8月18日 突如と増加と成長を遂げた太陽黒点のサイズ
8月18日 活溌にプロミネンスを噴出する太陽の様子
今年になり、何度か記事にしていますけれど、今、太陽は活動極小期に向かっていまして、実際に基本的にはとても太陽活動は弱いままで、「まるで死んだかのような状態」が続いていたのですが、太陽は死んでなどいませんでした。
8月17日頃から黒点活動がまた異様に活溌化しているのです。
そんな中、スペインやフィンランドなどでやや乱暴なテロが起きていますが、それらと絡んで、現在の太陽のことを少し書かせていただきます。
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太陽黒点が突如として増加している今の世界は……
8月17日にスペインで自動車によるテロが起きましたが、その少し前から異様な感じで太陽の黒点活動が活溌になっていることは気になっていました。
「世界が暴力的にならなければいいけど」とは思っていましたけれど、そう思ったところで誰に変えることができるものでもなく、テロだけではないですが、やや暴力的な数日が続いています。
スペインのテロは大きく報じられていましたけれど、報道を要約しますと以下のようなものです。
車突入テロ、13人死亡=スペイン・バルセロナ繁華街-ISが犯行声明
時事通信 2017/08/17
スペイン東部バルセロナ中心部の繁華街で17日午後5時ごろ、車両が群衆に突入し、治安当局によると、13人が死亡、約100人が負傷した。
過激派組織「イスラム国」(IS)が系列メディアのアマク通信を通じて犯行を主張する声明を発表。警察当局はテロ事件として捜査を始めた。
というものでした。
なお、日本時間の今日 8月19日の午前には、フィンランドで刃物による無差別テロが起きていて、こちらは 2名が死亡、十数名が負傷したとのこと。
フィンランドのトゥルク市の無差別テロについての現地の報道より
さて、そして現在の太陽なのですが、この1ヶ月の黒点数の推移は、以下のようになっています。
2017年7月20日から8月18日までの黒点数の推移
・NICT
この最近の「 21 → 30 → 41 」という流れを見ていまして、「これでさらに増えていけば、昨年の夏と似ているなあ」と思っていました。
昨年 2016年の 6月から 7月のその時は下のような黒点数の推移でした。
2016年6月23日から7月18日までの黒点数の推移
昨年のこの時期は、現在と同様に、長く黒点0が続いた後に、7月5日頃から唐突に黒点が増加し始めました。
さて、そして「この昨年の 7月にどんなことが起きていたか」を覚えてらっしゃるでしょうか。
たとえば、その時期には今回のスペインと同様の「自動車によるテロ」が起きていました。
フランス・ニースのトラックでのテロです。84人の方が亡くなり、202名が負傷した大きな惨事でした。
その昨年 2016年の黒点の推移と、社会で起きていたことを合わせた図が下のものとなります。
2016年のこの時期の黒点数の推移と社会での印象的な出来事
いやあ、「ポケモンGOパニック」という響きが懐かしいですが、こんな時でした。
まあ、だからといって、今もまた暴力が発生しやすいと言うわけではないですが、すでに起きている上に、単純に比較すれば状況はやや似ていると言えるのかも知れません。
昨年のことを含めて、このあたりのことについては、
・陽と暴力 2016 : 「ゼロ」の状態から突如急激に太陽黒点が増え始め、そして世界もまた唐突に荒れ始め、人の命が激しく粗末にされ始めている今
2016/07/19
という記事に書きました。
そういえば、今年の 5月23日にイギリスのマンチェスターで、コンサート会場付近で自爆テロが発生して 22名の方が亡くなったイギリス史上でも最悪級のテロ事件がありました。
・BBC
その今年の 5月22日というのも、ほぼ同じ状況、つまり、やはり「唐突に太陽黒点が急増した日」そのものでした。
この時も、直近の太陽黒点0から突如として 55にまで増加した時でした。
このように、急激に太陽黒点の数が上昇する時には、テロとか、あるいは、そこまで行かなくても、発作的な殺傷みたいなものとか、そういう暴力沙汰が急激に増加する傾向があることについては、たびたびふれていました。
