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10月11日にメルマガ悪魔の精神操作。ついでに、77年前の米軍によるハリケーン操作実験も思い出すを発行させていただきました。

2020年からの世界 人類の未来 健康の真実

「今起きていることは通常のメンタルヘルス・カタストロフではない」

投稿日:2020年7月18日 更新日:


This Is Not a Normal Mental-Health Disaster




 

世界中で拡大する精神衛生カタストロフ

最近、まあ 7月に入ってきてくらいからか、たまにどうも体調が悪くなっていたのですね。

体調といっても、何か具体的に病気の症状があるとか、そういうようなものでもなく、なんとなく吐き気がしたり、軽い動悸がしたり、ふと強い不安あるいは無気力に駆られたりすることがあり・・・・・と考えていた時に、

「ああ、そういえば、オレは不安神経症でパニック障害だったんだ」

ということを思い出したのでした。

ずいぶん長い間、症状がなかったので、30年以上もそれらの疾患だったことを忘れていたのです。

数年前に、

「ベンゾジアゼピン系の薬はできる限りやめたほうがいい」

と、このブログの記事を書いている中で知り、30年くらい服用していた抗不安剤を・・・まあ、やめるまでに3年以上かかりましたが、やめたのですね。

そして、次に脳神経伝達物質と腸内細菌環境の関係を、やはり自分のブログの記事を書く中で知りまして、腸内細菌環境の改善を……まだ大した日数ではないですが、2年くらいおこない続けていまして、それと共に確かに改善していっていました。

そのような中で、今年の始めに突如として世界を巻き込んだのが、この新宿ピンハネブルースのパンデミックだったわけです。ああ違うわ、新型コロナウイルスのパンデミックだったわけです。

そして、この新型コロナウイルスという感染症そのものより、それに対しておこなわれている政策や対策による「社会の変容」により、多くの人たちのメンタルが苦しくなっています。

もちろん、中には新型コロナウイルス感染そのものに恐怖を感じている人たちもいるのでしょうけれど、たとえば、少なくとも私は、新型コロナウイルスそのものに対しての恐怖心は今は「ゼロ以下」です。水虫になるほうが恐いくらいです。

しかし、毎日、目にする「変容してしまった社会そのものの光景」から、知らず知らずに私は重圧を受けているのかもしれないと今は思います。

先日の記事「パンデミックにおいてのマスクの素晴らしい効用…」でふれましたけれど、私は、若い時の思い出から、人一倍「マスク」というものに否定的な存在としての気持ちを持っていまして、

「毎日毎日、その否定的な存在に周囲をかこまれている」

という生活は、やはり精神に重くのしかかっているのかもしれません(そのようなこともあり、本格的な移住も考えているのです)。

 

こういうことは、自分自身では感じにくいのですよ。

自分で「ストレスを感じる」というように自覚できるものならともかく、自分では気づかないストレスは実は多いのです。

「心の深いところに少しずつ溜まるもの」については、それがメンタル的な症状として噴出する時までわからないのが普通です。

 

ところで、アメリカのブルームバーグが、7月17日に報じた記事は、アメリカの国勢調査局の調査で、

「アメリカ人の半数の人々が憂鬱な気分を経験している」

ということがわかったことを報じていました。

憂鬱な気分というか、英語の原題には「 Depression 」とあり、これは「うつ病」を示す単語でもあります。

これは日本語版でも報じられていまして、抜粋しますと、以下のようなものです。

米国、大都市の住民の大半が気分の落ち込みを経験-「コロナうつ」か

Majority of Americans in Largest Cities Report Covid Depression

新型コロナウイルス感染拡大が国民生活に与える影響について調査した米国勢調査局の「家計パルスサーベイ」を基に、ブルームバーグが推計したところ、アメリカ大都市圏に住む米国民の過半数が先週、気持ちの落ち込みや憂うつな気分、絶望感を感じていた。

