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2018年からの世界 これからの太陽活動 人類の未来 人類の覚醒と真実

太陽活動と人類の革命と戦争の歴史

投稿日:2018年3月16日 更新日:


Christianity




 

今回は、下の前記事の続きです。

太陽活動と人類の革命と戦争の歴史を振り返る(序章)
In Deep

この記事では、ポーランドにあるポジャギエロニア大学の教授が 1990年に発表した「太陽と人類社会の相関」についての論文の存在を知った、ということをご紹介したのですが、そのアダム・ミカレック(Adam Michalec)という教授が、その後に講演でこのことについて述べた内容がネット上にあり、それをご紹介したいと思います。

専門すぎるような部分や、統計学的な難解な数値が出てくる部分は割愛し、学術的なことよりも、「太陽の役割」についてなるべくわかりやすくするほうに重点を置きました。

これらは、かつて書いてきたことと内容的には同じなのですけれど、「これは今後も何度でも繰り返す」という意味では、やはり重要なことだとは思いますので。

なお、文中に出てくるグラフは、前回も載せましたが、下のようにグラフの上下が太陽黒点数(=太陽活動状況)の上下を示します。

それでは、その内容を内容をご紹介します。


Solar Activity and Human History
Adam Michalec

太陽活動と人類の歴史

これは、太陽の黒点観測が始まった西暦 1750年からの人類史での社会的な事象と太陽活動を比較したデータを元にした話だ。この研究によって明らかとなったのは、ヨーロッパの人類史の暴力的な事象、それたとえば革命のような出来事は、太陽活動の極大期と関係しているということだった。

地球と太陽の関係に関して、これまで発表された学術的な文献では、天気や気候(氷河、洪水、干ばつ等)に対して太陽活動(太陽黒点の数)が影響する可能性については、その研究に多くの労力が捧げられてきた。

これまでの観測から知られているように、太陽活動は、27日間、そして、約 11年間のサイクルを持つ。さらには 約 22年間と約 90年間のそれぞれの活動のサイクルも存在する。場合によってはさらに長い期間の周期的な時間パターンが示される。

この中でも「 11年間の太陽活動のサイクル」は、太陽の表面や大気中で起きるさまざまな現象の観測の尺度にもなっている。その現象には、放射、太陽フレア、プロミネンス、そして磁力の放出やX線バーストなどにいたるまで、さまざまなものがあり、これらは、太陽観測の際に多く使われる指標だ。

太陽観測には、ガリレオによる望遠鏡の発明が非常に重要な役割を果たした。1610年以降から太陽黒点の観測が始まり、そして 18世紀からは継続的に太陽黒点の観測がおこなわれている。1750年から現在に至るまで、太陽黒点観測は一度も中断することなく続けられているのだ。

それぞれは「サイクル」として番号を振り当てられている。最初の「サイクル0」は、1750年3月に設定され、そして、1755年 3月に極小期が観測され始まった際の太陽活動が「サイクル1」となった。現在の太陽活動はサイクル 22に入っており、1991年に活動最大期を迎えると予測されている。(※訳者注 /  2018年3月現在は、「サイクル 24」が終わる時となっています)

この千年紀(西暦 1000年から 2000年の間)の太陽活動には大きな変化があったことが歴史的に示されているが、近年の太陽活動の変化には、長期間の太陽の活動最大期間(西暦 900年 - 1300年)があり、また太陽活動が極端に低かった時期として、シュペーラー極小期( 1420年 - 1530年)とマウンダー極小期(1645年 - 1715年)があり、そのそれぞれの期間は特徴的なものだったといえる。

西暦 900年から 1300年の太陽活動の長期間の最大期には、現在より太陽フレアの発生がはるかに強かったと考えられるが、太陽フレアの発生が多いほど、太陽からの放射エネルギーのレベルが高くなり、地球の磁場内に大きな攪乱を引き起こすために地球の生物圏への影響が大きくなる。

また、太陽活動と気候との間にいくつかの相関があるということにも注目しておきべきだと思われる。

この 900年から 1300年の太陽活動の長期間の最大期間中は地球の平均気温は現在の気温より数度高かった。バイキングたちの探検や現在アメリカと呼ばれる土地の発見があったのもこの時期であり、また、その期間の終わりに向けて、ポーランドや他のヨーロッパ諸国へのタタール人の侵略が起きている。これらが示すように、太陽活動の長期間の活動極大期間は、場合によっては地理的な発見の歴史があり、まて、他の土地への侵略や移動によって、「その土地の人々を追い払う」というような事象も起きた。

