2019年1月1日の米国ゼロヘッジより
2018年から2019年へ移行する中で起きたこと
2018年の大晦日、アメリカで「 2019年の雰囲気を彷彿させる出来事」が起きました。
ハッカー集団が、
「 2001年9月11日のアメリカ同時多発テロに関する膨大なファイルをコンピュータシステムから盗み出し《身代金を払わなければ、すべて公開する》と、いくつかの企業を脅している」
という出来事が起きたのでした。
該当する企業の広報も盗難されたことは認めており、しかも、そのファイルの容量は 10ギガバイトという、文章の資料として考えると膨大な量のものです。
ハッカー集団は、「ビットコインで身代金を払えば、公開しない」と述べていて、それが行われなければ、
「すべて公開するか、ダークウェブで販売する」
と声明を出しました。
ダークウェブというのは、通常のインターネットではアクセスできないネットワークで、さまざまなものが違法に取り引きされているとされています。
資料をハッキングされたのは、アメリカの法律会社のコンピュータシステムで、そして興味深いのは、今回の報道でわかったのは、「アメリカの大手保険会社が 9/11 と関係しているかもしれない」ということのようなのです。
まずは、その記事をご紹介します。
最初に報道したのは、アメリカの報道メディア「マザーボード」ですが、それらの記事を含めてまとめていたアメリカのゼロヘッジの記事を翻訳しました。
ここからです。
”Pay The **ck Up": Hackers Threaten To Dump Secret 9/11 Attack Files If Bitcoin Ransom Not Met
zerohedge.com 2018/01/01
「金を払え」:ハッカー集団が、ビットコインで身代金を払わなければ 9/11同時多発テロのファイルをぶちまけると脅迫
大晦日の 12月31日、「ザ・ダーク・オーバーロード (The Dark Overlord)」として知られるハッカー集団がアメリカの法律事務所のコンピュータシステムに侵入し、9/11 同時多発テロ攻撃に関連するファイルを入手したと発表した。
メディア「マザーボード」の報道によれば、多額の身代金を払わなければ、このファイルを公表すると脅迫している。
ザ・ダーク・オーバーロードの脅迫は、以下の保険会社や法律事務所などを対象としている。
・ロイズ・バンキング・グループ(イギリスの銀行・保険グループ会社)
・シルバースタイン・プロパティーズ (不動産開発業)
・ヒスコックス (イギリスの保険大手)
どのファイルがグループによって盗まれたのかの詳細は不明だが、ハッカー集団は 12月31日に以下のようにツイートした。
「我々は、ヒスコックス から流出した 1万8000 件の秘密文書を通して、9/11に関しての陰謀論に対しての答えを提供する準備がある」
ハッカーグルーブによる上の部分のツイート
・web.archive.org
続けて、ハッカーグループは以下のように声明を述べている。
「保険会社ヒスコックス・グループと、ロイズ・バンキング・グループは、最小の保険から最大の保険まで地球上のあらゆる保険を手がけている。そして、世界貿易センタービルなどの建造物にも保険をかけている最大の保険会社だ」
ヒスコックス・グループの広報担当者によると、ハッカー集団は法律事務所のコンピュータに違法に侵入することによって、9/11の攻撃と関連する訴訟のファイルを盗んだと思われるという。
ヒスコックスの広報担当者は、マザーボードの取材に対して以下のように述べた。
「その法律事務所のコンピュータシステムはヒスコックスの IT インフラには繋がっていないので、ヒスコックス・グループ自身のシステムは、この事件の影響を受けていない」
「ファイルは、法律事務所が 9/11 事件で生じた訴訟に関連したヒスコックス・グループおよびその他の保険会社を取り扱った事例の中のものだ。これに関連する情報がシステムへの侵入により盗難された」
「ヒスコックス・グループは、法律事務所からデータが流出・盗難されたことを知らされた後、必要に応じて行動を起こし、保険契約者に通知した。我々はこの件に関してイギリスとアメリカの両方の法執行機関と協力を続ける」
マザーボードは以下のように記している。
ハッキング・グループはすでに、さまざまな法律事務所から入手したという手紙や電子メール、その他の文書ファイルをわずかに公表している。そこには、アメリカ運輸保安局(TSA)およびアメリカ連邦航空局(FAA)の電子メールや文書ファイルも含まれる。
