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4月19日にメルマガ私たち現生人類は「鉄の種族」であることから思う生き方を発行させていただきました。

人類の覚醒と真実 宇宙の中の地球

宇宙で発生している「かつてないカオス」 : 連星IRS 43が見せる、すべての天文学概念を破壊する動きとその存在そのものに「宇宙は意識体」という言葉を重ね合わせてみる

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コペンハーゲン大学の発表を報じる記事

chaos-in-cosmosineffableisland.com

観測史で最も無軌道でカオスな星の発見

今回ご紹介しようと思っているのは、ちょっと何だか説明的にはやややこしいものなのですが、「これまで観測されたことのないカオスな星」が発見されたということについての話題で、

「宇宙のカオス」

という響きに惹かれ、記事を書き始めましたのですが、これが、うまく説明するのが難しいのです。

おそらく、ただ翻訳文を載せただけでは、私の翻訳力のなさも手伝って「宇宙のカオスというより、文章そのものがカオス」というようにとらえられてしまう可能性もありますので、少しだけ説明的なものを記しておきます。

今回発見された星は「連星」というもののひとつなのですが、連星というものは、以下のようなものです。

連星 - Wikipedia

連星とは2つの恒星が両者の重心の周りを軌道運動している天体である。双子星とも呼ばれる。

また、3つ以上の星が互いに重力的に束縛されて軌道運動している系もあり、そのような場合にはn連星またはn重連星などと呼ばれる。

夜空に輝いている星のうち約25%、生まれたばかりの星については半分以上が連星だといわれている。

とありますように、連星そのものは大変にありふれていて、今回の本文にも「全体の半分が連星」という記述もあります。

しかし、どんな連星でもその存在の仕方は非常に秩序だったものであり、たとえば、Wikipedia にあります連星の軌道を示した図は下のようになります。

連星の軌道の例
binary-star-orbit・連星

しかるに、今回、デンマークを中心とした国際チームの観測によって発見された星は、下のような文字通り「無軌道」な連星なのでした。

発見された連星 IRS 43 のイラスト

irs-43Christian Brinch / NBI

「2つの形成途中のガスと塵の円盤を伴う星が、もうひとつの巨大なガスと塵の軌道を共有していて、そしてお互いに、デタラメともいえる軌道の関係を維持して動いている」ということりようなのです(書いていてもわかりにくいです)。

そして、その全体の動きとしては、私たちの「太陽系の何倍もの広さの移動域」を持っているように見えます。

下の図は、赤い部分と青い部分が、共にそれらの連星の実際の移動の範囲を示していますが、太陽系の大きさ「何十個分」とも比較できるほどの「ダイナミックな無軌道」を演じているのでした。

IRS 43 の実際の観測写真
sun-irs-43・NBI

この連星には、以下のような特徴があります。

・太陽の大きさほどの形成されつつある2つの連星があり、その2つはガスと塵による円盤(惑星になりつつある状態)を持っている

・そして、その同じ場所の軌道に、その2つよりもさらに大きなガスと塵の円盤がひとつあり、それを2つの新しく形成されている星が共有していて、結局、3つの形成途中の星々が軌道を共有している

・しかし、それぞれの位置が平らではなく、混沌とした軌道を描いている

あー、説明をうまく書けないです・・・。

ちなみに「円盤」という文字が随所に出ますが、これは、いわゆる現在の宇宙論(ビックバン宇宙論)の中での「宇宙の形成」の考え方に沿う中での概念で、そういう意味では、ビックバン理論をまるで信じることのできない私は、現代宇宙論の宇宙の形成にも疑問がないわけではないのですが、そのあたりにふれますと、ややこしいことになりますので、ふれません。

現代宇宙論での円盤というのは、下の図にある中の若い星にあるガスや塵の円盤のことを示すと思っていただければよろしいかと思います。

現代宇宙論での惑星形成過程の概念図

figure-starすばる望遠鏡サイト

いずれにしましても、発見された星たちのち動きは、科学者たちが「宇宙のカオス」と呼ぶほどの珍妙でありながらもダイナミックな現象ではあるようで、そういう極めてカオスな現象が、地球から 400光年ほどの場所という、そうものすごく遠い場所ではないようなところで起きているというのも印象的でした。

その距離にして、発見されたのは最近ですしね。

 

何だかこう近い宇宙で始まるカオスが地球にも近づいているのかな、とか。

 

ところで、今回の記事をご紹介しようと思ったもうひとつの理由として、これを発表したのが、「ニールス・ボーア研究所」だったというのもあるかもしれません。これは、ニールス・ボーアという理論物理学者と関係していますが、ニールス・ボーアという人は、

「観測されないうちは現実は確定していない(現実は存在していない)

というフレーズで有名な量子力学の発展に尽力した人です。

(参考記事「「人間によって観測」されるまでは「この世の現実は存在しない」ことを、オーストラリアの量子学研究チームが実験で確認

このボーアという人は、過去記事に名前が何度か出ていまして、たとえば、

世界各地で台頭しつつある「宇宙は『ひとつ』(人類も他の存在も)である」という概念
 2012/01/10

という割と古い記事ですが、そこには、ボーアの言葉を引用しながら「私たちはすべてひとつだ」ということを主張しようとしている人の文章を取り上げていますが、その人の言葉の中に、

