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低酸素と二酸化炭素中毒社会が招くのは…男性の不妊の増加…アルツハイマーの増加…。どうにも悲観的な数年後の社会を想う

投稿日:2020年8月23日 更新日:


・1918年のスペインかぜのパンデミック中、マスクをするカナダの子どもたち。 costar.com




 

マスクに関してのファクトチェックの嵐の中で

今に始まったことではないのですが、欧米のメジャーメディアでは、いわゆるファクトチェックとして、「マスクが低酸素症と高二酸化炭素中毒を引き起こすというのはデマだ」ということが大々的に報じられ続けています。英国 BBC などは、つい最近もそのような特集ページを組んでいました。

それに関しての科学的な証拠はないということらしいのですね。

しかし、ここでいう「科学的な証拠」というのは、どのようなものだというのだろうとは思います。

たとえば、アメリカ国立衛生研究所のライブラリー PMC にある医学論文などは、その証拠としては科学的な証拠にはならないのかなあとふと思いました。

以下は 2006年1月に発表された以下のタイトルの論文などです

医療提供者たちの頭痛とN95マスクの関係
Headaches and the N95 face‐mask amongst healthcare providers

これは、2003年の SARS の流行中に治療にあたった医療従事者の方々、つまり、医師や看護師などを対象にしておこなわれた調査をまとめたものです。

調査の対象となっているマスクは「 N95 マスク」という、より微細な粒子を防御できるマスクで、今の社会で一般の人々が使っている布マスクとは確かに異なるものですが、それでもマスクと関係する研究ではあり、その研究の概要を箇条書きで書いておきたいと思います。

2003年のN95マスクを着用した医療従事者の記録

・212人(男性47人、女性165人)の医療従事者が参加。平均年齢は 31歳。

・そのうち、79人がマスク装着時に頭痛を報告(37.3%)。そのうちの 26人(32.9%)は、月に 6回を超える頭痛を報告。

・2003年3月から 2004年6月までに 6人(7.6%)が病気休暇をとる

[調査としての結論] 4時間を超える N95マスクの装着は頭痛の発症と関係する可能性がある。マスクの装着時間が長いほど重症化と関係している可能性。

[頭痛の原因とされる要因] N95マスクに関連する頭痛の病因は、低酸素症、高炭酸ガス血症(体内の二酸化炭素を十分に放出できない状態)、物理的要因(マスクの紐で頭部を締め付けられていることなど)、またはその使用に関するストレスと関連している可能性がある。

ということで、現在の大病院でもそうでしょうが、 SARS の時のように感染症が大流行している際には、医療従事者の方々は、かなり長時間、医療用マスクを装着することになると思われますが、この 2003年の調査では、

「マスクの装着が 4時間を超えると頭痛が発生しやすくなった」

ということになっており、この原因として、

・低酸素症
・高炭酸ガス血症(血中の二酸化炭素濃度が正常に下がらない)
・物理的要因
・ストレス

というようなことが推測されています。

論文では、原因について結論は出していません。

ただ、「 4時間を超えて」というような時間が提示されているということは、「時間と共に症状が強くなる」という点で、低酸素や高炭酸ガス血症である可能性はあると思います。物理的要因(マスクのヒモで頭部が締め付けられるなど)やストレスでは、4時間という正確な時間とはリンクしにくいような気がいたします。

新型コロナウイルスのパンデミックの後も、同じような「医療従事者と N95マスクの関係」は、多くの論文が出されていまして、タイトルとリンクだけとなりますが、以下のような論文が発表されています。数が多いということは、それだけ、このことについて注目している医学者が多いということかもしれません。論文はすべて英語です。

すべてアメリカ国立衛生研究所のライブラリーにあるものです。

マスクに関しての最近の医学論文

マスクによる運動中の心臓突然死の基礎となる電気生理学的メカニズム

新型コロナウイルスの個人用保護具を使用している医療従事者の皮膚の有害反応

妊娠中の女性のN95マスク使用の調査についての系統的レビュー

他にもいろいろありまして、こちらの国立衛生研究所のライブラリーに一覧があります。

多くの論文で、「長期間のマスクの使用についての影響はわからない」というような部分があり、このあたりが、この今回の長期間にわたるパンデミックの中での問題とつながるのかどうかという部分はあるのかもしれません。