一部の気候の良い都市での結果が最も悪く、アリゾナ州フェニックスやカリフォルニア州ロサンゼルス、フロリダ州マイアミでうつの頻度が高かった。

新型コロナ感染拡大を抑制するためのロックダウン(都市封鎖)措置で収入を失った人のいる世帯では約3分の2が憂うつな気分を感じたと回答した。一方で、収入減のなかった世帯で同様の回答をした人は半数弱だった。

50歳未満の回答者が最も懸念していることは生計手段を失うことで、高齢者よりも気分の落ち込みを感じている人が多かった。 Bloomberg 2020/07/17)

ここに「先週」とありますが、つまり、多くの地域でロックダウンが解除されて、かなりの日数が経っている時の調査でこうなっています。

また、ここに、

> 気候の良い都市での結果が最も悪く

とありますが、カリフォルニア州やフロリダ州の中には、住民の 60%以上が鬱的な気分を訴えている街があることが表で示されています。

もともと生活環境がよかった場所の住人ほど強く鬱を感じているようです。

また、「年代別」には、18歳 - 29歳の若い層で、最も「うつ的な気分の率が高い」という深刻な数値も示されています。

若い人ほど、ロックダウンの精神的ダメージから立ち直っていないようのです。

6月のはじめの頃に、以下の記事で、アメリカ人の3分の1の人が、うつ病の症状を示していて、アメリカで、抗うつ剤の枯渇も起きていることをご紹介したことがあります。

絶望の未来は今:CDCの調査でアメリカ人の3分の1がロックダウン中にうつ病を発症していたことが判明。あまりの患者の急増に「抗うつ剤の枯渇」も
In Deep 2020/06/09

アメリカでは、4月の時点で、精神的苦痛を訴える「連邦緊急ホットライン」への連絡数が、1年前の同時期と比較して「 1,000% 」増加したことが、米ワシントンポストにより報じられています。

今回の国税調査局による調査は、この 4月の調査よりずいぶんと後のことですが、気分の落ち込みを感じる人の割合は、むしろ増え続けているようで、どうやら、

「時間が経過すればするほど、問題は深刻になっている」

ということが言えそうです。

そして、これはアメリカだけであるはずがありません。

日本はアメリカほど深刻なロックダウンや失業に見舞われたわけではないですけれど、それでも、「こんな状況」で、気持ち良い気分で日々過ごすことは難しいのではないかと思います。

個人的な話ですが、うちの奥さんの最も親しい身内が、かなり重い病気で入院しているのですね。わりと最近、東京の病院に入院したばかりなんですが、当然、奥さんは毎日、病院に世話に行っていたのですが、先日唐突に、「新型コロナウイルスの感染者が増加している」ということを理由に「外部からの訪問は禁止」ということになったのです。

つまり、お見舞いにも世話にも行けない。

さすがに奥さんも精神的に参っていましたが、しかし、ふと思ったのですが、奥さんのその身内は高齢者ですが、もし、お子さんなどが入院している場合は? 入院している子どもにお母さんが会いに行くこともできないのかなあとは考えました。

まあこれは特殊な話ですけれど、何をとっても、こんな社会の状況で、精神状態が健全に保たれるわけはないとは思います。

このような社会の中で、

「あーっははははは。今日も私は超元気で超健全であります」

と言う人がいたら、尊敬はしますけれど、それはそれでちょっと・・・(苦笑)。

そして、私自身、ほんの少しとはいえ、メンタルの疾患についての知識が多少あるため、ひとつのことについて、

「大きな懸念だと思っていることがある」

のです。

その「懸念」が、少し前のアメリカの「アトランティック」で特集されていまして、その記事のタイトルは、

これは通常のメンタルヘルス災害ではない
 This Is Not a Normal Mental-Health Disaster

として、この新型コロナウイルスのパンデミックの中で進行しているメンタルヘルスの問題について論じていました。

記事全体の内容はともかく、その「懸念」というのは、たとえば PTSD (心的外傷後ストレス障害)や不安症、パニック障害などに幅広く言えるメンタル疾患には、次のような特徴があることです。

