全体の1%未満の報告しかないCDC有害事象報告だけでも
アメリカにおいて、薬やワクチンで発生した有害事象が公式に発表されているものとして、CDC と FDA (アメリカ食品医薬品局)が共同で管理している「ワクチン有害事象報告システム(VAERS)」があります。
すでにアメリカで接種が始まっている新型コロナウイルスワクチンの有害事象のうち、死亡の件数は以下のように報告されていました。
しかし、今回まず書いておきたいことは、「この CDC の有害事象報告システムは基本的に公式なデータとして機能していない可能性がある」ということで、このことを最初に記しておきたいと思います。
これについては、以下の記事にも書きましたけれど、2010年に、アメリカ保健社会福祉省がハーバード大学に依頼して実施された連邦調査により、
「ワクチン有害事象の 1%未満しか報告されていない」
ことが明らかになっています。
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投稿日:2021年1月20日
これについての、その 2010年の報告書そのものは、以下にあります。
Electronic Support for Public Health–Vaccine Adverse Event Reporting System (ESP:VAERS)
これは、アメリカ保健社会福祉省の医療研究品質局(AHRQ)が、ハーバード大学ピルグリム・ヘルスケアという組織に調査を依頼したもので、正式な連邦調査の最終報告書となります。
ここには、この有害事象報告システムの目的としていくつか挙げられていますが、ワクチンについては以下のようにあります。
目的1. 必要なデータ要素を特定し、外来診療を監視するシステムを開発するワクチン投与後の有害事象の電子医療記録。
これを読みますと、「報告システム」とはありますが、義務ではなく、医療システムからの自主的な報告という形のようです。
となると、どうしても数値が現実と差が出てしまうのは仕方ないようにも思えまして、そこから考えますと、今でもあまり改善されていないと推測されます。
というのも、「私の診療所でワクチンを接種した人が」という報告になりますと、どの医療機関や保健施設で有害事象あるいは死亡事象が発生したかが明確になってしまうことから、普通ですと、そういう報告自体を行いたくない保健当局者や医療関係者が多いのではないかと思われるからです。
この有害事象報告システムに対しての連邦調査報告書の「最終報告」としての結果(6ページ目)には以下のように書かれてあります。
赤い部分はこちらで色づけしています。
調査の結果
2006年6月から 2009年10月にかけて 715,000人の患者について予備データが収集され、376,452人に 140万回のワクチン(45種類のワクチン)が投与された。
これらの用量のうち、35,570の可能な反応(ワクチン接種の 2.6%)が特定された。これは、1か月あたり平均 890の事象発生で、臨床医 1人あたり平均 1.3回の事象発生となる。
さらに、VAERS(有害事象報告システム)の調査員がパネルに参加し、予防的で自動化された有害事象報告を使用するシステムに対する臨床医師、電子健康記録ベンダー、製薬業界、および FDA の視点を調査した。
その結果、薬物やワクチンによる有害事象は、過少報告されていた。
外来患者の 25%が薬物の有害事象を経験しているが、すべての薬物の有害事象の 0.3%未満だけが FDA (食品医薬品局)に報告されている。重篤な有害事象でも、報告されていたのは、事象の1〜13%だった。
同様に、ワクチンの有害事象では、報告されていたのは全体の 1%未満だった。
報告率が低い場合、公衆衛生を危険にさらす「問題のある」薬物やワクチンの特定が妨げられたり、危険性に対する認識が遅くなる可能性がある。
そのため、薬物およびワクチンの副作用に対しては(現在の有害事象報告システムではない)新しい監視方法が必要だと思われる。
報告数の障壁となっている要因は、臨床医の認識の欠如、いつ何を報告するかについての不確実性、および報告の負担が含まれる。(ESP:VAERS)
このように、アメリカでのワクチンの有害事象報告は「全体の 1%未満」しか報告されていないようなのです。
これは今もあまり変わらないと推測できるのは、先ほど書いた自主申告制だという理由ともありますし、何よりこの「VAERS」という名称はそれから変更されていませんので、有害報告の方法は、この 2010年の調査から今にいたるまで変更されていないものと思われます。
今回のコロナワクチンの有害事象についても、正確な比率はわかりようがないにしても、
「全体の 1%未満などの報告だけとなっている可能性」
があるとは思います。
つまり、「報告されている 100倍以上の有害事象が存在する」というようなことにもなる可能性があるのかもしれません。
もちろん、だからといって、先ほどの 180人の死者数が、本当はその 100倍いるとかそういう意味ではありません。死亡事例はある程度は正確に報告されているのではないかと思われます(ただ接種後、日数がかなり経過したものについては、そうとも言えなさそうですが)。
今回、 CDC の有害事象システムの「副作用」のところを見ていたのですね。
そこには下のように何百、もしかしたら何千に近い副反応や副作用の項目が並んでいます。
これを眺めていて知りました、新型コロナワクチンの接種により、
「発生しやすい副作用 / 副反応」
と
「気になる副作用 / 副反応」
についてご紹介しておたきいと思います。
比率の大きい副反応と重大な副作用
ご紹介するのは、現在までのアメリカの事例ですから、ワクチンの種類は、すべてファイザーかモデルナの mRNA ワクチンによるものだと考えていいと思います。
ただ、先ほど書きましたように「実数」については、実際のところはよくわからないと考えていいはずで、これより多いことは確かにしても、それがどのくらいかは見当もつきません。「比率」のほうに注目していただきたいと思います。
