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2018年からの世界 人類の未来 拡大する自然災害

インドネシア・スラウェシ島での地震と津波による死亡者が「数千人」にのぼる可能性 : 2004年スマトラ沖地震、2011年東日本大震災以来の甚大な津波被害に、この21世紀の地球を思う

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9月29日の米国ワシントンポストより

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Washington Post




つくづく「自然災害の時代だな」と実感します。たとえば、今日は地震についての記事を書こうとしているのですけれど、それを書こうとしている日本が今置かれている状況としては、

「非常に強い」大型台風25年ぶり上陸か 本州縦断恐れ (朝日新聞デジタル 2018/09/30)

という 25年ぶりというような形容がつく台風に直面しようとしています。

普通に考えれば、あるいは、すでに台風24号が通過した沖縄の今の被害を見れば、九州から北海道にいたるまでの日本列島において「被害が全然ない」ということは、考えがたい状況です。

しかも、本日、日本列島を縦断する台風 24号の「次の台風」である台風 25号が発生していまして、進路についてはまだ何ともいえないとはいえ、台風24号と同じよう進路を辿る可能性が高い場所に存在しています。

もし、同じようなコースを辿った場合は、日本は、数日空けて「連続」で台風の強襲にさらされることになりそうです。

台風にしても「度重なる」という言葉が当てはまる苛酷な状況が続きそうですが、この同じ時期に、アメリカにはハリケーンが接近しており、また、地中海でもハリケーン並みの暴風雨が発生して、同じこの時にギリシャを直撃しています。

これにつきましては、アース・カタストロフ・レビューの以下の記事で取りあげました。

地中海で発生する珍しいタイプのハリケーン並の暴風雨「メディケーン」によりギリシャで壊滅的な洪水での大きな被害

10月に入ろうとしてるのに、悪天候が世界各地でおさまらない中で、国内も台風の報道が多くなっていくと思いますけれど、9月28日にインドネシアのスラウェシ島で発生した大地震は「顕著な意味」を持っていそうでして、今回はそのことについて記させていただきます。

冒頭のアメリカのワシントンポストの報道にありますように、インドネシア当局は、この地震による死亡者数が、

「数千人に達する可能性がある」

と述べています。

もし、その通りになるとすると、津波を伴う地震による被害としては、 2011年の日本大震災以来の規模となる可能性があります。

現時点(9月30日午後)で、すでに 800人以上の死亡者が確認されていますが、「まったく状況がわかっていない場所があまりにも多い」ようなのです。

今回の話では合理的な観点ではない部分も入るかもしれないですが、「地震の時代である今」と、そして「まだしばらく続くこの時代」について考えました。

まずは、インドネシアのこの地震の状況について、冒頭の米国ワシントンポストの記事を短くご紹介します。

なお、震源地はスラウェシ島のドンガラという場所で、現時点で最も犠牲者が多く出ているのは、その近くのパルという観光地です。

ドンガラを含めて、他の地域は「アクセス不能」の上に「通信が途絶えていて」どのような状況になっているのかわからないそうです。


Google Map 、 myRepublica

ここからです、

なお、本記事では、津波の高さを 3メートルとしていますが、アメリカ地質調査所は「津波の高さは 7.5メートルだった」と発表しています。死者数は 9月29日時点のものです。


Death toll in Indonesia from earthquake and tsunami could reach into the thousands, nation’s vice president says
washingtonpost.com 2018/09/29

