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2020年からの世界 人類の未来

「新型コロナウイルス」という名称は、2018年に武漢ウイルス研究所で命名されていた。その新しいコロナウイルスは中国の「ブタ」に出現した

投稿日:2020年3月18日 更新日:


・中国国営放送




 

2018年の新型コロナウイルス

新型コロナウイルスが中国の武漢で発生したとされ、そして世界的な流行になっていった際から、ウイルスの出所についてはいろいろな主張が出続けてきました。

In Deep でも、1月29日に以下の記事を書いて以来、私個人としては、基本的に「このウイルスは(生物兵器ではないにしても)人為的な操作が加えられている」ということを、ほぼ確信しています。

https://indeep.jp/one-chinese-scientist-could-be-linked-global-coronavirus-pandemic/

最初は、中国の武漢にあるふたつの研究所に注目が注がれていましたが、先日の記事「新型コロナウイルスの「毒性の変化」…」でも少しふれましたが、「メイド・イン・USA 」という可能性も決してゼロではないのだなあということを最近知りまして、まあ、何というか、

「この世は複雑だこと」

と、むしろ感嘆する次第であります。

先日、中国共産党に対立する姿勢を続ける米エポック・タイムズの記者であるジェニファー・ゼンさんが、とても興味深い動画をご自身のツイッターに投稿されていました。

それが冒頭の「 2018年4月5日の中国国営テレビの報道」です。つまり、 2年前の報道ですが、この報道のタイトルが、

「中国の科学者たちが新型コロナウイルスを発見した」

なのでした。

この報道では、先ほどの過去記事などでふれたこともあります「武漢ウイルス研究所」の研究者である「周鵬」氏も、電話でインタビューに答えています。

その動画をご紹介します。

動画には、中国語の字幕と英語の字幕がついていますが、動画の下に、全体の大まかな日本語訳を掲載させていただきます。

こちらです。

https://youtu.be/fh2LWFgJcuk

以下が翻訳です。

「科学者たちが新型コロナウイルスを見つけた」

2018年4月5日 中国国営テレビ

最近、武漢ウイルス研究所の科学者たちによる研究により、1年前に広東省でブタの下痢の伝染病で大量の豚が死亡した原因は、コウモリから感染した新しいコロナウイルスによるものだと確認された。

この研究は、私たち人類はコウモリや他の野生動物のウイルス感染を注意深く監視する必要があることを示している。

研究結果は、著名な国際的学術誌である Nature に掲載された。

研究者たちは、ウイルス分離のハイスループットシーケンシング(高度な解析)、および感染したブタの腸サンプルでの感染実験を実施した。

この病原体は、キクガシラコウモリからの新しいタイプのコロナウイルスで、研究者たちは「新型コロナウイルス」と命名した。

広東省で広がったブタ急性下痢症候群を発症させるコロナウイルスの頭字語は SADS-CoVだ。専門家たちは、このウイルス感染は主に腸に広がると述べている。

病気の子ブタの臨床的特徴は、重度の急性下痢、嘔吐、および体重の急激な減少だという。5日未満の子ブタの致死率は最大90%になる。

(武漢ウイルス研究所の周鵬氏の電話での応答)「感染したブタと密接に接触していた研究所スタッフから血液を採取し、抗体検査を行いましたが、感染の兆候は見られなかったため、当面はこのウイルスは人には感染しないと判断しています」

専門家たちは、このウイルスは当面は人間には感染しないと述べるが、ただ、このウイルスは 2003年に発生した SARS ウイルスと多くの類似点があると述べた。

研究はまた、コウモリからのコロナウイルスが家禽に広がり、深刻な病気を引き起こす可能性があることを確認した。

このため、コウモリのコロナウイルスを監視することは、新しいコロナウイルス感染の流行を防ぎ、畜産の安全を確保するためにも非常に重要だという。

(周氏の電話での応答)「現在、このウイルスは分離され、対応する抗体とワクチンも生産しました。まもなく、これらのウイルスの拡散の防止を標的とすることができるでしょう」

以下の写真の方が、武漢ウイルス研究所の周鵬氏です。まさか、このようにご本人の声を聞くことができるとは思っていませんでした。

武漢ウイルス研究所の周鵬氏

 

この新型コロナウイルス(英語で novel coronavirus 、中国語で「冠状病毒」)という世界的に広がった名称をつけたのは、武漢ウイルス研究所の人たちということは、コロナウイルスの研究員のトップであった周鵬氏が命名した可能性もあるのかもしれません。

まあ、命名はどうでもいいとして、武漢で現在流行しているコロナウイルスの感染が始まったのは、公式には 2019年11月に最初の感染が発生したということになっています (ただし、こちらの記事でもふれましたが、2019年9月には感染が発生していたという台湾でのゲノム解析の結果もあります、ただ、何種類も新型コロナウイルスがあることがわかっているので、最初の感染はわかりにくいです)

