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地球の上空に存在する 「未知の物理法則」: 重力に逆らう力によりサハラ砂漠の塵が世界中に拡散しており、これが気候変動の原因かもしれないと科学者たちは述べる

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科学メディア PHYS.ORG の記事より


phys.org




 

昨日(12月23日)、インドネシアで「火山の海底噴火による津波」という現象が起きました。

そういう現象が存在するとは聞いたことがあったとしても、実際に報道で見聞するのは、おそらく初めてのことが起きました。

この津波では 200名以上の方が亡くなっていますが、その津波の原因となったクラカタウ火山の噴火の様相もまた壮絶なことになっています。下はドローンで撮影された海底噴火の様子です。

2018年12月23日 インドネシア・クラカタウ火山


Drone Lampung

そうしましたら、今日は、鹿児島の桜島が結構な噴火を起こしていました。

2018年12月24日 桜島


twitter.com

クリスマスに向けてアジアの地質活動がとても活発です。

そういえば、22万人という途方もない数の方々が死亡した 2004年のインドネシアのスマトラ沖大地震(M9.1)が発生したのは、クリスマス後の 12月26日でした。

インドネシアは今年は本当に自然災害に見舞われ続けた年でしたが、クラカタウ火山の現在の噴火などを見ていますと、これでもまだ活溌化している途中なのかもしれないなとも思います。

クラカタウ火山のこの2日のことに関しては以下の記事で取りあげています。

 

インドネシアで「地震と関係ない巨大津波」が発生し、時間の経過と共に犠牲者の数は拡大。原因はクラカタウ火山の活動か

200名以上が犠牲となった津波を発生させたインドネシア・クラカタウ火山の壮絶な海底噴火の様子

さて、今回はちょっと気になったアメリカの科学記事をご紹介させていただこうと思います。

 

 

地球の上空の物理的法則を支配している「何か」

冒頭の記事をご紹介させていただこうと思うのですけれど、どんな記事かといいますと、「大気中の塵の粒子が地球の気候変動に関与している可能性」についての研究発表なのですけれど、この研究で「奇妙なこと」が見出されているのです。

それは、「サハラ砂漠から運ばれた塵の粒が 3500キロメートルも離れたカリブ海で採取された」というものなのです。

このことの何が奇妙かといいますと、カリブ海で採取された「粒子の大きさ」なんです。

粒子が風に乗って遠方まで粒子が飛ばされるには、その粒子が「極めて微小」であることが必要です。たとえば、粉のような粒子なら、確かに地球の偏西風なりジェット気流なりに乗れば、遠くまで運ばれことはあると思います。

ところが、カリブ海で収集されたサハラ砂漠の塵には、

「0.45 ミリメートル」

というようなものが含まれていたのです。

0.45ミリメートルというと小さなものと感じられるかもしれないですが、おおざっぱに「 1ミリの半分」と考えますと、肉眼で見えますし、指でそのサイズを作ることができるほどには大きいものといえます。

そういう「小さな石」を、上から落とすと、どうなるか。

……まあ、どうなるかも何も、それは下に落ちます。

それが「重力」というものです。

上から落ちたものは、どんな小さなものでも、いつかは下に落ちますけれど、0.45ミリメートル程度の大きさがあれば、弱い風程度なら、わりとまっすぐに下に落ちるはずです。

ところが、そのようなサハラ砂漠の粒子……もう砂といってもいい大きさかもしれませんが、それが大西洋のいたるところで収集されている。

この意味は、

このような大きな粒子が数千キロなどの距離を、「空中で《下に落ちずに》移動している」

ということなんです。

これは、「普通の物理的な法則では説明できない」ということになるわけです。

それと共に、これは今回ご紹介する記事ではふれられていないですが、「サハラ砂漠からカリブ海」という「方向」にも興味を持ちました。

サハラ砂漠とカリブ海の位置関係は以下のようになります。


Google Map

地図でいえば、「塵は、右から左に移動した」と理解できますよね。

ここもいろいろと「奇妙」なのです。

しかし、その奇妙性は後でふれさせていだたくとして、まずは、その記事をご紹介したいと思います。科学記事ですので、ちょっとわかりにくい部分があるのですが、いろいろと捕捉的なことも含めて、記事の後で書かせていただきます。


Mysterious giant dust particles found at gravity-defying distances
phys.org 2018/12/18

