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人類の覚醒と真実 地球という場所の真実

分子生物学に葬られるダーウィンの進化論

投稿日:2019年10月9日 更新日:

米イェール大学の科学者デービッド・ゲランター氏の寄稿文の表紙

David Gelernter




ダーウィン理論の「確率としての不可能性」

この夏、アメリカで「ダーウィンの進化論」について、話題に出ることがよくありました。その最大の理由は、アメリカの名門イエール大学のコンピューターサイエンス学の教授であるデービッド・ゲランター (David Gelernter)博士が、ネット上に寄稿した冒頭の「 GIVING UP DARWIN 」という長編の論文でした。

これは、何となくうまく訳せないタイトルで、要するに「ギブアップ」の後に、ダーウィンという言葉が連なっているわけですが、ここでは、「ダーウィン理論を忘れ去る」というようにしていますが、何だかニュアンスがちがうような気がしますけれど、そのあたりはご各自で何かいい感じでお考えくださればと思います。

これは大変に長い論文で、ダーウィンの理論に対しての疑念の歴史から始るものなのですが、その中で、とても目を引く部分がありました。

稀代の大科学者であったフレッド・ホイル卿が、著作に記していた、

「ランダムな突然変異の《不可能性》」

を説明した記述に出てきたものと同じような概念が出ていたのです。それは、フレッド・ホイル博士の『生命はどこからきたか』の以下の部分にある記述です。

フレッド・ホイル『生命はどこからきたか』 第14章 より

30 個の不変なアミノ酸を持ち、100 個の結合部分からなる短いポリペプチド鎖でさえも、20 の 30 乗、約 10 の 39 乗回にもなる試みが行われて初めて機能を持つ酵素となる。

300 個の不変部分を持ち、1000 個の結合部分からなる酵素の場合は、要求される試みの回数は 20 の 3000 乗で与えられ、それは 1 の後に 0 が 390 個も並ぶ数である。

さらに、われわれはただ一種類の酵素だけを取り扱うのではなく、最もシンプルな有機体でさえ 2000 種類、われわれのような複雑な生物では約 10 万 もの酵素と関係しているという点でも超天文学的な数である。

ここに出てくる「20 の 30乗」などという数は、もう「兆」とか、そういう単位をはるかに超えたものなのですが、たかだか数十億年とされる地球の歴史では、どうにもならない数の差であり、そして、最も重要なのは、

「そのような天文学的な確率の中で成立するのは、タンパク質の酵素が 1個」

というような話なのです。

私たちを含めて、大型の動物なら、そういう酵素が、何万も十何万もなければいけないわけで、1000兆年の歴史を1000兆回繰り返しても、ランダムな試行からは、「新しい生命は生まれない」ことは確定的なのです。

今回ご紹介しますイェール大学の科学者の論文には、そこに具体的にふれている部分がありまして、ぜひご紹介したいと思っていたのですが、長いことと、何より難解で難解で、チョー難しいのです。

そんなわけで、なかなか翻訳する気にならなかったのですが、今日ふと、「少しやってみようかな」と思いまして、その「突然変異によるアミノ酸の確率」の部分を訳しました。

今回は、その論文の中から、「序文」の部分と、「不可能性を示す数と確率」の部分をご紹介したいと思います。

ダーウィンの進化論については、たまにそれと関係した記事を載せることもあり、最近では、以下の記事などがあります。

[特報]ダーウィンの進化論が崩壊 : かつてない大規模な生物種の遺伝子検査により「ヒトを含む地球の生物種の90%以上は、地上に現れたのがこの20万年以内」だと結論される。つまり、ほぼすべての生物は「進化してきていない」
投稿日:2018年6月7日

しかし、上の記事のような実証がなくとも、科学的推計の時点で無理なのです。

このことが皮肉なのは、「生物学が進んだからこそ、ダーウィンの理論が間違いだとわかってきた」ということもあります。分子生物学という学問が進化していく中で、ダーウィンの理論に対して、

「こりゃ無理だ」

と考える科学者が続出しています。

生物の分子構造の全体象が完全に判明しつつある中で、科学の世界でダーウィンの理論が本格的に「ギブアップ」される日はかなり近いと思われます。

まずは、序文をご紹介します。ここには特に重要なことは書いていないですが、途中から始めるのも失礼な感じですので、そこから入ります。

 