ということは、武漢ウイルス研究所が、2018年 4月以前に「ブタに感染する新型コロナウイルス」を発見してから、おそらく1年から約1年半という期間となります。

現在流行している新型コロナウイルスが人為的かそうではないかを別として、この話の中で重要なのは、

「コウモリからの《中間宿主》としてのブタさん」

という存在が出てきているということです。

もちろん、この 2018年に発見されたコロナウイルスが、現在のコロナウイルスと関係している可能性は、致死率や病状が違い過ぎていることから、それはほとんどなさそうですが、そのことはともかくとして、

・コロナウイルスはコウモリから中間宿主である○○を経て、ヒトに伝染する可能性

という部分の「○○」が、これまでよくわかっていませんでした。

以下の記事などにも書きましたが、「キクガシラコウモリ」というコウモリは、武漢から非常に離れた場所にしか生息しておらず、また、このコウモリは中国においては食用とされていませんので、武漢の海鮮市場にこのコウモリがいる道理はないのです。

なぜ「新型コロナウイルスの流行は人為的なもの」ということが陰謀論だと言われるのだろう?

仮に、現在の新型コロナウイルスが、キクガシラコウモリに由来するものであったとして、そして、「自然の中でヒトに伝染した」としても、「中間宿主の存在」が必要だったのですね。

もちろん、ダイレクトに研究所から流出したのであれば、こんなことは考えなくてもいいのですけれど、まあ「自然に発生した場合」は、現状では、コウモリからヒトに直接感染するというルートはあり得ないのです。

こちらの過去記事では「新型コロナウイルスは武漢の研究室で遺伝子組み換えられたものではない」として、ウイルスが人為的に作られたことを強く否定する論文を出した米ワシントン大学医学部のトレバー・ベッドフォード教授は、以下のように述べていました。

赤い部分はこちらで施したものです。

トレバー教授は、新型コロナウイルス COVID-19 の遺伝子分析に基づいた最も可能性の高いシナリオは、ウイルスがコウモリによって 20年前から 70年前に別の哺乳類に伝染したというものだ。この中間宿主の動物はまだ確認されていないが、新型コロナウイルスが武漢市の人間に最初に感染したのは、2019年11月下旬または12月上旬だとわかった。

くどいようですが、この 2018年に見つかった新型のブタのコロナウイルスは現在流行しているものとは関係ないとは思います。

2018年のブタのコロナウイルスは以下のようなもので、性質そのものが現在のコロナウイルスとはまるで異なります。

2018年に中国広東省で流行したブタのコロナウイルスの特徴

・症状 → 重度の急性下痢、嘔吐、および体重の急激な減少

・致死率は最大 90%

これだと、「肺炎ですらない」わけで、呼吸器感染症とは違うタイプのコロナウイルスのようです。

それよりも、先ほどの中国国営放送のニュースで注目した部分は以下でした。

> 感染したブタの腸サンプルでの感染実験を実施した。

周鵬氏を中心とした武漢ウイルス研究所の科学者たちは、ずっと「コウモリにコロナウイルスを感染させる実験」を続けていたことは、正式に公開されている複数の論文からわかります。

そして、上の部分を読みまして、「いろいろな動物に感染させていたのかな」と感じなくはない部分もありました。

もちろん、ウイルスをいろいろな動物に感染されること自体は、通常の研究でよくあることだと思いますので、それがどうだこうだということではないですが。

また、周氏は「ウイルスは分離され、対応する抗体とワクチンも生産しました」と述べています。

「仕事、早ッ」と思いましたが、最高ランクの病原体施設の研究員に抜擢されるような能力ある科学者たちですから、「やろうと思えば、何でもできる」というような部分はあるのかもしれません。

 

 

 

FBIに最重要指名手配犯とされている中国人女性の罪状

中国がアメリカなどに対して行っている「病原体の諜報戦争」は、陰謀論といったようなレベルではなく顕在化しています。

先ほどの過去記事「次々と積み上がる…」では、1月28日にアメリカ司法省の広報が発表した「ハーバード大教授と 2人の中国人を中国関連事件で起訴」というものをご紹介もしていますが、起訴された人たちの容疑は、

「 21種類の生物学的研究をアメリカから中国の武漢に密輸しようとした罪」

となっています。

最近、FBI の「最重要指名手配 (MOST WANTED)」のページを見ていましたら、そこに「中国人女性」がいることを知りました。

ヤンキン・イェ(Yanqing Ye / 叶延庆)さんという方です。


FBI MOST WANTED

お若そうに見える方で、実際に 1990年生まれとお若いですが、中国人民解放軍の副官をやっていたという元上級軍人です。

公式な容疑理由は、ビザの取得の際、自分の身分を詐称した(実際には中国共産党員であり、人民解放軍兵士であるのに「学生」と偽った罪)ということだそうですが、実際には、この方が「 21種類の生物学的研究をアメリカから中国の武漢に密輸しようとした人たち」とアメリカで連絡を持ち、また、以下の報道にありますようなことをされていたようです。

