ブログ記事の引用・転載はすべて自由です。その際、ページのリンクを示していただけると嬉しいです。以下でキーワード記事検索ができます。

4月19日にメルマガ私たち現生人類は「鉄の種族」であることから思う生き方を発行させていただきました。

2022年からの世界 アメリカの憂鬱 人類の未来 人類の覚醒と真実 軍事的カオス

現在の米軍が「史上最弱」であることが判明している中で近づく世界戦争と経済破綻の中をどう生きる

投稿日:




 

プロパガンダの世界で

ロシアの特別軍事作戦に関しての日本の報道のいわゆる「プロパガンダ」は今も果てしなく継続しているようなのですけれど、目的がよくわからない。

ワクチン・キャンペーンの時のプロパガンダには「何らかの利益の関係」が、まあ、以下のような記事で書いた利益供給の世界的な範囲の広さからも、あったと思うのですが、戦争はわからないです。

 

[記事] 真実を報じ続ける世界中のメディアへのゲイツ財団からの贈り物
 In Deep 2022年3月13日

 

ロシア側に不利な報道ばかりをして、日本の、あるいは日本国民の誰がどう得するのかが全然わからない。現時点では、ヨーロッパほどひどい状態ではないとはいえ、「不利益ばかりを受ける」のが実情だと思います。

しかも、あまり度が過ぎると、「日本もウクライナみたくなっちゃう」という可能性が絶対にゼロとはいえないですし。相手がロシアか中国かはともかく、可能性がゼロではないはずです。

それでまあ、日本は、アメリカと同盟だかなんだか軍事的にもそういうようなことになっていると思うのですが、最近のメルマガで少しふれたのですけれど、

 

「今の米軍はメチャクチャ弱い」

 

のです。

「メチャクチャ」とつけたのは、強弱の総合評価が米軍の評価史上初めて「弱い」とつけられたことにあります。

初めてです。

この評価をつけたのは、歴史あるアメリカの保守系シンクタンクである「ヘリテージ財団」で、この財団は毎年、米軍の「強さ」を詳しく評価していますが、今回、初めて、「弱い」とつけざるを得なくなったのでした。

ヘリテージ財団が、10月18日に発表した報告書は以下にあります。

 

ヘリテージ財団が2023年の米軍強度指数を発表。米軍に史上初の「弱い」総合評価を与える
Heritage Foundation Releases 2023 Index of U.S. Military Strength, Gives U.S. Military First-Ever ‘Weak’ Overall Rating

 

個々の詳しい内容はともかく、各軍に対しての評価は、以下のようになっています。

 

(ヘリテージ財団の米軍の強度指数の報告書より)

・陸軍:最低限 (ここから落ちると「弱い」に分類)

・海軍:弱い

・海兵隊:強い

・空軍:非常に弱い

・宇宙軍:弱い

・核能力:強い

heritage.org

 

「強い」という評価は、海兵隊と「核能力」だけですが、しかし、それぞれ問題が多く、現状の評価の方向ですと、来年は共に格下げとなりそうです。

この最も大きな問題は、以下の点だと報告書は書いています。

(ヘリテージ財団の米軍の強度指数の報告書より)

> 部隊にとっての課題をさらに悪化させているのは、インフレと予算削減であり、2018 年から 2023 年までの間に 590 億ドル (約 8兆8000億円)の資金が失われ、アメリカの同盟国が私たちの共通の安全保障上の利益に貢献できる支援が限られていることによって悪化している。

 

そして、

> 一方、米国の主要な敵対国である中国、ロシア、イラン、北朝鮮は、軍事力を強化し、米国のパートナーを脅かしている。これは、ロシアによる一方的なウクライナへの侵略とあるいは、中国、北朝鮮による台湾、日本、韓国などの近隣諸国への継続的な脅迫に見ることができる。

 

とあり、アメリカと、その敵対国と見なされている中国やロシアとの「兵力の差は広がるばかり」であることをヘリテージ財団は嘆いているのですが、

「それなのに、アメリカを始めとした西側諸国は、ウクライナに兵器と資金を送り続けている」

わけです。

今回は、このヘリテージ財団の報告書を分析し「衝撃」として報じた、英デイリーメールの記事を最後にご紹介しますが、そこには以下のようにありました。

 

(デイリーメールより)

> 米国は現在、陸上配備型ミサイルを 300発しか保有していないが、中国は 14,000発以上、ロシアは 12,000発以上を保有している。

> …特に海軍は…米国の艦隊は 300隻未満に減少しており、ロシアと中国はそれぞれ 700隻以上を保有している。 Daily Mail

 

