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2020年からの世界 人類の未来 健康の真実

西洋から発展した医学は「何かが間違って進んでしまっている」ことを新型コロナウイルスの感染拡大が示している。そして、イブプロフェンとオリーブオイルについての最近の話題が気になり

投稿日:2020年3月22日 更新日:

2020年3月20日の国別の感染確認状況

foreignpolicy.com




 

イブプロフェンのこと


Le news

3月17日に、フランスの保健相と WHO の報道官が、新型コロナウイルスの治療に際して、

「抗炎症薬イブプロフェンの服用を避けるように勧めた」

ということが報じられました

その後、WHOは、以下のように話を撤回して、「イブプロフェンを服用しても大丈夫」と意見を転じています。

新型コロナ悪化の報告なし WHO、「イブプロフェン」服用への注意修正

世界保健機関(WHO)は20日までに、新型コロナウイルス感染者による「イブプロフェン」服用について、「控えることを求める勧告はしない」と表明した。イブプロフェンは抗炎症作用を持ち、鎮痛剤などに用いられている。

WHOは、治療に当たっている医師への調査の結果、通常の副作用以外に、症状を悪化させるという報告はなかったと説明した。

17日に報道官が、感染の疑いがある場合はイブプロフェンではなく、抗炎症作用の少ない「アセトアミノフェン」服用が望ましいと述べていたが、事実上修正した。 (時事通信)

というわけで、イブプロフェンは問題ないと、最近逆張り気味の WHO がおっしゃっていますので、「ちょっと調べたほうがいいな」と思ってはいました。

そもそも、In Deep でも、イブプロフェンに関しては、医学論文を2度ご紹介したことがありまして、それはそれぞれ、以下のような問題があることがわかったことをご紹介したものです。

イブプロフェンの服用で急性の心停止のリスクが高くなる In Deep の記事

イブプロフェンで男性の不妊が起きる可能性 In Dee pの記事

急性の心停止に関しては、イブプロフェンというより、NSAIDs (非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれる、要するに市販のほとんどの解熱鎮痛剤と関連している話ですが、欧米では、イブプロフェンがその半数を占めているために問題となったようです。

この報告は、欧州心臓病学会の学会機関誌に掲載されたもので、研究者の一人であるガンナー・H・ギサルソン博士は、メディアに以下のように述べています。

「この研究により、非ステロイド性抗炎症薬は無害ではないということを痛感するようになりました。広く一般的に使用されている薬物であるイブプロフェンとボルタレンは、その使用により急性心停止のリスクが有意に増加していました。 非ステロイド性抗炎症薬は慎重かつ有効な適応のために使用すべきです。また、心臓血管疾患や心血管系の危険因子が多い患者への使用は避けなければならないでしょう」 記事

つまり、一般の健康な方はともかく、心臓血管系に問題があるかもしれないような方に関しての使用は「できるだけ避けるべき」だということがわかったのです。

このあたりから、新型コロナウイルスの治療の場合でも、重症になる方は高齢者や基礎疾患を持つ人が多いとされているところなどからも、イブプロフェンにしても他の薬にしても、非ステロイド性抗炎症薬は、相当慎重に投与するべきだとは思います。

今回、WHO は、「イブプロフェンを治療に使用して問題ない」と述べていまして、その理由として、「イブプロフェンで新型コロナウイルスの症状が悪化するという証拠はないため」としていますが、

「イブプロフェンと新型コロナウイルスの関係についての研究はまだひとつもない」

のですから、証拠がないのは当たり前です。

「リスクを避ける」というのは、過去の医学的研究からリスクを推測して避けるということではないかと思いますが、今回のイブプロフェンと新型コロナウイルスの問題については、たとえば、英レディング大学のパラストウ・ドンヤイ教授のように、以下のように述べる方がたくさんいます。

「呼吸器感染症を患っている時にイブプロフェンを服用すると、症状が悪化したり合併症を引き起こすことを示す研究がたくさんある」BBC

自分でも調べてみますと、確かに、イブプロフェンの服用で呼吸器感染症が悪化する可能性を示した論文はたくさんあります。

たとえば、タイトルだけで何となくわかる論文としては以下のようなものがありました。

Ibuprofen use in viral infection is associated with subsequent empyema
ウイルス感染におけるイブプロフェンの使用は、その後の膿胸と関連している (2016年)

