7回目には
私は、自分自身では動画はあまり見ないのですが、先日、読者様から、コロナワクチンに関してのわかりやすい動画を教えていただきました。
これは、東京理科大学名誉教授の村上康文さんと、東北有志医師の会のおふたりの医師とのオンライン座談会ですが、あまり mRNA ワクチンについてお知りにならない方には、とてもわかりやすい解説となっていると思います。
東京理科大学の村上名誉教授は、以下のような過去記事で、インタビューや雑誌等への寄稿をご紹介したことが何度かあります。
[記事] 「6回目ぐらいで全部死んでしまう」 : 村上康文 東京理科大学名誉教授の言葉から見えるブースターによる、すぐそこにある終末
In Deep :2021年12月29日
また、こちらの過去記事では、村上名誉教授のインタビューの以下の部分をご紹介しました。
> 「同一の抗原で繰り返し免疫化を行った場合、5回目から死亡する例が激増。7〜8回繰り返すと半分近くが死亡するという動物での研究結果もある」とも東京理科大学名誉教授、村上康文氏は話す。 (Forbes)
ここでは「 7〜8回繰り返すと半分近くが死亡する」と述べていましたが、このことにも先ほどの動画でふれていて、村上名誉教授は「あれは本当ではないんです」とおっしゃっています。
どういうことかというと、村上名誉教授が自身で、20頭のマウスで実際におこなった SARS-CoV-2 (つまりコロナ)のスパイクタンパク質での免疫実験では、
「 7、8回目で 20頭のマウスが全部死亡した」
のでした。
しかし、1年前の状況でそれを言うのは、実際すでに接種した方々が多い状況の中で、あまりにショッキングなことなので「半分」と述べたそうです。実際には全滅です。
以下は、動画の 23:59 のあたりの文字での説明で、村上名誉教授が 1年前にメディアに述べた内容で、赤い部分は、実際には「全部死亡した」ことになります。赤はこちらで入れています。
もちろん、この「 7回目からの死亡率 100%」となるためには、100%のロットが同一の内容である場合ということになり、何度も記させていただいていますように、ファイザーワクチンはロットにより mRNA 濃度に著しい差異があることがわかっています。
それについて医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルが懸念を表したことに関しての記事は、「不完全なmRNAから成る水ワクチン…」にあります。
この「製品により mRNA 濃度あるいは純度がバラバラ」というのは、他も共通しているようで、モデルナ社ワクチンに対しての日本の厚生労働省の特例承認書には、以下のような記載があります。
(モデルナ社ワクチンの特例承認書より)
> 機構は、mRNA 純度の規格下限値は、現在までの製造実績と比べて低く、下限値をより高い値に設定する余地があると考えるが、海外市販用製剤のロット分析結果等からロット間の一貫性が認められていること、出荷時点の管理がされたこと等を考慮し、現在の COVID-19 流行状況及び本剤の社会的必要性から、規格値等の再検討が事後的になることはやむを得ないと判断した。(pmda.go.jp)
これは、さらにわかりやすく書きますと、
「 mRNA 純度が低すぎるものが混在しているというのは考えものだが、事情も事情で、やむを得ないため承認します」
ということです。
このように、ワクチン製品に極端なバラツキがある以上は、村上名誉教授がマウスの実験で確認した、「 7〜8回目で全滅」という状況は現実には起き得ません。
しかし、ここからはもう確率論の世界になりますが、
「少しずつ起きてくる」
ということも言えると思います。
ロットによるバラツキの正確な比率はわからないままですが、以下のグラフは参考になるかもしれません。 CDC ワクチン有害事象報告の 6歳から 17歳の「ロットによる有害事象報告の件数の比較」です。
ロットによる有害事象報告数の差異
expose-news.com
この CDC のデータでは、50件以上の有害事象が報告されたロットは、59です。
対して、有害事象の報告が、50件以下だったロットが、689 となります。
そこからの、あくまで曖昧な計算ですが、
「非常に深刻な影響を受ける可能性のあるロットは約 0.2% - 0.3%程度」
となると同時に、しかし、
「深刻かどうかはともかく、影響を受ける可能性が比較的高いロットは全体の 6% -7%程度」
というような感じに考えられなくもないのかもしれません。
しかし、いかに低い確率でも、「試行回数の増加と共に確率は上昇する」ということがあります。
1等が 100分の 1の福引きを 1回だけ回しても、ほとんどの人は当たらないですが、50回まわせば、当たる確率は急激に上昇します。ひどい例えですが、理屈としては同じです。
不幸にして、1回目、2回目で低い確率に当たってしまった方もいらっしゃるでしょうが、これが 3回、4回、まして、5回、6回となると、飛躍的にあたる確率が上昇します。
