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2020年からの世界 アメリカの憂鬱 人類の未来

エボラウイルス、トランプ大統領の登場の予測に続き、ザ・シンプソンズが予測した感染症流行の正体は「新型大阪インフルエンザのパンデミック」。そしてそれは「荷物に乗って移動する」

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1993年のザ・シンプソンズのエピソードからとされる画像(フェイク)

・The Simpsons




 

奥深いエピソードが

「ザ・シンプソンズ」というのは、アメリカの人気テレビアニメシリーズで、過激な表現などで知られますが、数々のテレビ賞を受賞してきたアニメ作品です。

新型コロナウイルスの流行が始まった時に、このザ・シンプソンズが、

「コロナウイルスの出現を予測していた」

という情報と共に、冒頭の画像、つまり「テレビニュースでコロナウイルスと報じられている場面」の画像が拡散しました。冒頭にも「フェイク」と書きましたように、これは作りものなんですが、なぜ、こんなことを多くの人たちが信じたかというと、

「ザ・シンプソンズには実績がある」

からなんです。

以下の記事で取りあげたことがありますけれど、ザ・シンプソンズは確かに何だかすごいのです。

シンプソンズがまたも予測を的中させる中、アメリカ大統領選の裏で「ひっそりと」発令されていた大統領令 : 「公衆衛生保護に関して米国の広大な権限を全世界に拡大せよ」

たとえば、西暦 2000年には、「アメリカにトランプ大統領が誕生して、アメリカは独裁政権下に入る」とエピソードで描かれていました。

トランプさん自身はすでにアメリカで有名人でしたので、ギャグとして、そういう人を十数年後の大統領になるというネタとして取り上げることは不思議ではないのですが、「風景までも予測している」ということに、2016年にトランプ氏が大統領に当選した時に多くの人たちが驚きました。

2000年3月放映のザ・シンプソン243話の場面と2015年の大統領選挙中のトランプ氏

The Simpsons

これを見たとき、「ここまで似るのかよ」と笑いましたが、1997年には、2001年同時多発テロを思わせる雑誌が写り込み、1997年には、「エボラウイルス」と記された『おさるのジョージ』の絵本が登場します。

1997年10月のザ・シンプソンズ「サックスはリサの宝物」より

The Simpsons

1997年9月のザ・シンプソンズ「ホーマーのニューヨーク物語」より

The Simpsons

また、1998年のザ・シンプソンズでは、物理の世界で証明されていなかった「ヒッグス粒子」という素粒子を、シンプソンズのお父さんが証明してしまいます(この素粒子が証明されて、ふたりの科学者がノーベル物理学賞を受賞するのは 2013年です)

1998年のザ・シンプソンズ「発明は反省のパパ」よりヒッグス粒子を証明するパパ

The Simpsonss

ちなみに、ヒッグス粒子は 1964年に 5人の物理学者たちによって予測された後、2013年までに約 1兆4000億円の莫大な予算をかけた後に初めて発見、証明されたものでしたが、それより 5年前に、パパは 20分くらいの間に証明してしまっていたのでした。

また、2010年には、マサチューセッツ工科大学の経済学教授ベント・ホルムストローム氏が「ノーペル賞を受賞する」シーンがザ・シンプソンで描かれますが、ベント・ホルムストローム教授は、その後、2016年に実際にノーベル経済学賞を受賞します。ザ・シンプソンズは、かなり具体的に当てることで有名なのですね。

最近の米ビジネスインサイダーによれば、「ザ・シンプソンズが正確に的中させた予測は、18回に上る」のだそうです。


businessinsider.com

いずれにしましても、ザ・シンプソンズには、こういう「前科」がありますので、冒頭のような、

「新型コロナウイルスが、かつてザ・シンプソンズで述べられていた」

という話が出ても、そんなに違和感がないことがあり、わりとこのフェイク・ニュースはアメリカなどで大きく拡大したのでした。

しかし、実際には、冒頭のコロナウイルスは「上書きされたもの」であり、画像そのものがフェイクなんですが、しかし、私は、このフェイクニュースに利用されたザ・シンプソンのエピソードを見て、

「ああ、なんかこれは…」

と思ったのです。

冒頭のエピソードのオリジナルとなったのは、1993年5月6日に初回放映された、シーズン4 第80話の「マージの逮捕」というエピソードでした。

そして、冒頭の「 CORONAVIRUS (コロナウイルス)」と書かれている報道の場面のオリジナルは以下のものとなっていました。

ザ・シンプソンズ「マージの逮捕」より

The Simpsons

MEOW という単語は、猫の「ニャー」という声を現して、 APOCALYPSE は「黙示録」ですが、解釈として、「 APOCALYPSE MEOW 」というのは、1979年のアメリカ映画「地獄の黙示録」のタイトルのパロディだと思われます。

