フランス人からのメッセージ
ヨーロッパでは、フランスやイタリアなどを筆頭にして、「厳格なワクチンパスポート」(フランスでは、ヘルスパスと呼ばれます)制度がこの 8月から施行されています。
以下の記事でもご紹介しましたが、その施行は厳格であり、現在、フランスでは、レストラン、バー、スポーツイベント、劇場、映画館、美術館などを含む施設に入るためには、ワクチン接種証明か陰性の証明が必要ですが、今後、さらにその対象は拡大していくようです。
イタリア政府がワクチンパスポートをすべての公共交通機関と大学に拡大。フランスでは、屋外カフェの客へのグリーンパス所持検査が始まる
投稿日:2021年8月12日
そして、フランスでは、そのようなレストラン、バー、劇場などの従業員たち、そして医療従事者たちにも「ワクチン接種の義務化」がなされました。
その結果、どのようになったか……ということが書かれてあるフランスに住む方の記事を読みました。
簡単にいえば、
「多くが仕事を辞めた」
ようです。
ワクチンを接種するくらいなら、仕事を辞めたほうがマシだと。
そのために、フランス社会がやや麻痺してきているということが書かれています。
最初にその記事をご紹介します。
書いている方は、ワクチンを接種していない方のようです。
フランスからのメッセージ
MESSAGE FROM FRANCE
Hardscrabble Farmer 2021/08/15
ここフランスは「ヘルスパス」で極端な状態になってしまった。
フランスでは、先週、すべてのレストラン、バー、コーヒーショップ、およびスポーツイベント、劇場、映画館、美術館などのレジャーアクティビティは、「ヘルスパス」を持たない人たちには閉鎖され、これらの場所で働くすべてのスタッフたちはワクチン接種を維持するように義務付けられた。
もし、ヘルスパスを所持せず、これらの場所のいずれかで捕らえられた場合、それは現在 6ヶ月の懲役刑となる(フランス大統領を平手打ちした男性の懲役刑は、わずか 3ヶ月だった)。
事業主たちは、仮に「ヘルスパス」の使用に従わず、すべての従業員たちにワクチン接種を強制しなかった場合、45,000 ユーロ(約 580万円)の罰金と 1年の懲役刑を科せられる。
このような対策の結果は?
低賃金の従業員たちは全員仕事を辞めてしまった。
今のところは、国からの援助のほうが多くの額を得られるからだ。
現在のところ、(ワクチン未接種者はレストランに入ることはできないが)技術的にはまだ「食事のテイクアウト」はできる。しかし、昨夜試してみたところ、どの店も従業員不足で、私の住む町内のすべてのテイクアウトで食事を得られるレストランは閉店していた。
先週の時点で、すべての医師たち、看護師たち、および医療業界の労働者たちは、ワクチンを接種するか、免許、診療、仕事を失うか、どちらかを選択することを義務付けられた(これは国家によるポジションで、民間の医療医師または病院は含まれない)。
しかし、ヘルスケアシステムは国営で資金提供されているため、それは地に落ちた。
すべての優秀な医師たちは、すでに 5年前にフランスを去っており、医療施設を修理するお金がなく、設備の半分が機能せず、すべての病院に日常生活に必要な物資が揃っているわけではないため、すべての病院は第三世界の病院のように見える。
ヘルスケアシステムがほぼ破産しているため、この 5年間、看護師たちは人員不足により、それまでの 2倍の仕事をしていた。そこに、今回のワクチン接種義務が加わったのだ。
それで結果は?
