2016年10月4日のエドワード・スノーデンさんのツイッターより
上は2日前のエドワード・スノーデンさんのツイッターへの投稿ですが、今回はその関連について少し書こうかなと思っています。
その前に季節の時事についてちょっと興味深い変遷などを。
マシューの成長
中南米からアメリカに「マシュー」という名の強大なハリケーンがやって来ていました。
先日の「メンタルわりと(理由なき)絶不調につき…」という記事で、そのハリケーン・マシューの「誕生の頃」の赤外線画像を載せました。10月1日の衛星画像です。
ハリケーン「マシュー」の赤外線画像 2016年10月1日
この「マシュー」、その後どうなったかといいますと・・・下は 10月5日の衛星画像です。
10月5日のハリケーン「マシュー」
・CNN
このような表情に成長していたんですね。
アメリカの CNN などでは「ハリケーン・マシューのドクロ顔のイメージにインターネット上の人々が震え上がる(Skull image of Hurricane Matthew spooks the Internet)」というようなタイトルで報じていました。
ハリケーンの位置がもう少しわかる画像ですと、下のようになります。
・CNN
ちょうど、ハイチの西の端が「目」になっている感じです。
アメリカのネット上では、1980年代の『死霊のはらわた』というカルト映画のシリーズのポスターと似ているというような書き込みが相次いだり。
でも、死霊のはらわたII のポスターのガイコツは笑っていないですけれど、マシューは笑っています。
笑うほうが「悪魔度が高い」という話もあります。
何はともあれ、「赤ちゃんから大人の悪魔へと変貌した」ハリケーンの姿を見ることができたような気がした画像でした。
このハリケーン・マシューの被害は甚大で、一言で書けるようなものではないですので、それはまた別にふれることもあるかもしれません。
というわけで、季節の風物詩にふれつつ、冒頭のスノーデンさん関係の話を。
Yahooの混乱
2か月ほど前の、
・世界を駆け巡る「エドワード・スノーデン死亡説」 : 本人に危機が発生した際に起動する[デッドマン装置]によるものかもしれない暗号ツイートの直後から湧き上がる論争
2016/08/08
という記事の頃は、スノーデンさんの消息がわからなくなっていた頃で、私のほうは、ちょうど少し前の、アメリカの行方不明に関しての記事、
・知性と健康に溢れた男性たちを「死に導く何か」の正体」…
2016/07/10
などに出てくる「ボストンで行方不明になった後に水のあるところで見つかる人たち」とスノーデンさんがタイプ的にわりと似ていたので、「スノーデンさんが東京湾に浮いたらかわいそうだなあ」(どうして東京湾だよ)というようなことを日々思っていましたが、お元気そうで何よりです。
そのスノーデンさんの2日前のツイッターが冒頭のものです。
ここには、「今日にでも、あなたのYahooアカウントを削除してください」というようなことが書かれてあるのですが、これは、スノーデンさんが何かを暴露したとかそういうことではなく、米国ロイターの特報記事を引用してのものでした。
10月4日の下の記事です。
2016年10月4日の米国ロイターより
このニュースがどうのこうのというわけでもないのですが、最近は Yahoo に関してのことも含めて、セキュリティのニュースが頻繁に出てまして、気になる方もいらっしゃるかもしれないですので、まずは、このスノーデンさんがリンクしていたニュースをご紹介しようと思います。
Exclusive: Yahoo secretly scanned customer emails for U.S. intelligence - sources
REUTERS 2016/10/04
独占記事:Yahooはひそかにアメリカ諜報機関のために、顧客のEメールをスキャンした - 関係筋
問題に精通している人物の話によれば、米国 Yahoo は昨年ひそかに、米国の情報当局によって提供される特定の情報について、顧客の受信メールすべてを検索するための独自のソフトウェアプログラムを構築し、Yahoo メールのユーザーすべての受信メールをスキャンしたという。
米国政府の極秘の要求ににより、国家安全保障局(NSA)や FBI の命令を受け、Yahoo メールアカウント数百万通をスキャンした、と3人の元従業員と、それを告発した4人目の人物が語った。
調査監視の専門家たちによれば、これは、米国のインターネット会社が政府の諜報機関の要請に同意して、顧客のすべてのメッセージをスキャンした初めてのケースとなると述べている。
アメリカの諜報機関がどのようなものを探していたのかは明らかになっていない。
わかっているのは、諜報機関は、Yahoo メールを検索することを望んだということだけだ。つまり、電子メールの内容を検索したのかもしれないし、あるいは、添付されたファイル内の語句を検索したかもしれないし、それはわからない。匿名の告発者はそう述べる。
ロイターは、Yahoo がどのようなデータを引き渡したかについての特定はできなかった。また、諜報機関が Yahoo 以外の企業に同様の要請を行っていたかも明らかではない。
