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カテゴリー6とも言えそうな2018年において世界最強の暴風雨となったスーパータイフーン「台風21号 / チェービー」の行方

投稿日:2018年9月1日 更新日:

2018年最強の暴風雨が日本に向かっていることを報じる米ワシントンポスト


Category 5 Super Typhoon Jebi is the planet’s strongest storm of 2018 so far




 

最強の暴風雨がやってくる

今年の夏はとても多くの台風が発生しまして、日本のさまざまな場所に接近したり上陸してりしていたこともあり、「次第に台風情報に無関心になる」というような感じが私にはありました。

今回も台風 21号が発生したことは知っていましたけれど、「またか」的な感じで、漫然と台風情報を見ていましたら、

「 915ヘクトパスカル」

という結構とんでもない数字が出ていまして、「これって、いわゆるカテゴリー5くらいの勢力なんじゃないの?」と、海外のこの台風 21号の報道を見ましたら、何だか「大ごと」になっていることに初めて気づいたのでした。もしかすると、一部においては、日本での報道より過熱しているかもしれません。

そして、冒頭のワシントンポストの報道などを見て、この台風が「今年 2018年で最強の暴風雨」だということを知りました。

これは、台風だけではなく、サイクロンやハリケーンすべてを合わせて、2018年の現時点までに発生した暴風雨の中で最強の勢力ということです。

さらには、現時点(9月1日の午前)で、

「最大瞬間風速 秒速 75 メートル」

ということになっていまして、これを見まして、「ああ、もうちょっと発達すれば、いわゆる《カテゴリー6》だ……」とつぶやきました。

「カテゴリー」というのは、暴風雨に対しての区分の、いわゆる世界基準で、最大がカテゴリー5ですので、カテゴリー6というのはないのですが、今年6月に書きました以下の記事で、「現在、専門家たちがカテゴリー6を加えることを検討している」ことをご紹介しました。

「カテゴリー5ではもはや足りない」スーパーストームの時代に生きている : 世界中の気象専門家が台風やハリケーンの強さの基準にカテゴリー6を加えることを提言

暴風雨が強くなりすぎていて、これまでのカテゴリーでは、正確にその勢力が伝わらなくなってきているということらしいのですね。

たとえば、現在の台風 21号の瞬間最大風速は「秒速 75 メートル」です。そして、アメリカのカテゴリーの基準は最大瞬間風速で下のようになっています。

暴風雨の強さの世界基準(秒速に換算)

カテゴリー1 秒速 33 – 42 メートル
カテゴリー2 秒速 43 – 49 メートル
カテゴリー3 秒速 50 – 58 メートル
カテゴリー4 秒速 59 – 69 メートル
カテゴリー5 秒速 70 メートル以上

秒速 75メートルの現在の台風 21号は、カテゴリー5ではあるのですが、それ以下の基準を見ますと、8〜10メートルくらいずつの範囲で区分けされていますので、もし、「瞬間最大風速が秒速 80 メートルを越える勢力」というようなことになれば、あるいは、

「瞬間最大風速が秒速 90 メートル」

というような非現実的な暴風雨が発生したとしても、現在の基準では、「カテゴリー5のまま」ということになり、現実として、そういうような暴風雨が発生している中で、カテゴリー6を加えるべきだということが言われています。

瞬間最大風速が秒速 90 メートルなんていう暴風雨があるのかというと、実際にそれは起きています。

2013年 11月4日にフィリピンに上陸したスーパー台風「ハイヤン (台風30号)」は、

「フィリピンに上陸した際の瞬間最大風速が秒速 105メートルに達していた」

という、その時点で観測史上最強の暴風雨でした。

台風の進路だったフィリピンのレイテ島では 80%から 90%の建物が破壊され、死者は 1万人に達しました。

下は、その台風ハイヤンがフィリピンを通過した後の「この世の終わりのようだった」というタイトルがつけられた英国の報道です。

2013年11月11日の英国ミラーより

Typhoon Haiyan: 'It was like the end of the world'

