私は週に一度、メルマガを発行させていただいているのですが、ここのところ、3回連続で「音」のことについて書かせていただいています。
この「音」について書きはじめてからは、いろいろな方からメールをいただいたりしています。
その中でも、これは今度きちんと考えてみたいと思っていることなのですが、お便りを下さった方の中に、「脳血管の破裂」で集中治療室に搬送された経験のある方がいました。
お医者さんからは「(今後、麻痺が残ったり、目が見えたりすることは)諦めて下さい」と言われた男性の方が、搬送されてから 528Hz の記事のことを思い出して下さり、ずっと 528Hz の音を聞き続けていましたところ、ほぼ 2週間ほどで機能が回復しはじめ、その後すぐに退院して、今は普通に仕事に復帰されているという方がいらっしゃったのです。
ここまで劇的な話は聞いたことがないです。
もちろん、他のいろいろな幸運な要素もあったのかもしれないとは思いながら、それでも
「音……」
と、かつて気軽に書いていた「音と周波数」に関しての話は以外と重大なものなのかもしれないなと思ったりしています。
このあたりに関しては、本当に私のダメ人間ぶりが出ていると思うのですが、私自身は、
「この世は音(周波数)からできている」
と確信しているのですけれど、そのくせに、先ほど書きましたような「音による奇跡」が実際にあったと聞くと驚いてしまうのですね。
おそらく、心の奥底に「音だけにそんなに強い力があるわけではないだろう」とか思っちゃっているのかもしれません。
先週、「病気は音で治療できる」ということに関して、以下の記事を書かせていただきました。
・ピタゴラスが2500年前に述べた「病気は音で治療できる」という主張に対しての本格的な試験が始まる。現段階でわかっていることは、細胞内のひとつの繊毛が周波数に対して反応するということ
投稿日:2018年11月22日
このような「音と人間存在」の話は、ご興味のない方にはあまりないことであることもわかっていて、ブログでは音のことばかり書くというわけにもいかないですが、何か大きなことがありましたら、また書かせていただきたいとは思っています。
なお、明日(11月30日)発行する予定のメルマガは、まだ書いているわけではないですが、私が先ほどの「 528Hzによる脳内血管破裂の完全治癒の事例」にショックを受けたこともあり、528Hz に関しての世界での学術的研究について書かせていただく予定です。
さて、今回ご紹介したいと思うのは、最近のアメリカのメディアの記事で、それは、
「意識というものもまた周波数(あるいは音)である」
という事実についての研究が実はかなり進んでいるという話です。
最先端の「意識の科学」について、アメリカのカリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究者の寄稿を翻訳したいと思います。
「意識」と書くと難しく感じますけれど、「脳波」と書けば、以下のように、
「脳波は現実として周波数を持つ存在」
でもあります。
このそれぞれは基本的には以下のように解明されています。
人間の脳波の周波数
・デルタ波 4 Hz 以下 深い睡眠、あるいは昏睡状態の時の脳の状態
・シータ波 4 〜 7 Hz 入眠時や無意識の時の脳の状態
・アルファ波 7 〜 14 Hz リラックスした状態の脳の状態
・ベータ波 14 〜 30 Hz 通常の覚醒状態。数値が高くなるほど興奮状態
リラックスした状態での脳はアルファ波となっていますが、面白いのは、「地球が発している音」は、このアルファ波の範囲と一致するということです。
これは、以下の過去記事でふれています。
・永久に不変と思われた「地球が発するシューマン周波数」が 7.83Hz から 8.5Hz へとアップし、ついに不安定化へ……。そこから思う「良い周波数」と「悪い周波数」の存在
投稿日:2017年8月2日
地球が発している音に「シューマン共振」というのがあり、その強いレベルの周波数の範囲は、アルファ波の「 7 〜 14 Hz」と一致するのです。
常に地球から発信されているシューマン共振
そして、この地球から発せられているシューマン共振も「振動」ですし、人間が脳から発するアルファ波などの各種の「波」もまた「振動」であり、このように、すべてのものは、「振動とそれによる周波数を発している」ということになります。
そして、今回ご紹介するものは、
「宇宙にあるすべてのものは同じように振動からできている」
ということと、
「それらの宇宙のすべてのものは、《意識》を持っている」
という内容のものです。
これはスビリチュアル系のサイトの紹介ではなく、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の教授たちによる「学問」の話です。
それでは、ここからです。
Could consciousness all come down to the way things vibrate?
The Conversation 2018/11/09
意識というものはすべて、物事が振動するのと同じように存在するものなのだろうか?
私の意識は、なぜここにあるのだろう?
