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2019年からの世界 人類の未来 拡大する自然災害

北半球上空の成層圏で異常な低温が続いている。それはすでにオゾンホールを生み出しており、紫外線の保護層が消えた中で皮膚ガンが多発する時代に?

投稿日:2019年12月2日 更新日:

2019年12月01日 スウェーデン上空に出現した虹色の極域成層圏雲

spaceweather.com




 

地球の上空は極端なアンバランス状態

今年の秋頃から「南極のオゾンホールが過去最少レベルまで小さくなっている」ということが、よく報じられていました。

たとえば、以下は 9月の報道です。

南極のオゾンホールが半減! 上空の気温の異常上昇が原因と気象庁

マイナビニュース 2019/09/27

南極上空のオゾンホールが例年の半分の面積にとどまっていることが分かった。衛星観測による結果で、気象庁が27日までに明らかにした。

9月7日の時点で面積の最大値は1100万平方キロメートル。2018年の最大値は9月20日の2460万平方キロメートルだった。8月末から南極上空の気温が異常に高くなったのが原因とみている。

この中に、

> 南極上空の気温が異常に高くなったのが原因

とありますが、これはどういうことかといいますと、オゾンホールの発生のメカニズムは、わりと面倒なメカニズムなのですけれど、気象庁の「南極でオゾンホールが発生するメカニズム」というページなどの内容を、きわめて簡単に書きますと、

オゾンホールが発生する条件は、「極域成層圏雲」と呼ばれる雲が生成されることであり、そして、この雲が発生する条件は、成層圏が氷点下 78℃以下の極めて低い気温にまで下がる必要がある。

ということになっています。

冒頭のスウェーデンの 12月1日の写真の上空にある「虹色に光った雲」が、その極域成層圏雲(一般的には PSC と略されます)なのですが、この雲の出現が多くなりますと、翌年の春に「オゾンホールが増大する」ことになるのです。

そして、この雲が出現しているということが示すことは、

「上空の成層圏が -78℃以下の超低温になっている」

ということでもあるのです。最低でも、-78℃にまで下がらないと、この雲は出現しません。

地球の大気圏内の気温としては異常に低い気温であるわけですが、この、成層圏が -78℃以下の気温であることを示す雲が、今年は「 11月から出ている」のです。

11月26日にスウェーデンの上空に出現した極域成層圏雲

spaceweather.com

11月から、北欧あたりの上空に -78℃以下の大気層が現れていたというのは、これは時期としてはかなりのものだと思うのですね。

成層圏とは、以下の位置であり、比較的地表と近いのです。

成層圏

JAXA

そのような場所が、スペースウェザーによると -85℃以下になっていたようで・・・だからどうしたという話ではないかもしれないのですが、先ほどの、南極のオゾンホールが減少していることを伝えていたニュースには、オゾンホールの面積が小さくなったのは、

> 南極上空の気温が異常に高くなったのが原因とみている。

とありました。

しかしその一方で、北半球の上空は、先ほどのように、11月から -85℃以下の状態となっている。

南極上空は異常に気温が高くなり、北極上空は異常に気温が低くなっている。

「なんだかもう、ムチャクチャにアンバランスだなあ」

と思った次第なんですけれど、しかし、このスウェーデン上空の超低温と関係があるというわけではないと思うのですけれど、先日は、

「北欧からロシアにかけてオゾンホールが出現した」

ということがありました。

前提として、「オゾンホールは南極でしか発生しない」ということがあります。

最近のそのオゾンホールについては以下の記事でお伝えしています。

https://earthreview.net/ozone-hole-formed-over-scandinavia-to-russia/

この記事では、ふれていなかったですが、この際、

「北極上空にもオゾンホールが出現した」

ことが報じられています。

先ほども書きましたが、オゾンホールは、南極上空に発生する現象です。

北極では、あの虹色の雲が発生するような「極端な低温」になる期間が短いため、オゾンホールが発生しないとされているようなのですが、先日、現に北極に出現したわけで(しかも 11月に)、「北極にオゾンホールが発生したことってあるのだろうか」と調べてみますと、2011年に発生したことがあるようで、以下の報道を見つけました。

北極上空で南極並みのオゾン層破壊観測

AFP 2011/10/03

米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所の科学者らは、北極上空で今春(2011年の春)、カリフォルニア州の5倍の広さのオゾン層の破壊が確認されたとの研究結果を報告した。観測史上初めて、南極のオゾンホールに匹敵する大きさとなった。

このオゾン層の破壊は、一時は欧州東部、ロシア、モンゴル上空にまで広がり、一帯に住む人びとを一時的に通常より高い紫外線にさらしたとみられる。

北極と南極のオゾン層は、それぞれの冬から春にかけて濃度が低下する。

上空で気温が非常に低い状態になると、水蒸気と硝酸の分子が凝縮された雲が下部成層圏に形成され、この雲の中で大気中の塩素分子が反応性化合物となり、オゾン層を破壊する。

南極上空の温度は北極よりも低いため、これまでオゾン層の破壊は南極の方がより深刻で、北極上空の被害は限定的というのが定説だった。

2010年から11年にかけての北極の冬・春シーズンに行われた衛星の観測によると、深刻な被害は上空15~23キロで発生。うち18~20キロで、80%以上のオゾン層が失われた。

研究者らは、「北極のオゾンホールと呼んで差し支えない規模の破壊が初めて確認された」と述べた。研究結果は、英科学誌ネイチャーに掲載された。

ここには、2011年の春とありますが、研究で使われた図の日付けを見ますと、2011年3月に最大規模になったようで、日本が東北の震災で大変な状況となっていた頃と一致した時期ですが、それはともかく、今回の北極のオゾンホールは、その 2011年の春以来ということになりそうです。