それに加えて、この秋から展開されるワクチンは、
「これまでのものとは異なる」
ということがあります。
どんなものなのだか、今は厚生労働省から発表されていないのでわかりません。
ただ、日本で展開されるものではなく、アメリカでこの秋から展開される BA.5 対応といわれているワクチンは、ヒトでの臨床試験がパスされています。
マウスの試験のみです。
これは、米ウォールストリートジャーナルが報じたもので、その記事を取りあげていた米ニューヨークポストの記事は以下です。
最新の COVID ブースターは、ヒトによる試験が完了する前にリリースされる
Latest COVID booster shots will be released before human testing is complete
これについては、アメリカ食品医薬品局 (FDA)内部からも疑問視する声が上げられており、フィラデルフィア小児病院の医師であり、FDAの顧問であるポール・A・オフィット博士は、ウォールストリートジャーナルに以下のように述べていました。
「マウスだけのデータに基づいて、何百万回、何千万回も人に投与することになることに、私は不快感を覚えています」 (wsj.com)
しかし、8月31日に、FDA により承認されてしまいまして( FDA の投票は、賛成 19 / 反対 2で、先ほどのオフィット博士は、反対した1人です)、もう接種は、始まっていると思われます。
それがどんなものだか正確にはわからないものの接種が迅速に進められています。
それどころか、アメリカでは、
「コロナワクチンを毎年1回の定期接種化する」
ことが検討されていて、この方式になる可能性が高いことをロイターが伝えていました。
(報道) 新型コロナワクチン、米では年1回の接種推奨の流れに=保健当局者 (2022/09/07)
このように追加接種が恒久的に続くのだとすれば、あたる確率は時間の経過と共に飛躍的に上昇して、東京理科大学の村上名誉教授のマウスの実験の「結果」は、
「時間と共に全体的にあらわれてくる」
ことにもなり得ます。
カナダでは、生後 6ヵ月から 4歳までのファイザーワクチン接種が承認されています。この乳幼児の年代では「いきなり 3回の接種」となっています。
(報道) カナダ保健省が「生後6ヵ月から4歳までの子供」にファイザーワクチン使用を承認。接種回数は3回 (2022/09/10)
こんな感じで、むしろ、ますます接種の状態は突き進んでいる感じなんです。
さらには、この秋からの新しいワクチンは、アメリカだけではなく、英国、カナダ、欧州連合などで迅速に、そして大々的に展開される模様です。アメリカでは、BA.5対応、他の主要国は、BA.1対応のものとなるようです。
まさに「第2弾」が始まりそうな気配なのです。
今回は、それについての各国のことについて少しふれさせていただいて締めさせていただきます。
ところで、以前、以下のような記事を書かせていただいたことがあります。
[記事]「ワクチン未接種者の戦争は終わった」という記事を読みながら、実際には戦争はこれからが本番と思わざるを得ない現実の中で
In Deep 2022年6月24日
これは、アメリカの作家による「ワクチン未接種者の戦争は終わった」というタイトルの記事をご紹介したものですが、私は以下のように書いていました。6月の記事です。
> 私は真逆の意見であり、「戦争はこれから激しくなる」と考えています…
それが始まりつつあるようです。
消えたと思われているワクチンパスポートも、今後はわかりません。
実際、香港では、「ワクチンパスポートが 5歳 -11歳にも適用」という実験的段階に入ってきています。ロイターの報道です。
(報道)香港、コロナワクチンパス制度を5 – 11歳にも適用へ (2022/09/09)
5歳の子どもでも、ワクチンパスポートがなければ、
> レストランやショッピングモール、スーパー、スポーツ施設
に入ることができなくなったのです。
あらゆる場所に、子どもが遊びに行けないということです。
ここから、欧米などの国の最近の流れです。さまざまな当局の公式リリース等からの抜粋です。
秋からのワクチン展開の各国の対応
アメリカ
この 8月31日、 FDA から新しいオミクロン BA.5 対応(BA.4 との二価)のワクチン展開が承認されたことを先ほどふれましたが、実際には、
「承認される 1ヵ月前以上に、アメリカ政府は、ファイザー社に 1億500万回分、モデルナに 6,600万回分のワクチンを発注」
していました。
以下は、アメリカ合衆国保健福祉省の 7月29日のニュースリリースからです。
バイデン・ハリス政権は、2022年秋冬に使用される可能性のあるモデルナの COVID-19 ワクチンブースター 6,600万回分を確保する
アメリカ合衆国保健福祉省 2022/07/29
米国保健社会福祉省 (HHS) は本日、米国国防総省 (DOD) と協力して 、秋と冬に使用する可能性のあるモデルナの 2価 COVID-19ワクチンブースター候補を 6,600 万回分購入することに合意したと発表しました。
