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地球最期のニュースと資料

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久々に宇宙の写真を見てクラッと……。無数の何十億光年も遠方にある銀河の前を「近所の小惑星」が飛び交うNASAのハッブル宇宙望遠鏡が撮影した深宇宙の姿

   

40億光年先の銀河団アベル370。踊るようなラインはすべて太陽系内の小惑星の軌道


NASA



11月3日に NASA のニュースリリースで発表されていた「ハッブルが撮影した宇宙の光景」の記事にあった写真が何だか宇宙の写真では久しぶりに感動というのか、何となく驚き感を与えてくれるものではありました。

ここに写されているのは遠い宇宙であり、色とりどりの「米粒」のように見えるものが銀河で、そして「弓のような線」がたくさん踊っているのがおわかりかと思いますが、これが何と「太陽系内の小惑星の軌道」なのです。無数の遠い銀河の手前で「近い小惑星」が踊っています。


NASA

白いラインはすべて太陽系内の小惑星の軌道


NASA

この驚きはうまく表現できないのですが、「何十億光年も離れた場所の写り込み」という現象が起きていることでしょうか。

ちなみに、記事によれば、ハップルから撮影される銀河の数は「地球から見える数の 40億倍」なのだそうです。

地球から肉眼で見られる銀河の数を正確に知らないのですが、たとえば、ヨーロッパ宇宙機関の赤外線宇宙望遠鏡に「ハーシェル宇宙望遠鏡」というものがあり、6年前のものとなりますが、それについての過去記事に、

地球から見える星の数が大幅にアップ: 銀河の数だけでも「7兆」に
 2011/11/29

というものがあり、それによれば 2011年の時点ですが、140億光年以内で見える宇宙の星と銀河の数は、

・1000万以上の超銀河団

・250億の銀河団

・3500億の大きな銀河系

・7兆の矮小銀河

・星の数は 30,000,000,000,000,000,000,000 (単位がつけられません)

となっていました。

このような数の話になりすと、どうしても「宇宙には無限という概念以外は適用しにくい」ということが実感されるのですけれど、まあ、それはともかく、今回の NASA の記事をご紹介します。


Hubble Sees Nearby Asteroids Photobombing Distant Galaxies
NASA 2017/11/03


はるか遠くの銀河たちの写真に多数の近くの小惑星たちが写り込む光景をハッブルが捕らえた

NASA のハッブル宇宙望遠鏡が撮影した遠い宇宙の風景の写真の中には、そこにある数々の銀河の前を飛び交う太陽系の小惑星の姿が映し出されているものがある。

それはまるで記念写真を撮っているところにイタズラ好きの友人が勝手に写り込んできてしまったような光景でもある。

写真に写り込んでいる小惑星の距離は、平均して地球から 1億6000万マイル(約 2億6000万キロメートル)しかない。遠いように感じられるかもしれないてが、天文学的には、このくらいの距離は「すぐ近く」とされるものだ。

この太陽系の小惑星たちは、無数の数とそれぞれの距離でその時空間に散らばっている数千の銀河の写真に見事に自分の軌道を見せている。

ハッブル望遠鏡が撮影したこれらの写真は「フロンティアフィールド」と呼ばれる調査の一部だ。

カラフルな画像には、数多くの銀河が含まれている。その中には黄色がかった楕円形の銀河や雄大な青い螺旋の銀河が含まれ、そして非常に小さい銀河や、断片的な青い銀河が宇宙全体に散らばっているのがわかる。

最も赤く写るものは最も遠い銀河であり、その光は空間の拡大によってスペクトルの赤い部分に引き伸ばされる。

そしてこれらの画像には、曲線状またはS字状の線として現れる小惑星の軌跡が写り込んでいる。

小惑星は長い軌跡を1つ残すのではなく、複数のハッブルの画像に現れ、1枚の画像にこのような姿で出現する。

このフィールドで観測された合計 20の小惑星のうちの 7つが固有の天体だ。これらの 7つの小惑星のうち 2つだけが以前に同定されている。他の小惑星は、以前は観測するにはあまりにも暗すぎる天体だった。

小惑星の軌道は、視差(二地点での観測地点の位置の違いで対象点の見える方向が異なること)と呼ばれる視覚効果のために湾曲して見える。ハッブルが地球を周回するにつれて、小惑星ははるかに遠い背景の星や銀河に対して弧に沿って動くように見えるのだ。

これらのすべての小惑星は、天文学者たちの手作業によりその動きが発見された。

このプロジェクトである「フロンティアフィールド」プログラムは、NASA のグレートオブザバトリー( 4基の大型で強力な天体宇宙望遠鏡群)と他の望遠鏡との共同研究で、6つの大規模な銀河団とその効果を研究している。

わずかに異なる方向を指している別のカメラを使って、ハッブルは大規模な銀河団を撮影すると同時に、6つのいわゆる「パラレルフィールド」を撮影した。これらのフィールドには、人間の目で見ることのできる約 40億倍の銀河が含まれている。


 

ここまでです。

ハッブル宇宙望遠鏡は、地上約 600km上空の軌道上を周回して宇宙を撮影し続けているものですが、今年で運営 27年目になりました。

その歴史の中で特に感銘を受けた3つの写真をご紹介して締めたいと思います。他にも数多く驚かせてくれたのですけれど、キリがありませんので、3つということで。過去記事でご紹介したものは、そのリンクも示させていただきます。

ハッブルが撮影した宇宙写真の個人的ベストショット3

M16-わし座の「創造の柱」 / 地球からの距離は6500光年


・NASA
[過去記事]かつてない姿を見せ始めた『天地創造の柱』と呼ばれる星雲

超新星 1987A / 地球からの距離は16万8000光年


NASA

ちなみに、この超新星 1987Aの変化は下のようになっています。


[過去記事]超新星 1987A が宇宙に描き続ける「奇妙なリング」

リング星雲あるいは M57 環状星雲 / 地球からの距離2000光年


NASA



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