2017年3月29日の太陽黒点の状況
その太陽のコロナホールの状況
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太陽の表情が急変した日に
前回の記事、
・太陽が真っ二つに割れるような姿をしている中、米国の首都ワシントンDCでは、たった3ヶ月の間に500人以上の十代の子どもたちが行方不明になっている
2017/03/28
では、現在の太陽の表面に、おそらく直径 100万キロメートルほどに及ぶのではないかと思われるような巨大なコロナホールが出現していることにふれました。
そのために、現在、地球の磁気が攪乱されていて、いろいろと「乱れやすくなっている状態」かもしれないというようなことも書きました。
ところが、今度は、「黒点」までもが、唐突に増加し始めまして、半月ほど「黒点ゼロ」の状態で推移していたものが、今は 50個を超える黒点数となっています。
黒点がゼロとなった今月の初めからの黒点数の推移は下のようになります。
黒点の増加に伴って、太陽フレアまで復活してきています。
この太陽黒点があらわれる以前から、コロナホールの影響で、この数日、地球は太陽からの強い磁場の嵐にさらされていました。
そのため、各地でかなり派手なオーロラが観測されていることがスペースウェザーなどで報じられています。
2017年3月29日のスペースウェザーの記事より
いずれにしても、今現在は、それなりの太陽からの磁場の影響を私たちは受けているわけですが、それでも、
「地球は磁気圏に守られているからこの程度で済んでいる」
ということも、ふと思ったりします。
下は、太陽から地球への磁場の流れの状況を図で示したものです。
地球は、かなり強靭な「磁気圏」に包まれていて、これが、およそありとあらゆる「宇宙からのいろいろなもの」から、私たちや地球の生命を守っています。
もし、「それがなくなると」、地球は、これらのものの直撃にさらされるということになるわけです。
太陽風が直撃するイメージ(NASA)
もし、「防御がなくなった場合」は、その直撃に耐えていくしかないわけです。
そして、そんな太陽からの磁気嵐に吹きさらされながら「地球は磁場を失い続けている」ことを思い出す
日々いろいな記事などを書いている中で、過去記事のことを忘れることも多いですが、こういう機会に、ビクッと思い出したりする記事もあります。
・「地球は磁極のポールシフトで磁場を失うことにより、太陽風に晒され水と大気を失った火星と同じ状態を200年間経験するだろう」 — NASA火星探査メイヴン計画主任
2015/11/07
という記事では、地球が太陽風に直接さらされるような状態になった場合は、地球は現在の火星のように(水と大気を失うという意味)なるだろうという NASA の科学者の発言をご紹介したものでした。
そして、NASA の科学者ブルース・ジャコスキー博士は、「ポールシフトによって、それは起こりうる」として次のように述べています。
「磁極のポールシフトが発生した場合、地球は 200年間、磁場を持たない状態になります。その間、太陽の放射線は、磁場の防御が消えた地球に降り注ぐのです。数十億年前の火星と同じように」
写真のジャコスキー博士は何だか楽しそうですが、博士の話す内容はそういう感じではないものでした。
さらにその少し前には、
「地球の磁気圏はすでに崩壊を始めている」
ということについての主張を、
・地球の磁気圏が崩壊を始めた : 英国の科学者たちが地球の大規模な磁場の衰退と、それに伴う磁気圏の崩壊と気候の大きな変動を警告
2014/02/05
という記事でご紹介したことがありました。
地球の磁場がどんどん弱くなっていることは、過去にかなりの数の記事でご紹介しましたが、そういう中のひとつといえるのかもしれません。
今の地球は「そういう《磁場を失いつつある》という段階にあるかもしれない」ということが、これはオカルトではなく、比較的合理的な研究で明らかになっているのです。
今日や昨日のような程度の太陽からの磁気の嵐は、現在は、地球の人類にとって、さほどの脅威にはなりませんが、今後、地球の磁場の崩壊が進行していくと、いつの日からか、今と同じ程度の磁場嵐の日であっても、「とんでもない被害が発生してしまう」という時も来るのだと思います。
その「地球の磁気圏が崩壊し始めている」ことに関して書きました記事は 2014年のもので、やや時間も経ちましたので、その翻訳の概要を再度ご紹介して、今回は締めたいと思います。
Earth's magnetic field is collapsing and it could affect the climate and wipe out power grids
Daily Mail 2014.01.27
地球の磁場は崩壊し続けている。気候が影響を受け、そして、地上の電力網が一掃される可能性さえある
地球の最深部にある地球の中心核は、太陽風による地球の壊滅的な被害を守るための磁場を形成している。この地球の磁場の保護領域は、宇宙空間の数千キロに広がっている。
しかし、このような地球上の生命にとって非常に重要である磁場は、過去 200年の間に 15%も弱くなっているのだ。これは、科学者たちが主張することがある地球の磁極の反転(磁極のポールシフト)の兆候なのかもしれない。
それがいつ起きるかについては誰にもわからないが、専門家たちは、地球は今、磁極の反転の機に差し掛かっていると考えている。つまり、いつ磁極が反転してもおかしくはないということだ。
仮に、磁極の反が発生した場合、それは地球の気候を根本的に変えてしまい、人間のガンの発生率を押し上げる。さらに、地球の電力網などのインフラを一掃してしまう可能性があり、人類にとって壊滅的な出来事のひとつともいえる。
英国リバプール大学 地球海洋生態科の科学者であるリチャード・ホルム教授は、「これは深刻な事態なのです」と述べている。
そして、地球の気候自体も劇的に変わってしまう。最近のデンマークの研究では、地球温暖化も CO2 の排出量と関係しているのではなく、磁場が関係していることが示されている。
また、磁場の崩壊は、地上全体としての宇宙からの放射線への曝露が多くなり、推定される計算では、多くのガンの発生を導き、死亡率が上がる要因となるだろうとされている。
しかし、地球の磁場についてはわかっていないことが多い。
ロンドン大学ムラード宇宙科学研究所のコリン・フォーサイス博士は以下のように言う。
「私たちは、地球の内部についての基本的な理解は得ているかもしれないですが、まだ知らない多くのことがあります。私たちは、地球の磁場が生成されるシステムを完全に理解しているわけではないのです」。