この報道の見出しは、以下のようなものでした。

「路上のいたるとこころに死体が散らばっていた。家の中、瓦礫の下、どこもかしこも死体だらけだと、ひとりの当局者は述べた」

瞬間最大風速が 100メートルを越えるような台風になりますと、こういうような被害となるということなのかもしれません。

昨年、やはりカテゴリー5のハリケーンの直撃を受けたカリブ海諸国では、ひとつの島で「文明が消滅した」ということが起きています。

下は、昨年 9月16日の CNN の報道です。

ハリケーン直撃のバーブーダ島、無人に 300年で初

CNN 2017/09/16

ハリケーン「イルマ」の直撃を受けたカリブ海の島国アンティグア・バーブーダのロナルド・サンダース駐米大使は16日までに、この300年で初めて同国バーブーダ島から住民が全員避難し、1人もいなくなったことを明らかにした。バーブーダ島はイルマにより生活手段が破壊され、居住不可能な状態になっていた。

駐米大使は米ラジオ局の国際公共放送の取材に対し、「あの島で約300年にわたり存在してきた文明は今や消滅した」と述べた。

これらは、不幸にして、「最大勢力のまま文明のある場所に上陸した」ということになってしまった例です。

日本は台風の接近や上陸は多いですけれど、幸いなことに、最大の勢力のまま接近したり上陸したりするというこはありません。

現在、カテゴリー5の台風 21号も、日本に接近、上陸する際には、2段階から3段階勢力が落ちるはずですので、そんなに心配する必要はないのかもしれないですけれど、しかし、

「環境や自然が今よりさらに変化した時代になった時」

には、台風ハイヤンや、ハリケーン・イルマのような被害を受ける時もないではないのかもしれません。

というわけで、台風 21号の今後については、日本の気象庁などがきちんと伝えてくれると思いますけれど、現状と予測を簡単に書かせていただいて記事を締めようと思います。

 

 

日本列島のほぼ全土を駆けぬける予定の台風21号

まず予想進路ですが、最近はこれが変化しやすいために、何ともいえないですが、世界全体のあらゆる予測機関が「日本列島縦断」を予測しています。

最も多いのは、下のような進路で、九州より北のすべての日本の地域を通っていくというものです。

台風21号の進路予測(数字はカテゴリー)

accuweather.com

これを見ますと、接近あるいは上陸する時にはカテゴリー3(予測機関によっては、カテゴリー2)まで勢力が落ちる予測になっていますが、コースそのものは、本州の真ん中あたりに向かっています。

接近あるいは上陸するのは 9月4日から5 日にかけてで、そのまま日本を縦断する予測です。

アメリカの機関が出した「地域によるリスク度」は以下のようになっています。

9月4日から5日のリスク度。色が濃いほどリスクが高い

accuweather.com

東海から関東が最もリスク度が高くなっていて、仮にこの予測通りの進路を進んだ場合は、東京を含む首都圏への影響も大きくなるかもしれませんが、しかし、今年の台風は、進路予測からかけ離れたコースを取ることが多いので、直前まではどうなるかわかりません。

そして、台風の勢力の拡大や維持に関係する「日本近海の海水表面温度」ですが、これはもう「高い」です。

下は、気象庁による 8月31日の日本周辺の海水温度です。

8月31日の日本周辺の海水温度(数字が温度です)

気象庁

そして、世界全体の海水温度を見てみますと、日本から南太平洋当たりまでの海水温度が大変な感じになっているんですよ。

8月31日の世界の海水表面温度(日本周辺を拡大)

NOAA

南太平洋のほうが異常な高温になっていて、こういう状態ですと、暴風雨が発生すれば、どんどん成長していくだろうなあとは思います。

ここまで海水温度が高いと「太平洋で海底火山でも噴火しているのでは?」という気にもなりますが、理由はどうであれ、太平洋はますます「暴風雨の発生しやすい場所」となっいっているようです。

そんなわけで、台風21号について書かせていただきましたが、9月3日頃には、いろいろと明らかになっていくと思いますので、リスク度の高い地域に該当する方などは、お気をつけてお過ごし下さい。


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