その後、技術の発展に伴い、人類が天候に極端に左右されることは少なくなっていったが、では、その近代の私たちの人類史では、太陽活動に影響されることも少なくなってきたのだろうか? この問題を検討してみたいと思う。

統計的正当性は別としても「歴史は繰り返す」という表現があり、これは人々にも好まれる表現だ。

もし仮に歴史で何かが繰り返されなければならない場合、どのくらいの頻度でその概念が発生するのだろうか。

私たちの研究では、いくつかの歴史的な出来事と、それが太陽黒点数の最大期間とどのように関連しているかを指摘した。なお、私たちの研究は 1750年以来のヨーロッパに焦点を当てたものだ。

(※ 訳者注 / ここに長いリストが入りますが、ヨーロッパでの社会的事象を多数載せても、あまり意味がないですので、下のグラフだけで十分かと思い、グラフだけにしています)

1750年以降での、ヨーロッパと関係する代表的な出来事を黒点数の変動に照らし合わせたものが下のグラフだ。

上記のリストでは、歴史的事象と太陽活動の最大期間、特に「極大期」(太陽黒点が 11年のサイクルの中で最も多くなる期間。通常1〜2年)との間に興味深い対応が見られる。

私たちが直接覚えている程度の時期の最近の時代に関しては、太陽黒点数の平均が最も多かったのは「サイクル 19」(1954年4月 - 1964年10月)の時だった。この時の黒点極大期は 1958年3月で、黒点数の平均は 201 に上った。(※訳者注 / この黒点数平均「201」というのは、他の年の1.5倍から4倍に相当します)

次のサイクル 20の極大期(1968-69年)の黒点平均数は 110 だった。

この前後のヨーロッパでは、1968年のヨーロッパの暴動、プラハの春、そして、ポーランドの民主化運動などが続いた。

サイクル 21の黒点最大期は 1979 - 1981年だった。そして、1981年12月13日にポーランドで戒厳令が敷かれた後の時期から急速に太陽活動は低下した。

現在、サイクル 22の最大期間(※ 1989年- 1991年)の中にあり、極大期にあるが、この太陽活動は 1991年以降、縮小していくとみられる。

そして、現在の太陽活動の最大期の影響は、すでにソ連と中央ヨーロッパ諸国の出来事に反映されている(※ ソ連の崩壊と東欧の共産主義の崩壊のこと)

統計的な分析の詳細からも、この期間のヨーロッパでの社会的変動などのそれぞれの事象と黒点平均数は、偶然に発生することのない分布を示す。今回示されているようなかたちで歴史的事象が発生することに関しては、これは偶然とはまったくいえない数値となる。

ここから、太陽活動と地球上の歴史的プロセスとの間には密接な関連が存在することが認められると言えるだろう。

今回の講演で述べたことを今後の歴史の中で思い出してほしい。次の太陽活動の極大期は 2001年- 2002年までと考えられている。

これらの日付を念頭に置いて、その 2001年- 2002年に何が起きるのか、そして歴史が繰り返されるかどうかを見てみたいと思っている。


 

ここまでです。

 

 

何もかもその時期に起きてきた人類の歴史

この講演の元となる論文は 1990年頃のものだと思われますが、この講演での最後は、「その時に何が起きるのか、そして歴史が繰り返されるかどうかを見てみたい」というような感じになっています。そして「その時」何が起きたのかというと、それは、

「アメリカ同時多発テロ(2001年9月11日)」

でした。

この時の太陽活動であるサイクル 23の「極大期」は、2000年3月頃に始まり、 2002年5月頃に終わりましたが、その渦中に「近代史上最大のテロ事件」が起きたのです。

ただ、ここで注意したいのは、この時に太陽活動の特徴が強く出ていたのは「同時多発テロが起きた」というだけのことではないのです。最も大きな特徴は「それに対しての社会と人々の感情と反応」でした。それが太陽活動の極大期のものそのものだったのです。

あの時、あの 9月11日から始まった「世界の雰囲気」を覚えておいででしょうか。

もはや今では想像することも難しい「全世界がワーッと(負の)興奮に陥らされ続けていた時」を。世界の感情が全体的に波打っていたあの時を。

当時の私はテレビをまったく見ていない生活をしていたのですが、その私が、911後、CNN か何かのアメリカのテレビの生放送を付けっぱなしにして眠っていたものでした。次の日起きると、ビルが崩壊している。