Compared with Ibuprofen, Acetaminophen Does Not Worsen Asthma Control
イブプロフェンと比較すると、アセトアミノフェンは喘息の制御を悪化させない (2016年)

もちろん「悪影響はない」とする論文もあり、いろいろな意見があるようですけれど、ただ「悪化した事例が数多くある」ことは確かで、また、先ほどのように、イブプロフェンは、急性の心停止のリスクを高めるということもあり、重症者に高齢者の率が多い新型コロナウイルスの治療には、あまり適切とは言えないかもしれないとは思います。

まあしかし、イブプロフェンの使用の禁止が勧告されたわけではないですので、何を使用するかは治療するお医者様の判断ということになりそうです。

このイブプロフェンの話に私が反応した理由としては、1918年の「スペインかぜ」で、5000万人とも言われる大量の死者が出た理由のひとつとして主張されていることに、

「スペインかぜの治療で大量のアスピリンが使われたために死者が増大した」

というものがあるためでもあります。

確証した説ではないですが、広く支持されている説でもあり、英語版 Wikipedia にも、反論を掲載しつつも、以下のように記されています。

英語版 Wikipedia - スペインかぜ

アスピリン中毒説

医学誌「クリニカル・インフェクシャス・ディジーゼズ(臨床感染症)」に掲載された 2009年の論文で、医学者カレン・スターコは、アスピリン中毒が、死亡者数に大きく関係していたと主張した。

彼女は、検死報告書で報告されているスペインかぜで重篤化した人々の症状に基づいて報告書を作成し、そして、「死の急上昇」が 1918年10月に起きていることを見出した。この時期は、アメリカ陸軍の外科医長とアメリカ医師会の双方が、治療の一環として、患者に投与するアスピリンの量を変更し、 1日あたり 8グラムから、1日あたり 31グラムという大量の摂取を推奨した直後から起きていた。

この量のアスピリンは、患者の 33%で過呼吸を引き起こし、患者の 3%で肺水腫を引き起こす。

このように、スペインかぜの死者が急増した理由のひとつは、アスピリンの大量投与と関係している可能性があることは、今でも強く言われているようです。いきなり「投与量を、これまでの 4倍以上に」というのは、なかなかすごいですね。

 

 

致死率10%に迫るイタリアをめぐって

さて、イブプロフェンの話を書いたのですけれど、実は今、インターネット上で、「ひとつの噂」が流れています。

その噂とは、イタリアの異常に高い致死率と関係している話題なのですが、確かに、イタリアの新型コロナウイルスの致死率は、3月22日現在、9.0%となっていまして、他の国と比較して、説明がつかないほど高くなっています。

たとえば、感染確認数が多い国の致死率は以下のようになっています。

2020年3月22日時点の致死率の比較

・イタリア 9.0%
・アメリカ 1.2%
・スペイン 5.4%
・ドイツ  0.3%
・フランス 3.8%
・韓国   1.1%
・スイス  1.1%
・日本   3.4%

いくら何でもイタリアの致死率は高すぎて、これでは、とても「軽い風邪」とはいえない感染症となっています。

理由として高齢化などが挙げられていますが、ここに出ている国は、アメリカ以外はすべて高齢化国家です。そして、この中で一番の高齢化社会は日本となります。

「何が原因なんだろうなあ」

とは思っていました。

ウイルスの株が違うということはあるかもしれないですが、国境が閉鎖される前に、周辺国、あるいは観光客の出入りはたくさんあったと思われますが、しかし、他の地域ではこんな致死率が高い例はあまり見られないですので、何か明確な理由があるのではないかと。

たとえば、以下の記事では、スペインかぜで日本人の致死率が低かったことについて、「食べ物」から考えてみたりしました。

1918年のスペインかぜで日本の致死率が著しく低かった理由を探っているうちに突き当たった「抗ウイルス策あるいはサイトカインストーム防御策」。それは海藻とフコイダンに

食べ物と感染症の流行には、多少の関係はあると私は思っていますが、最近以下のような「噂」が広まっているのです。

イタリア人は、風邪を引くと、オリーブオイルを飲む習慣がある。そして、オリーブオイルの抗炎症メカニズムは、イブプロフェンと同じ。ということは……。

というような話なのです。

この中の「イタリア人は、風邪を引くとオリーブオイルを飲む習慣がある」というのは、ある程度本当のことで、みんながみんなそうしているかどうかはわからないですが、オリーブオイルに抗炎症作用があることは科学的にわかっていますので、昔から、解熱鎮痛薬として、風邪や熱などの際には、「多めのオリーブオイルを摂取する」というのは、よく行われてきたことのようです。

