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人から人へ感染することが確定した新型ウイルスがパンデミック化するかどうかの瀬戸際に立つ世界。「延べ30億人の中国人」が全世界に移動する春節が迫る中、感染回避の最善策を考える

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news.yahoo.co.jp




 

実際の感染者数は完全に未知の世界

中国の武漢という場所で発生したと考えられている、肺炎等を引き起こす可能性のある「未知の新型ウイルス」が発生して、10日ほどが経ちました。

当初、中国当局は、感染者が 41人というように発表していましたが、英国の科学者たちは、その時点で、「すでに最大で感染者は 4500人となっている可能性」についての論文を発表したことを以下の記事で取りあげたことがあります。

中国の新型肺炎ウイルスの感染者数が「最大で4500名」になっている可能性を英国の科学者たちが論文で発表

その後数日で、公式な発表による感染者数だけでも、あっという間にその数は増加していまして、冒頭にありますように、1月21日の時点で 222人のコロナウイルス感染者がアジア各地で発生しています。

この増加ぶりを考えますと、たとえば、英国の科学者たちが、患者数が最大で 4500人に達する可能性があると発表した 1月17日時点の公式患者数は約 60人でしたので、そこから数日で一気に 3倍以上となったことになりますが、そうなりますと、実際の患者数は先ほどの推計通りなら、すでに「 万人単位」で患者が発生している可能性もあるのかもしれません。

冒頭の地図を見ますと、「あっという間にアジア中に広がった」ことがわかります。

武漢という街は、人口 1100万人の大都市であり、ここから中国国内の各地域、そして世界へと移動する人の数はかなりのものだと思われます。また、大都市・武漢は、地方から海外に旅行する場合の交通機関の要所となっており、多くの人たちが中国各地から武漢に集まるのです。

なお、この新型コロナウイルスが「人から人に感染するのか」ということについては、先日まではわからなかったのですが、中国政府の専門家チームが、

「新型ウイルスは、人から人へ感染する」

ことを確認したと 1月21日に発表しています。

これを受けて、世界保健機関 WHO は、1月22日に緊急会議を開催し、この新型ウイルスを、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言するかどうかを決定すると発表しています。

おそらく、「公衆衛生上の緊急事態」と決定されるのではないでしょうかね。

そして、今の時期が問題なのは、

「数日後から、中国は、旧正月の春節に入る」

ということなのです。

この春節は、中国だけではなく、世界中に住む中国人の人たちがいっせいに移動や旅行を始める時でして、その移動の規模は「数億人では済まない」ほどのものです。

以下は、ナショナルジオグラフィックの「まるで民族の大移動 アジアの旧正月」という記事からの抜粋です。

旧正月は旅の季節でもある。中国では「春運」と呼ばれる現象にまでなっており、家族で集まり、新年を祝うため、人々が故郷を目指して一斉に移動する。

「China Daily」のハン・ジャ氏によれば、2020年は旧正月の40日間に、延べ人数で中国の人口を上回る約30億人が動く見込みだ。

春運は世界最大規模の人類大移動として知られ、ただでさえ人の多い道路や鉄道、空港が慢性的に混雑する。

とありますように、延べ人数としては、「数十億人の移動や旅行がある」のです。

そして、中国の人たちの全世界への「旅行」もこの時期に増加します。

このような中で、「数日間で 3倍や 4倍の数に感染者が拡大した未知のウイルス」の感染が、その中国で起きているということになるのですね。

春節に会わせたようにアウトブレイクするという、このタイミングがすごいです。

2020年に入ってから、まったく毎日のようにいろいろなことが起きていますが、まさか、このような「パンデミック懸念事案」も始まるとは思っていませんでした。

1月25日からの1ヵ月ほどは、大変な数の中国人の人々が各国を訪れることになると思います。

もちろん、どの国でも、空港での検疫を強化すると宣言していますが、武漢から来た人たちは詳細に検疫されるとしても、中国全土から来る人たち全員に詳細な検査をおこなうことは不可能です。それだと空港が機能しなくなります。

