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拡大する自然災害 日本の未来

「観測史上で最も異常な急発達をした暴風雨」のひとつといえる超モンスター台風ハギビス(台風19号)が異様な姿と共に、日本にやってくる

投稿日:

2019年10月8日の米国ワシントンポストより

washingtonpost.com




その台風は観測史上で最速の勢力拡大を果たした

最近は台風そのものはよく発生するので、一昨日くらいに台風が発生した時には、大した感慨もなかったのですが、驚いたのが、

「熱帯低気圧だったものが、翌日、猛烈な勢力の台風になっていた」

ことでした。

「なんだこれは?」

と思い、少し報道を見てみたのですが、あまり詳しく解説されているものがなく、アメリカの報道を見てみますと、ワシントンポストの記事で、この台風の異常ぶりが記事となっていました。

その記事とは関係ないのですが、別の海外の気象サイトで、「 10月11日の台風19号の予想位置」というものが出ていまして、それを見た時に、

「デカイな。それに何か台風が本当に地球の「目」になってる」

と驚いたのでした。下の予想図です。

2019年10月11日の台風19号の位置予測

imgur.com

台風が左目で、日本列島が眉毛、オーストラリアが口となっています。

何というか、こう、驚いた顔になっているんですね。

そして、さらに驚いたのが、現在の台風19号の「台風の目の小ささ」です。

それだけシャープな勢力が保たれているということになるのかどうかはわからないですが、海外のサイトで、今年の代表的なスーパーハリケーンやスーパー台風の中心部と、この台風19号の台風の目を比較したものがありました。

以下のようになっています。

2019年の巨大暴風雨と台風19号の比較

fobosplanet

上のハリケーンや台風は、どれも非常に勢力の大きなものでしたが、それらと比べると、台風19号の台風の目の小さなこと小さなこと。

別の衛星の気象図では、以下のような感じです。

10月7日の台風19号の様子

Forbes , NOAA AND JMA

台風19号の表情は、ドリアンやロレンツォといった近年最強だった今年の暴風雨と引けをとらない迫力があります。

なお、上のうち、ハリケーン・ドリアンは以下の記事などでご紹介したことがありますが、史上最強クラスの勢力でバハマ諸島を直撃し、バハマは文字通り壊滅的な被害を受けました。

史上最強クラスの「ハリケーン・ドリアン」がカテゴリー5の勢力でバハマ諸島を直撃。アバコ島は壊滅的な状態に。米フロリダ州には非常事態宣言が発令

もちろん台風19号は、今のままの勢力で日本に近づくわけではなく、日本に接近、直撃するにしても、その際には、カテゴリー1か2くらいまで勢力が落ちているはずですので、こんな勢力のまま近づくわけではないですが、しかし、

・この異常な急発達ぶり
・ものすごい「形」

などを見ていますと、「いろいろありそうだな」と思わざるを得ないです。

先ほどの気象図で見ます通り、サイズも大きいですので、進路によっては、日本で影響を受ける範囲がとても広くなる可能性がありそうです。

そんなわけで、そろそろ冒頭のワシントンポストの記事をご紹介します。

 


From tropical storm to Category 5 in 18 hours: Super Typhoon Hagibis intensifies at one of the fastest rates on record
washingtonpost.com 2019/10/08

熱帯低気圧からたった18時間で最大勢力であるカテゴリー5の暴風雨に:スーパー台風ハギビスは観測史上で最も急速な勢いで勢力を拡大した

10月6日の朝には、まだそれは熱帯低気圧だった。ところが、翌日 10月7日の朝までには、この低気圧は、最大勢力のカテゴリー5の暴風を伴う巨大な暴風雨に発達していたのだ。

現在、太平洋北西部のミクロネシア近くを移動中のスーパー台風ハギビス(日本名:台風19号)は、地球上でこれまでに観測された中で、最速の速度で勢力を上げた、まさにモンスター級の暴風雨だ。

この台風には、幅がわずか数キロメートルほどのピンホールのような目を取り巻く巨大な雷雨の巨大な渦巻きがある。

この強風は、カテゴリー5(日本では「猛烈な」)に相当するスーパー台風としての勢力を完成し、急激な激化の後、進行を続けている。

この台風ハギビスは、2015年のハリケーン・パトリシアに匹敵する速度で勢力が激化しており、ハリケーン・パトリシアが、西半球でこれまでに観測された中で最も激しい熱帯低気圧であったことや、世界の観測史上で 2番目に強い熱帯低気圧であったことを考えると、今回の台風ハギビスは、台風として並外れた暴風雨だといえる。

今後は、最悪の勢力のまま進み、テニアン島、サイパン島、アラマガン島などには最大の警報が出されることになるだろう。壊滅的な突風が吹く可能性がある。グアムにも警報が出されている。

サイパン島とテニアン島は、昨年、カテゴリー5に相当する台風による被害により、島の多くが破壊された。

そして、ミクロネシアを通過した後、このモンスターは、勢力をやや落としながら日本をターゲットに進む予測だ。

現在の予測では、ミクロネシアを通過後、進路を北側に変えると予測されている。

今のところ、予測は変化する可能性があるので、即断することはできないが、この台風は、東京や関西を含む日本で最も人口の多い主要な都市部を直撃する可能性も出ている。

ハギビスが日本列島を直撃した場合、カテゴリー1から2の勢力のままである可能性が高い。

その後、台風ハギビスが、最終的にはどこで消滅するかとは関係なく、その後、アメリカの天候に影響を及ぼす可能性がある。

ハギビスがベーリング海上で中緯度の進路を取った場合、太平洋上のジェット気流の流れで速度が加速され、その中レベルのエネルギーのパルスは、10月16日から10月18日の間にアメリカの太平洋岸北西部に到着すると見られている。


 

ここまでです。

スーパー台風といえば、 2018年の 9月に発生して日本に被害を与えた台風21号と台風24号もどちらもスーパー台風でした。何だか、最近は毎年スーパー台風が発生して、そして、それが日本を直撃するようになってきています。

以前、以下の記事でご紹介しましたが、1980年以降、カテゴリー5に相当する暴風雨は、それ以前から「 700%増加した」ことがわかっていまして、今後はともかく、少なくとも、現在はそれが続いています。

「カテゴリー5ではもはや足りない」スーパーストームの時代に生きている : 世界中の気象専門家が台風やハリケーンの強さの基準にカテゴリー6を加えることを提言

自然のことですので、どうにもならないことではありますが、世界中でハリケーンや、サイクロン、台風などによって疲弊する場所が増えています。

今回はどうなりますかね。





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Oka In Deep

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