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地球上の植物は今、これまでの地球の歴史的標準より「350倍速く」絶滅し続けていることが大規模な国際研究の中で判明

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2019年8月25日のロシアの英字報道より


Plants on Earth began to die 350 times faster than before




地球の植物が消える時代へと

前回、以下の記事で、地球の生物種が急速な勢いで消滅していっていることを書かせていただきました。

地球の生物が何もかも消滅し続けている… : 淡水の大型魚類が40年間で「90%」という絶滅レベルでの減少を起こしていることが国際的な調査により判明

そうしましたら、今日(8月25日)に、ロシアのメディアで冒頭の、

「地球の植物が、これまでの 350倍の速度で絶滅していっている」

という記事を見かけたのでした。

少し調べてみましたら、生物学や分子生物学などの科学論文が掲載される学術誌「カレントバイオロジー」に、8月23日に発表された論文を紹介している記事でした。

このことは、今日昨日のアメリカのメディアなどで、わりと詳しく報じられていますので、その中から、カンバセーションというメディアの記事をご紹介したいと思います。

この記事には、論文の内容と共に、「植物の絶滅の決定と、将来推測は非常に難しい」ということにもふれられていまして、それだけに、この 350倍という数値は正確なものでは決してないのですけれど、いずれにしましても、過去と比較して、とんでもない速度で、植物が絶滅していっていることは事実です。

今後 80年間の植物の絶滅は、過去の数千倍になるだろうということも科学者たちは述べていました。

以前、以下の記事で、「かつての大量絶滅では、まず植物が絶滅して、それから他の生物が絶滅していった」ということが、米ネブラスカ大学の研究でわかったことをご紹介しました。

[衝撃] 2億5000万年前の地球史上最大の大量絶滅では「まず植物が先に絶滅」し、それから他のすべての絶滅が始まったことが判明。そこから思う「今まさに進行している地球の6度目の大量絶滅事象」

前回の記事の最後のほうでも書きましたけれど、

「今後の数十年が人類の最期の時代になる可能性がかなり高くなった」

ということが、さらに確信できる感じでもあります。

この予測は、多少の年代の前後はあっても、おそらく外れないと思います。

といいますのも、昆虫種の絶滅が著しい中、昆虫種が 100年以内におおかた消滅する可能性があるという主張があり(過去記事)、そして、今回の論文を読む限り、植物種も 100年以内に激しく減少すると考えられまして、鳥類や魚類、哺乳類もそれに準じていくだろうということからの予測ですので、大体そのようなものだと思います。

年代に誤差はあっても「数千年」とか「数万年」という数になることはないということになりそうです。

絶滅の兆しが出始めてから、実際に生物種の絶滅に至るまでは意外と早いのかもしれません。

では、ここから記事です。

 


Plants are going extinct up to 350 times faster than the historical norm
The Conversation 2019/08/23

地球の植物が、歴史的基準よりも最大350倍も速く絶滅している

地球は、現在、前例のない種の絶滅を目の当たりにしており、一部の生態学者たちは、これを 6回目の大量絶滅と呼んでいる。 今年 5月、国連の報告書は、100万種が絶滅の危機にあると警告した。最近では、571種の植物種が絶滅したと宣言されている。

しかし、生命が存在している限り、生命種の絶滅そのものは常に地球上で発生していることであり、それが問題なのではない。重要な問題はその絶滅の「率」が変化しているかどうかだ。

8月23日に、学術誌「カレントバイオロジー(Current Biology)」に発表された研究では、一部の植物種が、これまでの地球の全歴史の平均よりも 350倍速く絶滅し始めていることを示した。

絶滅率の測定

「どれほどの種が絶滅しているのか」という答えは簡単ではない。まず、世界のほとんどの地域からの現代の絶滅に関する正確なデータが不足している。

また、植物種は世界に均等に分布しているわけではない。たとえば、マダガスカルには約 12,000種の植物が生息しており、そのうち 80%がマダガスカルでしか見ることができない固有種だ。一方、イングランドには 1,859の植物種しか生息しておらず、そのうち固有種は 75種(わずか 4%)だけだ。

マダガスカルのような、人間文明による破壊の深刻なリスクのある生物多様性と独自性を持つ地域を「ホットスポット」と呼ぶ。純粋に数値に基づくと、生物多様性のホットスポットは、イングランドなどの植物の多様性の少ない地域(コールドスポット)よりも多くの種が絶滅していることが予想される。

もちろん、多様性の少ない地域にも、重要な意味はあり、そこにも、完全に独自の固有種も見られる。

その上で科学者たちは、生物多様性のホットスポットとコールドスポットの両方で、291種の近代での植物の絶滅を調査した。絶滅の根底にある原因は何なのか、それらがいつ起こったのか、また、その種がどれほど独自性のある種なのかを調査した。

当然のことながら、ホットスポットでは、コールドスポットよりも多くの種をより速く失っていることがわかった。

農業と地域の都市化は、ホットスポットとコールドスポットの両方で植物の絶滅の主要な要因であり、生息地の破壊がほとんどの絶滅の主な原因であるという一般的な考えを裏付けている。

全体として、草などの草本多年生植物は、絶滅に対して特に脆弱だった。

ただし、コールドスポットは、ホットスポットよりも総合的に種を失う傾向があることがわかった。たとえば、7つのコールドスポットでの植物絶滅は、7つの属が消失し、1つの例では植物の目全体の消失につながっていた。

また、最近の地球での絶滅率は、ピーク時で、過去の地球の歴史での絶滅率よりも 350倍高いことを示した。

この絶滅の率から考えて、科学者たちは、今後 80年間で、植物の絶滅は、過去の地球の歴史を数千倍上回ると推測する。

しかし、植物の絶滅の推定値については、包括的なデータが不足しているため、現代の絶滅に関する推論は制限されており、正確な推論はできない。

また、「植物の絶滅」を明確に宣言することは困難だ。つまり、植物を見つけるのが非常に難しいためであり、また、「これがこの植物の最後の生きた個体である」かどうかはわからないからだ。

実際、最近の報告では、以前は絶滅したと考えられていた 431種の植物が再発見されたことが判明している。したがって、実際の植物の絶滅率と将来の絶滅は、高い低いどちらにしても、現在の推定値を大きく超える可能性がある。

しかし、生物多様性の損失は、気候変動とともに、人類が直面している最大の課題の一部であることは間違いない。

人間主導の生息地の破壊に加えて、気候変動の影響は植物の生物多様性に特に深刻であると予想される。植物の絶滅の現在の推定値は、おそらく、間違いなく過小評価されていると考えられる。

今後の植物の絶滅率が、科学者たちが推測しているような、数百倍、数千倍というようなことになっていった場合、私たちの地球と私たち人類は、極めて大きな打撃を受けることになる。





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