起きている問題への個々の精神的な焦点は、必ずしも明確ではないことがあり、つまり、心理的障害の発症は、時期的にずっと後になってから起きる可能性があることだ。

著書『災害精神医学の教科書』は、今後パンデミックが沈静化したとしても、現在すでに見受けられている深刻なメンタルヘルスケアの需要は、さらに急増する可能性があることを警告している。

このパンデミックが、今後、強迫性障害、広場恐怖症、および性恐怖症など広範に重大な拡大を見せることが懸念される。それに加えて、慢性疲労症候群などの神経精的な疾患の影響の可能性が増加することも言うまでもない。The Atlantic

ここまでです。

つまり、パンデミックによるメンタルヘルスへの悪影響の本格化は「これから」なのです。これは間違いないことだと思われます。

たとえば、PTSD などの場合、原因となった事件や事故、出来事などが解決したずっと後になってから、「悪夢のフラッシュバック」が突然始まることが多いです。

場合によっては、それは一生続きます。

ベトナム戦争の時には、ベトナムでの戦闘を経験したうちの 30%が PTSD になったという統計が報じられたことがありましたが、率はともかく、PTSD は、「一度発症すると、信じられないほど治りにくい」のが普通です。

パニック障害にもある程度それは言えますけれど、メンタルの問題は今後が本番だと思われます。

以下の記事でも、その理由などについてふれています。

世界は元に戻らないのではなく「危機は今から始まる」ことを実感しながら、「なぜそうなったのか」を改めて新型コロナウイルスの特性から振り返る
In Deep 2020/06/23

新型コロナウイルスの感染拡大状況は世界の主要国のほとんどで、「以前より大幅に増加している」のですから、状況が好転するはずはないです。

この記事で・・・というより、以前から何度も「最強の対策は何もしないこと」だとして、上の記事では以下のように書いています。

感染症への対策には、いろいろな考え方はあるとは思いますけれど、このブログでは当初から、

「対策しない」

という方法しかないと思って、そう書いていました。

その理由は、新型コロナウイルスという病原体を「軽く見ているからではなく」、その「真逆の理由」であり、つまり、この新型コロナウイルスというのは人類史上最強の伝染力を持つウイルスであることが早い段階からわかっていたからです。

手に負える相手ではない。

人為的に感染拡大を抑制するには「強すぎる相手」だと思うのです。 In Deep

しかし、実際にはこのようなことになることはないでしょう。

多くの国は、「さまざまな対策をしているのに現実的には感染者は増え続けている」という現実をガン無視して、「封じ込められるわけがないものを封じ込める」という形而上に走っている。

愚かだと思います。

しかし、それでもこの方向が転換することは今は考えづらいです。

同じことの繰り返しが永遠のように続いていき、社会はさらに疲弊していき、メンタルを病む人々の数がさらにものすごい勢いで増えていく。

 

この「メンタルの状態」についての対策や、うつ状態やメンタルヘルス疾患の回避の方法については、決して単純なものではありませんが、いずれ、わかりやすく考えてみたいと思います。

これは私自身に対してのサバイバルツールともなり得るものですので。

 

それにしても、なぜこんなことになってしまったのかとはたまに考えます。

たとえば、

「こんな状態にするどこかに《意図は存在するのか》」

とか。

しかし、それはわからないままです。

そういえば、最近、『チャップリンの独裁者』(1940年)のラストシーンを久しぶりに見ました。

これは、ずいぶん以前に、以下のブログ記事で記したことがありますが、とても有名なシーンで、今から 80年前の映画ですが、「人類の在り方の真実」を、チャップリンは語っています。

地球を作り替えるために「悪に感謝する」こと。そして、チャップリンの『独裁者』のスピーチでの理想的な人間像を真剣に想像してみること
In Deep 2015/08/10