2人の元従業員によると、Yahoo 最高経営責任者(CEO)マリッサ・メイヤー氏の、この諜報機関の要求に従うことを決定したことについては、何人かの上級幹部から激しい反発を受けた。 2015年6月に、Yahoo の最高情報セキュリティー責任者アレックス・ステイモス(Alex Stamos)氏が辞任したことともこのことと関係しているという。アレックス・ステイモス氏は現在、Facebook の最高情報セキュリティー責任者の地位を得ている。
Yahoo は、「Yahoo は法律を遵守する会社です。それと共に、Yahoo は米国の法律を遵守します」と声明を出したが、それ以上のコメントを控えた。
ここまでです。
アメリカの Yahoo は、少し前にも、「5億人分のユーザー情報が流出」という、前代未聞の情報漏洩が起きたことが明らかになっています。
アメリカYahoo!、5億人のユーザー情報流出 国家関与のハッカー攻撃か
THP 2016/09/23
アメリカ・インターネット検索大手Yahoo!は10月22日、2014年に少なくとも5億人のユーザー情報が盗まれたことを明らかにした。攻撃は「国家の支援」を受けて実施された可能性があるという。ロイターなどが報じた。
同社によると、流出情報には氏名や電子メールアドレス、生年月日、暗号化されたパスワード、セキュリティー質問とその答えなど、他のウェブサイトのアカウントへの不正アクセスに悪用されかねない情報が含まれている可能性もあるという。
日本の Yahoo は、アメリカの Yahoo! とはサーバも違うらしいですし、管理も別ということらしいですので、一応日本は大丈夫ということではあるらしいです。
・・・が、私はこのニュースを聞いて、すぐに Yahoo のパスワードを変更しましたし、まあ、こういう機会に、Yahoo を使われている方は、パスワードを変更するのも悪くないかもしれません。
日本の Yahoo のパスワード変更は次の手順で行えます。
Yahoo! Japan のパスワードを変更する方法
1. トップページの ID 名のある右にある「登録情報」をクリック
2. 登録情報ページの右下にある「認証」の「パスワード」をクリック
3. 新しいパスワードを入力して「パスワードを変更」をクリック
これだけのことですので、さほど難しいことではないと思います。
今の時代はいろいろなことがありますけれども、ハッキングとか「乗っ取り」とかの試みは本当に、日常的なことなのだなあとよく思います。
最近も、自分のアカウントへの「侵入」を体験しています。
アトランタからの使者の意味
私はツイッターのアカウントを持っているのですが、実は全然使っていなくて、ずっと放置していまして、ツイッターのアカウントを持っていること自体も最近は忘れていました。
少し前に、以下のメールが届きました。
とあり、ここには、
・ログイン端末と閲覧ソフト → ウインドウズのクロームというブラウザ
・ログインした場所 → アメリカ・ジョージア州のアトランタ
とありますが、私はウインドウズのクロームを使うことはないですし、そもそも、おそらく私はアメリカのアトランタに住んでいないような気がします。
「ああ、誰かログインした人がいる」
と気づき、自分のそのアカウントにログインしてみました。
乗っ取られて、パスワードを変更されていた場合は、本人はもはやログインできません。
ところが、「ログインできた」のですね。
パスワードはそのままでした。
ということは、このアトランタの人は、
「ハッキングの挨拶だけして去った」
という、わりといい人だったのかもしれません。
私の場合、そんなに単純な文字列のパスワードは使っていないですけれど、「それでも簡単に第3者にログインされてしまうのだなあ」と思います。
私の作るパスワードは、最近では「大文字と小文字と数字による12桁から15桁以上の意味のない組み合わせ」ですので、それでも破られてしまうのでは、パスワードってのも、そんなに意味がないのかも、とも思います。
ところで、この「アトランタからの挨拶」で、ふと思ったことがありました。
「ジョージア州のアトランタといえば確か・・・」
ササッとグーグルアースを開き、手早く位置を確認。
そして、「おお、やはり」とうなづきました。
アトランタの場所
そうなんです。
米国ジョージア州アトランタは、アメリカの都市の中でも、グリグリの北緯 33度線上の街なのであります、
ちなみに、アトランタは「アメリカの危険な都市ランキング」にも、いつも上位に顔を出す街でもあります。フォーブスによれば、アトランタは危険な都市ランキング6位です。
それにしても、このツイッター乗っ取り・・・いや、実際には乗っ取られていませんので、「ハッキングご挨拶」が意味するところは、もう少し 33度線の話でもしなさいということなんですかねえ。
そんなわけで、今回は、「悪魔顔のハリケーン」とか「国家ぐるみのハッキング」とか「 33度線からの使者のご挨拶」など、ささやかな日常に関係する話ばかりとなってしまいましたが、皆様におきましても、安寧に過ごされることをお祈りしております。変なシメですが。