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地球の気流がさらに崩壊中 : 北極上空の大気「極渦」が真っ二つに分断して北半球上空を進行中という異常事態が発生。日本への影響は不明

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ジェット気流の崩壊(2016年)、準2年周期振動の崩壊(2015年)に続き、地球を寒冷化に導いている極渦もカオスの仲間入り

 

2018年2月15日の米国ウェザーチャンネルより


weather.com

極渦 - Wikipedia

極渦とは、北極および南極の上空にできる、大規模な気流の渦のこと。

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近年になって突然のごとく北半球各地に強烈な寒波をもたらしている極渦が「壊れ始めた」

今シーズンを含めて、この2、3年間ほどの間、地球の北半球に「異常な寒波」をもたらしている原因のひとつに「極渦」というものがあります。読み方は「きょくうず」でも「きょくか」でもいいようです。

これは本来は、「北極上空の大規模な冷たい気流の渦」のことで、そのまま北極の上空をまわっている場合には何の問題もないのですが、ジェット気流などの影響でこれが北極以外の地域に影響を及ぼすことがあります。というか、ここ2、3年、それが非常によく起きています。

下はイギリス気象局による説明の中から抜粋したものですが、本来相当高い高層の上空を回っている極渦に、それよりずっと低い場所を回っているジェット気流が干渉することで起きるもののようです。


Met Office

この現象が、最近では、世界各地の異常な気温とも関係するようになっています。

そして本来ならこういう「極渦が他の地域に影響することがたびたび起きる」というのはおかしなことなのですが、今では「普通」となっています。たった2年か3年でスタンダードな現象となってきたのです。

過去記事を見ますと、2016年 1月の下の「地球の記録」の記事に「極渦」という言葉が出ていますので、この頃から顕著になったのかもしれません。この時には、アジア各地が寒波に見舞われ、温暖な台湾でも数十人が寒さのために死亡しました。

北極からの「極渦」の到来により東アジア各地で数十年来の寒波と大雪 : 台湾では50人以上が凍死
 地球の記録 2016/01/25

下はその時の香港の新聞記事の見出しです。台湾でのこういう事例は珍しいと思います。

2016年1月24日の香港の報道より


即時新聞

この時には、日本の奄美大島でも雪が降ったことが報じられていました。115年ぶりのことだと報じられていました。

2016年1月24日の日本経済新聞より


日本経済新聞

今年も、日本を含めて雪や寒波が場所よっては大変なことになっていますが、実はこういう寒冷化とも言える状態はこの2年くらい着々と進行していたことでもあることが、少し前の記事を読み返すとわかります。

もちろん、「寒冷化」ということ全体に関しては、それ関係する理由は、太陽活動などを含めていろいろとあるわけで、この数年起きているような「全体的に寒くなる」ということと極渦が関係しているわけではないです。極渦によってもたらされることは、北極の冷たい空気が北半球に持ち込まれるために「極端に気温が下がる国や地域が出現する」ということです。

全体として、たとえば温暖化していようが何だろうが、それとは関係なく「強制的に」冷たい空気が北半球の各地にもたらされるわけです。

こんなに頻繁に極渦の影響を北極以外の地域が受けることはかつてはなかったのですけれど、それが今では当たり前のように極渦の影響を受けて北半球の各地が雪や寒波の影響を強く受けているというのは、「いつのまにか世の気象は異常な状態へと移行している」とも言えるのかも知れないですが、ここにきて、さらに異常事態が勃発しました。

それが冒頭に示しましたように、アメリカの気象報道各社が報じています「極渦がふたつに分裂して動き始めた」ことなのです。

冒頭のウェザーニュースの図に説明を入れますと、下のようになります。


weather.com

これからの動きはよくわからないとはいえ、ここから言えると思えることは「極渦の影響での強烈な寒波を受ける地域が東西に広がる」ということではないかと思います。

冒頭の米国ウェザーニュースの記事をご紹介しておきたいと思いますが、現時点では、先の影響はまだはっきりとはしていないです。

また、記事の後に、過去にご紹介した、

・地球のジェット気流が崩壊したかもしれないこと

・準2年周期振動という成層圏の気流の崩壊

の記事などもリンクしておきます。

詳細な部分はわからないことが多いとはいえ、「かつて存在した気象パターンの中で《崩壊したもの》がいくつか存在する」ことは事実です。この極渦の分裂というようなことも、そういうことの中に含まれるのかもしれません。

なお、日本への影響はわかりません。もう少し経って、アメリカの気象予想が明確になり始めた場合には、日本の気象や気温の状態もわかってくるかもしれません。

ここから記事です。


The Polar Vortex Has Split: Here's What That Means For You
weather.com 2018/02/15