特に、今回は、北半球が真夏の時に多くの国でマスクの着用が(心理的な強制も含めて)義務となっているわけで、関東などは、先日、38℃だとか、そういう気温の中でも、街ではみなさんしてらっしゃいました。

苦しそうだなあというように見える方々も多いですし、医学的根拠が云々という以前に、当然ではあるのですが、「猛暑の中で口をふさぐのはあまりにもつらい」ようには見受けられます。

「こんな状態で楽しい気分でいられるわけもないよなあ」

とも思いました。そりゃあ社会から笑顔も消えていきます。

また、今年は熱中症も多く、消防庁は、8月10日からの 1週間だけで、1万 2804人が熱中症で救急搬送されたと発表しています。熱中症になった数ではなく、「救急搬送された人の数」です。

すごい数ではありまして、確かに特別に暑い日が続いたこともあるでしょうけれど、じゃあ、昨年は暑くなかったのか、2年前は暑くなかったのかというと、もう最近数年はずっと夏はこんな感じで、暑い夏ばかりでした。

「いろいろ弱っている人が多くなっているのかな」

とも思いますし、また、マスクも関係しているとも思います。

それは、人間の「熱放射のメカニズム」からの話ですが、大学病院医療情報ネットワーク UMIN の資料によれば、人間の体温の外への放射のメカニズムは、

・赤外線として自然に放出
・皮膚表面の気流の動きによる消失
・呼吸、口腔、発汗による放熱

などがあるそうで、体内の熱の60%は、自然に放出されるそうで、あとは、皮膚に風などがあたって放出される分があり、そして、残りは呼吸や口、発汗などで、それらで 20%の割合で放熱しているそう。

汗腺を持たないワンちゃんなどは暑い時にハアハアと口から熱を放出しますが、人の場合も、たとえば、「風がないために肌からの自然の熱の放出がない」とか、水分不足などで「汗が出にくい」とか、そういう状況だと、呼吸での熱放出は、かなり重要な熱の放出となると思われます。

その熱を出す部分の口が部分が塞がれちゃってるんですね。

38℃とかの中で。

何となく、今起きていることは当然のような気もしないでもないです。

 

 

二酸化炭素

話がそれましたが、熱中症はともかく、先ほどの医学研究にあった「頭痛の原因の推測」にあるうちの、

・低酸素症
・高炭酸ガス血症

というようなことが、仮に通常のマスクでも起き得る可能性があるのだとすれば、あるいは長期間の装着によって、少しずつ影響が出る可能性が仮にあるのならば、特にこの季節は、マスクを装着している時間など、工夫なさったほうがいいようには思います。

高炭酸ガス血症というのは、平たくいえば「二酸化炭素中毒」というような感じでしょうけれど、以前、ある医療関係の方から二酸化炭素のことについて教えられたことがあり、二酸化炭素の影響って結構大きいようです。

濃度が以下の程度で、人によって症状が出るようです。

・二酸化炭素濃度3%超 頭痛、めまい、耳鳴

・二酸化炭素濃度7%超 場合によっては意識を失う

それ以上ですと、生命に危険が及ぶ場合もありそうです。

基本的に、大気中には二酸化炭素はほとんど含まれていない(0.04%)のですが、呼気にはその 100倍くらい含まれているそうです。もちろん、呼気中の二酸化炭素濃度は、身体の運動状態によって変化するようで、安静時は約 1%程度で、重作業時は 9%程度まで上昇するようです

