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地球最期のニュースと資料

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イギリスに蔓延する偽造食品は3000億円規模「産業」に。そして、おそらく、今後も食品偽造の増大と巧妙化は全世界的に広がっていくのだろうと

   

イギリスの食品偽造組織が作っていることが判明している食品の一部

food-flaud-01Daily Mail

 

今朝、デイリーメールで、「イギリスの食品偽造の規模の拡大」ということについての記事を読みまして、その規模がものすごく拡大していることに、やや驚きまして、その記事をご紹介したいと思います。どこの国でも、食品偽造はあるでしょうけれど、イギリスでそんなに大規模な組織犯罪として拡大していっているとは知りませんでした。

しかし、最近は、食品偽造のニュースが世界的に多いです。

先月は、イタリアで「エキストラバージン」と偽るために「古いオイルに硫酸銅という薬剤でコーティングして出荷」していた商品が押収されたニュースがありました。

硫酸銅まぶしたオリーブや偽オリーブ油を押収、イタリア警察

ロイター 2016/02/04

イタリア警察は、色出しのため硫酸銅を塗ったオリーブ8万5000トンと、シリアやトルコ産にもかかわらず「イタリア製」と表示されたエキストラバージン・オリーブオイル7千トンを押収した。

オリーブは、前年以前に収穫され色落ちしたオリーブに鮮やかな緑色を着けるため、硫酸銅でコーティングされ「リサイクル」された。硫酸銅は殺虫剤などに使用される成分で、過剰摂取すると吐き気やおう吐、腹痛などの症状が出るほか、死に至る場合もある。

禁止対象添加物の使用および危険物含有の食品の販売を計画した罪で19人が告発され、偽装で6人が捜査を受けているという。

警察によると、偽装オリーブオイルは米国と日本で数千トンが販売された。

このロイターの記事には、

> 偽装オリーブオイルは米国と日本で数千トンが販売された。

とあり、すでに数千トンが販売されていたようです。数千トンは少ない量とは思えないですが、しかし、時期を考えますと、日本ではもうすでに消費されてしまった可能性が高そうです。ただ、やはり記事には、

> 硫酸銅は殺虫剤などに使用される成分で、過剰摂取すると吐き気やおう吐、腹痛などの症状が出るほか、死に至る場合もある。

という表現もありまして、最近、わりと大量にオリーブオイルを使って料理するような風潮もないではなさそうですので、副次的な影響が出ていなければいいですが。

ちなみに、オリーブオイルに関しては、過去記事で、瀬戸内海にある小豆島で知的障害を持つ方々が手摘みで収穫したオリーブから作られているエキストラバージンオイルの存在を偶然知り、食べて感激した時のことを、

純正のオリーブオイルの味の衝撃を教えてくれた瀬戸内海の小豆島の施設の人びとから「ほぼ100%」に入ることのできない子どもたちの世界を思い出す
 2014/12/22

という記事に書いたことがあります。

お値段は高い(180gで 4000円)のですが、本当のエキストラバージンオイルであることは証明されているわけで、昨年、「また買おうかな」と、販売サイトを見てみますと・・・何と、下のように「完売しました」と表示されていました。

olive-sell-outひまわりの家 オンラインショップ

 

そして、それからずーっと売り切れのままです。

ここの売り上げは、働いている障害のある方々に直接、金額として入るものだそうですので、売れることはとても嬉しいことですが、売れすぎて買えないことになっていようとは・・・。

今も完売のままですので、次のオリーブ収穫の時期までは購入は無理そうです。

しかし、本物の手摘みのエキストラバージンオイルっていうのは、このくらい(100グラムあたり 2000円くらい)の値段はするということなのではないでしょうかね。

スーパーとかでは、何百グラムという量の「エキストラバージンオイル」と記載されたオイルが数百円などで売られていますけれど、先ほどのロイターのイタリアで起きたことの記事を読む限り、あれらは・・・。

ま、それはともかく、デイリーメールの食品偽造の記事は、なかなか興味深いものでしたので、あまりいろいろと書かずに、ここからご紹介しようと思います。

最近はアメリカでも大規模な食肉偽造事件(ネズミを鶏肉と偽って使用)や、あるいは、密造酒の事件なども起きていますが、世界的なこれらの流れについては、他の機会にでも書かせていただくかもしれません。

2016年3月1日の米国報道より

rats-chickentmzworldnews

アメリカのこの事例では、量がものすごいですので、どのくらいの数の人たちが食べたのか、もはやわからないです。

ちなみに、このアメリカの例は「ネズミを鶏」と偽ったものですが、今回のデイリーメールの記事には、2013年にイギリスで大規模に起きた「馬肉を牛肉と偽って流通させた事件」のことも記されています。

馬の肉と牛の肉・・・食べてわからなかったのでしょうかね(さすがにずいぶんと違います)。

気候などが荒れ、農作や動物がダメージを受けて、その上に経済的な不況などが重なりますと、必ずこういう食品の偽造は拡大しますし、私たちはわりと近くに、そういう「食品偽造大国」なども控えていますし(参考過去記事)、いろいろ食べ物では神経質な状況が広がっているのかもしれません。

