもおわかりの通り、
「現行のワクチンは、オミクロンにはまったく効果がない(あるいは逆効果となっている)」
ことは、一目してわかるわけですが、今後ブースターが進んでも進んでも、このような状況が続いていく中で、「オミクロン対応のワクチンが出た」となったら、また各国当局はすぐに追加接種に移行すると見られます。
日本でも、さらに迅速な特例承認なども行われるかもしれません。
でも何度も書いてきたような感じもしないでもないですが、それがどんな抗体を作るワクチンであったとしても、その時点での感染拡大の抑制に寄与はしないですし、何より、以前の接種で歪められた自然免疫がさらに歪められるということであり、状況が好転する可能性はないと思われます。
あるいは、「さらに危険な変異株」の登場につながるだけだとも思われます。
まあ……昨年 12月にデンマークの研究者たちが、ブースター接種後の「抗体量の日ごとの減少率」についての論文を出したことがありました。
この研究を引用した科学記事には以下のように書かれていました。
> この論文の数値は、私たちが人々を「保護」したいのであれば、30日ごとに人々に追加の接種をする必要があることを意味する。…必要な間隔はブースターごとに短くなる可能性がある。 (substack)
昨年の夏に、「永遠の接種の現実化」という文字が入った以下の記事を書いたことがあります。
「永遠の接種」の現実化 : 英国政府が想定する「選択圧から生まれる致死率35%の変異種、ワクチン免疫回避型の変異種」。しかしその対策の基本は追加接種…
投稿日:2021年8月2日
今、まさにこれが現実化しようとしていまして、しかし、「永遠の追加接種」の先にあるものは、以下のようなタイトルに現されるものとなる可能性もあります。
「6回目ぐらいで全部死んでしまう」 : 村上康文 東京理科大学名誉教授の言葉から見えるブースターによる、すぐそこにある終末
投稿日:2021年12月29日
数十年前などを含めた過去の臨床研究などを見る限り、どんなワクチンであれ、「まったく同じ抗原を繰り返し打つと問題が生じる」ようです 。だからファイザー社は「一応異なる抗原となるオミクロンワクチン」を出してきたのかもしれないですが、その基本が「スパイクタンパク質を生産する」という点については同じはずで、異なる抗原といえるのかどうかも微妙です。
この先どうなってしまうのかは、今はまだはっきりとはわからないですが、全世界をあげて「 6回目へと突き進んでいる」という状況は、あまり明るいものではないという気もしないでもないです。
それで、今回タイトルにしましたのは、カナダのアルバータ大学の研究者が、世界 145カ国のワクチン接種に関してのビッグデータ解析を行い、その結果、
「ワクチン接種は事態を悪化させていることを突き止めた」
というものです。論文は以下にあります。
COVID-19に関連する死亡および症例に対するワクチン投与の世界的なベイズ因果的影響分析:145カ国のビッグデータ分析
Worldwide Bayesian Causal Impact Analysis of Vaccine Administration on Deaths and Cases Associated with COVID-19: A BigData Analysis of 145 Countries
(PDF版はこちら)
「ベイズ分析」という手法によるもので、「適用できるあらゆる観測データ」から検証して積み上げていくものであり、人工知能等による解析が使われ、その精度は大変に高いものですが、ただし、ベイズ分析は参照するデータが大変に大きいために、論文そのものも巨大になりやすいです。上の論文も、65ページあります。
ベイズ分析については、昨年 2月の以下の記事でもご説明しています。
世界のトップクラスにランキングされる米医学博士が「新型コロナウイルスが実験室由来である可能性は99.8%」とする193ページにのぼるベイズ分析を発表
投稿日:2021年2月3日
ともあれ、ベイズ分析の資料は難解な上に膨大で、数式に見識のある方でないとわからない部分が多く、私もまったくわからないのですが、この論文を説明している記事がありました。
それをご紹介して締めさせていただきたいと思います。
1回2回であろうが、ブースター接種であろうが、「続ければ続けるほど事態が悪化する」ことは完全なビッグデータからも明らかなのです。
いつまで続けるのでしょうか。やはり 6回くらいまでなのでしょうか。
ここからです。
145カ国の新しいビッグデータ分析は、COVIDワクチンが事態を悪化させることを示している(症例も死亡も)
New big data study of 145 countries show COVID vaccines makes things worse (cases and deaths)
Steve Kirsch 2022/01/09
この研究を私は知らなかった。あるいは何らかの理由で主流メディアもこの研究を取り上げることはなかった。しかし、この研究は、反論するのが難しい新しい独立した分析だ。
この新しい研究では、COVID ワクチンが 100万人あたりの COVID 症例数を増やし(米国では +38%)、COVID に関連する 100万人あたりの死亡数を増やした(米国では +31%)ことがわかった。
論文には以下のようにある。
従属変数の総死亡数と100万人あたりの総症例数に対するワクチン導入後の統計的に有意で圧倒的にプラスの因果的影響は、政策立案者にとって非常に懸念すべきものだ。
それらは、COVID-19関連の症例と、「私たちの自由を取り戻すための鍵」として最初に一般に販売されたワクチンの配備に直接起因する死亡の両方の著しい増加を示している。
ワクチンが 100万人あたりの総症例数に及ぼす影響と、100人あたりの総ワクチン接種数との正の関連性が低いことは、COVID-19関連症例の減少に対するワクチンの影響が限定的であることを示している。
これらの分析結果は、地域の政策立案者たちが、ストーリーからではなくデータに基づき、また世界的あるいは国内の義務からではなく、その地域の状況に基づいて政策決定を行うことを奨励することにつながるはずだ。
これらの分析結果はまた、政策立案者たちがパンデミックから抜け出すために、集団予防接種キャンペーン以外の他の道を探し始めることを奨励するはずだ。
ビッグデータは、ワクチンが状況を悪化させていることを示しており、良い状況だとはいえない。私たちがパンデミックの穴から抜け出せない理由はまさにこれだ。義務付けられたワクチン接種がこの悪化した状況を作っている。
この研究は、このような結論に到達した最初の研究ではない。以下の研究はすべて独立して行われ、同じ結論に至っている。
つまり、「予防接種をすればするほど、事態は悪化する」という結論だ。
2. ハーバード大学の研究
3. ドイツの研究
4. デンマークの研究
5. ドイツ政府のデータ
6. 英国でのCOVIDによる死亡の80%はワクチン接種を受けている
7. ランセット:英国のCOVID症例の89%は2度のワクチン接種を受けていた
これらの驚くべき結果に、世界中の保健当局はどのように反応するのだろう。私の予測では、世界中の保健当局はこれを無視するのではないかと考えている。
むしろ、できるだけ早くすべての年齢のすべての人たちにワクチンとそのブースターを義務付けるのではないだろうか。
そんなことになってしまわないことを私は願っている。
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