10月28日のCNN 「未確認物体が地球に接近、11月に落下へ」より
・CNN
13日の金曜日にやってくるのは宇宙ゴミか破壊者か、それともUFOに乗った救世主?
10月の終わりに上のようなニュースがありました。「未確認物体」と書かれていますけれど、多くの科学者たちの一致した推測としては、「宇宙ゴミ(スペースデブリ)」だろうということになっていて、CNN の報道の出だしも下のようになっています。
宇宙を漂う正体不明の物体が地球に接近し、11月にインド洋に落下する見通しとなった。隕石にしては軽すぎることから、恐らく使用済み人工ロケットの残骸だろうと専門家は推定している。
物体の直径は約2メートル。欧州宇宙機関(ESA)によれば、地上の人間に危険を及ぼす恐れはほとんどないという。大気圏突入で燃え尽きなかった断片は11月13日、スリランカの南岸沖約100キロの地点に落下する見通し。
この物体は3日に発見され、「WT1190F」と命名された。
現在、この物体は下のように宇宙を飛んでいます。
真ん中の動いている小さな白い点が物体です。
大気圏で燃え尽きてしまった場合は、それが何だったのかはわからないままで話は終わるのだと思いますが、しかし、この謎の物体に対しての科学者たちの関心は非常に高いようで、CNN にも、
現在地球に接近中のWT1190Fについて、世界的な観測プロジェクトが組織されている。
ということのようです。
宇宙ゴミは、下の図のように、地球の周りをおびただしい数で周回していて、その数は 16,000個、総量は 4500トンと言われていますので、このようなことは日常的なことかとも思っていましたが、これほどのものの再突入例は珍しいものなのかもしれません。
宇宙ゴミの状況の推定図(16,000個。総重量4500トン)
・Space Debris - Wikipedia
まあ、もし仮に大気圏で燃え尽きずに、さらに、インド洋にも落下しなかった場合は、別のものの可能性もあるのかもしれません。
ちょうど時期的に、過去記事の、
・ユダヤ教のラビは「9月に救世主が再来する」と語り…
2015/08/30
などで書きましたように、
「今年の9月から年末までに、救世主が地上に舞い降りる」
というよう主張を信じている人たちが多くいるということもあり、この謎の物体は、メシアが地球にやって来たものなのかもしれないですね(何だか適当かよ)。
ちなみに、救世主に関しましては、上にリンクした記事に、イスラエルのメディアの記事の訳の一部を載せていますが、それは下のようなものでした。
「シャロンの死後にメシアがやってくる」
ユダヤ教の宗教指導者イツハク・カドリィ師は、シャロンの時代の後に救世主がやってくることを信奉者たちに確約した。救世主は現在すでに「聖なる地にいる」という。
師の確約によれば、その時、宇宙規模でのイベントが発生し、「良い終末の訪れ」に関しての秘密の法が告げられる。
さて、地球に近づいている物体の正体はともかく、私は別の意味で、この物体に興味を持ったのですね。上の CNN の記事をもう一度ご覧いただきたいのですが、その物体は、
> 「WT1190F」と命名された。
とあります。
これを見まして、私は、
「数字をとったら WTF かよ」
と苦笑してしまった次第です。
WTF とは英語のスラングで、上品なものではないですが、英語圏のネットではよく見かけますので、わりと一般的な物言いとなっている感じを受けます。
意味は、ニコニコ大百科からお借りしますと、
というような意味です。
映画などでもたまに出てきますが、ニュアンスとしては、「なんだこりゃ?」みたいな感じもありそうです。
実際、今回のこの「物体」の報道に関して、アメリカやイギリスの報道メディアでも、見出しに「 WTF 」を使うものがかなり多く、みんな悪ノリしている様子が伺えます。
下はアメリカの CBS ニュースです。
いずれにしましても、日本時間の明日 11月13日の午後に、地球の大気圏にこの物体は突入してきます。
先ほどの CNN の報道などもそうなんですが、報道を読む限り、「何だかとても小さなもの」が突入してくるというイメージがあったのですが、先日見ました報道だと、この物体の重量は、
「 2,300キロ」
もあるとされていて、つまり2トン以上の、わりと存在感のありそうな物体でもあるようです。
下の車の重量が 630キロということで、このような普通の車4台分くらいのものがやってくるということになりそうですので、宇宙ゴミだとすれば、わりと重い宇宙ゴミなのでした。ただし、大きさは2メートル程度だそう。
明日は 13日の金曜日でもありますが・・・「あれ? 13日の金曜日って、どうして不吉なんだっけ?」とふと思い、13日の金曜日がどうして恐ろしい日になったのでしょうか?という質問ページを見てみますと、
イエス・キリストが磔刑に処された日が13日の金曜日であったからという説がありますが、でも福音書によればキリストの処刑は14日の金曜日なのだそうです。
他にも最後の晩餐がキリストと12人の弟子の合計13人であったこと。
キリストを裏切ったユダが13人目の弟子であったこと。
なんていう説もあり、13という数字を不安に思い嫌う風潮があるそうです。
なるほど。まあ、こんな日には救世主は来なそうですね。
そういえば、地球への落下物ということでは、先日スペインで起きた出来事が、やや不思議性を帯びてきました。
スペインに「再び同じ場所」に落ちてきた球体は本当にCOPV?
