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10月11日にメルマガ悪魔の精神操作。ついでに、77年前の米軍によるハリケーン操作実験も思い出すを発行させていただきました。

2018年からの世界 人類の未来 拡大する自然災害

前例のない熱波と山火事により緑豊かなヨーロッパの大地から「緑が消えた」。その焼け焦げた砂漠のような光景は世界的な食糧危機サイクルの到来を示唆する?

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ドイツ人宇宙飛行士がISSから投稿した「全土が茶色に変わってしまった」ポルトガルの光景


Alexander Gerst




 

ヨーロッパでの熱波と乾燥が、各地に前例のない規模と範囲の山火事を発生させ続けていることは、何度か取りあげさせていただきました。

8月に入ってから「ヨーロッパでの山火事発生リスクが高くなっている場所」が発表されました。それは下の記事などでご紹介させていただいています。

ヨーロッパの山火事の拡大が制御不能へと。北欧諸国を含めて、多くの国と地域でさらなる熱波と森林火災発生のリスクが極限まで高まっている

その 8月1日時点でのヨーロッパでの「山火事発生リスク」は以下のようになっていました。


ECMWF/FWI

スペイン、ポルトガルから、フランス、ドイツ、オランダといった中央ヨーロッパは「ほぼ全土が極端な山火事リスクがある」と分類されていました。

そして、その後、実際にこれらの地域の多くでは歴史的な熱波と乾燥の中で、大規模な山火事が次々と発生しました。

これらののヨーロッパの国や地域の風景が、

「その後どのようなものになったか」

ということが、最近の ISS (国際宇宙ステーション)から撮影された写真により明らかになりました。

ドイツ人宇宙飛行士のアレクサンダー・ゲルストさんという方が SNS 上に、

・ドイツを中心とした中央ヨーロッパを上空から撮影した様子

・ボルトガルとその周辺の様子

の写真を投稿されたのです。

そのうちのポルトガルのものは、冒頭に示させていただいたものですが、その他の中央ヨーロッパのほうの「現在の風景」もご紹介させていただきます。

ちなみに、ふだんこのあたりのヨーロッパの地域を衛星で撮影した光景がどのようなものかというと下のような感じです。緑豊かな地域が多いです。

ふだんのヨーロッパ周辺の衛星写真

Google Image Search

このようなヨーロッパですが、8月6日に ISS から撮影された光景は下のようになっていました。

2018年8月6日 宇宙ステーションより撮影されたヨーロッパ

ドイツを中心とした中央ヨーロッパの光景

Alexander Gerst

ライン川周辺と思われる中央ヨーロッパの光景

Alexander Gerst

ほぼ全体が茶色となっているポルトガル

Alexander Gerst

こんなようなことになっているのです。

「砂漠化している」という表現が出ても不思議ではない光景です。

写真の範囲は、地形から見まして、大体ですが、下のあたりになると思われます。

もともと緑だったところに「もはや緑がない」のです。

山火事によるものもあるでしょうけれど、それぞれの国や地域で極度の干ばつも進んでいると思われ、それを含めて「緑が消えた」という状態になっているのだと思われます。

ポルトガルに関しましては、「山火事が鎮火した後」の光景が投稿されていますが、広大な面積の森林が「燃え尽きて」います。

山火事が鎮火した後のポルトガルの様子。この光景が広大に広がっています


Aftermath of destructive wildfires around Monchique Portugal

このような光景(しかも、決して狭い範囲での出来事ではないです)を見ても、今年のヨーロッパの山火事が前例のない自然災害だったことがよくわかります。

ところで、こういう事象の「後遺症」としては、どんなことがお考えになられるでしょうか。

もちろん、人的被害や建物などの経済被害も大きいでしょうけれど、今のヨーロッパは、「森林としての緑が消えた」ということ共に、「農業作物も消えている」のです

 

食糧危機のサイクルに入っている今

実は現在、ヨーロッパは、過去数十年で最も深刻な「農業危機」にあります。この異常な気温と乾燥がさらに続けば、「史上最悪となる農業被害」に発展する可能性もなくはないです。

ヨーロッパの農作危機を伝える8月8日のメディア


European vegetable sector in most serious crisis since 1978

下の図は、上の記事にあります、ヨーロッパの干ばつによる農業リスクの進行状況を示したものです。大ざっぱにいえば、色が赤くなればなるほど深刻な干ばつ被害を示します。

 

これでもかなり広範囲の被害状況がわかりますが、ところが……この図は7月のものなのです。そして、状況は8月に入って極端に悪化しているのですね。

たとえば、上の図では、スペインやポルトガルは真っ白になっていて、つまり干ばつのリスクがない地域となっていましたが、その後、それらの国や地域は、最高気温 46℃などを記録すると共に、先ほどの写真にありましたように、前例のない山火事の連続で「砂漠化」している状況です。

ですので、現時点でのヨーロッパの「農業生産リスク」の図を作り直すと、さらに多くの場所が赤やオレンジの色分けとなると思われます。

あの写真の状況では、豊かな農業が再開されるには、かなりの時間がかかるのではないでしょうか。

ヨーロッパは、小麦や大麦、そしてジャガイモやぶどうやオリーブなどで生産量で世界で上位5位に入る国も多くありますが、それらのほとんどの国が、今年の強烈な熱波と干ばつによって壊滅的な被害を受けています。

そして、強烈な干ばつといえば、やはり農業大国であるオーストラリアが「記録に残る中で最悪の干ばつ」に見舞われています

そのオーストラリアの現在の大地も、それを空から撮影した風景は、「まるで火星」のようになっています。

オーストラリア東部を上空から撮影した光景。もとは牧草地


David Gray/Reuters

 

実は、世界で洪水が多発する中で、干ばつも同じように各地で、しかも前例のないほどのものが出現し続けています。

過去記事で、そのうち「世界で 30億人分の水が足りない」状況になる、という機密文書がウィキリークスによって発表されたことがあり、以下の記事でご紹介しています。

あと25年で「30億人分の水が足りない」状況になることを報告したウィキリークスがリリースした機密文書 : 原因は世界中で進行し続ける過度な肉食

今起きていることは、「水不足」というものとは違うものではあるのかもしれないですか、今のようなアンバランスな気象や事象が続いていく中で、水も食糧も次第に厳しい状況になっていくことは十分に考えられます。

そして、気づいた時には、とんでもない食糧危機の渦中にいたということに、あと 10年から 20年で(あるいはもっと早く)なっても不思議ではないと思われます。

今年の6月に金融アナリストによる地震と火山噴火のサイクルについての理論を以下の記事でご紹介したことがありました。

「ハワイとグアテマラは序章に過ぎない」 : 2011年の東北の大震災を正確に当てていた金融の世界で知られる驚くべき地震と火山噴火のサイクル理論が示す「2018年から2020年は怒濤の自然災害の時代」に (前半)

上の記事ではふれていないですが、この金融アナリストであるエリック・ハディクさんという方は、

「近いうちに食糧危機のサイクルが始まる」

ということも述べているのです。

何となく、現在のヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなどの極端な状況を見て、今後の世界の食糧状況なども気になってきましたので、エリック・ハディクさんの「食糧危機のサイクル」についても、機会があれば、ご紹介させていただくかもしれません。

それにしても、あのヨーロッパの「緑が消えた光景」が、また緑の風景に立ち直るには、どのくらいの時間がかかるのですかね。





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Oka In Deep

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