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人類の覚醒と真実 健康の真実

すべての病気は感染性 : 心臓病やガンなどを含む、非感染性とされてきた多くの病気は「体内微生物による感染性疾患」である可能性についての論文が発表される

投稿日:


CIFAR




 

科学誌サイエンスに発表された最新の論文の内容は

昨日 1月17日に出させていただいたメルマガは、

腸内細菌を含む体内微生物が「人間を根本から支配している」ことを示す驚くべき様々な事例

というもので、わりとタイトル通りの内容のものなのですが、このメルマガを書いた後、同じ日にリリースされた科学誌「サイエンス」の中で、非常に興味深い論文が発表されていたことを知りました。

それは以下のようなタイトルのものでした。


CIFAR

これは、カナダの CIFAR (シファー)という科学組織の研究者たちによる論文で、最初は「思考実験」として始まった、ある「疑念」を、証拠を積み上げることにより主張として発表したものでした。

それはどんな概念かと言いますと、

「これまで感染する病気ではないとされてきた多くの病気が、実際には感染性疾患ではないのだろうか」

とするものなのです。

これだけ書くと、何かウイルスか何かのような病原体というようなものを連想するかもしれないですが、そうではなく、

「腸内細菌環境を含む体内の微生物叢の状態の感染により病気が起こる可能性」

を示したものです。

この記事を読む前に、メルマガに、先ほどのような「体内微生物が、人間を根本から支配している」というようなことを書いたばかりだったのですが、

「病気もか…」

という思いがありましたね。

ちなみに、CIFAR という組織は基本的には慈善団体であり、ウェブサイトによれば、

CIFAR の研究員コミュニティには、20人のノーベル賞受賞者と 22か国からの 400人以上の研究者たちが含まれている。

ということで、カナダ最高峰の科学慈善団体となっています。

この「多くの病気が感染性である」ということについては、現段階では「示唆」であるに過ぎないですが、最近調べるほどに「体内微生物(細菌など)」が、あまりにも人間のすべてにおいて影響を与えていることを知る中で、「病気や症状もそうかもしれない」とは思うこともありまして、非常にタイムリーにこの記事を知ることができました。

記事をご紹介したいと思います。

 


Obesity, heart disease, and diabetes may be communicable
CIFAR 2020/01/16

肥満や心臓病、糖尿病は感染性疾患である可能性がある

CIFAR の「ヒト&マイクロバイオーム・プログラム」の研究者たちが科学誌サイエンスに発表した論文は、これまで「非感染性」と考えられてきた病気が、マイクロバイオーム(体内微生物叢)を通じてヒトからヒトへと感染している可能性があるという主張を発表した。

心臓病、ガン、肺疾患などの非感染性疾患は現在、最も一般的な死因であり、世界中の死亡者の 70%を占めている。これらの疾患は、遺伝的要因、ライフスタイル、環境要因の組み合わせによって引き起こされると考えられており、人と人の間で感染することがないとされるため、非感染性疾患と見なされている。

しかし、CIFAR の「ヒト&マイクロバイオーム(Humans&the Microbiome)プログラム」の研究チームによる新しい研究論文は、多くの病気は、私たち人間の体内で生きている微生物(細菌、真菌、ウイルスを含む)を介して人々の間で伝染している可能性があるという証拠を提供することにより、長年の疑念に新しい主張を投げかけた。

論文の主筆者で、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の微生物学教授であり、CIFAR の研究員でもあるB・ブレット・フィンレイ(B. Brett Finlay)氏は、以下のように述べる。

「今回の私たちの仮説が正しいことが証明された場合、公衆衛生に関するこれまでの知識が大幅に書き換えられることになります」

 

点と点をつなぐ作業の中で浮かび上がること

フィンレイ氏は、3つの異なる証拠の間の関係に基づいて仮説を立てている。

まず、肥満や炎症性腸疾患から 2型糖尿病や心血管疾患まで、それらのようなさまざまな病気や症状の状態の人たちは、体内の微生物叢が健康な人と比較して「変化」しているということはすでに実証されている。

次に、病気にかかった人々から採取された「変化した微生物叢」を健康な動物モデルに挿入すると、病気を引き起こすこともまた実際に示されている。

最後に、彼らは微生物叢が自然に伝染する証拠を提供する。例えば、同じ家に住む配偶者同士は、別々の家に暮らしている双子よりも類似した微生物叢を持っていることがわかっている。

これらを踏まえて、フィンレイ氏は以下のように述べる。

「これらの事実をまとめると、これまで伝統的に非感染性とされてきた多くの病気は、結局、感染性であるかもしれないということを示すのです」

論文の共同著者である CIFAR 研究員であり、ワイツマン科学研究所の教授であるエラン・エリナフ(Eran Elinav)氏は、これらの各証拠同士に存在する関係性は、病気になることについて、より広く考えるための議論としてとらえている。

エリナフ氏はこのように言う。

「この考え方は、世界で最も一般的で厄介な疾患(心臓疾患やガン、肺疾患等)のいくつかに対して科学的に介入する新たな機会を示す可能性があると考えています。これにより、病気になった人間だけを治療ターゲットにするだけでなく、環境因子などから微生物叢を調整するという行動についても考えられるかもしれないのです」

 

広い範囲の学術的な協力の中で

CIFARの「ヒト&マイクロバイオーム・プログラム」は、国際的な様々な分野の学際的な研究員やアドバイザー、および微生物学者、人類学者、免疫学者、遺伝学者を含む CIFAR の専門家たちの協力を受けている。

様々な分野の科学者たちが一緒になり、私たちの体の内外に住む微生物たちが私たちの健康と発達、さらには行動にどのように影響するかを発見している。

CIFARの CEO であるアラン・バーンスタイン(Alan Bernstein)代表は次のように述べる。

「この論文は、非感染性疾患についての刺激的で挑戦的な新しい考え方を提供しています。また、世界的なさまざまな分野の科学者たちと知識を共有し、信頼関係、透明性のある環境で協力しています」

