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2020年からの世界 中国という国 人類の未来

中国で新型コロナウイルスの「感染拡大の第二波」が始まった可能性。再開されていた上海や重慶の大型娯楽施設が次々と閉鎖

投稿日:2020年3月30日 更新日:


imgur.com




 

中国の都市でまたも娯楽施設が次々と閉鎖に

世界で最初に感染が広がった中国ですが、3月中旬に習近平国家主席による「新型コロナウイルスへの勝利宣言」が出されて以来、新たな感染者と死者数の公式報告は、日に日に減り続け、今では、新たな感染者は 1日に数十人ほどです。

ウイルスの震源地だった武漢では、3月22日から連続 4日間、「新たな感染者数がゼロ」という偉業を達してもいます。

しかし、この中国当局の公式発表数値は呆れるほど信憑性がないことが示されていまして、公式の数値がどうであれ、少し前の記事「今年1月と2月に「中国の携帯電話の解約数が1400万件以上に達した」理由は誰にもわからない…」などで示しましたように、中国の 1月と 2月の携帯(スマートフォン含む)契約数が以下のように異常な落ち込みを見せていたり。

2016年2月から2020年2月までの中国の携帯契約者数の推移

中移動

あるいは、「習近平主席賞賛本の発売と共に武漢での新型コロナウイルスの新たな感染者がゼロになった話を聞いて、90%以上の死因が「過労死」のデータを…」という記事では、以下のように、3月までの共産党員の死因が「ほとんどすべて過労死」とされていたり。

流出した中国共産党員の死亡者のリストより

NTD

こういうように、いろいろと工夫しながら、数値上、感染拡大の抑止に成功したとしているのですけれど、今再び、「雲行きが怪しくなってきた」ことが伝えられています。

3月29日、上海や重慶など中国各地の都市で「観光施設と娯楽施設が次々に営業停止となっている」ことが報じられているのです。

上海では、以下の上海タワーなどがある上海最大の観光スポットにある建物すべてが突然の閉鎖となりました。


・東方明珠電視塔(上海タワー) tripnote.jp

当局は理由を明示していませんが、上海のほとんどの娯楽施設、映画館、遊技場などが突如として閉鎖されたようです。

それについての中国語の報道をご紹介いたします。


上海で何が起きている? 再開後18日目の上海タワーが再び閉鎖

上海出事了?东方明珠等开放18天后重新关闭
NTD 2020/03/30

中国の上海は、公式には、最近新たな感染者は確認されていないと発表している。しかし、3月中旬に営業が再開された上海の代表的な観光スポットである 3つの高層建築物である東方明珠電視塔(上海タワー)、ジンマオタワー、上海中心ビルが再び「閉鎖」を発表した。

最近、上海のすべての映画館とインターネットカフェ、そして、すべての娯楽施設の閉鎖が求められていた上に、上海へ江蘇省医療チームの緊急支援が実施された写真もインターネットに掲載されており、上海において、新型コロナウイルスのアウトブレイクの「第二波」が始まっている可能性が高いことを示している。

上海の観光スポットで最も著名な、上海タワー、ジンマオタワー、上海中心ビルの代表的な 3つの高層観光ホールはすべて、3月29日に「 3月30日からの臨時休業」を発表した。

上海のそれぞれのビルの臨時休業の通知

営業再開の時間は不明としている。以前にチケットを事前に購入した観光客は、そのチケット購入チャネルを通じてチケットの全額を払い戻すことができる。

以前、中国の湖北省武漢で大規模な大流行が発生し、新型コロナウイルスの流行が中国全土に広まった際に、上海のこれら 3つの象徴的な観光地も閉鎖された。

しかし、流行拡大が収まったと発表された後、3月12日に営業が再開されたが、訪問する観光客は事前に予約しなければならず、また、訪問時に身分証明書を提示する必要があった。

中国のメディア「上海ニュース」は、これら 3つの高層観光ビルに加えて、上海のオリエンタルパール・シティプラザやゼロメーターホール、上海市歴史発展展示ホール、そして、オリエンタルパール・リバーツアーも閉鎖されたと伝えている。

また、同じエリアにある上海海洋水族館も 3月30日から一時的に閉鎖されることを発表した。営業再開予定は後日発表するという。

同じ日に、上海の観光スポットである「上海マダム・タッソー蝋人形館」も今後、業務を停止すると発表した。現在、上海とその周辺の江蘇省では、すべての映画館、インターネットカフェや娯楽施設が閉鎖されている。