重力の法則に反する場所で見つかる不思議な巨大ダスト粒子

未知の力が巨大なダスト(塵)粒子を世界中に広げていくという動きを可能にしており、これが地球温暖化の一因となっている可能性があることを科学者たちが発見した。

サハラ砂漠からやって来るこれらの大きなダスト粒子は、サハラ砂漠から最大 3500 キロメートル離れたカリブ海でも見つかっている。この 3500キロメートルという距離は、地球規模の風の流れの中でこのような大きな粒子が移動することが可能であると科学者たちが考える距離より 50倍近く大きい。

大気中の塵は、地表に入る太陽の日光と地球から放出される熱などに影響を与え、さらに、熱帯低気圧の発達や、または雲の形成との間の微妙なバランスにも影響を与えている。

科学者たちは、大気中での大きな粒子の役割は、これらの粒子が予想外の長距離を移動しているという影響とともに、将来的には、気候の予想モデルに含まれるべきであると述べる。

英レディング大学の大気物理学教授でこの研究の共著者であるガイレス・ハリソン(Giles Harrison)教授は、次のように述べている。

「これらのダスト粒子はサハラ砂漠から巻き上げられ、地球の風により大陸の間を移動します。それは、以前あったように、ヨーロッパの空をオレンジ色に変えたこともありました」

「ところが、現存する科学に基づく考えでは、これらのような巨大な粒子が、そのような長距離にわたり大気中を移動するということは考えられないのです」

「このことが意味するところは、巨大な粒子の長距離の移動を可能にする科学的に知られていない大気の流れのプロセスが存在しているということです。あるいは、大きな粒子を大気中に保持するプロセスの仕組みが存在することを示唆します」

「これらのような大きな粒子は、地球の周囲の放射線伝達と海洋の炭素循環に影響を与えているということから、サハラ砂漠の塵が非常に遠方で発見されているというこの証拠は(地球の気象変動に対して)非常に重要です」

 

「過小評価」されている大きなダスト粒子の役割

オランダ王立海洋研究所(NIOZ)により率いられたこの研究では、研究者たちは、 2013年から 2016年の間に、大西洋の 5か所に浮遊ブイと水中の堆積物収集装置を設営し、大西洋上に運ばれるサハラ砂漠の塵を集めた。

サハラ砂漠から運ばれるプルームの中の塵の粒子のサイズは、以前は、直径 0.01〜0.02 ミリメートルの範囲の大きさの粒子であると考えられていたが、今回の調査でカリブ海で収集されたサンプルでは 0.45 ミリメートルという大きな粒子が測定されている。

このようなサイズの粒子が、地球の風の循環でサハラ砂漠からカリブ海のような長距離を飛来することは現状の見識では考えられない。

科学者たちは、このような大きな粒子の、雲の形成と海洋の炭素循環の両方の影響における役割について過小評価されてきたと考えている。

これまでの気象のコンピュータモデルは、大気中の粒子の雲や海に対しての影響を考慮していないが、この粒子が気象に対して及ぼす影響は大きい。

また、この研究では、大気中から除去される粒子の量は、重力によって除去されるよりも雨によって除去されるほうが多いことがわかった。それは以前に仮定された量よりも大きかった。

塵の粒子によって形成された液滴は非常に酸性であり、また、大きな粒子はより速く海底に沈み、つまり海のより深い部分に栄養素を運ぶ。このため、海洋にとって、このような大きな粒子が運ばれることには意味がある。

塵の粒子は、酸性であるということと海底に栄養素を運ぶという両方の影響により藻類の成長に影響を与え、したがって食物連鎖と海洋の炭素循環に影響を与える。

研究の主執筆者であるオランダ王立海洋研究所のミシェレ・ヴァン・デル・ダウズ(Michele van der Does)博士は以下のように述べる。

「事実として言えることは、大きなダスト粒子が長時間、大気中に浮遊し続けるということは、重力の物理法則と矛盾すると考えられます」

「しかし実際に私たちは、大気中の力と運動の組み合わせを通して、大きなダスト粒子が確かに長時間、大気中にとどまっていることを見出しました。そして、それは気候に大きな影響を与える可能性を示唆しているのです」


 

ここまでです。

先ほど、サハラ砂漠とカリブ海の位置関係の地図を載せました。

地図では、サハラ砂漠からカリブ海への移動は「右に行く」ということになっていますが、

地球にはそういう大きな大気の流れは基本的にない。

のです。

下は、地球のジェット気流の例ですが、偏西風というようなものも含めて、基本的に、地球の規則正しい大きな大気の流れは「左から右に行く」のです(東とか西の表現ではなく、右左にさせていただいています)。