GIVING UP DARWIN
David Gelernter 2019/05/01

ダーウィン理論を忘れ去る

序文

ダーウィンの進化論が、輝かしく美しい科学理論であることは間違いがない。それは、かつては大胆な科学的推測であり、今日もなお、現代の世界観を定義する科学的信条の基本となっている。

正しい理論を定まった真実として受け入れることは、私たちの科学的見解において非常に正しいことであることは明らかだ。科学的に正しい定理を真剣に信じることは大切なことだ。

しかし、たとえば、その科学的基盤のひとつにあるダーウィンの理論が間違っていたとしたら、どうなるだろう。

他の多くの人たちと同じように、私自身、長くダーウィンの理論を信奉して育ち、常にそれは真実だと確信していた。私は長年にわたって、知識のある人々や、時には非常に優秀な生徒たちからダーウィンの理論に関しての疑問を聞くことはあったが、しかし、最近では、ダーウィンの理論に対しての学習と議論は消えてしまったように思える。

これは悲しいことだ。そしてこれは、いかなる信念にとっての勝利でもない。あるいは、これは人間の創意工夫の敗北と言ってもいい。

ダーウィンの理論に疑問を抱くことは、私たち科学者の世界ではあまり美しいことではない。そして、非常に困難で重大な問題でもある。しかし、私たちには、事実と平和を築く必要がある。

チャールズ・ダーウィンは、すべての生命体が共通の祖先から派生するという 1つの基本的な仮定を立て、誰もが理解できる 2つの単純なプロセスを追加することにより、記念すべき生命の進化を説明した。

それは、ランダムな遺伝可能なバリエーションと、そして、自然選択だ。

この、数億年にわたって自動的に動作し続けていると考えられたこれらの単純なメカニズムから、ダーウィンは、壮大な計画の意図的な展開を思い起こした。

すなわち、自然の中に生命が誕生し、そして、それはますます洗練された生命体へと進化し、究極的には、宇宙で唯一無二の存在である、人類という「心を持つ」存在へと進化したという驚くべき考えに至ったのだ。


 

ここまでが序文となります。

そして、ここからが、その分子生物学から見た「数の問題」の部分ですが、相当難解な文字と表現が続きます。

翻訳の内容も完全に合っているとは思っていません。

しかし、翻訳の的確さよりも、「生命の構造というもののすごさ」を改めて認識したいと思いましたし、多くの方々に認識していただきたいと思いました。

生命の存在とは、まさに神がかっているのです。それほど完全なものなのです。

曖昧でランダムな選択が適用できるような部分はない存在なのです。

なお、ここで説明される、「アミノ酸とタンパク質」の関係について、わかりやすい例でご説明しますと、例えば、下の図は、作られた「最小のタンパク質の構造図」です。

10個のアミノ酸からなる「最小のタンパク質」

国立研究開発法人産業技術総合研究所

このタンパク質の分子量は、約 1000個ですが、このそれぞれの始点や接合部が、正しく配列されないと機能しないのです。

ですので、この最小のタンパク質でさえ、「ランダムに」作られるためには、100兆年を100兆回くらい繰り返しても、できないように思います。

そして、この最小のタンパク質を構成する分子は 1000ですが、実際のタンパク質は、5000から 15万の分子量を持つもので、それらもすべて正しく機能するように配列されていなければならないのです。

生命は、その身体の中の、何もかもが正確に配列されていないと機能しないものなのです。

このあたりと共に、ダーウィンの理論の「不可能性」を知っていただければと思います。この意見に、反論というものは存在し得ないと考えます。

それでは、ここからです。




 


GIVING UP DARWIN
David Gelernter 2019/05/01

分子生物学の出現

ダーウィンの時代には、分子生物学という学問のジャンルはなかった。そのため、当時の科学は基本的に自然観察主義であり、外部からしか見ることができない時代だった。しかし、現代は、内部から見ることができる。(略)

タンパク質は、生きた細胞の特殊な作用力だ。もちろん、タンパク質は珍しいものではなく、一般的なものだ。タンパク質は目を見張るような役割の中で、生物の、すべての重労働、すべてのトリッキーで重要な割り当てを行う。

酵素と呼ばれるタンパク質は、あらゆる種類の反応を触媒し、細胞の代謝を促進している。コラーゲンなどの他のタンパク質は、テントの支柱のような細胞の形と構造を持つが、実際には、それよりはるかに多くの形をしている。神経機能、筋肉機能、および光合成はすべてタンパク質によってなされる。