この契約の発表は、ワクチン製造業者が既存の COVID-19ワクチンを更新して、BA.4 および BA.5 オミクロン亜変種を標的とすることができる 2価ブースターを作成するという先月の FDA の勧告に続くものです。
本日の購入は、米国政府が今年後半に使用する可能性がある、ファイザーから最近購入した 1億 500万回の 2価 COVID-19ワクチンブースター用量に追加されるものであり、FDA の承認と CDC による推奨は現在保留されています。
これらの FDA と CDC の措置が保留されているため、HHS は初秋にモデルナとファイザーのワクチン ブースター用量の最初の配達を受けることになります。
…モデルナとファイザーとの 2つの契約を合わせると、米国は秋以降に約 1億 7,100万回の 2価ワクチンの追加接種を利用できるようになります。モデルナとファイザーの両契約には、合計 6億回分 (各企業から 3億回分) のオプションが含まれていますが、オプションは、議会からの追加資金によってのみ行使できます。
承認されることは、すでに前提だったようですが、現在までのアメリカ人の接種者人数(接種回数ではなく)を、大体 2億人程度としますと、その大部分をカバーできる追加接種がすでに用意されていたわけで、最初の頃のワクチン展開より迅速に進められています。さらに「 6億回分のオプション」があるということで、これを全部購入した場合、さらに、あと 3回か 4回くらいはブースターが行えることになります。
まあ、来年から定期接種になるのでしたら、さらに追加購入もあるとも考えられます。
英国
英国政府はすごいです。このファイザー等の新しいオミクロンワクチンを、「史上最大のワクチン展開にする」と述べていまして、その方法のひとつがものすごいもので、報道によれば、
「 10月23日までに介護施設のすべての居住者にワクチンを接種することができれば、医師に多額の支払いを約束することでプログラムを開始した」
とあり、ホンマかいなと思って、英国の GP (一般診療を行う開業医のこと)に関しての報道に以下のようにありました。
GPは、ケアホーム Covid ブースターを「加速して」提供するためのインセンティブ支払いを受け取る
GP は、完成した介護施設ごとに最大 525 ポンド (約 87,000円)の支払いで、介護施設で「加速された」秋の Covid ブースターを提供するよう奨励されている。秋のプログラムは来週から開始される予定だが、一般開業医は可能な限り 10月23日までに介護施設での予防接種を完了するよう求められている。
これは、GP のリーダーが、秋のブースタープログラムの財政的および仕事量への影響について「重大な懸念」を表明したことによるものだ。
英国民保険サービス GP ウェビナーは昨日、高齢者と非高齢者の介護施設の両方で「Covid-19 予防接種を促進する」と発表した。
「お金を払うから、医師たちは、まず介護施設の人から全部打ちなさい」と。
やや気になったのが、この報道のこの後にある以下の部分です。
> 英国民保険サービスは、学習障害のある人も秋の Covid ブースターの対象になると発表した。昨日の速報で、次のように述べている。
>
> 「GP 学習障害登録者とその介護者全員に、Covid-19秋のブースターワクチン接種を提供してください」 (pulsetoday.co.uk)
その速報自体はこちらにあります。
ここには、理由はよくわからないのですが、学習障害のある方には「インフルエンザワクチンも、より多く接種させること」が書かれてあります。
コロナワクチンの最初の頃、「基礎疾患のある人びとを優先に」とか言われていたことがありますが(本来は逆なんですが、それはともかくとして)、
「学習障害と感染症ワクチンの優先度は関係ないだろう」
ということは、どなたでも思われるはずです。
まあ、これが何を意味している可能性があるかということについて私が思っていることは書かないですが、ちょっとイヤな気分にはなりました。
関係ないですが、私も学習障害を持っていましたからね。種類はともかく。
ともかく、この通達を見る限り、新しいオミクロンワクチンは、先ほどの報道には、
> 高齢者と非高齢者の介護施設の両方で
とあり、英国では、高齢者という枠ではなく、「介護施設にいるすべての人たちと学習障害の人が最優先」ということのようです。
介護施設には、高齢者もいらっしゃるでしょうし、身体あるいは精神等の障害を持たれてらっしゃるお若い方もいらっしゃるでしょうし、さまざまにいらっしゃると思いますが、そこから最優先ということのようです。
医師に支払いまでして、迅速に進めようとしていますが、その後も「史上最大規模で進める」としているらしいですので、英国の動向は気になるところです。
カナダと EU
カナダは、アメリカ FDA が承認した翌日、オミクロンワクチンを承認しました。保健省のリリースを読みますと、これはアメリカで展開されている BA.5 対応のものではなく、日本で検討されている オミクロン BA.1 対応のもののようです。
