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3月15日にメルマガニネベの年に起きること。そしてガンと寄生虫の関係を発行させていただきました。

2020年からの世界 アメリカの憂鬱 人類の未来

アメリカ政府と米メジャーメディアが「新型ウイルスは中国の武漢ウイルス研究所から流出した」という方向に姿勢を転換。さらに、武漢の研究所の出資者は「アメリカ自身」であることが判明

投稿日:2020年4月16日 更新日:


・4月14日の米フォーブスより。 Forbes




 

舞台は中国武漢だが、そこに中国政府は介在していない


thailandmedical.news

 

ま、このぉ(いきなり田中角栄さんかよ)。

思えば、早いもので、このブログで、最初に、コロナウイルスの起源の可能性として中国武漢のウイルス研究所があるとした以下の記事を記したのが、1月29日のことでした。

https://indeep.jp/one-chinese-scientist-could-be-linked-global-coronavirus-pandemic/

今は、4月16日ですから、3ヶ月弱ですかね。月日は、早いものです。

その 1月29日の地球の記録の記事「武漢ウイルス最新情報 2020-01-29」のタイトルは、「中国での新型コロナウイルスの患者数はSARSを超えた」というものでしたが、それは以下のような数値でした。

2020年1月29日の状況(感染確認数 6052人 / 死者 132人)

wuhanvirus

ヨーロッパ全体の感染者が「 4人」という頃でした。

そして、現在がこちらです。

2020年4月16日の状況(感染確認数 205万9908人 / 死者 13万4165人)

wuhanvirus

たった2ヶ月半でこれですからね。

 

それで、この 1月の終わりなどから最近に至るまで、「新型コロナウイルスが人為的に作られたものである可能性がある」ということについては、ずっと、

「単なる陰謀論」

として片付けられてきました。

アメリカで最初にこのことを報じたゼロヘッジは、翌日、ツイッターのアカウントを永久凍結されたりしていました。

私自身も、特に何があったというわけではないですが、陰謀論者と同じにされるのもどうかなと思い、3月以降は「ウイルス人為説」はあまりブログではふれず、メルマガでたまに書くくらいでした。

ところが、最近、フォックスニュースや、ワシントン・ポストなど、アメリカのメジャーメディアがこぞって「新型コロナウイルスと中国の研究所の関係」について報じ始めました。

このことは日本でも以下のように軽くふれられています。

米当局、中国・武漢の研究に警鐘 コウモリのコロナウイルス

米紙ワシントン・ポストは14日、米当局者が2018年に中国湖北省武漢市の中国科学院武漢ウイルス研究所を訪問後、同研究所が行っていたコウモリのコロナウイルス研究の危険性に警鐘を鳴らす公電を米国務省に送っていたと伝えた。新型コロナウイルスが同研究所から漏えいした証拠はないが、トランプ政権内でこの公電が再び注目を集めているという。

同紙によると、在中国米大使館員らは18年1月に研究所を数回視察。公電には研究内容に関し「コウモリのコロナウイルスが人に感染し、SARSのような病気を引き起こす可能性を強く示唆している」と明記していたという。 共同通信 2020/04/15)

この報道にはないですが、この公式文書には、「コウモリ由来のコロナウイルスが武漢の研究所から流出した場合、 SARS 感染症のようなパンデミックを引き起こす懸念がある」と明確に記されています。

まずは、最近のアメリカでの一連の流れを記事にしていました冒頭の米経済誌フォーブスの記事をご紹介します。

事態を複雑にしているのは、「武漢ウイルス研究所を設立し、そこに資金を提供したのは実はアメリカ政府」だったということにもあります。つまり、武漢ウイルス研究所は、中国政府の施設というより「アメリカ政府の施設」なのです。

 


コロナウイルスの発生について中国の研究所に焦点が当てられている

China Lab In Focus Of Coronavirus Outbreak
Forbes 2020/04/14

新型コロナウイルスのアウトブレイクが始まって以来、このウイルスが、中国武漢のウイルス研究所から流出した可能性があると述べていた人たちは、この数カ月間、陰謀論者あるいは、右傾の差別主義者として非難され続けた。

たとえば、アメリカで最初にこの説を取り上げたのは金融サイトのゼロヘッジだが、同サイトが「新型ウイルスは、中国武漢のウイルス研究所から流出した可能性がある」という記事を最初にツイッターに投稿した直後、ツイッター側は、ゼロヘッジのアカウントを永久凍結した。

しかし 4月14日になって、この「ウイルスが中国で作られたというのは陰謀論」というストーリーが反転した。もはや、これは中国の指導者とトランプ氏が罵り合うだけの感情的な話ではなくなった。

4月14日、米ワシントン・ポストのコラムニストであるジョシュ・ロギン(Josh Rogin)氏は、アメリカ政府が武漢ウイルス研究所の安全基準について懸念していたことを明らかとする文書の存在を公表した。

その懸念は具体的であり、「ある日、これらのコウモリでのコロナウイルスの実験によるウイルスが、外部に流出し、それが人に感染することで SARS のような病気が世界的な悪夢を引き起こす」ことをアメリカ政府が本気で懸念していたことがわかったのだ。