先日の、
・狂乱と饗宴が続く世界の空:大陸間弾道ミサイルが作り出す光景、激増する「美しき緑の火球」の爆発、そして、空から降り続ける人工物たち
2015/11/09
という記事の後半で、スペインのムルシアというところに、空から球体が落下してきたことをご紹介しました。
その記事では、落下してきたものの形状から、私は、人工衛星などに使用される部品のひとつ「複合外装圧力容器 ( COPV )」というものの可能性が高い
と書きました。
COPV
・NASA
その5日後に、また、同じようなものが空から落ちてきたのです。
しかも、同じ場所に。
スペイン・ムルシアで2回目に落ちてきた球体
▲ 2015年11月10日の Mirror より。
いくら何でも、仮にこれが人工衛星などの部品にしても何にしても、数日後に再び同じところに落ちてくるというのは、ちょっとおかしい。
そして、次第に私は、
「考えてみれば、そもそもこれは本当に COPV なのか?」
というように思えてきたのでした。
というのも、COPV というのは、宇宙船や人工衛星などの部品ですけれど、基本的に「内部に配置されているもの」のようだからです。
下は NASA のサイトにある COPV の配置に関しての図で、人工衛星ではなく、今は現役ではないスペースシャトルのものですが、「丸いもの」がすべて COPV という解釈でよろしいのではないかと思われます。
スペースシャトルのCOPVの配置状況
・NASA
これは、普通に考えると、「下に落ちるような場所にはない」ですよね。
そもそも、落ちてはいけない類いのもののような気もしますし。
いや、仮に、さまざまな国に落ち続けている球体が COPV だとしたら、
「どんな機体のどこから落ちているんだ?」
という、新たな疑問が湧いてしまった次第です。
要するに、おそらくは、「機体が完全破壊したり、あるいは意図的に落とさなければ、落ちるものではないのでは」と思えてしまうのです。
とはいっても、実際に落ちている。
スペインの例は特に不思議ですけれど、これが仮に「偶然」同じ場所に落ちたという解釈を取るにしても、上空の何から?
まさか「透明な人工衛星」が COPV を落としながら飛んでいる?(まさか)
まあ、最近は、半透明のUFOなんていう話題もありましたけれど・・・。
そんなわけで、単純な話だと思っていたことが、意外と複雑な話かもしれず、そのことについて書かれている記事をご紹介しておきます。
SECOND mysterious black UFO crashes in Spanish field sparking terror among villagers
Mirror 2015/11/09
スペインの牧草地に黒いUFOが「2度目の墜落」をしたことで住民たちの間に恐怖が広がる
5日の間に、2度目の正体不明の物体が落下してきたことで、宇宙からの落下物がまだ続くのではないかと、住民たちは懸念を持つ。
奇妙な「何か」がスペインのこの村の上空で起きているのではないかと心配する村の人々は、この落下物に対しての答えを待っている。
落ちた物体は、20キロの球状のものだ。
わずか5日間で2度目の謎の物体の落下に見舞われているのは、ムルシアのカラスパスという住民 9,700人が暮らす村だ。
11月3日、この村に巨大な金属球のようなものが落ちていることが発見された。その際にも驚きがあったが、娯楽的に眺める余裕もあった。しかし、11月8日に、2度目の落下を目撃した村人たちは、唖然とするしかなかった。
落ちた場所は、11月3日にの場所からすぐ近くだ。
村人が市民警備隊の緊急呼び出しを行い、警備隊は、調査隊が到着するまで、落下した球を警備している。また、領域一帯は現在立ち入り禁止になっている。
カラスパラのホセ・ベレス市長は、住民たちの心配に対して、この奇妙な現象についての答えを与えるために当局に呼びかけた。
市長は取材に以下のように述べた。
「これらはどこから来たものなのでしょうか?」
「そして、なぜ2つとも正確にこの地に落下したのでしょうか?」
「さらに落ちてくる可能性についてはどうなのでしょうか?」
「これらが、もし人口密度の高いエリアに落ちたら、どんな事態になるか想像できますか?」
市長は、スペイン政府からの情報提供の不足を非難し、「この問題は、政府が考えている以上に深刻な問題だと思います」と言った。
「住民たちは、いったい何が起きているのかということに対して懸念を持っていますので、適切な説明が必要です」
11月3日と 11月8日に落ちた2つの球は、よく似た形状をしていて、共に大きさは直径 80センチであることを確認している。
物体は、原子力、放射線、細菌学および化学物質に対しての潜在的な危険を回避するための議定書( NRBC )にのっとり扱われる。
ひとつの考えとして、欧州宇宙機関の古い宇宙ロケットの破片ではないかという考えも示されている。なお、11月13日に、地球に「宇宙ゴミ」が落下することについての警告もあった。
専門家たちは、宇宙ゴミは、SFの話ではなく、成長し続けている現実の脅威だと指摘する。
カラスパラ市長は、もし、新たな奇妙な物体を見つけた場合は、すぐに警察に電話をし、非常に注意深く行動するように住民たちに警告した。
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