インドネシアの地震と津波による死者の総数は数千人に拡大する可能性があると国家副大統領は述べた

今年、ロンボク島で 500名以上の犠牲者を出した地震が続いたインドネシアで、マグニチュード 7.5の新たな大地震が発生した。

当局は、地震発生後から、わずか 34分後に津波警報を発令したが、当局の予想しなかったことに、その 3メートルの津波は、スラウェシ島の内湾にある都市パルを襲った。

猛烈な津波と恐怖の叫び声の中で、津波は多くを破壊し、犠牲者を引きずり出した。

この時、パルのビーチでは、観光客たちによる夕暮れのビーチフェスティバルの準備が進められていた。津波が後退した後、海へと引きずられた人たちが多数いたと見られる。

パルだけで 420人以上の死亡が確認されている。

インドネシアの副大統領は、地元のメディアとのインタビューで、死亡者数は数千人に達する可能性があると述べた。

インドネシア国家防災庁の広報担当者は、「ビーチでの捜索活動はまだ始まっていません」と述べ、数百人以上が津波の被害場所でビーチパーティーに集まっていたと語った。捜索が進むにつれて、死者数は「引き続き上昇するだろう」と語った。

震源に最も近い都市ドンガラは、激しい被害を受けていると考えられるが、街に通じる主要な橋が倒壊し、現地に向かうことができない。また、通信も遮断されており、状況はまったくわかっていない。

インドネシアの赤十字は、「パルでの被害についての情報もまだ限られたものしかありませんが、ドンガラについては、まったく何も情報がありません。ドンガラには 30万人以上の人が住んでおり、安否が非常に懸念されます」と声明で述べた。

パルの空港は地震後、閉鎖された。滑走路は地震でひどくひび割れている。

救助隊員たちは、地すべりの絶えない脅威の中で荒れ果てた道路を移動している。

インドネシアのカトリック救済サービスのマネージャーは、パルとドンガラへの交通のアクセスが非常に問題だという。

空港が閉鎖されているため、10時間から 12時間かけて陸路で現地に行くしかない。そのため、本格的な支援が始まるのには時間がかかるだろうと述べている。

インドネシアは「環太平洋火山帯」という太平洋盆地の、火山と断層線の円弧上の上に位置しており、この地帯は地震が発生しやすい。

2004年12月、インドネシア西部のスマトラ沖でのマグニチュード 9.1の大地震により、十数カ国で2 3万人が死亡した。


 

ここまでです。

今の時点(9月30日の午後)までに報じられている死者数は 800人ですが、これは「一握りに過ぎない」考えられています。

ワシントンポストの報道にもありますように、観光客など数百人が集まっておこなわれていたビーチパーティに参加していた人たちの安否もわからないようですし、何より、ドンガラを含め、「完全にアクセスが遮断されている」場所があるということで、そのような状況のために、インドネシアの大統領は 29日の時点で、「死者が数千人に達する可能性がある」と早い段階で言ったのだと思われます。

現時点までに報道や SNS などを含めて公開されている写真を見ただけで、この地震と津波が決して小さなものではなかったことがうかがえます。

被害の多くが地震の揺れではなく、津波によるものだと思われます。

9月28日 津波の後のインドネシア・スラウェシ島の街パルの様子


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地震の時代「21世紀」の象徴はインドネシアで始まった

今年の 4月に「 21世紀になって、地球の地震の様相がそれ以前とは変わった」ということについて以下の記事で取りあげたことがありました。

地震と火山の噴火においては「21世紀の地球は明らかに20世紀と違う」ことが明らかになってきた今、環太平洋火山帯の今後をどう考えるべきなのか

たとえば、21世紀に入ってから、「特に大きな地震が飛躍的に増えた」ということは言えそうで、超巨大地震(M8以上)はともかくとして、マグニチュード 6から 7の地震が 21世紀になってから、激しく増加しています。


Increase of Earthquakes in the last decade

下のグラフは、地震数ではなく「被害の推移」ですが、21世紀の地震被害の突出ぶりがおわかりになると思います。


アメリカ地質調査所(USGS)

 