イタリア版の「おばあちゃんの知恵袋」という感じでしょうか。

しかし、

> イブプロフェンと同じ

という部分はどうなのかと思いまして調べてみましたら、出てくる出てくる。

結論から言いますと、オリーブオイル(エキストラバージンオイルに限る)の抗炎症作用は、イブプロフェンと同じメカニズムを持つようです。

以下は、2005年の科学誌ネイチャーに掲載された論文の概要です。

エキストラバージン・オリーブオイルはイブプロフェンのような挙動をする

Ibuprofen-like activity in extra-virgin olive oil
Nature 2005/08/31

圧力によって圧搾されて作られるエキストラバージン・オリーブオイルには、成分として「オレオカンタル」が含まれている。これは、その刺激性が喉に強い刺痛感を誘発する化合物だ。

ここでは、イブプロフェンとオレオカンタルの類似の認識が共有された薬理活性の指標として、オレオカンタルが、イブプロフェンと著しく類似した効力とプロファイルを持つ天然の抗炎症化合物として作用しているように見えることを示す。

これらは構造的には異なるが、これらの分子は両方とも同じようにシクロオキシゲナーゼ(酵素)を阻害する。

ここまでです。

シクロオキシゲナーゼというのは、「 COX 」というように呼ばれて、このうちの COX-2 というものが、炎症やガンの増殖と関係しているとされています。

つまり、本来は、こういうものを阻害してくれるものは「健康に良い」のです。

エキストラバージンのオリーブオイルは、優れた抗炎症作用を持ち、炎症を抑制してくれる自然の食べ物として最高のものなのに、しかし、「イブプロフェンと同様の作用を持つ」という部分が今、困った部分で注目されているようです。

なお、イブプロフェンと同じ作用を持つオリーブオイルの「オレオカンタール」は、「加熱すると破壊される」ものですので、加熱する料理に使う分には、イブプロフェンのような作用はありません。また、エキストラバージンではない普通のオリーブオイルにも「オレオカンタール」は含まれていません。

この「エキストラバージンオイル問題」については、実際のところどうなのか私には意見する気はないですが、この話が世界中でかなり広く伝わっていることは事実です。

ところで、関係ない話ですけれど、最近の新型コロナウイルスの流行の分布マップを見ていて、ふと気づいたことがありました。

 

 

現代衛生医学は何かが間違っている示唆

最近の新型コロナウイルスの流行状況は冒頭に示しましたが、もう一度示させていただきます。

2020年3月20日の国別の感染確認状況マップ

foreignpolicy.com

真偽がわからなくなっている中国は別として、真っ赤になっている(感染確認者が多い)のは、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなどで、アフリカや東南アジアなどの一部ではほとんど感染が確認されていません。

そして、以下は、「ある疾患」についての、WHO のデータです。赤と青の違いはありますが、「色が濃いほどその疾患の人の率が高い」のは同じです。


WHO

先ほどの新型コロナウイルスの流行状況とよく似ていると思われませんか。ヨーロッパと北米とオーストラリアなどが最も色が濃く、アフリカや南アジア、東南アジアの国々は、発生率が著しく低い。

簡単にいえば、上のふたつのマップは、傾向として言えば、

「先進国などの主要国で感染や発病が多く、そうではない国では少ない」

と言ってよろしいかと思います。

下のほうの地図は何かといいますと、2017年の以下の記事で取りあげたものでして、これは「ガン」の発生率を示します。

文明と医療と人々の健康知識が進んだ国であればあるほど…

2014年の時点で、世界で最も「ガンの発生率が高く」そして、「ガンによる死亡率が高い」のが、医療先進国であるヨーロッパなのです。


WHO

これは現在でも同じようで、数字がそれを示しています。ただ、2014年は、ヨーロッパのデンマークが一位でしたが、現在はオーストラリアが一位です。

ガン患者の発生率 国別ランキング

1位 オーストラリア
2位 ニュージーランド
3位 アイルランド
4位 ハンガリー
5位 アメリカ
6位 ベルギー
7位 フランス
8位 デンマーク
9位 ノルウェー
10位 オランダ

(日本は43位)

