リルの仕業の模様
今回は、関係のない二つの話を書かせていただくことになりそうですが、最近見たグラフの中で、ショックを受けた推移が描かれているものがあります。
フィンランドの「先天奇形で生まれた赤ちゃんの数の推移」です。以下の記事にあります。
(記事)フィンランドで「新生児の先天奇形」があまりにも異常な率で上昇中
BDW 2023年12月18日
グラフは以下です。
あまりにも異常といえるグラフの推移ですが、同じことがアメリカでも起きていることを医学メディアのメディカル・エクスプレスが伝えています。
このメディカル・エクスプレスの記事には、多くの写真が掲載されていて、かなり痛々しいですが、その記事では、赤ちゃんたちの状態として、以下のように述べられています。
… 10人の乳児は体が異常に小さく、まぶたが垂れ下がる傾向があった。研究者たちによると、彼らの鼻は通常上を向いており、下顎は小さすぎることが多いという。
彼らの足は下と内側を向いており、中指の 2本には水かきがあった。男児には生殖器に異常があった。食べ物を食べるのに苦労したり、親指が完全に形成されていなかったりする乳児もいた。
このこのメディカル・エクスプレスは、その原因について、「フェンタニルに曝露した影響」とか「胎児性アルコール症候群」とかの言葉で説明しようとしていました。
しかし、フィンランドのあのグラフの曲線は極端であり、また、フィンランドでフェンタニルが蔓延しているという話も聞きません。
そもそも、フェンタニル中毒の女性が妊娠を最後まで維持させられるということ自体が考えがたいことですが、男性側が中毒ということでの仮定話だと思われます。そして仮に、アメリカでの先天奇形の増加がフェンタニルの影響だとした場合なら、2015年頃から同じようなことが起きていたはずで、今になって、唐突にそれを持ち出すのは不自然です。
以下はアメリカのフェンタニルでの死者数の推移です。
米国のフェンタニルによる死者数の推移
usafacts.org
先ほどのフィンランドのグラフには、「明確な急増ポイント」が見られます。
2023年1月頃から上昇はしているのですけれど、2023年9月から 11月頃の急増ぶりは異常といえるもので、そして、その妊婦さんたちが妊娠されたと思われる時期、つまり、「そこから 10ヵ月など遡ってみると」あることが思い出されるのです。
「トリス・スクロース製剤のリルトジナメランの接種が始まったとき」
と時期が一致します。
リルトジナメランというのは、ファイザーワクチンの修飾された mRNA のことであり、トリス・スクロース製剤というのは、現在のコロナワクチンで採用されている製剤で、最初の時期のワクチンよりも、「熱に対して強くなっている」という特徴があります。
つまり、二価ワクチンからの製品は、最初のブースターまでのコロナワクチンより「安定した mRNA を大量に生産できる」ものです。
以下でご説明しています。
(記事)トリス-スクロースの新しいコミナティの時代に
In Deep 2022年9月19日
リルトジナメランについては以下にあります。
(記事)上海帰り…ではないリル、そしてトジナメランとそのコドンたち
In Deep 2022年9月20日
このリルトジナメランが含まれた二価ワクチンが EU で承認さたれのは 2022年の9月1日で、実際に接種が本格的に始まったのは、それ以降の 10月、11月頃からだと思われます。
当時の EU の報道では、以下のようにあります。
> どちらのワクチンも 12歳以上の個人への使用が推奨されており、どちらも SARS-CoV-2の元の株とオミクロンBA.1亜変異株の成分を含んでいる。
ここにある「SARS-CoV-2の元の株」というのは、武漢株のことで、日本で展開されたものと同じものがヨーロッパでも接種されていたことがわかります。
そして、当時は(実は今でもですが)妊婦さんにも接種が推奨されていました。
フィンランドの妊婦さんの、特に最近の接種率はわからないですが、アメリカでは、「今でも妊婦さんの 9.6%」が、最新の接種を受けています。5回目の接種ということになると思います。
(記事)アメリカの新たなコロナワクチン接種率が思っていたより高いような
BDDW 2023年12月16日