ロギン氏の描く最良のシナリオでは、最終的には、中国がウイルスの起源に関して協力するようになり、致命的な COVID-19 を緩和または治療するためのより優れた薬物の準備が整う。

そこにはもうひとつの事実がある。実は、アメリカ政府は、問題の武漢ウイルス研究所に多額の資金提供の支援をしていたという事実があるのだ。

ワシントン・ポストは以下のように述べる。

 中国で初めて最高レベル(BSL-4)の国際的な生物研究の安全性を達成した研究所として知られる武漢ウイルス研究所は 2015年に設立されたが、2018年1月になり、北京にあるアメリカ大使館は、その武漢の研究所に、アメリカの科学外交官を繰り返し送るという異例の措置をとった。

アメリカの科学外交官の最後の訪問は、2018年3月27日で、その後、武漢ウイルス研究所は、英語でニュースリリースを発行した。アメリカ代表団は、武漢総領事館のジェイミソン・フース氏と、アメリカ大使館の環境、科学、テクノロジー担当顧問であるリック・スウィッツァー氏が主導した。

武漢ウイルス研究所は、その 2018年の声明文をウェブサイトから消去したが、インターネット上にはアーカイブされたままだ。

注目に値するのは、「世界で最初の新型コロナウイルス感染者」と噂されている武漢ウイルス研究室の 1人の若手研究者であるヒュアン・ヤンリン (Huang Yanling)が、武漢研究室のウェブサイトの紹介ページから削除されたことだ。

2019年12月30日に武漢ウイルス研究所に、新型コロナウイルスに感染した個人からのウイルス・サンプルが到着した。このサンプルの由来は不可解なままだ。

米科学誌サイエンティフィック・アメリカンによると、中国の著名な女性コウモリ科学者であるシー・ツェンリ(Shi Zhengli)氏は、武漢ウイルス研究所の所長から、「武漢疾病管理予防センターが 2人の入院患者から新型コロナウイルスを検出した」ことを伝えられた。

入院患者たちは奇妙な肺炎に苦しんでいた。

研究所は、このウイルスが SARS を引き起こしたコウモリが媒介したウイルスと同じファミリーに属していたため、調査したいと考えていた。SARS は、新型コロナウイルスと比較すると、2002年から 2003年の 8か月間に 8,100人に感染して、800人弱が犠牲になった疾患だった。一方、新型コロナウイルスは、すでに 200万人に感染し、13万人以上が亡くなっている。

シー・ツェンリ氏は、3月11日、サイエンティフィック・アメリカンに以下のように述べている。

「中国の中心部である武漢において、このようなことが起こるとは思っていませんでした」

ツェンリ氏の研究は広東省、広西省、雲南省の南部亜熱帯地域に最も多く生息している種類のコウモリが保菌しているコロナウイルスが、動物に、そして人間に伝染するリスクが大きいと述べた。

そして、ツェンリ氏は、サイエンティフィック・アメリカンに、

「新型コロナウイルスが私たちの研究所(武漢ウイルス研究所)に由来する可能性があるのだろうか」

と思い起こした。

ツェンリ氏は、新型コロナウイルスが自分たちの研究室から来たものではないことを世界に保証したが、彼女が、そのようなことをどうやって知ることができるのかは不明だ。現在、シー・ツェンリ氏の所在は不明だ。

シー・ツェンリ氏のコウモリに由来するコロナウイルスに関する研究は 2015年に遡る。以下は 2015年に科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された論文だ。

A SARS-like cluster of circulating bat coronaviruses shows potential for human emergence
(コウモリに蔓延しているコロナウイルスによる SARS のような集団感染が、ヒトに出現する可能性がある)

新型コロナウイルスについては、現在、多くの情報があるが、それでも世界はこの未知のウイルスを前にして、行きづまっているようだ。

アメリカ政府は、武漢ウイルス研究所の構築と資金提供を支援している。その理由は、中国が世界の生命科学に並ぶことが重要であるということだった。そこに投資し、国際的な安全基準について教育することは、アメリカにとっての予防医学でもあった。

ワシントン・ポストの報告は、アメリカ政府当局者は、中国の研究室でおこなわれていたコウモリ・コロナウイルスに関する研究をよく知っており、そして、武漢の研究室の安全基準が標準以下であることを懸念していたことを示唆している。

ワシントン・ポストは次のように書いている。

アメリカ当局者が、武漢の研究所の訪問中に学んだことのひとつは、アメリカの当局者たちは、コウモリ・コロナウイルスが人へ感染する可能性について大変懸念していたことを示し、そして、それに関する中国の研究室の研究が新しい SARS のようなパンデミックのリスクを表すことを警告していた。

先週末にかけて、中国政府は、学術機関やその他の中国国内の研究機関が、コロナウイルスに関する研究をウェブサイトに公開することを禁止した。

ワシントン・ポストの記事は、新型コロナウイルスが、中国の研究所から流出した可能性があることを示した。それはこのウイルスの起源をより明確に理解するための行動につながることでもある。