そして、これらの働きや他の多くの働きをする上では、タンパク質分子が、実際に 3-D 形状をしていることが重要だ。

ダーウィンの理論で、これらの複雑な働きを説明できるだろうか。あるいは、ランダムな自然選択で、これらの現実を説明することかできるだろうか。

それを説明させていただく。

 

突然変異

生体で、タンパク質が作られるときについての最初の質問は次のようになる。

タンパク質は連鎖状であり、原子グループが線形に配列している。そして、それぞれが次のものに結合している。

まず、タンパク質の分子はアミノ酸の連鎖に基づいている。適度なサイズのこのアミノ酸の連鎖には、150の要素がある。平均は 250の要素となる。

通常、このそれぞれの結合は 20個のアミノ酸のいずれかから選択される。アミノ酸の鎖はポリペプチドという。「ペプチド」は、あるアミノ酸を次のアミノ酸に結合する化学結合のタイプのことだ。

これだけでも、かなり複雑な様相を呈しているが、この連鎖は出発点にすぎない。連鎖間の化学的な力により、連鎖の一部がらせん状にねじれる。そして、連鎖の他の部分はまっすぐになり、時には、平らなシート状になる。その後、集合体全体が折り紙の複雑なシートのように折り畳まれる。そして、結果として生じる分子の実際の 3-D 形状が重要だ。

さて、150種類のタンパク質を 150個の鎖として想像してみてほしい。各ビーズは 20種類から選択されているが、ただし、特定の鎖のみが機能する。特定のビーズの組み合わせのみが、安定し有用で適切な形状のタンパク質になるのだ。

このような中で、有用で、良い形のたんぱく質を作るのはどれくらい複雑で困難なことなのかおわかりだろうか。

たとえば(突然変異などによって)まったく新しいタンパク質が誕生したとすれば、それは、新しい遺伝子の誕生を意味する。遺伝子は、タンパク質鎖のリンクをアミノ酸ごとに綴る。

各遺伝子は、この世で最も優れた高分子である DNA のセグメントだ。DNA は、各ステップがヌクレオチドのペアである有名な二重らせんとなっている。 DNA の螺旋の道に沿った 3つのヌクレオチドの各グループがアミノ酸を指定する。

3つのそれぞれのヌクレオチドのグループはコドンであり、コドンとアミノ酸の対応は遺伝コードだ。 DNAの 4つのヌクレオチドは アデニン (A) 、グアニン (G) 、チミン (T) 、シトシン (C) で、TTAとTTCはフェニルアラニン、TCTはセリンだ。

突然変異によって新しい遺伝子を誕生させるということは、あるコドンを偶然に別のコドンに変えることを示す。この試みには 2つの出発点が考えられる。そして、既存の遺伝子を変異させたりすることができます。

DNAは実際には、長い無意味な配列で区切られた有効な遺伝子で構成されているため、選択される必要がある。ほとんどの生物学者たちは、これらの無意味な配列が新しい遺伝子の主な発生源だと考えている。

有効な遺伝子を下手にいじると、それはタンパク質を消失させ、生物を危険にさらすか死ぬまで、ほぼ確実にその生物の状態は悪化する。

一方、DNA の無意味な配列はタンパク質を作成せずに傍観者の立場にあり、私たちが知る限り、何も危険にさらすことなくそれらを変異させることができる。

変異された配列は次の世代に渡され、そこで再び変異される。したがって、生物に影響を与えることなく、傍観者に突然変異を蓄積することができるのだ。しかし、実際の有効な新しい遺伝子への道を変えると、その新しい遺伝子は新しいタンパク質を作成することができるようになり、その結果、進化において役割を果たす可能性がある。

 

より良いタンパク質の構築

これでようやく、ダーウィンの理論を考える準備が整った。

アミノ酸の 150要素の連鎖から始まり、突然変異により、有用な新しい形状のタンパク質へと道を変えることができる可能性はどのくらいだろう。

この問題を、より計算しやすい方法で考えてみよう。

ランダムな 150の連鎖のアミノ酸の配列がそのようなタンパク質を作成する可能性はどのくらいだろうか。DNA の無意味な配列は本質的にランダムだ。

ランダムな配列にランダムな変更を加えると、別のランダムな配列が得られる。

したがって、目を閉じて、20個のビーズボックスから 150個のランダムな選択を行い、選択した順序でビーズをつないでいく。そこから、有用な新しいタンパク質が生まれる確率はどのくらいか。