宇宙の唯一の真実は、「宇宙は意識体だ」ということだ。

というフレーズがありまして、たとえば、今回観測されたような「カオス」であり「無軌道」である星というものが「この 2016年」になって唐突に発見されているということには、この「宇宙は意識体」という概念の方から考えると、いろいろ意味もありそうな気もするような。

まあ、これは私が、そのうち相当なカオスに地球が突入すると確信している人間だからこその思い込みではありそうですが。

記事をご紹介します。

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Chaos in cosmos: System of two stars with three planet-forming discs of gas
Science Daily 2016/10/11

宇宙のカオス:惑星を形成しつつある3つの円盤を持つ2つの惑星の存在

コペンハーゲン大学 - ニールス・ボーア研究所

irs-43-shift

 

その星自身を周回する多くの惑星を持つ軌道を持つ恒星は、この太陽系でよく知られる構図であるし、近年、数多く観測されているおびただしい数の太陽系外惑星でも多く見られる光景だ。

しかし今、研究者たちは、3つの回転する「星を形成する途中の円盤(惑星成形途中の円盤状の宇宙構造体)」を持つ軌道を成り立たせている2つの星の存在というシステムを発見した。

それぞれの星は、独自の星形成の円盤を持っており、加えて連星であり、さらには、そこに、1個の共有された巨大な円盤の存在がある。

そして、3つのすべての惑星形成円盤は、お互いに対して位置がずれているのだ。

この驚くべき発見は、科学誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ(Astrophysical Journal Letters)」に掲載される。

太陽系のような恒星システムは、ガスと塵の大きな雲によって形成される。

ガスと塵は凝縮され、最終的には雲の中心部の球状のガスに対して崩壊するような形で小さくなる。

ここで圧力が物質を加熱し、光るガスの球体、すなわち星が作られる。

ガスと塵の雲の残りの部分は、新たに形成された星の周りで円盤状の円盤として回転する。ガスと塵からなるこの回転円盤は、そこを形作る物質は、ますます大きな塊を蓄積し、星として形成し始め、最終的に星となる。

多くの場合、それは1つではなく、2の星が厚いガスの濃い雲と塵の中で形成される。

このように2つ形成された星は「連星」と呼ばれ、彼らはお互いの周囲の軌道で、相互重力と軌道によって共に維持される。

観測されている宇宙すべての星の約半分は連星なのだ。

 

これまで観測されたことがない光景

しかし今、研究者たちは非常に珍しい何かを観察している : それは、2つではなく、3つの回転するガスの円盤を持つ連星なのだ。

コペンハーゲン大学ニールス・ボーア研究所の天体物理学者クリスチャン・ブリンチ(Christian Brinch)氏は、以下のように述べる。

「新たに形成された2つの星は共に私たちの太陽と同じほどの大きさがあります。そして、これらはお互いに、やはり私たちの太陽と同じほどの大きさの回転するガスと塵の円盤を持っているのです」

「付け加えると、その2つの星は、それらの回転する2つの円盤より、さらに大きな円盤を共有しているのです」

「これらすべての円盤の存在は私たちを愕然とさせるものです。これは私たち科学者がこれまで見てきたすべての概念を破壊するものなのです」

これらの星は、デンマーク、イングランド、オランダの研究者の国際チームによって、チリのアタカマ砂漠にある大型の電波干渉計「アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計( ALMA 望遠鏡)」で観測された。

これらの星の地球からの距離は、約 400光年だ。

星の年齢は 100-200,000歳で、惑星形成はすでに始まっている可能性がある。

しかし、研究者たちはこれを見ることはできない。なぜなら、彼らはまだほとんどがガスで構成されているためだ。

ブリンチ氏は、これについて以下のように説明する。

「我々が観察できるものはガスそのものです。それは、星からの熱によって分子が立ち興されるために、赤外線とマイクロ波領域の光を放出します。その光の波長を研究することによって、光源が遠くに移動しているか近づいているかどうかを確認することができるのです」

「赤の波長に向かって光が移動した場合は、それは遠く離れて移動していっていることを示し、青い波長に向かって移動しているのなら、近くに向かって移動しているということを観測することができるのです」

「そして、観測された3つの形成されつつある円盤は、荒れ狂って転げ回るように回転している(tumbling around)状態で、そして、それらはお互いに対して斜めなのです」

なぜ、3つの回転するガスの円盤がお互いに平らな「心地良い」システムとなっていないのかについて科学者たちはその理由を見いだせないでいる。

おそらく、これらの形成は、特別に混乱した状態の中で発生したと思われる。

ニールス・ボーア研究所センターのジェス・ヨルゲンセン(Jes Jørgensen)氏は言う。

「これらの形成過程の物理を理解しようとするために、コンピュータ・シミュレーションを使用していますが、おそらく、これは星形成の動的なプロセスであり、このようなことは頻繁に発生しているもので、そして、後に自分自身で補正していくものなのかもしれません」

「私たちは、この現象を明確に理解したいと考えています。そして、その化学組成に関する詳細な情報を得るためには、より高い解像度でこれらの星形成の円盤を研究する必要があり、そのために ALMA 望遠鏡でのより多くの観測時間を持ちたいと考えています」





  • この記事を書いた人

Oka In Deep

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