2020年からの世界 中国という国 人類の未来

本当は武漢で何が起きているのか

投稿日:2020年3月20日 更新日:


・3月19日 北京、天津に続いて燃え上がる山東省青島老山区。 Jennifer Zeng




 

3月20日 NHK の報道「新型コロナウイルス 武漢含む湖北省 “2日連続感染ゼロ”」より

新型コロナウイルスについて中国の保健当局は、19日、新たに39人の感染が確認され、中国での感染者は合わせて8万967人になったと発表しました。

中国でこれまで最も多くの感染者が出ている武漢を含む湖北省では、2日連続で新たな感染者は確認されませんでした。 NHK

 

 

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アメリカのダメな映画やダメな音楽などでは、 Bullshit という言葉がよく使われます。カタカナ読みでは、ブルシットと読めますが、映画などで見ていますと、私たち日本人には大体「ボーシット」と聞こえます。

私の好きな映画や音楽には、絶え間なくこの表現が出てきますが、使い方としては、英和辞書から抜粋しますと、以下のようになります。

bullshit とは

〈卑俗〉たわ言、でたらめ
・Bullshit! : うそだろ!/ふざけんな!/むちゃくちゃ言うなよ!
・Cut the bullshit! : でたらめを言うな!
・I've had enough of this bullshit. : こんなたわ言はうんざりだ。

こういう例文が書かれていました。

中国の最近の公式発表をご紹介しました昨日の以下の記事は、まあ、そういうようなかけ声がつい出てくるものでもありました。

中国発の終末感 : 習近平主席賞賛本の発売と共に「武漢での新型コロナウイルスの新たな感染者がゼロ」になった話を聞いて、90%以上の死因が「過労死」のデータを改めて眺める

そして、上のほうに載せました NHK さんの報道でもおわかりのように、3月18日に続いて、3月19日も、武漢での新たな新型コロナウイルスの感染確認者はゼロとなり、2日間連続で、新たに感染した人はいなかったという、めでたい結果となっています。

そんな祝福ムードに包まれているはずの武漢ですが、エポック・タイムズの記者であるジェニファー・ゼンさんなどが投稿し続けている動画などを見ますと、

「本当に祝福ムードになっているのだろうか」

という気分にさせるものが多いです。

特に「不安」な気持ちにさせてくれたのは、ジェニファー・ゼンさんが 3月20日に投稿した以下の風景でした。

オリジナルは動画ですが、1500万人都市である武漢で、まだ夜の 8時だというのに「部屋に明かりがほとんどついていない」のです。マンションなどを含めて、部屋の明かりがあまりないのです。

3月19日午後8時の武漢とされる動画


Jennifer Zeng 曾錚

もちろん、この「午後 8時」というのは、武漢から投稿した方の記述であり、そこに確証はありません。実際には深夜に撮影されたものかもしれないですし、何ともいえないですが、いずれにしても、「夜も眠らない大都市」という雰囲気とは異なる世界がそこには見えます。

武漢の現実を外部から知ることは難しいようで、アメリカから中国語報道をしている数々の報道媒体も、なかなか現状は掴みにくいようです。

しかし、編集部などが入手した武漢の公式文書などから、少なくとも、「武漢に新たな感染者がいない」というようなことは、幻想に近いことがわかってきています。

習近平国家主席が 3月10日に初めて武漢を訪問しまして、その翌日から「新たな感染者は急激に減って」いき、3月14日には「武漢での新たな感染者は 4人」と、一桁にまで下がりました。

ところが、エポック・タイムズは、3月14日の武漢市の保健衛生委員会が、武漢の病院から受け取ったデータを集計した統計文書を手にしたのでした。「新型コロナウイルス核酸検出の統計的要約 2020/03/14」と題されたデータの数値は、以下のようになっていました。

3月14日に武漢市の保健衛生委員会が病院から受け取った1日分の核酸検査データ

Epoch Times

統計表では、

・3月14日に武漢で実施された新型コロナウイルス核酸検出数が 1万6320例

・陽性(感染が確認)が 373例

で、そして、

・新たな感染確認者数は 91例

と記されていました。

この後、どこでどのようなメカニズムが働いたのかはわからないですが、翌日、中国保健当局から発表された武漢での新たな感染者数は、

「 4人」

となっていて、後の 87人の症例は、公表された数値に反映されていませんでした。

ただ、前回の記事でご紹介しました、武漢の医師が述べていました、

> 当局は、武漢での正確な新型コロナウイルスに対しての血清検査と診断をすでにやめており

というところから、武漢では、検査そのものをしていないと私は思っていたのですけれど、核酸検出での検査は続けられているようです。

ただ、その前回の記事に出てきた医師が診療をしていたとという「武漢方舱医院」という病院の検査状況も統計表にあり、そちらは「すべてゼロ」でした。


Epoch Times

これを見ますと、その医師がいた方舱医院の他、臨時で建てられた病院などでは、すでに検査はおこなわれていないようです。

その日、武漢で新たに感染が確認された新規の 91人の詳細についても示されています。

これを見ますと、年齢がお若い方が多いですね。
24歳の女性もいます。

また、エポック・タイムズの記者は、中国当局が「武漢で感染者がゼロになった」と発表した 3月18日の武漢の九峰街という地区の検疫速報の当局文書を入手しています。

武漢の九峰街地区の3月18日の感染確認速報

Jennifer Zeng 曾錚

ジェニファー・ゼンさんは、この文書について以下のように投稿していました。

またも大きな嘘。 中国共産党は、武漢では、3月18日に、中国ウイルス COVID2019 の新たな感染者はゼロだったと主張していますが、この武漢の 1つの地区だけで、3月18日午後5:00の時点で新たな 5件の確定症例があることがわかります。