アメリカ連邦政府の文書によると、ヤンキン・イェから押収されたデバイスからは、彼女が米軍のウェブサイトにアクセスし、米軍のプロジェクトを調査し、ロボット工学とコンピューター科学の専門知識を持つ 2人の米国市民に関する情報をまとめていた。

イェは、メッセンジャーアプリ「WeChat」を使い、共謀者と連絡を取っていたが、押収された会話からは、「人民解放軍が軍事用途のデータを解読するのを支援するために設計されたリスク評価モデル」に焦点を当てた研究論文についての議論が見つかっている。

イェは人民解放軍の副官として、そして中国共産党の代理人としてアメリカで行動していることをアメリカに伝えず、虚偽を述べたと連邦記録は記す。

なんか、いろいろな中国の人たちが、いろいろなことをしてきたようです。

もちろん、だからといって、これらのこと自体は、今回の新型コロナウイルスが人為的であるような疑惑と関係するものではないですが、「病原体の研究というのは、どこの国にとっても重要で、そして欲するものである」ことはわかります。

最近、中国広東省にある中国の理系の大学としてはトップクラスの華南理工大学の肖波涛という教授が、「 2019-nCov コロナウイルスの可能な起源」というタイトルの報告書を出しました。端的にいえば、肖教授は、

「新型コロナウイルスの起源となる2つの研究所を特定した」

という内容です。

ここでは詳しくはふれないですが、夕刊フジのウェブサイト記事に河添恵子さんというノンフィクション作家の方が以下で詳しく書かれています。

中国当局が関与!?新型コロナ「人工ウイルス」証拠論文が“消滅” 超エリート教授が迫った「2つの研究所」と「ウイルス流出説」 (夕刊フジ 2020/03/17)

ところが、この肖教授の報告書は、発表直後に削除され、その上、肖教授自身がその後「行方不明」となっていることが伝えられています。

こういう「知識人たちが何か発表する → 勾留か行方不明」は何度も報道で見かけます。

 

いずれにしても、「意図的に拡散した」とか「生物兵器」というような極端な話ではなく、

「流出」

ということは、世界中のどんな研究施設でもあり得ます。

アメリカのメディアは、「中国のセキュリティ施設の管理体制の脆弱さ」を述べることがありますが、それはアメリカでも変わらないようです。

実際、アメリカのメディア Vox の 2019年3月の記事によれば、 CDC (疾病管理予防センター)に残されている記録では、

「 2005年から2012年の間に、1,059件の病原体の外部への流出があった」

ことが記されているのだそうです。

つまり、アメリカでも「数日に 1度、凶悪なウイルスやバクテリアが外部に漏れている」計算になるのです。

どのような理由によるのかというと、Vox にはいくつかの例が記載されていますが、以下のようなものがありました。

・2008年、滅菌装置が「誤作動」し、予期せず開いてしまい、近くにいたワクチン未接種の研究者が病原体にさらされた。

・2009年、エボラ、天然痘、およびその他の危険な病原体を扱うバイオ研究施設で、除染のシャワーが故障。加圧されたチャンバーが圧力を失い、研究室への扉が破裂した。

・2011年、鳥インフルエンザの危険な株を研究していた研究者は、ラボでの研究を止めた後、シャワーを浴びることができないことに気付いた。その研究者は「保護具を外し、除染シャワーを浴びずに」帰宅した。

どの例も、幸い外部で人から人への感染は起きませんでしたが、似たような事例が、1週間に 1回くらいは起きている可能性があるのです。

アメリカでこれだけならば全世界となると……。

21世紀になって爆発的に世界で感染症が増加し続けている現実がありますが、こういうことと「まったく関係ない」と言えるのかどうかはよくわかりません。

今回の新型コロナウイルスも真実はなかなかわからないでしょうけれど、いずれにしても、タイミングが悪かったのか何なのか、とんでもない混乱に全世界が巻き込まれてしまっています。

私自身は、今回のウイルスに対しては「人類史上で何度もあった普通のパンデミック」として対応したほうがいいと思っています。つまり「基本的に何もしない」ということです。封鎖とか自粛とかそういうことをしないということです。

なぜなら、昨日の記事「絶望的な進化能力…」などでも示されているように思いますが、このウイルスは、感染力も変異能力も半端ではないウイルスであるわけで、封鎖や自粛で何がどうなるものではないと思うのです。まさか永遠に封鎖と自粛を続けるわけにはいかないのですから、普通に生活をして、その中で確かに何人かは病気にかかり、何人かは亡くなってしまう。でも、歴史上のパンデミックはそうでした。

このように強力なウイルスを人間の力で封じ込められると考えること自体が奢りだと思います。

ウイルスに負ける前に、私たちは人間自身が自分たちの文明を破壊しようとしていることに気づき、抵抗をやめて、私たちは早く元の退屈な日常に戻らないと、本当にこの世は終わってしまうと考えます。

 
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