地獄の黙示録の原題は Apocalypse Now で、カタカナ読みですと、「アポカリプス・ナウ」となり、上の猫さんのやつは、「アポカリプス・ミャウ」となり、

・ナウ
・ミャウ

の違いということになるあたりのようです。

それはともかく、この「マージの逮捕」というエピソードのプロットは興味深いものでした。全体のプロットは複雑ですので、前半の部分を示します。

ザ・シンプソンズ「マージの逮捕」プロット

シンプソンズ一家の住むスプリングフィールドの住民たちの多くは、「ジュース・ルーズナー」というマシンをオンラインで購入していた。

これは、ジューサーだが、とても非効率的で非常に騒々しいジューサーで、日本の大阪で製造され、そこから出荷されている。

大阪の工場の組立ラインの作業員の 1人がインフルエンザにかかっており、工場で咳をして、シンプソンズ一家宛ての製品の箱に飛沫が入ってしまい、箱の中がウイルスで満たされてしまう。

ジュース・ルーズナーがスプリングフィールドに到着すると、最初に箱を開けたお父さんが感染した後に、「大阪かぜ (Osaka Flu)」と呼ばれるインフルエンザのエピデミックが町中を襲い、町の住民の多くがこの病気に感染してしまう。

このようにして、ストーリーが始まります。

なお、上の「 PURRFECT」という単語は、パーフェクトの意味ですが、猫好きな人たちが使う綴りだそうです。

面白いなと思ったのは、この町での大阪かぜの「最初の感染」は、「オンラインで購入した商品の箱の中に入って日本からアメリカに移動したウイルスによってもたらされる」のです。

例えば現在流行している新型コロナウイルスは人体の外部で「最大 9日間生きる」とされていますので、海外からの郵送便はともかく、たとえば、「国内でなら同じような経路の感染はあり得るのだろうな」と感じました。

中国などでもそうでしたが、こういう時期は、オンラインでものを買う人が増えますけれど、たとえば「倉庫などで働いている人が感染していれば」、箱の中に収められた状態でウイルスが移動する可能性もあるのだろうなと。

そういえば、 Google のスイス支社で、2人が新型コロナウイルスの陽性を示したと先ほど報じられていました。

これを受けて、アメリカの Google と、そして、Amazon は、全従業員に対して、

「イタリア、イラン、日本、韓国への旅行の禁止」

を要請しています。

グーグルとアマゾンはコロナウイルスへの懸念のために、社員たちの旅行を制限した

theverge.com 2020/02/28

Googleは、新型コロナウイルスの感染予防への対応とてして、従業員に対して、イタリア、イラン、日本、韓国に旅行することを中止するように要請した。また、Amazonは、従業員たちに、重要でないすべての旅行を延期するように求めた。スポークスマンによると、ここにはアメリカ国内旅行も含まれるという。

両社はすでに従業員たちの中国旅行を禁止しており、Google は 1月末に中国のオフィスを一時的に閉鎖した。

こういうような動きは、日本を始めとして世界中で広がっていますが、「箱の中のウイルス」という存在にザ・シンプソンズのエピソードから気づきました。

 

 

2016年にアメリカ大統領令として発令されていた生物学的脅威への対応

そういえば今、思い出しましたけれど、先ほどリンクしましたザ・シンプソンズに関しての In Deep の過去記事では、記事の後半で、その時にアメリカで発令されていた「実際の大統領令」のことをご紹介していました。

その内容は、それこそ「感染症の世界的流行に対しての行動計画」に関するものだったことを思い出したのです。オバマ大統領の時のものです。その大統領令のタイトルは、

「アメリカ大統領令 - 世界を感染症の脅威から保護するための世界健康安全保障アジェンダを前進させる」

というものでした。

2016年11月4日のホワイトハウス緊急リリースより

The White House

以下はその大統領令の冒頭部分です。

2016年11月10日のホワイトハウスのアメリカ大統領令より

第1章 政策

生物学的脅威に対して国際的な世界健康安全の保護を促進することはアメリカ合衆国の国家戦略の中核の信条であり、これは生物学的脅威に対抗するための国家戦略として宣言され、大統領政策の「指令2」として履行される。

いかなる国家も、他の国家に対しての生物学的脅威に対抗する準備が整ってはいないが、それゆえに、米国が推進する「世界健康安全保障アジェンダ(GHSA)」政策が必要とされる。

この具体的な目標は、パートナーの国々において、その感染症が自然に存在するものであろうと、偶発的(人為的)なものであろうと、その検出能力を向上することを目的とし、予防、検出、および感染症の脅威について多面的で数多くの国々に対してのイニシアチブを達成することにある。

これは 2016年11月のものですが、今のドタバタした状況を見ますと、「生物学的脅威に対しての保護計画は、あまり前進しなかったのでは?」とも思います。

それにしても、この大統領令の中に、「その感染症が自然に存在するものであろうと、偶発的(人為的)なものであろうと」というようにあるあたりには、やや感慨深い部分もあります。

今回はザ・シンプソンズのことについて書かせていただきましたけれど、トランプ大統領が登場するザ・シンプソンズのそのエピソードでは、トランプ氏が大統領になった後のアメリカは、「最低の経済と最低の社会状況に落ち込み」、アメリカ国家はボロボロになるという設定でした。

こちらの予測はどうなりますかね。

現在までのところは、アメリカはそういう状況にはなっていないですが、これからはどうなるのか。というか、世界全体に対して言えることでしょうけれど。

 

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