エリナフ氏は以下のように述べる。

「動物モデルと人間からの新しい生物学的データの統合から生まれたこれらの考え方は、他の分野の科学、あるいは人類学や社会科学を扱うパートナーたちとの重要な洞察と相まって進みました」

「最初は思考実験として始まりました」とフィンレイ氏は言う。

「しかし証拠の存在について考え始めたときに、大きな興奮が生じました。しだいに論文がまとまり始め、さまざまな専門分野からの新しい証拠が入ってくると、議論はさらに盛り上がっていったのです」

 

次のステップ

この仮説には多くの刺激的な要素がある。しかし、研究者たちは、これに関与するメカニズムについて、まだ多くのことが不明であることを明らかにしている。

「感染が増加するとした場合、健康であることも感染する可能性があるかどうかはまだわかりません」と、 CIFAR 研究者であり、米ラトガーズ大学の教授であるマリア・グロリア・ドミンゲス・ベロ(Maria Gloria Dominguez-Bello)氏は述べている。

「微生物の伝播とその影響を理解するには、さらに研究が必要です」

フィンレイ氏は、「この論文が、関連する他の科学的研究の刺激となることを願っています」と語る。

「疾患を研究している研究者たちにも、人体の微生物がどのような影響を与えているのかを考察していただければと思っています」

 


 

ここまでです。

たとえば、これまで、親と子どもが同じような健康状態や、同じような病気になったりすることは、「遺伝的な問題」が最も大きいとされてきたと思います。

しかし、昨日のメルマガで、

「赤ちゃんが腸内細菌を獲得するメカニズム」

にふれたのですが、それは遺伝子的な遺伝というより、赤ちゃんには「お母さんの体内細菌がそのまま伝染していく」ことがわかるわけで、そのお母さんの腸内細菌の環境は、

・お母さんが食べているもの

・お母さんが飲んでいる薬

・お母さんの衛生的環境など

に左右されるわけですので、結局、遺伝子からの遺伝的な要素がなくても、その人間を支配する腸内細菌などの体内微生物の状態は、

「親から子どもに感染する」

と言えるのではないかと思っていたところだったのです。

赤ちゃんが体内微生物を獲得するメカニズムの部分をメルマガから抜粋します。

赤ちゃんの体内微生物との共生

https://bit.ly/363gPQw

母親の子宮内にいる胎児にはほとんど細菌がない。
赤ちゃんは、産道を通る時に、無数のバクテリアと出会う。

通常の出産の過程で、
赤ちゃんたちは膣内に住む微生物によって「洗われ」るのだ。
さらに、母親の腸内細菌がその上に落ちる。

これらの細菌はすぐに赤ちゃん自身の腸に生息し始め、
発達中の免疫系との一種のコミュニケーションに入ることになる。

この、ごく初期の段階で、マイクロバイオームは
将来正しく微生物との共生が機能するように免疫システムを準備するのだ。

赤ちゃんが帝王切開を使用して生まれた場合、
母親の細菌との接触が発生しないが、
この場合は、微生物は、母親の皮膚や母乳から、
あるいは、看護師の手などから腸内に定着する。

 

あと、やはり昨日のメルマガでは「抗生物質を服用した後は、インフルエンザへの免疫が下がる」ことが示された米スタンフォード大学の研究も少しご紹介しています。

米スタンフォード大学のニュースリリースより

https://stan.md/2QZY4sY

腸内微生物の変化の影響を受けた人のインフルエンザワクチンに対する反応

健康な成人を対象とした新しい研究で、
抗生物質がインフルエンザワクチンの有効性を低下させる可能性がある
ことが示された。

スタンフォード大学の病理学および微生物学教授である
バリ・プレンドラン博士によれば、
抗生物質によって腸内細菌が枯渇すると、
免疫系がこれまでに出会ったことのない細菌やウイルスへの曝露などの
新たな課題に対応できなくなるようだという。

抗生物質により、腸内などの細菌が多く消え、体内微生物の状態が悪くなると、このようにインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなるようなのです。

ここから考えまして、たとえばですけれど、妊娠中のお母さんが抗生物質などを飲んだことにより「腸内の状態が悪い中で」赤ちゃんを出産した場合、

「その悪い状態の腸内細菌環境が赤ちゃんに直接感染する」

ことは間違いないと思われます。

ですので、他人同士の場合について、体内微生物の感染のメカニズムを探るのは容易なことではないでしょうけれど、「少なくとも、母親から子どもへは簡単に感染する」ということが想像できるのです。これは、体質や病気などの感染において、遺伝子的なことよりもずっと大きいと思われます。

 

ということから、ふと思うことがあります。

社会全体の人々の、特に大人たちの体内微生物の環境が悪くなった場合は、

「次の世代の社会全体にも悪い体内微生物環境が感染していく」

と考えるのは、特別おかしな考え方ではないと思います。

そして今、主要国全体で腸内細菌環境を始めとする体内微生物の状態が悪くなり続けています。それは、病気の蔓延の状況を見てもわかりますが、これに対して、どこかで歯止めをかけないと、

「次の世代に、心と体の病気が蔓延している今の社会の状態を伝染させる」

ことになると思われます。

1度壊れた体内微生物環境はそう簡単には戻らないですので、それはさらに次の世代、そしてその次の世代にまで感染していく。

最終的には、世代が変われば変わるほど、健全な人々がいなくなり、社会自体が機能しづらくなる。

難しい問題ですが、これは医学の問題というより、社会的な問題だと感じます。

これに歯止めをかける方法は何かありますでしょうかね。





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