なお、有害事象報告システムの検索は、期間やワクチンの種類などを指定し、以下のページから検索できますが、かなりややこしい検索システムになっています。
現状では、以下のような数字が出ましたけれど、繰り返しになりますが、この数字そのものにはほとんど意味がないです。
見ていて割合が多い副作用は以下のようになりました。
これは 17歳から 65歳までの例だと思いますが、項目が多くて、まとめるのに、やや混乱しましたので、あくまで実数より比率をご参照下さい。
米国コロナワクチン(mRNAワクチン)で多く報告されている副反応
頭痛 830件 (10.58%)
めまい 660件 (8.41%)
倦怠感 650件 (8.29%)
吐き気 597件 (7.61%)
発熱 567件 (7.23%)
寒気 564件 (7.19%)
四肢の痛み 314件 (4%)
知覚異常 315件 (4.02%)
呼吸困難 261件 (3.33%)
発疹 236件 (3.01%)
感覚鈍麻 216件 (2.75%)
蕁麻疹 195件 (2.49%)
嘔吐 183件 (2.33%)
紅斑 132件 (1.68%)
VAERS
このようになっていまして、頭痛、めまい、発熱は、10%近くという通常のワクチンと比較にならないほど高い割合であることがわかります。
先ほどリンクしました記事「有効率19%…」に、FDA によるファイザーワクチンの治験の検証データのリンクを載せていますが、メルマガの読者様である医療関係者の方が、このデータについての内容の報告を下さったのですが、いろいろと副反応はあるにしても、
「接種後の熱発 14.2%」
という数値があるようでして、「ちょっと多すぎる」と書かれていました。
治験段階で、6、7人に 1人は熱発するというのは確かに多いです。
たとえば、インフルエンザワクチンで「 1万人接種して、そのうちの 1400人が接種後に熱発する」とかはあり得ないですから。
上のデータでは、発熱は 7.23% となっていますが、治験の数値から見れば、発熱も他もこれより高い割合である可能性も考えられます。
データを見ていて興味深かったのは、
「でも、副作用が何も起きなかった人もたくさんいるだろう」
という考えが「打破」されたことです。
それは以下のような項目がデータの中にあったことで知りました。
有害事象なし 4件 (0.05%)
症状の程度の差はあるでしょうけれど、接種した後、頭痛やめまい、吐き気、発熱などのここにある上位の副反応のどれかは起きるものなのかもしれません。
あと、
失神 55件 (0.7%)
と、失神もそれなりに多いようです。
そして「気になる副反応」についてですが、以下のようなものは、率は低いものの、ちょっとキツく感じました。
コロナワクチンで個人的に気になった報告されている副反応
急性散在性脳脊髄炎 2件 (0.03%)
失語症 3件 (0.04%)
失声症 4件 (0.05%)
無力症 126件 (1.61%)
失明 6件 (0.08%)
歩行不能 5件 (0.06%)
記憶障害 10件 (0.13%)
早産 3件 (0.04%)
死産 1件 (0.01%)
胎児の死 1件 (0.01%)
VAERS
声や視力や歩行能力を失うなどは勘弁してほしい副反応ですが、「妊娠関係」も数そのものは少ないとはいえ、上のように報告されています。実数はあてにならないことに注意して下さい。
ここにあります「胎児の死」というのは、ワクチンを接種したお母さんは大丈夫だったのですが、お腹の赤ちゃんだけが亡くなってしまった事例です。
CDC には、ひとつひとつの詳細な事例には ID がつけられ、ページごとに説明されていまして、この事例は以下のように記されています。
年齢: 35歳
性別: 女性
場所: ミシガン州予防接種日: 2020-12-23
発症日: 2020-12-25
予防接種後の日数: 2日目
症状: 妊娠中にワクチン接種、 胎児の心拍数の異常、 胎児の運動低下、 胎児が死亡、死産本人の話:COVID19 ワクチンの最初の投与を受けたとき、私は妊娠 28週と5日目でした。接種の 2日後(2020年12月25日午後)、赤ちゃんの動きが鈍くなっていることに気づきました。赤ちゃんは 12月26日の早朝に心拍がないことが判明し、私は妊娠 29週で 2ポンド7オンスの生存不能な女の子の赤ちゃんを出産しました。(VAERS ID 918034)
最近は日本のメディアでも、ワクチンの安全性を強調するものが多く、なぜ「まだ得体がまったく知られていないもの」をそんなに推奨するのかわからないですが、今回ご紹介した有害事象は、社会全体で起きている実際の数字を示しているものではなく、しかも、
「きわめて短い期間だけの副反応」
です。
前回の以下の記事に書かせていただきましたが、副反応というようなものではなく「長期間の影響」に関しては、まったくわかっていません。
地球は巨大な実験場に : 米スタンフォード大学から発表された「コロナウイルスのRNAは逆転写されヒトゲノムに組み込まれる」ことから思う「mRNAワクチンが遺伝子を改変する可能性」に思うこと
投稿日:2021年1月25日
それが半永久的か一時的か議論されている部分は別としても、一時的ではあっても自分の遺伝子が他者に乗っ取られる。
このような状態に「もともとの自分の遺伝子が従順である」でしょうか。
免疫を含めて、細胞の反応というものは、基本的に「自分の宿主の敵かもしれない未知の存在を攻撃する」ことです。その「未知の敵」が仮に、永続的に自分の細胞から産生され続けるとしたなら、身体はどう反応するのか。
その答えは「わからない」としか言えないのですが。
遺伝子の破片を使った幻想の代償は高くつく可能性もあるのかもしれません。
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