ですので、激しい運動や労働をする際にマスクをつけるのは危険かもしれません。

今年 5月に、中国で「マスクをつけて体育の授業をしていた少年の死亡が相次ぐ」という報道があったことを思い出します。以下は NHK の報道からの抜粋です。

中国 マスクつけて体育の授業受けた中学生の死亡事故相次ぐ

中国では、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、マスクをつけて体育の授業を受けていた中学生が死亡する事故が相次ぎ、地元メディアは、運動する際は、医療用の高性能マスクをしないほうがよいとする中国の専門家の指摘を伝えています。

中国では、新型コロナウイルスの感染リスクが低いとされる地域から、中学校や高校の授業が徐々に再開しています。

こうした中、複数の中国メディアは、先月中旬から下旬にかけて、東部の浙江省、内陸部の河南省と湖南省で、体育の授業で長距離走などをしていた生徒が急死する事故が3件相次いだと伝えました。

いずれもマスクをつけていたということで、中には、「N95」と呼ばれる医療用の高性能マスクをつけていた生徒もいたということです。 NHK 2020/05/11)

この事故が起きたのは 4月中旬から下旬で、気温的にはまだ日中でも肌寒い場所もある頃で、熱中症とは関係なかったことから、先ほどの二酸化炭素の問題が指摘されたこともありました。

今年の日本の熱中症での緊急搬送の中にも、あるいはそれと関係がある方々もいたかもしれません。

日本では残暑は続くと気象庁は言っていますので、もちろん、マスクと健康問題は関係ないかもしれないですが、ご自分たちの健康あるいは命を守るための工夫は必要だと思います。

 

 

 

不妊との関係

少し前の以下の記事で、最近相次いでいる「骨折」についての推測される原因について書きました。

なぜ子どもたちの骨折が急激に増えているのかを調べてわかった「マスク、太陽光不足、過剰な消毒がすべて骨の脆弱化と関係している」こと
投稿日:2020年8月20日

今回、先ほどの低酸素のことを調べる中で、いろいろな医学論文が「関連記事」として表示され、その中で気になるタイトルのものがあり、それは複数あるのですが、

「低酸素が生殖腺の発達を遅延し、精子形成を阻害する」

ことがわかってきているというものです。

たとえば、科学誌ネイチャーの 2016年7月の論文は、これは魚での研究ですが、

低酸素症は魚の生殖において世代間障害を引き起こす

というタイトルのもので、低酸素症が、

・生殖腺の発達遅延

・精子数および精子の運動性の低下

を引き起こすことを示したものでした。

そして、2008年の以下の論文は、ヒトに対しての調査で、「慢性の低酸素症が精子の形成に障害を引き起こす」ことが確かめられました。

慢性の低酸素症が男性の生殖能力に可逆的な障害を引き起こすという証拠

この「低酸素が男性の不妊と関係している」ことに関しての論文は数多くあり、どうやら、

「低酸素症は、不妊の人々を増やす」

ことは間違いないようです。特に男性が原因の不妊と関係するようです。

もちろん、マスクがそのような低酸素症を引き起こすと私は言っているわけではなく、最初に紹介しました研究のように、そのような可能性がかつて示されていた、つまり、マスクが低酸素症を引き起こす「可能性」はあるということで、ご紹介しています。

いかなることも事実として書いているのではありません。

それにしても、ただでさえ、主要国全体で出生率が下がり続けている中で、若い人たちの多くがマスクをしている今の世界の「行く末」を少し思います。

あと、以下の論文も気になるタイトルでした。2009年の論文です。

アルツハイマー病における低酸素症の病理学的役割

論文によれば、低酸素症は、アミロイドベータと呼ばれるタンパク質の蓄積を加速させ、タウタンパク質の過剰リン酸化を増加させ、血液脳関門の正常な機能を損なうことにより、アルツハイマー病の病因が促進されることが示されたのだそうです。

不妊、アルツハイマー病、脆くなる骨…。

どれも楽しい話ではないですが、これらの状況がどうなるかは、数年後の社会を見れば、はっきりとわかるのではないでしょうか。

数年後の社会とか、想像するのもこわい気もしますが。

そんな社会でどうやって生きていけばいいのかな、とか最近は思います。

 

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