北極の「極渦」が分割した:これは何を意味するかのか

今週、成層圏の温暖化のために極渦が分裂した。これは、ヨーロッパにおいて寒波につながる可能性がある。極渦の混乱はアメリカ東部の寒波と関連することがあるが、今後の予測は現在はできない状況だ。

北極上空の大気の流れの渦である極渦が今週「分裂」したことが、気象学者たちの間で話題となっている。

ふつうは1つの極渦が分裂し、つまり「1つであるべきものが2つある」ということになるのだ。

現在、カナダ西部とヨーロッパ上空にそれぞれ別の極渦がある。北極の上空には通常のように極渦があるのだが、その上空の成層圏の気温が高くなっている。

この成層圏の大気温の上昇が、現在起きているような極渦の乱れを作り出していると思われる。

成層圏は、私たちの暮らしている地上を含めての大気層である対流圏と呼ばれる上層大気の上部にある。

そして今、極渦の大部分はこの対流圏にあるのだ(※ 地上の気温に影響を与えやすい低い位置にまで来て入れるということ)。

この冬を含めたこの数年、アメリカ東部が厳しい寒波に見舞われることがしばしばあるが、この寒波も極渦と関係したものだ。

その極渦が「分裂した」という事実はやや不気味に響くかもしれない。というのも、現在、北極の寒さがアメリカに向かっているからだ。

これだけを見ていると、またアメリカ東部に寒波が訪れそうにも思えるが、しかし、ことはそれほど単純ではないのだ。実際この2月後半の(アメリカでの)気温予測は、東部地域の平均気温は通年よりも高いと予想されている。

極渦の分裂が寒波による混乱をアメリカにもたらすとは思われるが、それはアメリカ東部からということではなさそうだ。

また、民間の気象予測社 IBM ビジネスの担当者は、2月の終わりから3月の初めにヨーロッパが非常な寒波に覆われると予測している。この時期に、ヨーロッパ旅行を計画しているならば、これは少し悪い知らせだ。

2月下旬から3月初めにかけての長期的な気象の見通しのもう一つの要因は、北大西洋振動(NAO)の逆相(負の指数)の出現だ。この北大西洋振動の逆相は、グリーンランド・ブロック(Greenland block / グリーンランドの地形によって気流がブロックされ減速すること)の形をとっていることを示している。 成層圏の温暖化と極渦の分裂は、このタイプの高気圧システムに影響を与えるだろう。

これまで述べたような状況では一般的には、ヨーロッパとアメリカ東部が寒冷な気候に覆われやすいが、北大西洋振動の逆相のすべてがそうなるというものでもない。しかし、それでも、この「極渦の分裂」と「北大西洋振動の逆相」は、3月初めのヨーロッパに寒波をもたらす可能性かかなり強いと思われる。

アメリカでどうなるかは不透明だ。

グリーンランド・ブロックが現在より西に移動した場合は、3月のアメリカを通るジェット気流のパターンに影響を与え、アメリカに低い気温がもたらされる可能性があるが、アメリカの気象パターンに影響を与える要素は数多くあり、現時点では、この極渦の分裂に関しての影響はわからない。

もう少し時間が経てば、3月までにどのような気温となっていくかが明らかになってくるはずだ。


 

ここまでです。

そして、過去記事で、「地球の気流が崩壊している」ことについて記しました記事が以下のようなものになります。

地球の気流の崩壊についての過去記事

地球の気流が壊れた : ジェット気流が赤道を通過して北極から南極に進むという異常すぎる事態。このことにより、この先の気象と気温はこれまでに考えていた以上のカオスとなる可能性が極めて濃厚に
 In Deep 2016/06/30

地球の気流の崩壊がまたしても… : ヨーロッパ上空のジェット気流の速度がカテゴリー5のハリケーン以上の時速300キロにまで加速していたことが判明
 In Deep 2017/10/16

気流の崩壊は続く : 規則正しく続いてきた成層圏の気流のサイクル「準2年周期振動」の規則性が2015年に崩壊したことがアメリカ地球物理学連合の研究で明らかに
 In Deep 2016/09/04

私個人は、「ジェット気流の異変」が今後さらに激しくなった時に、気候はもっと異様なことになっていくのではないかと思っています。

これまで経験したことのないような・・・まあ、それが寒波なのか奇妙な悪天候なのか、そのあたりはわからないですが、まさに「黙示録的な地球」というものが現実にさらに顕著になってくる要因に、気流の崩壊というものが関係していると考えます。

それがどんなものなのかについては、特に予測をしなくとも、もうすでに異変は十分に経験したり見たりし続けている上に、さらなる気象の異変も、数年後、あるいは、場合によっては数か月後以内には経験することになりそうです。


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