これらの質問は、古くからある 「心身問題 (mind-body problem)」のすべてに通じる側面であり、「心と物質の関係は何か?」ということは、何千年もの間、問われ続けており、そして一般的に満足のいく結論には達していない。
しかしこの「心身問題」には、過去 20年間で大きな方向性の変更が起きている。
哲学者のデイビッド・チャルマーズ(David Chalmers)氏が古典的な論文でこの心身問題という言葉を作った後、1996年の著書「意識の心:基礎理論を求めて」でそれを探求した。
この 10年ほどの間に、私と、同僚であるカリフォルニア大学サンタバーバラ校の心理学者ジョナサン・スクーラー(Jonathan Schooler)教授は、「意識の共鳴理論 (resonance theory of consciousness)」と呼ばれるものを発展させた。
別の言い方を「共鳴振動 (synchronized vibrations )」というが、これは人間の意識だけでなく、動物の意識や肉体的な現実を、より一般的に表現する。
このような響きは、まるでヒッピーの人々がかつて夢見た概念のように聞こえるかもしれないが、しかし「この世界はすべて振動からできている」という事実がある。
振動について
私たちの宇宙にあるすべてのものは常に動き、振動している。
静止しているように見える物体でも、実際には様々な周波数で振動し、共鳴する。共鳴は運動の一種であり、2つの状態間の振動によって特徴づけられる。
そして、最終的にすべての問題は、さまざまな根本的な分野の振動につながる。そのように自然のすべては振動している。
異なる振動のものが一緒に来るときには興味深いことが起きる。たとえば、その異なる振動のものは、しばらくしてから同じ周波数で一緒に振動することがよくあるのだ。
それは時にはミステリアスに見えるが、これは自発的自己組織化の現象として説明されている。
数学者のスティーブン・ストロガッツ(Steven Strogatz)氏は、物理学、生物学、化学、神経科学のさまざまな例を提供して、「シンクロ(sync / 同調)」について、2003年の著作 「シンクロ:宇宙、自然、日常生活における混沌からの秩序の発達の仕方」において説明している。
たとえば、特定の種のあるホタルが大規模な集団で集まった際、不思議にも、彼らは「同期して光を点滅」し始める。
あるいは、レーザーは同じパワーと周波数の光子(フォトン)が同期すると生成される。
月の回転は地球のまわりの軌道と正確に同期しているので、地球からは常に同じ月の顔が見える。
共鳴を調べることは、意識の性質や宇宙について深く洞察することにつながる。
私たちの頭蓋骨の中で同期している
神経科学者たちも彼らの研究において同期を確認している。
大規模なニューロン発火は、測定可能な周波数でヒトの脳内で起こる。そして、哺乳類の意識は、一般に様々な種類の神経同期と関連していると考えられる。
例えば、ドイツの神経生理学者であるパスカル・フライズ(Pascal Fries)氏は、さまざまな種類の人間の意識を生み出すための様々な電気的パターンが脳内で同期する仕組みを模索してきた。
フライズ氏は、ガンマ波、ベータ波、およびシータ波に焦点を当てた。これらのラベルは、頭蓋骨の外側に配置された電極によって測定される脳内の電気振動の速度を指す。
ニューロンのグループは、互いに通信するために電気化学的インパルスを用いるとき、これらの振動を生成する。
これらの信号の速度と電圧を平均化すると、1秒あたりのサイクルで測定できる脳波が生成される。
ガンマ波は、知覚、瞑想または集中意識のような協調活動に関連している。ベータ波は、最大の脳活動または覚醒を有する。シータ波は、リラクゼーションや空想を伴う。
フライズ氏によれば、これらの 3つの脳波のタイプは、様々なタイプの人間の意識を生み出すか、少なくとも意識を生み出すことを促進するために共に働いている。
しかし、電気的な脳波と意識との正確な関係については、依然として議論の場でもある。
フライズ氏は彼のコンセプトを「一貫性を通したコミュニケーション」と呼んでいる。彼にとって、それはすべてのニューロンの同期に関するものだ。
共有された電気振動速度の点で、同期化はニューロンとニューロン群との間の円滑な通信を可能にする。
この種の同期の一貫性がなければ、コミュニケーションには効果がないか低くなるという。
意識の共鳴理論
私たちの共鳴理論は、人間や哺乳動物の意識だけでなく、意識をより広範に説明するのに役立つ、より広範なアプローチにより、フライズ氏やその他の多くの研究に基づいていて組み立てられている。
電子、原子から分子、バクテリア、マウス、コウモリ、ラット、そしてそれを取り巻く実際の存在の観察された挙動に基づいて、私たちは「すべての事柄がやや意識的であると見なすことができる」ことを示唆していると考える。
この、すべての事柄が意識的であるという概念は最初は奇妙な響きに聞こえるかもしれないが、「すべての物質に意識がある」という見方である「汎心論(panpsychism)」は、意識の性質に関して、現在ますます受け入れられている。
汎心論学者たちは、進化の過程では意識は現れなかったと主張している。むしろ、それは常に物質と関連しており、そして、その逆もある。
しかし、宇宙のさまざまな種類の問題に関連する大部分の「意識」は非常に原初的なものでもある。
たとえば、電子や原子は、ごくわずかな意識だけを持っている。しかし、事柄がより相互につながり、豊富になるにつれて、意識も従う。またその逆も同様だ。
生き物は、電気および電気化学の両方の様々な生物物理学的な経路を介して迅速に情報を交換することができる。それに対して、生物学的構造ではないものは、熱と熱経路を用いて情報を内部的に交換することしかできない。
生き物は、速度のはやい情報の流れをより大規模な意識に活用する。それは、砂浜のような広大なものよりも速い。生き物は、砂の山よりもはるかに大きな内部関係が存在しており、生物学的構造においてはるかに「進んでいる」のだ。
私たちのアプローチの中心的なテーマは、人間や他の哺乳動物が楽しむような大規模な意識を可能にする特定のつながりは、多くの小さな構成要素の間で共鳴することに起因している。
特定の共鳴がますます多くの構成要素に拡大するにつれて、この共鳴および組合せから生じる新しい意識の実態は、ますます大きくなる。
例えば、ガンマ波の同期性を達成する人間の脳における共鳴は、ベータ波またはシータ波のリズム単独の場合よりもはるかに多くのニューロンおよびニューロン結合が含まれる。
ホタルの集団のような大きな有機体同士の共鳴はどうなのだろうか? 研究者たちは、内部の生物発振器によって生物発光共鳴が発生すると考えているため、自動的にそれぞれのホタルたちは近隣のホタルたちと同期していると考えられる。
意識の共鳴理論は、神経生物学や生物物理学のより根本的な問題、そして心の哲学を含む統一された枠組みを提供しようとしている。
それは、意識と物理的な進化に関して重要な相違点の本質に到達するためでもある。
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