なお、この新型ウイルスへの対策や対応として、

「マスクだとか手洗いだとかはほぼ無意味である可能性」

が、ロイターの報道からわかります。

というのも、何と中国の武漢では「医療従事者たちも多く感染している」のです。

1月21日のロイターの報道より

武漢市衛生当局によると、市内の医療従事者15人が新型肺炎に感染、1人に感染の疑いがある。感染者のうち1人は重体という。

SARS にも似た未知のコロナウイルスに対応する際に、まさか、医療従事者たちが「何の防御もせずに治療をした」ということはないでしょう。

中国では毎年、鳥インフルエンザのような深刻な感染症の事例が発生するため、中国の大病院の医療システムは、ウイルスに対して非常に高い防御能力を有しているはずです。

おそらくは、この未知のコロナウイルスに対しても、最大の対ウイルス防御態勢と衛生条件のもとで治療あるいは患者と接していたはずですが、「それでも感染した」というところが、「もしかすると感染力の強いウイルスなのかもしれない」ということを想起させます。

ちなみに、これまで武漢で、新型ウイルスを発症して医療機関で治療を受けた人の数は 170人です。そのような中で 15人の医療従事者が感染したというのは大きな数字のようにも思います。

そして、現実として、すでに医療従事者が感染しているという事実を知れば、日本ではそのようなことは起きないと思いたいですが、国や病院によっては、患者の搬送や治療が拒否されることもあり得るでしょうし、初期段階の各国での感染拡大状況には注意したいところです。

いずれにしましても、完全防御態勢で臨んだはずの医療関係者たちが感染している現状から考えれば、私たち一般人が持っているようなマスクが効力を発揮するとは思えないですし、手洗いとかは笑止の世界だと思われます。

今後どうなるかはよくわからないですけれど、しかし、奇跡でも起きない限り、

「突如として感染拡大が止まることはあり得ない」

はずで、どう考えても、春節が終わるまでは、中国国内はもとより、世界のどの国や地域でも症例が発生する可能性はあると思われます。

なお、春節の間、中国の人たちに最も人気のある旅行先はどこかといいいますと、それは「日本」であります。中国の人たちの好きな旅行先ランキングは、近距離と遠距離で別々に統計がとられますが、細かい部分はともかくとして、大ざっぱには以下のような国が、渡航先として大人気です。

中国の人たちが春節の旅行先として選ぶ国々

・日本
・タイ
・韓国
・アメリカ
・オーストラリア
・イギリス
・ベトナム

日本にどのくらいの数の中国の人たちが春節の移動期間(約1ヶ月間)に来るのかわからないですが、「 30億人に相当する移動」ということを思い出しますと、決して少なくはないだろうなと思います。

中国国内もそうでしょうが、周辺国あるいは世界全体がちょっと困った状態の瀬戸際にあるのかもしれません。

すでにアウトブレイクと感染拡大は起きているわけで、次はパンデミックのような状態になるかどうかが焦点になりそうです。

 

 

ウイルス感染への防御の最大のポイントは?

先ほど書きましたように、現時点では、「感染予防の具体的な方法はない」と思われます。

マスクや手洗いはまったく有効でないことは、先ほど書きました。

では、どういう方法があるかといいますと、結局は「自分のからだの免疫力を高めて、ウイルスに感染しにくい体を作るしかない」ということになりそうです。

最近、私は、ブログやメルマガで、「腸内細菌」のことについて述べることが多いですが、実は、インフルエンザウイルスに関しては、

「腸内細菌とインフルエンザウイルス感染に重要な関係がある」

ことがすでにわかっています。

前回のメルマガでは、抗生物質を飲んで腸内細菌に変化があった人は、インフルエンザウイルスへの免疫が大きく低下することが示された研究について少しふれたのですが、昨年以来、「インフルエンザウイルス感染のカギは腸内細菌」だということが多くの実験で示されています。

インフルエンザというか、「感染症すべて」と言ってもいいのだと思います。

ですので、腸内細菌環境の良い人たちは、感染症にかかりにくいということは事実であり、これは体験的にもそう思います。

たとえば、アレルギーなどを持つ人は、腸内細菌環境のバランスが悪くなっている場合が多いはずですけれど、そういう人たちは「感染症にもかかりやすい」可能性があるということになります。