あまり今回の記事とのつながりはないかもしないですが、場合によつては、元気が出る台詞ですので、全文を掲載して今回の記事を締めさせていだきます。

 


 

チャップリン『独裁者』演説シーン

申し訳ない
私は皇帝になりたくない
私は誰も支配したくないのだ
できることなら助けたい
ユダヤ人も、ユダヤ人以外も、黒人も、白人も

人類は互いに助け合うべきなのだ
人間とは本来はそういうものなのだ
人間は、他人の幸福を願って生きるものだ
他人の不幸を願ったり、互いに憎み合ったりしてはならない

この世界には全人類が暮らせる場所があり、大地は富に満ちている
人生の生き方は自由で美しく楽しいものであるべきだ
しかし、私たちは生き方を見失ってしまっている
貪欲が人類を毒し、憎悪をもたらし、悲劇と流血へと私たちを行進させた

私たちはスピードを手にしたが、それによって自分たちの意志を孤立させた
機械は貧富の差を作り、知識を得たことにより人類は懐疑的になった
思想だけがあって感情がなく、人間性が失われた

賢さよりも、優しさや愛と思いやりが必要なのだ
思いやりがないと暴力だけが残り、すべてが失われてしまう。

飛行機やラジオが私たちの距離を縮めたが、それらの発明の本質は、人間の良心に呼びかけて、世界がひとつになれることを呼びかける力があることだ

今も私の声は世界中の何百万人もの人々のもとに届いている
その中には、絶望している人たちもいるはずだ
男性たち、女性たち、子供たち、罪のない人たちを拷問し、投獄する組織の犠牲者のもとにも私の声は届いている

私の声が聞こえる人たちに言いたい

「絶望してはいけない」

私たちに覆いかぶさっている貪欲はやがて過ぎ去り、恐怖もやがて消える
それらの貪欲や恐怖は、人類の進化を恐れる者たちの嫌悪なのだ

憎しみは消え去り、独裁者の獣たちは死に絶える
人々から奪いとられた権力は、ふたたび人々のもとに返されるだろう
自由は決して滅ばない!

兵士諸君!
獣たちの犠牲になるな!
やつらは諸君を欺き、見下し、奴隷にし、人生を操り、諸君を家畜のように追い回している
諸君が何をして、何を考えて、何を感じるかさえも指図し、そして、諸君に対して、食べる物まで制限する者たちは、諸君を単なるコマとして扱うのだ!

やつらは人間ではない!
心も頭も機械に等しい!
諸君は、そのような機械の心を持った機械人間たちの犠牲になってはならない

諸君は機械ではない!
諸君は家畜ではない!
諸君は人間だ!
心に愛を抱く人間なのだ!

憎んではいけない
愛されない者だけが憎むのだ

独裁を排し、自由のために戦え!

神の王国は人間の中にある
すべての人間の中にあるのだ!
諸君すべての中に神の国があるのだ!

すべての諸君は幸福を生み出す力を持っている
人生は美しく自由であり、素晴らしいものなのだ!
それを創り出す力を諸君は持っている!

民主国家の名のもとに、その力を集結させよう!
良い世界の実現のために戦おう!
若い人たちには希望を与え、老人たちには安定を与えよう

獣たちも同じ約束をしながら権力を伸ばしてきた
しかし、獣たちは約束を守らないし、これからも同じだろう
やつらは野心を満たし、大衆を奴隷にした!

今こそ戦おう!
約束を実現させるために!
世界に自由をもたらし、国境を取り除き、この世から貪欲と憎悪を追放しよう!

良識のために戦おう
文化の進歩が全人類を幸福に導く世界になるために戦おう

兵士諸君!
民主国家のために団結しよう!


 

ここまでです。

なお、このチャップリンは、戦後、アメリカから「追放」されています。

いずれにしましても、今しばらく、皆様もお心を強く持たれるよう希望します。

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