この配列の組合せにより出てくる配列の総数が膨大であることは簡単にわかる。が、実際には、この数値は、現実的に新しいタンパク質が作成される場合よりも小さな組み合わせとなっているが、それでも以下のようになる。

各連鎖の 20個のアミノ酸の連鎖から、個別に選択される可能性のある 150個の連鎖の総数は、「 20 の 150乗」だ。これは、10 の 195乗とほぼ同等の数となる。ちなみに、宇宙には、 10 の 80乗の原子しかない。

これだけ多くのポリペプチドのうち、どのくらいが有用なタンパク質になるのだろうか。

これに関しては、生物学者のダグラス・アックス氏が、一連の実験を行った。

タンパク質作成プロセスの最終段階である折り畳みに到達し、その形状がタンパク質として十分に長く使えるようになるのは、150連鎖のすべてのアミノ酸配列のうちの「 1074個に 1個」だとアックス氏は計算した。

つまり、ランダムな選択から、タンパク質の要素として有用となるアミノ酸配列が生まれる可能性は、1074 分の 1 だといってもいい。

これらの計算からは、ランダムな 150 配列から、有用なタンパク質が生まれる可能性は「完全にゼロ」だと言える。1000回の突然変異でも、1万回の突然変異でも、100万回の突然変異でも、ランダムな配列の選択から新しいタンパク質が生まれる可能性はまったくない数値となるのだ。

 

悪い賭けに勝利はない

しかし、現代のダーウィン主義は、突然変異はまれであり、成功したものはさらに少ないことを理解している。

それでも、バランスをとるために、実際に、地球上には多種多様な生物がいることと、そして、地球のもつ長い歴史を挙げる。

では、ダーウィンの理論のための数字のバランスは取れているだろうか?

これについて、ダグラス・アックス氏は次のように推論した。地球の生物のすべての歴史の、あらゆる生物のグループ全体を見てみれば、数値的にはバクテリアが圧倒している。

植物だろうがどんな生物だろうが、バクテリア以外の他のすべての生物は、数として比較にならないほど少ない。

そこで、これまで、今までに地球に生きたバクテリアたちのすべてが、生命の歴史を終える前に 1つの突然変異に寄与すると仮定してみよう。もちろん、実際にはそんなことはあり得ず、これは寛大な仮定だ。

実際には、ほとんどのバクテリアは、遺伝情報を変異させずに次の世代に渡す。突然変異は例外的だ。しかし、ここでは、すべてのバクテリアが突然変異に寄与すると考えてみよう。

アックス氏の推計によれば、地球のこれまでのすべての歴史の中では、「 10 の 40乗」のバクテリアが存在してきた。つまり、先ほどの「すべてのバクテリアがすべて変異をする」という設定からみれば、10 の 40乗の突然変異が起きてきたことになる。

これはとても大きな数値だが、しかし、これは確率と合わせると、大きな数値ではないことがわかる。進化を推し進める可能性のある突然変異をひとつでも発見する試行の確率は、以下のようになる。

進化を推し進める可能性のある突然変異が発生する確率は、毎回 10 の 77乗分の 1となる。これはつまり、突然変異による進化の可能性が「ゼロ」であることを意味する。

ダーウィンの考えは、抽象的にはまだ合理的であるかもしれない。しかし、具体的には、ダーウィンが予見できなかった、生命が持つ数と確率に圧倒される。

有用なタンパク質の数に比べて途方もなく多いアミノ酸鎖。これらの数値は、特定の推定セットの詳細を超えており、有用なタンパク質はランダムな過程の中では生まれ得ないことが、数と確率とでわかるのだ。

これらの明らかな事実は、細胞の生命の基盤を形成するタンパク質の青写真を保存する際に、遺伝子が驚くべき量の情報をコード化していることによる。

この非常に深い生化学的な知識は、何らかの意味で作動中のタンパク質のあらゆる記述に取り込まれている。これらのコード化された情報は一体どこから来たというのか。

現代ダーウィン主義では、自然はサイコロを転がすだけであり、そこから何か有用なものが現れることは素晴らしいと言う。しかし、現実的には、有用な配列が生まれることは非常に稀であり、この「自然はサイコロを転がすだけ」という答えは自然界では機能していない。

 

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