運輸保安局は公表に間に合うように声明を発表することができなかった。そして、連邦航空局はその電子メールについて調査していると取材に答えた。
現時点では、グループが公開している文書自体には特に問題のあるような記述はないように思える。しかし、グループは、今後さらに多くのファイルを公表すると述べている。
ザ・ダーク・オーバーロードの記述には、盗難したとされる 10GBに上るファイルのアーカイブへのリンクを含んでいた。グループは、この発表をする前に、マザーボードにこのアーカイブへのリンクを提供していた。
そのキャッシュ(インターネット上で後に読むことができるようにするもの)は、現在は暗号化されているが、脅迫を受けている法律会社や保険会社等が、ビットコインで身代金を払わない場合は、このファイルを読むことができるための暗号を「一般に公開する」と脅している。
グループは以下のように述べたという。
「とにかく身代金を払え。さもなければ、我々はこのファイルであなたがたを葬り去ることができる。我々は、暗号を解放することによって、これらのファイルをすべて公表することができるのだ」
ハッカー集団は、ダークウェブ(通常のインターネットではアクセスできないネットワーク)のハッキング・フォーラムにおいてこれらのデータを売ることも述べている。
彼らの投稿には以下のようにある。
「もし、あなたがたが 9/11 の訴訟に関わった何十人もの弁護士、政治家、捜査に関わった法執行機関、財産管理会社、投資銀行のいずれかであれば、あなたがたは私たちの Eメールに連絡をすることで、あなたがたに関する文書や資料を公開する資料から取り下げることを要求できる」
「そのためには、あなたがたは私たちに支払いを行う必要がある」
このファイルの流出事件については、法律事務所がハッキングされた可能性があることを 4月にヒスコックス・グループが示唆していた。
ハッキングされた法律事務所の名前は公表されていない。
その際の発表では、この事件は、法律事務所のサーバに保存された情報への違法アクセスを含み、 ヒスコックス・グループのアメリカ国内の商業保険契約者のうちの最大 1,500人に関する情報が含まれているかもしれないと発表していた。
ここまでです。
この記事によれば、ファイルがコンピュータシステムから盗難されたのは、昨年の 4月のことのようで、今回の「脅迫」を実行したのが 12月31日というのは、まあキリのいい時というのもあるのだとは思います。
普通のアメリカ人なら多くが興味を持っているアメリカ同時多発テロについて、もしかすると「真実の一部」が含まれているかもしれないものわけで、そういうことについて、「 2018年の最後の日に発表する」というようなキリですね。
そして、2019年は 1月1日からこの話題で始まると。
ファイルの容量が本当に 10ギガバイトなどがあり、そのほとんどが文書だとすれば、とんでもない量の資料だと言えます。
たとえば、今、自分のパソコンで文書ファイルがたくさん入っているものの容量を見ますと、3000以上の文書ファイルがあって、しかも In Deep の原稿など、ひとつひとつがわりと長いものですが、それでも容量は 50メガバイトでした。10ギガバイトはこの……えーと何倍だろう。200倍くらいですかね。ともかく、ものすごい量です。
同時多発テロについては、昨年 9月の以下の記事などで取りあげたことがありますが、そこで、世界貿易センタービルの「爆発的な崩壊」がおさめられている当時の写真を改めて見直していると、
「当時の私たちは、どうしてこれが自然な倒壊だと思えていたのだろう」
という思いは昔より今のほうが強いです。
9.11同時多発テロで対応にあたった警官や消防士たちが「ガンなどの疾患で今に至るまでずっと3日に1人の割合で死亡している」という事実から思い出すアメリカと核計画
まあしかし、9/11に対しての陰謀論は、昔からいろいろな種類のものがあまりにもたくさん存在していて、今さらそれにふれるつもりはないです。
ただ、今回、ハッカーたちが入手した資料には、彼らの「強気」を見る限り、
「アメリカ最大の保険会社たちと 9/11事件の間に何らかの関係があるという可能性があるのかもしれない」
ということもあり得ることなのかもしれません。
このまま、保険会社が支払いに応じれば、この出来事は「なかったこと」になるのでしょうけれど、支払いに応じない場合はどうなりますかね。
金額は示されていないですが、半端な額は提示されないようにも思います。
どうなるのでしょうかね。
2019年の新年と同時に刺激的な出来事が始まっています。