それでは、デイリーメールの記事です。

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Deadly dangers of £1billion a year food fraud scandal: Police warn of toxic vodka and pet food given to humans
Daily Mail 2016/03/23

年間10億ポンド(1600億円)にのぼる食品偽装事件の致命的な危険性:英国の警察は毒性を持つウォッカや、ペットフード用の肉を人に対して流通させていることなどを警告する

イギリスの家庭に影響を与えている食品偽造に関係する闇経済は、年間 11億7000万ポンド(約 1800億円)の規模に上っており、国民の健康と、人々の命を危険にさらしている。

 

イギリス国立食品犯罪部局(The National Food Crime Unit)は、「羊の肉が含まれていないテイクアウトの子羊」から、マヌカハニー(蜂蜜の種類)、そして、オリーブオイルにいたるまでの、イギリス国内の食品偽造に関する現状を明らかにした。

驚くべきは、ペットフードに使われるための「クズ肉」が、人間の消費用の食肉として再分類されて使用されている証拠さえあるのだ。

そして、ウォッカにも偽物があり、その偽ウォッカは毒性を持つ。

当局はまた、有毒なダイエットの丸薬の違法販売について、 DNP (英国で売られているダイエット錠剤)のように、身体の内側から影響を与えるものが、何人かの若い女性たちの死亡例と関係していることを強調する。

DNP 薬を販売していたウェブサイトは、速攻で閉鎖されているが、しかし、今も、より多くのオンライン販売が行われ続けている。

ダイエット薬 DNP
dnp-pills

 

国立食品犯罪部局は、イギリス国内に、食べ物や飲み物の偽造に関与している組織犯罪グループが 20以上あることを示唆している。

また、イギリス国内では、羊や他の家畜の盗難が、過去5年間で 20%上昇しており、その額は 700万ポンド( 11億円)にのぼるという。

盗まれた家畜は、一般的には、正式な許可を持たない施設で屠殺され、食肉として流通される。しかし、これらの肉には、動物治療用の薬品が残っている可能性などを含めて、健康上のリスクを伴う。

英国食品基準庁は、2013年に、以下のスキャンダルに直面した。

それは、ハンバーガーに使われたり、あるいは、スーパーマーケットやファストフードチェーンで「牛肉」とラベルされて販売された何百万人分の食肉が、実は牛肉ではなく、馬肉だったことが判明したのだ。

その英国食品基準庁は、3月22日に、偽造食品に関しての「食品犯罪年次戦略的アセスメント」を発表した。

この文書は、イギリスの食品は全般的には安全かつ適切に流通しているとしながら、イギリスに流通している食品や飲み物には、その安全性について「重大な刑事犯罪的な脅威」が示されていることを警告している。

文書にはこう記されている。

「私たちの査定は、これらの脅威は現実のものであることを示します。食品偽造業界は、拡大し続け、品目も多様化しており、その規模は 200億ポンド(3200億円)に達する規模となっています。この巨額が意味するところは、食品偽造は犯罪組織に絶好の機会を提示しているといえるのです」

「脅威は様々に存在します。悪党たち個人がおこなっている不正行為から、組織的に偽造を展開する者たちまで様々にいるのです」

イギリスには、食品偽造業界の経済的な規模を示す正確な数値は存在しないが OECD などの研究では、11億7000億ポンド(約 1800億円)に上ると示唆されている。

報告書には、大手ブランドのウォッカ「スミノフ」の偽造バージョンへの懸念が記されてもいる。この偽造されたスミノフには、メタノールと、凍結防止剤の毒性を含む。

そして、もうひとつの大きな懸念は、食肉処理場でペットフードに使われるためとして採取されたクズ肉が、人間用の消費肉として流用されていることだ。これはたとえば、サッカーの試合などでの大きなイベントでのケータリング(仕出し弁当)などに流用されていることが確認されている。

あるいは、下水汚染などに晒されていて食用にするには健康リスクのある場所から採取された「貝」が販売されてもいる。

また、地方議会の調査で証拠を入手しているものとして、「子羊」として売られている肉が、まったく羊とは関係のない安価な肉とすり替えられていたことが報告書に記されている。

パブやレストランでも、売られている「オーガニック」とされているような材料が、安価な原材料であった例もある。

特に、マヌカハニーや、エキストラバージンオリーブオイル、あるいは、バスマティ(長粒種の米)といったような高付加価値食品は、偽造組織の格好の標的となる。

マヌカハニー
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マヌカハニーは、健康に良いという理由で、プレミアム的な価格となっているが、偽造組織は質の劣る蜂蜜をマヌカハニーとして流通させている。

オリーブオイルの偽造の歴史は長い。

多くの犯罪者たちが、質の悪いオリーブオイルを、エキストラバージンオイルとして偽造販売している。オリーブオイルの偽造品の大規模な流通の問題は、経済的な損失が主ではあるが、人々の健康上の問題を引き起こす可能性も指摘される。



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