地球のジェット気流の流れ


NASA

ですので、もし、サハラ砂漠の粒子が大西洋を越えてカリブ海まで行くとなると、

「粒子たちは、ジェット気流や偏西風に《逆らって》進んでいっている」

というような混沌とした話にもなりかねないのです。

つまり、この話は、以下のような基本的な物理の法則に2つ反しているわけです。

 

・下に落ちない

・風に逆らって進む

 

大西洋で発生する熱帯低気圧やハリケーンは、右から左に進むことが多いですが、ハリケーンは、サハラ砂漠などの場所と関係することはありません。

サハラ砂漠の砂嵐がヨーロッパなどに達し、その空をオレンジ色に変えることはありますが、サハラ砂漠とヨーロッパなら話はまだわかります。

今年の 3月には、サハラ砂漠からの砂嵐で、中東、ヨーロッパからロシアまでもが「真っ赤に染まった」ことを以下の記事でご紹介したこともあります。

シリア、イラク、アルジェリア、そして欧州とロシアにも…。前例のない規模で広がるサハラ砂漠の強大な砂嵐がもたらす「赤やオレンジの光景」

ちなみに、こういうことも理解できるとはいえ、滅多にないことであり、長くこのような記事を書いていますけれど、ロシアにまでもサハラ砂漠の砂が飛来したということを聞いたのは、今年のこの現象が初めてでした。

これを知った時には、

「またも大気の流れの状態が変化しているのかな」

というようには思っていましたが、サハラ砂漠 → カリブ海という塵の運ばれ様を知りまして、いよいよ地球の大気の流れは普通ではなくなっていると感じます。

 

最初に「地球の気流の崩壊」を記事にしたのは、2016年の以下のものでした。

《特報》地球の気流が壊れた : ジェット気流が赤道を通過して北極から南極に進むという異常すぎる事態。このことにより、この先の気象と気温はこれまでに考えていた以上のカオスとなる可能性が極めて濃厚に

その後、さまざまな気流の崩壊に関する報道を見るようになり、そのたびにご紹介してもいました。以下のような記事がそれに該当します。

気流の崩壊は続く : 規則正しく続いてきた成層圏の気流のサイクル「準2年周期振動」の規則性が2015年に崩壊したことがアメリカ地球物理学連合の研究で明らかに

地球の気流の崩壊がまたしても… : ヨーロッパ上空のジェット気流の速度がカテゴリー5のハリケーン以上の時速300キロにまで加速していたことが判明

地球の気流がさらに崩壊中 : 北極上空の大気「極渦」が真っ二つに分断して北半球上空を進行中という異常事態が発生

 
今回ご紹介したことについては、気流の流れという以上に、

「なぜ、これらの塵は下に落ちないのか?」

という大きな不可解があるわけで、いろいろな考え方はあるだろうにしても、物理の法則に「基本的に反している」わけですから、なかなか説明は難しいものとなるかもしれません。

まあ、何かこう「未知の力」に上空が支配されているというような感じもあるのかもしれません。

なお、今回の記事でもうひとつ気になったのは以下の部分で、このサハラ砂漠からの粒子が「海洋の食物連鎖に影響を与えている」という部分でした。

塵の粒子は、酸性であるということと海底に栄養素を運ぶという両方の影響により藻類の成長に影響を与え、したがって食物連鎖と海洋の炭素循環に影響を与える。

今年 7月の以下の記事では、

「地球の気象が海の微生物たちに支配されている可能性」

について発表した米フロリダ州立大学のニュースリリースをご紹介しました。

地球の二酸化炭素の循環が「深海の微生物によりコントロールされている可能性」が濃厚に。これが意味するところは、地球の気候の支配者はその海の微生物たちかもしれないということだったり

そのニュースリリースの冒頭は以下のようなものです。

米フロリダ州立大学の研究者たちの最新の研究によれば、海洋の中深層(深海の光のあまり届かない 100mから 1000mの間の深さの領域)の深い海域で、単細胞生物の群れが地球の炭素循環を大きく変化させているかもしれないという、それまで科学者たちが予想だにしていなかった可能性が見出された。

「地球の炭素循環」とありますが、この地球の炭素の変動が地球の気温を変動させているとする考え方が今の科学界では主流ですが(人為的な地球温暖化説というのもそういうもののひとつです)、それが「海の微生物たちによってもコントロールされている」という可能性が示されたのです。

サハラ砂漠の粒子が大西洋の生物環境に影響を与えていることが今回の記事に示されていますが、私たちの地球の上空に存在する「何らかの力」が気象を含めたさまざまな分野において地球の環境に影響を与えている可能性を感じます。





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