以下は、カナダ保健省の 9月1日のリリースです。
カナダ保健省は、18歳以上の成人向けの最初の二価 COVID-19 ブースターを承認します
Health Canada authorizes first bivalent COVID-19 booster for adults 18 years and older
カナダ保健省 2022/09/01
本日、カナダ保健省は、モデルナ COVID-19 ワクチンの適応バージョンを承認しました。このワクチンは、2019 年の元の SARS-CoV-2 ウイルスとオミクロン (BA.1) バリアントを対象としており、18 歳以上の個人のブースター接種として使用することが承認されています。
これは、カナダで承認された最初の 2価COVID-19 ワクチンであり、COVID-19 に対するカナダの対応における画期的な出来事です。
証拠の徹底的かつ独立した科学的検証の後、カナダ保健省は、2価モデルナ・スパイクバックス・ブースターが安全で効果的であると判断しました。
> 証拠の徹底的かつ独立した科学的検証の後…
いやいや、そんな時間はなかっただろうし……とも思いますが、そういう徹底的な検証により速やかに承認されたようです。
日本も、承認は迅速になりそうです。
さらには、同じ日に、欧州医薬品庁(EMA)とスイス医薬品局も、ヨーロッパでの新しいオミクロンワクチンの使用を承認しました。
EU で承認されたものも、アメリカで承認されたものではなく、カナダと同じオミクロン BA.1 対応のワクチンです。
以下は、欧州医薬品庁の承認に関するリリースの冒頭です。
欧州医薬品庁、スイス医薬品局は二価 COVID ワクチンを推奨
EMA, Swissmedic recommend bivalent COVID vaccines
raps.org 2022/09/01欧州医薬品庁 (EMA) の委員会による肯定的な推奨を受けて、ファイザー-バイオンテックとモデルナによって開発されたオミクロン BA.1 亜変種を標的とする 2価COVID-19 ワクチンが間もなく EU で利用可能になります。
「ファイザーとモデルナからの最初の 2つのバリアント適応 mRNA ワクチンに関する欧州医薬品庁による今日の肯定的な意見は、秋と冬の感染の波の可能性のあるリスクからヨーロッパ人を保護するために重要です。COVID-19 で別の冬に直面する準備をする必要があります」と欧州委員会の健康と食品の安全性を担当する ステラ・キリアキデ氏は述べました。
この勧告は、 EMA 医薬品委員会の臨時会合に続くものです。どちらのワクチンも 12歳以上の個人での使用が推奨されており、どちらも SARS-CoV-2 の元の株とオミクロン BA.1 亜種の成分を含んでいます。
欧州の規制当局は、BA.1 亜変種を含む改変ワクチンを選択しましたが、米国食品医薬品局 (FDA) は、BA.4/5 亜変種を対象とする更新されたワクチンを承認しています。
この決定に至るために、医薬品委員会はワクチンの臨床データを検討しました。
検討する時間としては足りないとは思うのですが、ともあれ、これで、EU でも迅速にこの新しいオミクロンワクチンの接種が始まるようです。
結局、ここにきて、
「主要国全体で、使用するワクチンが一気に変更された」
のです。
8月31日と 9月1日の 2日間でこれらのすべての国で変更が行われたのでした。
一気、というのがポイントかもしれません。
その結果がどのようになるかはまあ、わからないですが、以前と同じようなロット分類だとしても、徐々に確率に救われる人の数は減少していくでしょうし、仮に、「以前とは異なるようなロットの分布」だとすると、それはもう何が起きるのかはわかりません。
日本でも、じきに承認されるのだと思いますが、少し脅威を感じるのが、日本医師会が、
「インフルエンザワクチンとコロナワクチンの同時接種OK」
と述べたことです(朝日新聞の報道)。
コロナワクチンと免疫抑制の関係は知られるようになっていますが、従来より、以下のようなことは一般的な見識でした。
(横浜市のリリースより)
> なお、重度に免疫が抑制された人がインフルエンザに感染した場合には、数週間から数ヶ月にわたって、インフルエンザウイルスを排出することがあります。 (横浜市)
もし今度の冬にインフルエンザが流行した場合、いろいろと大変なことになる可能性もあるのかもしれません。
気温的にも、ラニーニャが冬まで継続する可能性が高まっていまして、今度の冬は非常に寒くなる可能性が高いです。気象庁も今度の冬は早く訪れ、そして厳しくなる可能性が高いと報じています。
世界中で、また最初から始まるような感じが漂っていますが、異なるのは、影響の出方が 1年半前とはまったく違うことになる可能性が高いということです。
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