もはや「国防機能として危険な領域」にまで達しているのにもかかわらず、それなのに、えんえんとウクライナへの支援を続けている

まあ、最高司令官が真の知将であり、何らかのお考えがあるのかもしれないですが… (+ 任)。

現在の米軍最高司令官

nofia.net

 

この「整合性を欠いている」ことに関しての海外の報道は事欠かなく、たとえば、ドイツは、

「戦争用の弾薬がなくなっちゃった」

と報じられています。以下に翻訳がありますが、ウクライナに武器を送り続けたせいで、「自国で戦争が起きた場合、1日か 2日分の弾薬しかない」ことをスウェーデンの報道社にドイツ政府の資料からスクープされていました。

(報道) ドイツは弾薬が尽きた (2022/10/11)

さらに、アメリカも、自走多連装ロケット砲の「HIMARSロケット」という兵器があるのですけれど、

「ウクライナに送りすぎて、全部なくなっちゃった」

ことが判明しています。

アメリカの軍事分析組織のディーガル(あのディーガルです)が、ロシアの情報として伝えていました。下に翻訳があります。

(報道) 米国はHIMARSロケットを使い果たし、ウクライナへの供給を停止した (Deagal 2022/10/23)

 

この記事の冒頭は、

> ウクライナ政府は毎月 5,000 発以上の HIMARS ミサイルを消費しているが、ロッキード・マーチンはそのようなミサイルを年間 9,000発しか生産していない(Deagal)

 

「……あんたら……脳をどこかに……」と思わず呟きましたが、月産で数百発しか製造できない兵器をウクライナにどんどん送って、そして、ウクライナ軍は非常に「無駄に」この高性能のロケットを使いまくった結果、「もう送ることができなくなりました」とアメリカが述べたという話です。

「……」と思いますが、こういう話は、ロシアがどうこう、ウクライナがどうこう、アメリカがどうこうという話を超えて、大変にブレインデッドな話ではあり、こう……西側は「思考の制御も失っている」感じがあります。

対ロシア制裁での経済の疲弊もそうですけれど、まともに考えられるトップが(ハンガリーなど一部を除いて)欧米には見当たらないです。

以前から、日本でも報道の「雰囲気」として、弱くて貧しいウクライナに、強大なロシアが襲いかかっているが、ウクライナは頑張っている……というような一種の浪花節調の「空気」を聞きますが、実体は以下の通りであり、今のウクライナは「世界で最も潤沢な軍事資金を無尽蔵に与えられている国のひとつ」です。

イタリアの地政学アナリストによる「底なしの戦争支出」という記事からの抜粋です。こちらに翻訳があります。

底なしの戦争支出

欧州連合は、例外的なマクロ金融支援として 50億ユーロ (約 7300億円)をウクライナに提供している。EU が後援する募金キャンペーンによって、さらに 90億ドル (1兆3400億円)が提供された。

ただし、これは予算不足を補うには不十分だ。

ゼレンスキーは、すぐにさらに 550 億ユーロ (8兆円)を要求している。米国と EU は、すでに 1,000億ユーロ (14兆6000億円)の軍事物資をウクライナ政府に寄付している。

それに加えて、EU がウクライナ軍の訓練と武装に費やした数十億ドルに加えて、個々の EU 諸国が同じ目的のために費やした額を追加する。

米国では、国防総省が特定の議会の承認なしに、戦争産業から直接ウクライナ向けの大量の武器を購入することを許可する法案が上院を通過した。

The Bottomless Pit of War Spending

 

「 14兆6000億円」ですよ。日本の現在の軍事費が、約 5兆5000億円というところから考えても、ウクライナは非常に大きな規模の軍事的な予算と物資を与えられており、今後もさらに続くと見られるのですが、そんなことをやっている中で、アメリカでは、一般生活に危機が迫っていて、「もうすぐディーゼルが枯渇する」と言われているのです。

エネルギーメディアのオイルプライスは「アメリカのディーゼルの在庫が危機的な状態となっている」ことを伝えています。

ディーゼルは、平たくいえば、「産業のほぼすべて」と関係します。最近の米ブルームバーグの以下の記述がわかりやすいと思います。

 (ブルームバーグより)

> ディーゼルは世界経済の主力であり、トラックやバン、掘削機、貨物列車、船舶に動力を供給しているため、このような在庫の低水準は憂慮すべきものだ。ディーゼルの不足は、トラック輸送から農業、建設に至るまで、あらゆるもののコストが高くなることを意味する。

 

こういうものがなくなれば、市民生活を「直撃」します。ですので、本来なら「他国の戦争どうこうではなく、自国民を守るのが政府の義務なのでは」と思いますが、決してそれはしない