この中で「中国ウイルス」と訳させていただいた部分がありますが、今、中国では、新型コロナウイルスを「中国共産党ウイルス( CCP Virus )」と呼ぶのが流行しているようで、その流れでこの表現となっているようです。

いずれにしても、流出してくる現地の公式文書から見ますと、武漢だけでも今でも 1日あたり 100人近くの新たな感染者が出続けているようで、これが中国全土となりますと、どうなっているのかなとは思います。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大が、ヨーロッパ、アメリカ、あるいは全世界に広がっていく中で、中国の報道を信じての行動なのかどうかわからないですが、

「海外に留学している中国人学生たちが中国に帰国して、空港に殺到している」

という光景が撮影されていました。

中国公式発表では「中国はウイルスとの戦いに勝利した」と世界に向けて言っているわけですが、その中で、アメリカでもヨーロッパでも無制御に感染が拡大し、そして、各地で都市封鎖が行われ始める中で、中国人留学生たちは、

「中国に帰ったほうが安全だ」

と、次々と帰国しているようなのです。

さらに、3月15日に、中国政府は「海外からの入国を厳しく制限する」と発表したために、取り急いで帰国する中国人たちが殺到したようです。

中国に帰国して空港に殺到する中国人留学生たち

epochtimes.com

まあ、中国本土での感染が終息しているのか、まだ続いているのかは別として、今度は、「中国に帰国した中国人学生たちは、外国に出ることができない」ことになります。

それは長く長く続きそうです。

中国だけではないですが、アメリカやヨーロッパも含めて、さまざまな国が、実質的な「鎖国状態」となりつつあり、その内情はさらに外部からはわかりにくくなっていっています。

フランスでは、まるで「戒厳令」のような状態となっていることが伝えられていまして、外出する際には、規定の書類に、氏名、生年月日、住所、隔離を離れる理由などを書類に書き提出しなければ、外に出ることができないのだそうです。

今回は中国のことを書きましたけれど、もうどこもここもメチャクチャです。

まともな国がない。

アメリカなんて非常事態を宣言し、カリフォルニアでは外出禁止令が発令されていますが、「あんたら、自分たちの国の今シーズンの季節性インフルエンザを見てみい」と言いたくはなります。


CDC

ものすごい数で、こちらも十分に非常事態なのではないかと思いますが、今年のアメリカは、以下の記事でもふれましたが、史上最高の 1億7330万回分のインフルエンザ・ワクチンをアメリカ国民に提供した中でこの数値となっています。

H1N1のパンデミックの気配が漂う中、今シーズンの米国でのインフルエンザワクチンの供給量が「1億7330万回分」に達し、過去40年で最大となる中でインフル患者数は過去最大規模に

スイスも昨日 3月19日から「国家封鎖」となったようで、スイス・インフォという報道メディアの女性記者が、寂しげなコラムを書いていたのが印象的でした。

これは今日発行させていだいたメルマガに載せたものですが、今回はその一部をご紹介して締めさせていただきたいと思います。


コロナウイルス流行下のベルンにて

Bern in the time of coronavirus
swissinfo.ch 2020/03/19

今朝は、鳥たちのさえずりが奏でる美しい音で目覚めました。しかし、何かがいつもとちがいます。学校に通学する子どもたちの笑い声とおしゃべりが聞こえないのです。

今日はスイスでの国家的封鎖の初日であり、学校は閉鎖されました。

アーレ川へと散歩すると、老人ホームの老人が、いつものようにカラスにパンを食べさせていました。さらに川を下ると、10歳の男の子 2人が釣りをしていました。彼らは学校が休校になったことには不満はないと言っていました。

議会広場に人はおらず、圧倒的な空虚が広がります。屋外マーケットは閉鎖されています。同様に、すべてのレストラン、カフェ、映画館は閉鎖されています。

私たちが、コーヒーを楽しみ、お気に入りのカフェで新聞を読むことができるようになるまで、あとどのくらいの時間がかかるのでしょう?

食料品や医薬品以外の店舗はほとんど閉店しています。

街はいつもよりずっと静かで、不気味なほどです。
ゴーストタウンのようです。

人々は、トラムとバスのドアを開くボタンを押すために、指ではなく肘を使い始めました。また、肘は友人と挨拶するためにも使われるようになりました。ベルンでの一般的な挨拶である抱擁と伝統的なキスは、肘の挨拶に変わりました。

理にはかなっていても、奇妙な光景です。

状況は深刻です。

 

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