あるいは、このような事態が再び起こらないようにするために、アメリカと中国が協力し合う局面が訪れる可能性もある。


 

ここまでです。

アメリカ政府が、武漢ウイルス研究所に投資した金額は、370万ドル(約 4億円)だそうで、4月12日の英デイリーメールは以下のように報じています。

新型コロナウイルスが発生したと考えられているコウモリにウイルス移植実験を行っていた武漢研究所は、アメリカ政府から 370万ドル(4億円)の助成金を受けていた

パンデミックの発生源とされる場所にある研究所はコウモリの研究を行っており、何人かの科学者たちは壊滅的な流行の原因がこの研究所にあると確信している。

4月12日に明らかになった文書は、武漢ウイルス研究所から 雲南省で捕獲されたコウモリに対してコロナウイルス実験を行ったことを示している。

この武漢の研究所は、アメリカ政府からの 370万ドル(4億円)の助成金によって資金を供給された。

Covid-19 遺伝子の配列分析により、このウイルスが、雲南省の洞窟で見つかったコウモリまで追跡されている。

これを受けて、英国政府高官は、科学的には依然としてウイルスは武漢の海鮮市場から人間に伝染したと考えられるが、しかし、中国武漢の研究所での事故による流出という可能性を「もはや無視できなくなった」と述べた。 dailymail.co.uk

だいたいやねぇ(お、竹村健一さん)、今さらおかしいやないの。

3ヶ月前と今とは証拠についてはほぼ同じであって、それが今になって、アメリカ政府とメジャーメディアがいっせいに「ウイルスの出所は武漢だ」と言い始めるというのは、何や変やないの。

私は、中国政府以上にアメリカをまったく信じない人ですので、おそらく、この武漢ウイルス研究所をめぐる背景は、とても複雑なものなのだと思います。

しかし、その背景はともかくとして、今回のフォーブスの記事を少し過去記事から補足しておきます。

上のフォーブスの記事に、

米科学誌サイエンティフィック・アメリカンによると、中国の著名な女性コウモリ科学者であるシー・ツェンリ氏は

という部分がありますが、この女性科学者シー・ツェンリ氏は、以下の過去記事に登場します。

人民解放軍の生物化学兵器部門最高責任者の少将が武漢ウイルス研究所の新しい責任者に。そのことを調べるうちに浮かび上がる「優秀すぎた3人の中国人女性たち」

この記事では、武漢のウイルス研究をめぐる「3人の優れた女性科学者」を取り上げていました。

ここでご紹介した3人の女性科学者は、

・中国人民解放軍 生物化学兵器部門最高責任者のチェン・ウェイ(陳薇)氏
・武漢ウイルス研究所の所長ワン・ヤンイ(王延軼)氏
・武漢ウイルス研究所の研究員であるシー・ツェンリ(石正麗)氏

でした。

ぞれぞれが、中国ウイルス学研究のトップに君臨する方々ですが、武漢ウイルス研究所のシー・ツェンリ氏は、この中で、「新型コロナウイルス作成に関与した最前線の方」と見なされていました。

というのも、このシー・ツェンリさんこそが、

「コウモリだけに感染するコロナウイルスを、ヒトの気道に感染させられるメカニズムを見出した」

人で、その実験を繰り返していたのですね。

シー・ツェンリさんは、フォーブスの記事にもありますが、ネイチャーにその「コウモリのコロナウイルスがヒトに出現する可能性」について発表しています。

以下は、コウモリのコロナウイルスの「感染についての研究」の発表を行うシー・ツェンリ氏です。

2018年11月。上海で発表を行うシー・ツェンリ氏

NTD

 

この In Deep で、武漢の研究所の「危うさ」に最初にふれたのは、1月24日の以下の記事でした。

新型ウイルスが発生した中国武漢は「世界で最も危険な病原体(バイオセーフティーレベル4)」を研究する施設がある場所だった。そこで沸き起こる「兵器化された病原体が流出したのではないか」という懸念

それから、もうすぐ3ヶ月になろうとしていますが、予想を上回る速度で世界の文明を滅ぼしてしまったこのウイルスが、人為的なものだった可能性が、ますます高くなっています。

それが中国かアメリカかということはともかくとしても、現状ではすでに、これが人為的かどうかということはどうでもよく、最も大きな問題は、

「誰が、何の意図で、コロナウイルスに HIV のタンパク質を挿入したのか」

ということです。

以下の記事などにありますように、このことが、この新型コロナウイルスへの態度と、そして「人類の未来」に暗い影を落としてしまっているのです。

[衝撃] 新型コロナウイルスは「人間の免疫機能の中心であるT細胞を攻撃」し、免疫系を完全に破壊する「HIV / エイズウイルスと同じ特徴を持っている」ことが米中の研究者により確認される

なにかこう、人為的とか細菌兵器とかの「単純な話」とはクロスしない、どこかおどろおどろしい背景(それはたとえば人類滅亡のようなキーワードと結びつくもの)が次から次へと出てくる。

このウイルスはいったい何なの?

 
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