大気中のオゾンは「危険な UV 紫外線から人や動物を保護している」機能があるとされていて、オゾンホールが発生すると、その保護層がなくなり、その下の地表では、

「人々は有害な太陽紫外線を直接浴びることになる」

とされています。

南極にオゾンホールが発生したとしても、南極圏の下に暮らしている人の数はとても少ないわけですが、「北半球はそうではない」です。

北極圏から北欧、ロシアにはたくさんの人々が暮らしています。

先ほどの AFP の報道によれば、2011年のオゾンホールは、

> 欧州東部、ロシア、モンゴル上空にまで広がり

とありましたが、この地域は完全な「人々の居住地区」であり、今回の北半球のオゾンホールも、人間の居住地の上空に広がっています。

2019年11月22日のオゾン濃度の状況(紫のエリアがオゾンホール)

GFS

オゾン層が破壊された場合に、地表では「皮膚ガンなどに影響する」というようなことが言われますが、仮に、今後もこういう状態が続いた場合、そういう影響が、これから出てくるということなんですかね。

しかも冒頭のほうで示しましたように、現時点で、ヨーロッパやロシアの一部から北極の上空の気温は非常に低く、実際、オゾンホールの原因となる、先ほどの「虹色の雲」が出ているわけでして、オゾンホールが、ヨーロッパからロシアの上空に発生する可能性は高いようにも思うのです。

今は太陽活動が弱いわけで、太陽活動が弱いと、宇宙線(二次宇宙線)の地表への到達量が多くなるのですが、もう少し経ちますと、「過去最大級の量の宇宙線」が地表に到達し始めると思われます。

それと同時に、ヨーロッパやロシアの一部などでは、

「有害な紫外線もダイレクトに地表にやってくる」

という期間が出現するのかもしれません。

これまであまりなかった「人の居住地域に対しての紫外線のダイレクトな放射」が、どういうようなことをもたらすのかはわからないですが、地球の一部地域は、これから、

・宇宙線
・UV 紫外線

の両方に曝露されることになりそうです。

 

成層圏の大気の状態は2015年に崩壊している

こういうようなことが起きている原因は、冒頭のほうに書きました「成層圏の異常」にあると考えられますけれど、以前、以下の記事で「成層圏の気流サイクルが崩壊した」ことをお伝えしたことがありました。

気流の崩壊は続く : 規則正しく続いてきた成層圏の気流のサイクル「準2年周期振動」の規則性が2015年に崩壊したことがアメリカ地球物理学連合の研究で明らかに

これは、「原因のわからない異常」が成層圏の「準2年周期振動」という規則的な大気の流れを遮断していることがわかったというものでした。

その前には、2016年に、ジェット気流に異常が起きていたことを「地球の気流が壊れた…」という記事で取りあげたこともあります。

こういうことの根本的なメカニズムは、今の科学ではわからないのですけれど、上の記事には、私は以下のように書いています。

2016年9月4日の In Deep の記事より

普通に考えれば、これほど大きな物理的な動きをコントロールする力となりますと、宇宙からの何らかの力か、あるいは地球内部からの何らかの力が関係していることは間違いないわけで(おそらくは宇宙)、ということは、

「宇宙からの何らかの力が変化しているのなら、すべての変化につながる」

と考えても、それほど矛盾しない気がするからです。

現実として In Deep を書きはじめてからのこの数年間は、気流の変化に起因すると思われる異常な気象や異常な大気の流れが少しずつ顕著になり続けていて、そして今では、その変化は、異常気象や自然災害の増加により、実際に体感できる状況となってきています。

やはり変化しているのだと思います。それも、わりと急激に。

というように記していまして、当時の私は、こういう高層大気の変化が「異常気象や自然災害に与える影響」だけを考えていたことがわかりますが、今回のオゾンホールの件を見ていて、

「成層圏の変化は、人体に直接影響を与えるものなのかもしれない」

ことを知りました。

実際に今後どうなっていくかはわからないですけれど、北欧などの成層圏の気温があまりにも早い時期から低いことと、北半球に広くオゾンホールが発生していたことから、北半球に恒常的にオゾンホールが発生する可能性もないではないのかもしれません。

なお、オゾンホールと関係する可能性が言われる「皮膚ガン」ですが、皮膚ガンの発生率はもともと不思議な世界分布をしていまして、以下は、世界の皮膚ガンの発生状況の比較です。色が濃いほど発生率が高いことを示します。

WHOによる世界の皮膚ガンの死亡率(2012年)

Melanoma and other skin cancers world map-Deaths per million persons

オーストラリアとニュージーランド、そして、ヨーロッパの一部の国々、あるいはグリーンランドが、世界で最も皮膚ガンでの死亡率が高い地域となっています。

なぜこういう分布になるのか理由はわかっていないようです。

強力な太陽の紫外線が関係あるというのなら、北欧やグリーンランドでの皮膚ガン発生率が極端に高い理由と矛盾しますし、中東やアフリカで極端に皮膚ガンの発生率が低い理由とも合わないです。

これは 2012年の統計ですが、関係ないと思いたいですが、先ほど書きましたように、その前年の 2011年に北半球に巨大なオゾンホールが発生していて、北半球においては、

「オゾンホールが発生していたあたりが皮膚ガン発生率が極端に高い」

ようにも見えてしまうのですね。

北欧や東欧、グリーンランド、英国やロシアなどですけれど、この謎の皮膚ガンの世界分布を見ながら、今後北半球に拡大していくかもしれないオゾンホールと人体の関係を考えたりいたします。





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