これを見ますと、 21世紀の地震による被害は、20世紀と比較すると「桁違い」だという感じになっていることがおわかりになると思います。

しかし、21世紀に入ってからも 2004年までは大きな人的被害が発生するような地震は世界のどこでも起きていませんでした。

それが、下の地震が発生してから、どうも「地球は変わった」ようなのです。

・2004年12月26日 インドネシア・スマトラ島沖地震 - M 9.3 / 死者・行方不明者 22万 7,898人

その後もインドネシアでは、大変な数の犠牲者が出る地震が続きます。

・2005年3月28日 インドネシア・スマトラ島沖地震 - M 8.6 死者 2,000人

・2006年5月27日 インドネシア・ジャワ島中部地震 - M 6.2 死者 5,000人以上

・2006年7月17日 インドネシア・ジャワ島南西沖地震 - M 7.7 死者 500人以上

・2009年9月30日 インドネシア・スマトラ島沖地震 - M 7.5 死者 1,100人以上

・2010年1月12日 ハイチ地震 - M 7.0 死者 31万 6000人以上

・2010年10月25日 インドネシア・スマトラ島沖地震 - M 7.7 死者400人以上

そして、翌年の 2011年の春に、

・2011年3月11日 東日本大震災 - M 9.0 死者・行方不明者約 2万 4000人

という未曾有の地震(津波)災害が発生するに至ります。

今は、21世紀に入ってまだ 18年目ですが、インドネシアにおいては、今回の地震が起きる以前に、「 21世紀の地震の死者数が、すでに20世紀全体の地震の死亡者数を超えた」と伝えられています。

日本も実は、1923年の関東大震災(死者 約 10万5000人)を除けば、21世紀の地震での犠牲者数は 21世紀全体を超えていると思われます(大ざっぱな計算では 20世紀全体の日本での地震による死者数は約 2万人。21世紀は東日本大震災だけでそれを超えているため)

ある世紀の全体の 5分の 1も通過していない時点で、

「その前世紀の約 100年間の地震による犠牲者総数をすでに超えた」

という事実が、インドネシアと、そして日本にあるのです。

いろいろと合理的に理由をつけてみようとしても、とにもかくにも、これはすごいことだと思います。

世界全体に当てはまることではないとはいえ、

「少なくとも太平洋火山帯は、地震の時代のほんの始まりに入ったに過ぎない」

と言えそうな感じさえあるのです。

 

……気象は荒れる、気温もカオス、そして地震と噴火も絶え間ない……という状態を何となく私たちはクリアとながら生きていますが、過去から見ますと、今はどうやら「とんでもない時代」でありそうなのです。

そして、2004年のインドネシアの巨大地震から始まった「短い期間での巨大地震のサイクル」の間隔は「さらに狭まってきている」と感じています。

これに関しては、それほど具体的な根拠があるわけではないので、あまり詳しく書けませんけれど…。

2004年のスマトラ沖大地震から東日本大震災までの期間は、約 6年3ヵ月ほどでした。しかし、今回のインドネシアの地震の報にふれ、巨大地震と巨大地震の間隔がさらに狭まっているのかもしれないと漠然と感じます。

今の日本は、たとえば、わりと少し前の台風 21号では関西空港が機能停止となり、北海道の地震では、現代文明の根幹である「電気」がブラックアウトにより、全面的に使用できなくなりました。

これが巨大津波や巨大洪水となると、文明への攻撃性と破壊性はものすごいものがあります。

そのような「人間の文明を根本的に攻撃してくる自然の脅威」が、あまりにも短い間隔で頻繁に起き続けている。

私たち人間は、そういう状況にわりとすぐ慣れたり対応したりしていくために、何となく忘れがちですが、はっきりいえば、

もはや異常な世界

になっていると断言してもいいのだと思います。

これが来年、そして次の年と、仮に「さらにこれらの自然の脅威が増大していくとしたら」と考えますと、どこかの時点で、私たちの文明維持に問題が出て来る局面も出てくるのかもしれません。

さらに、数年から十数年も経てば、「ミニ氷河期」というような問題も現実化してくるかとも思いますし、どうなっていっちゃうんだろうなあと考えます。

とはいえ、何かが起きたら、それに対応して生きていくしかないのですけれど。

 

そんなわけで、今回はこのあたりまでとさせていただきます。

私のところには夜中に台風 24号が来るらしいですので、今からベランダの植物等を整理しようかと思います。

皆様もご無事でお過ごしいただけますように。





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