何百万人もの看護師たちがいなくなった。そして今、すべての病院はスタッフ能力のさらに 50%を失った。
私の担当医は早期退職した(要するに仕事を辞めた)。私はまだ代わりの医師を見つけられていない。
8月1日の時点で、すべての大型モール、小売店、食料品店の所有者とそのスタッフはワクチン接種をする必要があり、従業員も顧客も、ヘルスパスに入力する必要がある。
これは、すべてのウォルマート、コストコ、ホームデポ、およびすべての主要な食料品店を閉鎖することと同じだ。
その結果? 8月15日、フランス全国で運送業者たちによるストライキが行われた。パリを出入りするすべてのアクセス道路はブロックされた。
8月14日には、スタッフの大多数が辞任したため、フランス北部の空港全体が閉鎖された。
9月15日からは、すべての公共エリアとアクセスは立ち入り禁止になる。
ファーマーズマーケット、公園、国立公園、湖、川、ビーチ、レクリエーションエリア、キャンプ場はすべて立ち入り禁止となる。100人を超える人々の集会も、教会へ行くことも、結婚式もできない。
10月1日からは、食事の宅配、ピザの宅配、サンドイッチショップ、肉屋、パン屋、野菜スタンドなどのすべての小さなベンダーにもヘルスパスが適用される。
そのため、10月1日からは、私はインターネットで食べ物を購入して受け取ることしかできなくなる(インターネットで食べ物を購入することが許可されている間ではあるが)。
食糧不足、運送業者のストライキ、病院や空港が閉鎖している。
この状態を「極端」だと思っているのは、私だけだろうか。それとも正確に機能していない「ヘルスパス」にとってこれは少し極端な現象だろうか。
アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドたち。
あなたがたは目を覚ます方がいい。
ここまでです。
フランスを含めて、欧米のワクチン接種率は、ある程度まで上がって以来ほとんど動いていません。同じように強力な行動制限を伴うワクチンパスポート(グリーンパス)を導入しているイスラエルでも、この数カ月はワクチン接種率はさほど上がってはいません。
以下は、最も早くにワクチン展開をした国であるイギリスとイスラエル、そして、今回の記事のフランスの過去三ヶ月のワクチン接種率の推移です。
60%台からほぼ動いていません。
イギリス、イスラエル、フランスのワクチン接種率の推移
Share of people who received at least one dose of COVID-19 vaccine
イスラエルなどは、3月くらいからずっと 60%台のままで、「打たないと決めた人たちは何が何でも打たない」ということがグラフとしてあらわれていますが、イギリスもフランスも、60%台で止まっています。
このように停滞するワクチン接種率を上げるために、ヨーロッパ各国で展開されている「厳格なワクチンパス」システムですが、先ほどのフランス人の方の記事にありますように、
「ワクチン接種が進むのではなく、単にみんな仕事を辞めた」
ということになったようで、その結果、従業員やスタッフの人手不足に陥り、
「医療も小規模ビジネスも崩壊しつつある」
ということを書いていました。
フランスの状況を実際に見ているわけではないですので、先ほどの記事がどの程度本当なのかはわからないですが、ただ、フランスとイギリスで医療従事者たちへの強制ワクチン接種が決定したときに、
「辞める人も多いだろうな」
とは思いました。
というのも、これはアメリカの例ですが、以下の記事で書きましたように、「医師たちほどコロナワクチンを拒否している率が高い」ことが示されているからです。
アメリカの医師の60%がmRNAコロナワクチン接種を拒否していることが米国外科医師学会の調査で判明
地球の記録 2021年7月2日
あるいは、アメリカでは、軍人たちもかなり強い拒否を示しています。
アメリカ海兵隊員の40%がコロナワクチン接種を拒否
地球の記録 2021年4月12日
正式承認されたワクチンなら軍人に拒否する権限はないかもしれないですが、ファイザー社やモデルナ社のコロナワクチンは、あくまで緊急承認であり、正式承認されているものではないですので、拒否権があるのです。
ところが、アメリカ政府は、先日、
「アメリカの軍人へのワクチン義務化」
を決めたのでした。
アメリカ陸軍、国家警備隊、および退職した米国陸軍の職員への情報媒体であるアーミータイムズには以下のようにあります。
9月1から陸軍では必須となる COVID ワクチンの準備をすることを司令官に伝えた
アメリカ陸軍は、食品医薬品局の完全なワクチン承認を待つ間、早ければ 9月1日にも、陸軍に対して必須となる COVID-19ワクチンを投与する準備をするように命令を出した。
指令は、陸軍省本部から部隊に送られた実行命令から来た。 (armytimes.com)
それで、どうなると思われますか?