今回は、そのような研究の中で、規模の大きかったものの概要をご紹介させていただいて記事を締めさせていただこうと思います。イギリスのフランシスクリック研究所によって行われた研究で、腸内細菌がウイルス感染からからだを保護していることを示す研究です。

また、この研究では「抗生物質を服用すると、ウイルスに感染しやすくなる」ことも示されています。これは、抗生物質によって、腸内細菌の一部が死滅することにより、ウイルスへの保護機能がなくなるためです。

ここからです。

 


Gut microbes protect against flu virus infection in mice
eurekalert.org 2019/07/02

腸内微生物はマウスをインフルエンザウイルス感染から保護した

共生している腸内微生物は、ウイルス感染の初期の段階でインフルエンザウイルスから保護するために、非免疫性肺細胞の抗ウイルスシグナルを刺激することが研究で判明した。

腸内微生物は、抗ウイルス応答を促進するインターフェロンのシグナル伝達を強化し、それによりマウスの細胞内でのインフルエンザウイルスの複製を減少させることにより、マウスは感染から守られていた。

しかし、この腸内微生物による感染からの保護効果は、抗生物質の治療によって弱められてしまうことも確認された。

英フランシスクリック研究所のアンドレアス・ワック博士は、以下のように言う。

「抗生物質を不適切に服用すると、抗生物質の耐性を促進するだけでなく、腸内の有用で保護的な共生菌を一掃してしまうことによりウイルス感染の影響を受けやすくなる可能性があることをこの研究は裏付けました」

「この研究は、微生物叢(腸内細菌フローラ)駆動のシグナルが複数のレベルで作用し、非免疫細胞に抗ウイルス状態を誘導して、ウイルス感染を早期に制御し、またウイルス感染後も、免疫細胞の機能を強化することを実証しました」

今後、研究者たちは微生物叢による抗ウイルス抵抗性の根底にある正確な起源とメカニズムをさらに調査する予定だ。

 


 

ここまでです。

これを読む限り、たとえば風邪に抗生物質を処方するというようなことについて、これまで「風邪はウイルス性なので、細菌に作用する抗生物質は効果がない」と言われることはありましたが、それだけではないことがわかります。

それだけではなく、

「抗生物質を服用すると、腸内細菌によるウイルス感染からの保護機能を失うために、風邪やインフルエンザを含めた感染症にかかりやすくなる」

というマイナスの作用しかないことが改めてわかります。

風邪で抗生物質を飲んだ場合、「あらたに他の感染症にかかるリスクを増加させる」ということになるわけです。風邪は万病の元などと言われることがありますが、この場合は、風邪が万病の元なのではなく、「抗生物質が万病の元」だといえるはずです。

今回の中国の新型ウイルスにも抗生物質は意味がないですが、意味がないという以上に、抗生物質を飲むと「この新型ウイルスにも感染しやすくなる可能性」はあるかもしれません。

ですので、しばらくの期間、抗生物質はできるだけ服用しないということを心がけるのも悪いことではないと思います。

また、この研究のように「腸内細菌環境はウイルス感染とたたかう」ことが判明したのですから、今回の新型ウイルスだけではなく、「いかなる未知のウイルス感染発生の際でも、腸内細菌環境の改善が最重要」だと思います。

ブログ In Deep での腸内細菌環境に関しての記事は、こちらにリンク先一覧があります。

また、最近では以下の記事でも取り上げましたが、もともと腸内環境が悪い私自身は、1年間ほど「強ミヤリサン」という酪酸菌の製品を服用し続けています。

腸内細菌環境が老化プロセスを変化させること、そして 「酪酸菌」が身体の若返りの要因となることが国際研究により突き止められる

もちろん、他にも、それぞれの方の体質に合う腸内環境改善の食品やサプリメントがあると思いますので、アレルギーのある方や、風邪などを含めた感染症にかかりやすい方は、いろいろお試しくださればと思います。

中国の新型ウイルスがパンデミック規模になるかどうかはわからないですが、少なくとも、あと数日後から、大変な数の中国の人々が日本にやってきます。





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