本当に狂気です。

ヨーロッパもアメリカも「被害を受けているのは一般国民」なわけで、この冬それはさらに厳しくなるでしょう。

 

なお、どうして、最初書きましたような「米軍の弱さ」にふれたのかといますと、一昨日でしたか、

「米軍の空挺師団が、ウクライナの国境近くに派遣された」

のです。

ヨーロッパに空挺師団が派遣されたのは、第二次大戦以来のことで、しかも、隠密行動ではなく、

「アメリカのテレビで大々的に報じている」

のです。以下の記事でご紹介しています。

 

[記事] アメリカ軍の最強空挺部隊「第101空挺師団」が、第二次世界大戦以来約80年ぶりにヨーロッパに配備される。状況はさらに世界戦へ近づく…
 In Deep 2022年10月24日

 

「ここまで挑発するか?」と思いますが、事態は次第に最も厳しい状況に突き進んでいく可能性が出てきています。

最初に書きましたように、今の米軍に勝ち目はまったくないです。核以外は。

英デイリーメールの記事をご紹介します。概要です。


報告によると、米軍は弱く、戦争に勝つのに苦労するだろう:中国はより多くの軍艦を建造しており、米国の戦闘機のパイロットたちはジェット機や訓練を受けておらず、米国陸軍は十分な兵士を募集することができていない

Report finds US military is WEAK and will struggle to win a war: China is building more warships, fighter pilots don't have jets or training and army can't recruit enough soldiers
dailymail.co.uk 2022/10/18

長年にわたり、ますます海外で急成長している脅威との戦いに米軍が勝つことができない危険にさらされている可能性を新しい報告書が述べた。

憂慮すべきこの傾向は、米国に対する軍隊の強さと潜在的な脅威を分析するシンクタンクであるヘリテージ財団によって 10月 18日に発表された。

財団の軍事力指数で、ヘリテージはアメリカ軍を「弱い」と評価し、中国やロシアなどの成長する大国から「アメリカの重要な国益を守るという要求に応えられないリスクが高まっている」と評価した。

ワシントンに本拠を置くヘリテージ財団によって記録されている中で「弱い」という格付けは、歴史の中で初めてだ。

さらに、急速に前進する中国は、準備不足の米軍にとって依然として最も「包括的な安全保障上の課題」であり、財団は、中国が最近、陸、海、空の装備を強化していることを挙げている。

逆に、調査によると、米軍は大部分が停滞したままであり、現状は、パイロットたちは、飛行する航空機を持たずに放置され、入隊者が合法的な戦闘部隊を配備するために市民を募集するのに苦労している点まで後退している。

「米軍は、能力、準備態勢が全体的に侵食されており」、軍の主要な目的を達成する能力が危険にさらされていると述べている。

ヘリテージは、これらの懸念は空軍と海軍に関して特に蔓延していると主張し、「部隊全体の準備と能力の問題」を挙げた。

米国はまた、長距離ミサイルの在庫が減少するなど、ますます強力になるライバル国に技術的に遅れをとっている。

米国は現在、陸上配備型ミサイルを 300発しか保有していないが、中国は 14,000発以上、ロシアは 12,000発以上を保有している。

ヘリテージ財団は、 米軍に関する4つの主要な側面は、横行するインフレに対応できなかった国防総省の予算によって絶望的に妨げられていると指摘する。

特に海軍は、「艦隊の継続的な減少を阻止し、元に戻すことができない状況」であることを示しており、一方、ロシアと中国のライバル艦隊は、過去 20年間でそれぞれの人員を 3倍以上増やしている。報告書は、海軍が戦闘力を増強するよう求める声を支持し、298隻の海軍艦隊は「激化する作戦テンポ」に追いつけないと主張する。

2000年に米国は 350隻近くの艦隊を誇っていたが、ロシアと中国は、それぞれ 400隻強だった。現在、米国の艦隊は 300隻未満に減少しており、ロシアと中国はそれぞれ 700隻以上を保有している。

>> In Deep メルマガのご案内
In Deepではメルマガも発行しています。ブログではあまりふれにくいことなどを含めて、毎週金曜日に配信させていたただいています。お試し月は無料で、その期間中におやめになることもできますので、お試し下されば幸いです。こちらをクリックされるか以下からご登録できます。
ご登録へ進む





  • この記事を書いた人

Oka In Deep

世界で起き続ける様々なことをお伝えさせていただいています。

-2022年からの世界, アメリカの憂鬱, 人類の未来, 人類の覚醒と真実, 軍事的カオス
-, ,

Copyright© In Deep , 2024 All Rights Reserved.