もちろん、そんなものは偶然に過ぎないと考えられる方がいても当然で、それはまったくそれで正当な考え方だとも思います。
それに、たとえば仮に黒点数の増加と暴力の関係があったとしても、何かを予測したり防げたりということはできるものではないです。ですので、太陽と暴力などは関係ないという主張もまた結果的には正しいといえるものなのかもしれません。
もちろん、太陽が人間社会を牛耳っている部分は、暴力だけではなく、ほとんどの部分に関係しているわけで、現在問題となっている「気候」もそうです。これもまた最近、いろいろな論文などを見たりしましたので、機会があれば、「今の太陽から考えられる今後の地球の気候の推移」について、さらに具体的な部分についてもご紹介できればと思います。
まあ、今回は「またも黒点の急激な増加の中でいくつかの暴力が起きている」という事実をご紹介するにとどめます。
ちなみに、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル試験や、アメリカによるミサイルでの軍事攻撃なども、同じように「太陽黒点が急激に増加した時に多く起きている」ということもあります。
それにしても、余談ですが、今回のスペインの自動車でのテロを見まして、以前、
・車に滅ぼされた日本 : 認識されなくなった光景の中に広がる復活の目処のない果てしない廃墟に囲まれた国で
2016/07/15
という記事の冒頭などで書きました「車での攻撃は、銃や爆弾より結果を伴う」ということが、テロの世界に浸透してきているようです。
そのことについて、たとえば、2016年 2017年にヨーロッパで起きたテロだけで比較すれば、すでに「自動車が圧倒的にテロで人を殺している」という状況となっています。
下はそれをまとめたものです。
2016年と2017年のヨーロッパのテロの「道具」による死者数の比較
自動車を使ったテロ
・2017年8月 スペイン・バルセロナ 死者13人
・2017年6月 英ロンドン 死者8人
・2017年4月 スウェーデン・ストックホルム 死者4人
・2017年3月 英ロンドン 死者4人
・2016年12月 ドイツ・ベルリン 死者12人
・2016年7月 フランス・ニース 死者86人
結果:ヨーロッパでの車を使ったテロでの死者数は 127人
自動車ではない武器(銃、刃物、爆弾)によるテロ
・2017年7月 ドイツ・ハンブルグ (武器 / ナイフ) 死者1人
・2017年5月 イギリス・マンチェスター (武器 / 爆弾) 死者22人
・2016年7月 フランス・ノルマンディー (武器 / ナイフ) 死者1人
・2016年3月 ベルギー・ブリュッセル (武器 / 爆弾) 死者28人
結果:ヨーロッパでの車以外の武器を使ったテロでの死者数は 52人
ソース:etravel.ciao.jp
先ほどリンクした記事では
(テロリストたちが)ポーズではなく、「冷静に」考える人たちが出てくると厄介だなとは誰しも思っていたところではないでしょうか。
何を「冷静に」かというと、彼らの目的は「相手の命の剥奪」にあるわけですから、調達が難しくい上に警察に目をつけられやすい武器(銃とか爆薬とか)などで目立つよりも、どこででも手に入り目立たないものを用いて、「冷静に目的に専念」した場合、銃よりも爆薬よりも「ひとりで簡単にできること」があることに気づいてしまう人々がきっと出てくる。
というもので、その「どこででも手に入り目立たないもの」で、なおかつ、殺傷力の高いものの代表が自動車です。
先ほどの記事を書いたのは昨年の7月で、自動車のテロが増えることもあるかもしれないとは思いましたが、テロでの死傷者数が、実際に使用されたすべての武器のトップに来るとは思っていませんでした。
それでも、これは「人間を殺す機器としての車」という側面を数字などで見れば、意外ではないことではありますが……。何しろ、全世界で、自動車事故で亡くなる人の数は1年間で 130万人ですから(WHOによる)。
そのうち、銃だの爆弾だのの、主要国で入手の面倒な武器はテロでは使われなくなるかもしれません。
そういう時代になりました。