そして、次の日はまた何かが起きている……というように、毎日何かが起きて、そして「何かが起きるたびに人々はき大きく反応する」という日々が続きました。

ちょっと言葉では表現できない異様な雰囲気が世界中を包んだのです。

起きた事象の大きさはあるとはいえ、それとはまた関係なく、「人々の心と感情の動き方が極めて激しいのが太陽活動最大期の大きな特徴」だと思います。

そして、上の記事にありますように、「暴力的で極端な社会の動き」と太陽活動の最大期は、ほとんど「正確にリンク」しています

上の記事では、「革命」等を中心として、そして、ヨーロッパでの事象を取りあげたものとなっていますが、先ほどのグラフを「大きな戦争と太陽活動の関係」で見て、グラフを作り替えてみますと次のようになります。

1750年からの「大きな戦争」の勃発した時期と太陽活動

このようになり、近代史上のほとんどの大きな戦争は、「太陽活動の最大期に起きていた」ことがわかるのです。

「ほとんど」というのは、唯一「第一次世界大戦だけ」が違うからです。

そういう意味で、第一次世界大戦は例外的な大戦争といえるものです。そしてもし仮に、今後数年から十数年以内に、またも世界を巻き込むような大きな戦争が起きるようなことがあるならば、それは第一次世界大戦と同じタイプのものとなっていくのかもしれません。

そういう意味では、「第一次世界大戦はなぜ起きたのか」ということを、一般的に示されている理由だけではなく、もっと深い部分で考えてみるのは、これからの世の中の動向を見る上でも大事なことなのかもしれません。

なお、戦争も革命も、そこに費やされる最も大きなものは「人の命」です。

どれもあまりにも犠牲者の数が多すぎて、はっきりとした数字はわからないものばかりですが、現時点で、第二次世界大戦(推定死者数 6600万人)を筆頭に、ものすごい数の人々が暴力の中で命を消している歴史がありますが、

「そのほとんどが太陽活動の最大期から始まった事象の中で起きた」

ということも、先ほどのグラフから想定できるのではないかと思います。

 

そして、これからの歴史は

太陽黒点の観測が始まってから 400年以上が経ち、現在まで継続している黒点観測の年数も 270年間になろうとしています。

この年数は、現世人類全体の歴史(16万年前後)から見れば長い期間ではないかもしれないですが、しかし、少なくともこの期間においては、先ほどの社会的な変動事象と太陽の関係は、ほとんど当てはまっています。

ということは、その前の数万年も、おそらくそうだったのだと思います。文明の形態は違うにしても、現世人類の根本がそれほど違ったものであるとは思いません。

そして、今後もそうだと思われます。つまり、私たち人類種はずっと太陽の影響を受け続ける。

・・・しかし。

最近書かせていただいた以下の記事でふれてもいますが、「次に太陽活動の極大期」については、不明瞭ながら、「とても弱い太陽活動しか来ない」という意見、あるいは「しばらく極大期は来ないのではないか」という予測をする人さえいます。

眠りにつく太陽 : 「黒点のない日数が黒点のある日数を10年ぶりに逆転した年」となった2018年3月
In Deep

場合によっては、マウンダー極小期(概ね 1645年から1715年)という「数十年間、黒点が出なかった時代」の再来となるのではないかという人たちも多くいます。

そういう時代がもし仮に来るとして、それが現すことは、暴力的な変化が長く訪れない社会の到来ということになるのかもしれないですし、他の言い方をすれば、

「内向きの社会化が進む」

ということになるかもしれません。

たとえば、黒点が長く出なかったマウンダー極小期に、「日本」では何が起きたていたかご存じでしょうか。

下は、そのマウンダー極小期の期間の日本で起きた「大きな出来事」の年表です。

マウンダー極小期の日本で起きていたこと

・1633年 第1次鎖国令。奉書船以外の渡航を禁じる。また、海外に5年以上居留する日本人の帰国を禁じた。

・1634年 第2次鎖国令。

・1635年 第3次鎖国令。外国船の入港を長崎のみに限定。日本人の渡航と帰国を禁じた。

・1636年 第4次鎖国令。

・1639年 第5次鎖国令。ポルトガル船の入港を禁止。

そう、「鎖国」です。

日本での「内向きの社会化の完成形」として、結果として日本の文化を守り続けた鎖国が完成したのがこの時でした。鎖国が消えて、海外に解放された日本が今どのくらい幸せなのかというと・・・まあ、それはいいです。

いずれにしても、これから数年、十数年単位の期間で訪れる可能性がある太陽活動の極端に弱い社会の状況は、良い方面から見れば、「熱狂に陥ることなく、事物を冷静に考えられる時期」ともいえます。

私たちの今の社会や、あるいは価値観というものをひとりひとりが冷静に考え直すにはいい時期なのかもしれません。

そして、もしかすると、そのために太陽はこれから長い「休眠」に入っていくのかもしれません。場合によっては、数百年間ほどの。





  • この記事を書いた人

Oka In Deep

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