Global cancer rates

死亡率も、上位は軒並みヨーロッパでして、ヨーロッパは全体として、ガンの発症率が高く、それだけではなく、ガンの死亡率も高いことがわかります。

先ほどの記事を書くためにデータを調べていて時に、初めて私は、

「医療システムが進んだ国であればあるほど、ガンの発症率と死亡率が高い」

ことを知りました。

また、意味合いは違うかもしれないですが、上2つとやはり比較的似たような分布となるマップがあります。以下は、神経/精神疾患と薬物やアルコール依存症の人口比です。


ourworldindata.org

これも、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどが飛び抜けて「悪い」ですが、どの国も「精神医学の最先進国」です。

こういう数々のデータを見ていますと、

「こんなん、おかしいじゃないの」

と、どうしても思います。

あと、これも直接関係していることどうかはともかく、以前、中国での新型コロナウイルスの爆発的流行の原因のひとつに「抗生物質の乱用による、腸内細菌環境の悪化」ということがあるかもしれないと以下の記事で書きました。

インフルエンザウイルス感染から私たちを守ってくれているのは「喉と鼻の細菌叢」だったことがアメリカの研究で判明。そこから悟った中国でのコロナウイルスの感染力が爆発的である理由

中国での抗生物質の乱用ぶりは「論外」のレベルですが、しかし、実はヨーロッパもひとりあたりの抗生物質の処方量がものすごく高いのです。

1000人あたりの抗生物質の処方量総量の比較
(中国の統計は存在しません)

1位 ギリシャ
2位 ベルギー
3位 フランス
4位 韓国
5位 イタリア
6位 アメリカ
7位 オーストラリア
8位 ポルトガル
9位 イスラエル
10位  ポーランド

theconversation.com

ギリシャを別にすれば、これは現在の新型コロナウイルスの感染拡大状況の上位ランクとほぼ同じようなことになっています。

 

 

新型コロナへの対策を率いているのはその人たちという現実

それと共に、これは疾患が多いことと関係することではないとはいえ、たとえばアメリカでは、「医療費」が以下の記事のような地獄的状況となっていたりもします。

医療費の支払いでの破産が全体の60パーセントを超える「アメリカの地獄の病院システム」を見て、健康保険制度が破綻した後の日本を想像する

ここでは、アメリカの FOX ニュースの内容を伝えていますが、こうあります。

アメリカの集中治療室では、頭痛の治療で最大 17,797ドル (約 190万円)、足首の捻挫の治療で、最大 24,110ドル (約 260万円)請求される可能性があるという。

ですので、仮に新型コロナウイルスが重症化して、集中治療室に入れられた場合は、この記事では「足首の捻挫」など、短期に治るようなものの例でこの費用ですから、完治までに 1ヵ月ほどかかる新型コロナウイルスの場合、途方もない請求が届きそうです。

現在のアメリカでの新型コロナウイルスの治療費に公的補助がなされているのかどうかかわからないですが、ビジネスインサイダーの以下の記事のタイトルを見ますと、「なされていない」ようです。

「陰性」でも30万円以上? アメリカ人の48%は、保険に入っていても新型コロナウイルスの検査・治療費が払えるか不安 (Business Insider 2020/03/16

これらのデータと現状を見ていると、

「医療先進国の医療は、人と病気を癒すためとは異なる方向に進んだ可能性がある」

と思わざるを得ません。

その最大の「失敗点」について、今ではある程度確証を持っていえることがあるのですけれど、ただ、これはデータを揃えないと、単なる「イチャモン」になってしまいますので、いつの日か記すことができたらと思います。

このことは、今回の新型コロナウイルスの感染拡大の中で、「とにかくやたらと手洗いを推奨している光景」を見続けて(それで現在の始末)、「どうもおかしい」と思ったのがキッカケで、それに関しての世界中の医学データを見ている中で、「ひとつの真実」に突き当たりました。

確証のほとんどないところで、手洗いを無分別に推奨していることがわかってきたのです。

でも、そのことは今は書けないです。世界がこのようなパニックにある中で、書くようなことではないと思っています。

この世界的パニックが、少しでも早く終息することを願っているのは私も同じですが、今それを主導している人たちこそ、今回ご紹介した、上に示しました「3つのマップ」の医療結果を招いた国々の専門家たちであることに注目していただきたいと思います。

そのことから、今後どうなっていくかについて、つい悲しい方向を予測してしまうのです。

 
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