おそらくは、フランスの医師や看護師や商店主たちと同じとなるようです。
つまり、
「ワクチンが義務化されるなら辞める」
と。
軍をです。
以下にその記事があります。
米軍当局者は、COVIDワクチン接種が義務付けられた場合、軍人たちは辞めると伝えられたと述べた
US Military Officials Say They Will Quit The Army If COVID Vaccination Is Made Mandatory
軍人へのワクチン接種義務はもう決定したようですので、あとは「どのくらいアメリカ軍を辞めるか」ということですが、それはわかりません。
ただ、先ほどの「アメリカ海兵隊員の 40%がコロナワクチン接種を拒否」という数などを考えますと、軍を辞める人の数はそれなりにいると思われます。
これは、以前、こちらの記事などでもご紹介しましたが、アメリカでは、過去に軍人に対しての「ワクチン実験」を繰り返していた事実が、資料から明らかになっていて、多くのアメリカ軍人はそのことを知っています。
そのため、むしろ一般の人たちにより、拒否感が強い場合があるのかもしれません。
以下は、今年 2月のアメリカの軍事系サイトの記事です。
米軍の軍人の3分の1が COVID ワクチンを拒否している。過去の歴史はその理由を説明するのに役立つかもしれない
湾岸戦争中、国防総省の要請で、連邦医薬品局は軍人に対しての特別な規則を確立した。これにより、司令官は、治験中の新薬ワクチンの、軍人へのインフォームドコンセントを省くことができるようになった。
この規則は、軍メンバーを「兵器化された生物学的、化学的作用物質」から保護することを目的としていた。
湾岸戦争中、30万回以上の治験中の新薬である炭疽菌ワクチンが、おそらく 15万人以上のアメリカ軍人に配布された。
数年後の 1997年、当時のアメリカ国防長官のウィリアム・コーエンは、新しい生物兵器に関する懸念に応えて、炭疽菌ワクチン予防接種プログラムを開始した。このプログラムで、2001年11月までに 52万2,529人の軍人と軍関係者が 209万8,544回の新薬の炭疽菌ワクチンの予防接種を受けた。
その後、これらの軍人の多くが、医学的に説明できない症状を報告し始めた。
2002年の政府監査院の調査によると、炭疽菌ワクチンを接種したうちの 85%が悪影響を受けた。これは、ワクチン製造業者が主張した割合の 2倍以上となる。
国防総省は、炭疽菌ワクチン接種と関連していたと軍人たちが確信している当時の病状を持つ軍メンバーの法的課題にも直面し続けている。 (Defense One 2021/02/17)
> 炭疽菌ワクチンを接種したうちの 85%が悪影響を受けた。
こんな事実が資料としてある以上、拒否するというのは普通に思えます。
アメリカでも、フランスなどと同じ動きは各地で見られまして、カリフォルニアのロサンゼルス市は、レストラン、ジム、店舗を含む屋内スペースでは、ワクチン接種証明を要求するという決議を市議会でなされたことが報じられています。
> コロナウイルスの症例と入院が新たに急増する中、ロサンゼルス市は 8月11日、レストラン、ジム、店舗、その他の屋内スペースで COVID-19 ワクチン接種の証明を要求する方向に動いた。
>
> ロサンゼルス市議会は、屋内の公共スペースに入ることができるように、常連客に少なくとも 1回のワクチン接種を義務付ける条例を起草するよう市の弁護士に指示することを決議した。 (ktla.com 2021/08/11)
こういうようなことが広がっていくと、どうなるかと予測されるかといいますと、
「フランスと同じようなことになる」
ということのように思います
機能不全に陥る。
医療、小規模ビジネス、飲食業のスタッフたちがどんどん辞めていき、あるいは「軍」さえも機能不全になる可能性もあります。
それがこれから起きていくということでしょうか。
従順な国民ばかりの国なら、そういうことは起きないのかもしれないですが、すべての国が、従順な人たちだけで占められているわけではないはずです。
西側諸国のこのような機能不全を喜んでいるのは、どのような国々なのかなとも思います。
ディーガルの世界(参考記事)がここにもあります。
どこかの国に戦争を仕掛けるなら、相手が元気な時よりも弱体化あるいは機能不全に陥ってからのほうがいいはずです。
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