2月末から3月上旬にかけて、中国政府は、中国本土の新型コロナウイルスの感染者数が急激に減少しているとして、最近、順次、封鎖の解除が発表されていた。

中国政府の感染者数に関しての発表の信憑性は、海外からは懐疑的に見られている面もあるが、この発表は、中国政府の方針である「早い段階で、経済活動と生産を再開する」という命令に沿って表示される「政治的データ」の意味が強く、真実ではない可能性があることが懸念されている。

そんな中国で、今、流行の第二波が発生した可能性がある。

3月26日、中国共産党国民健康委員会の専門家グループのメンバーである李蘭娟(リ・ランエン)氏は、中国共産党の公式メディアとのインタビューで、中国の流行状況は依然として非常に深刻であり、外国から来た人たちからもたらされる感染が現在の中国で 2番目の大きな流行状況につながっていると述べた。

医師であり疫学者でもある李蘭娟氏は、特に「北京、上海、広州、深セン、杭州は非常に危険だ」と指摘した。この李蘭娟氏の発言について、海外メディアは、これは中国本土での流行の再開の兆候である可能性があると伝えていた。

その後、中国共産党は、李蘭娟氏に率先して「流行の二波」を中国公式メディアを通じて外部に発信するように要請した。当局は「外国から来た感染者の増加による感染の逆輸入」という図式を描き、中国共産党の公式の意思決定のミスであることを回避しようとしている。


 

ここまでです。

また、四川省の大都市の重慶市や成都市でも、数日前から娯楽施設が営業停止となっていることが伝えられていて、もしかすると、「中国の広い範囲で感染拡大の第二波」が起こっている可能性も考えられます。

重慶市の状況は以下のようになっているようです。

四川省の伝染病予防機関は、新型コロナウイルスの感染拡大の状況が抑制されたとして、3月25日に、映画館、ゲームセンター、カラオケホール、ダンスホール、バー、その他の娯楽施設の再開を許可したと発表した。

ところが、この政令はわずか 3日間実施されただけで停止され、四川省のさまざまな娯楽施設は、当局命令によって再び閉鎖された。このことにより、地域の流行状況が再び深刻になる可能性があることが懸念されている。

四川省文化観光局の法執行局に問い合わせたところ、3月​​28日に中国文化観光部が省に「緊急通知」を発行したことを確認した。営業再開時期は未定だ。 NTD

中国では、3月17日に、「世界 15カ国からの入国を禁止」と発表していましたが、3月28日からは、

「すべての外国人の入国を禁止」

と発表しています。

中国外務省は、「新型コロナウイルス COVID-19 が世界中で急速に広がっている」ことを受け、「外国人の入国を停止する」と発表した。

対象には、ビザや中国居留許可を持っている人も含まれる、

「緊急の人道上の必要性」がある人や、特定の業種の労働者は免除を申請できるとしている。BBC

また、同時に、中国は、「航空便の大幅な減便」を発表し、外国の航空会社による中国への運航を週 1便に制限するとしました。

これで打撃を受けている外国人は非常に多いでしょうが、実は最もショックを受けているのが「海外に留学している中国人留学生」のようなのですね。

航空便が極端に少なくなったために「母国に帰ることができない」のです。中国語の報道には、以下のようにあります。

この入国制限措置の影響を最も強く受けると考えられるのは、中国に戻りたい多数の海外中国人および海外留学生たちだ。多数の便がキャンセルされたために、中国への帰国が困難になっている。この禁輸措置は、実際には中国市民の帰還を妨害する制限ともいえる。NTD

現在、中国を含めて、多くの国や地域が国境を閉鎖していまして、たとえ中国で新型コロナウイルス感染拡大の第二波が起きたとしても、状況の把握は容易ではないでしょうが、二回目の感染拡大となった場合、中国国内の混乱はさらに激しいものとなる可能性もあります。

現在、中国への外国人の渡航が事実上できなくなっているため、中国と関係のある企業や、中国との人材交流をしているような組織は大変だと思いますが、今後それがさらに拡大する可能性もないではなくなってきたのかもしれません。

現時点で世界の状況は大混乱していますが、いよいよ未曾有の領域に突入してきたのかもしれません。

 
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