5回目も打っている人たちとなりますと、その前のバージョンも全部打っている可能性が高く、二価ワクチンも受けた方が多いと思われます。
アメリカのことはともかくとしても、フィンランドのデータは、出産時期から遡りますと、
「明らかに、二価ワクチンの接種キャンペーンの開始と重なっている」
ことがわかるのです。
もちろん、他の要因も関係している可能性はありますが、先天奇形があんな急上昇をするようなデータは過去にはないことであり、そのタイミングから「リル」が関係しているとしか思えません。
「フィンランドと同じ二価ワクチンを展開させた日本はどうなっているのだろう」とも思います。
そして、その結果が出ているのだとすれば、
「ほぼ今」
です。
フィンランドのデータは、今年の 10月、11月頃から極端な先天奇形の赤ちゃんの出産数の上昇を示していますので、「日本はどうなのだろう?」と思った次第ですが、そういうデータは日本ではリアルタイムでは見られないですし、何ともわかりません。
なお、「先天奇形」というのは、外面だけではないです。
内臓や脳、神経系を含むすべてに現れている可能性があります。つまり、外見に異常がなくとも、内面に多くの問題を抱えて生まれた赤ちゃんが多数いる可能性があるのです。
それを思うと、フィンランドのデータは何とも痛々しいとしか言えませんが、これがリルと関係しているのかどうかは、他の国のデータが出てくるまでは確定はできないのも現実です。
そんなわけで、次が一応、今回の本題です。
ガンとワクチン
これまでもコロナワクチンに関しては、「さまざまな要素が、発ガンと関係している」ということについて、何度か記事にしていました。
比較的最近の以下の記事では、過去の記事や資料なども含めてご紹介しています。
(記事)ともあれ、宿命的にガンは増えるのだから
In Deep 2023年9月26日
最近、その決定打と言えるような論文が発表されていました。
12月17日に、コロナワクチンが持つ「発ガンの複数の要素」を調査した論文が発表されたのです。
論文は以下にあります。査読済みです。
SARS-CoV-2 ワクチン接種と発がんのマルチヒット仮説
SARS-CoV-2 Vaccination and the Multi-Hit Hypothesis of Oncogenesis
Multi-Hit Hypothesis は、「マルチヒット仮説」という訳でいいのかどうかわからないですが、意味するところは、
「複数の発ガン要素を重複して持っている」
というようなことだと思います。
これは、図でも示されているのですが、この図を日本語にして下さっていた方の投稿を X で見まして、それを拝借させていただきます。
論文はかなり長いものですが、その「それぞれの小見出し」を抜粋しますと、以下のようになります。
論文の小見出し
・リンパ球減少症は、重度の COVID-19 と COVID-19 ワクチン接種の両方の特徴だ。
・SARS-CoV-2 スパイク糖タンパク質とその S1 サブユニットは、in vitro で細胞シグナル伝達を誘発し、in vivo での腫瘍形成に寄与する可能性がある。
・mRNA ワクチンは、Toll 様受容体 (TLR) を介して宿主の自然免疫を不活性化し、I 型 IFN (I 型インターフェロン)応答を弱めるように設計されている。
・新型コロナワクチンのコドン最適化は、RNA-G 四重鎖(G4 / ※ グアニン4重鎖)タンパク質結合システムの調節不全を引き起こし、細胞のマイクロ RNA の翻訳調節を変化させる可能性がある。
・mRNA ワクチンに使用される LNP (※ 脂質ナノ粒子)はマウスにおいて炎症性が高い。 (※ 参考過去記事)
・外来 RNA の逆転写とゲノム統合の可能性がゲノム不安定性の原因となる。
・SARS-CoV-2 スパイク糖タンパク質の S2 サブユニットは、腫瘍抑制タンパク質 p53 および乳ガン 1/2 (BRCA1/2) と in silico (※ コンピュータを使った解析)で相互作用する。
・SARS-CoV-2感染の宿主細胞への新たな侵入経路である分化クラスター147(CD147)膜貫通タンパク質は、さまざまなガンと相関している。
多少知っていることと、まったく初めて見る項目とが同居していますが、「グアニン4重鎖がマイクロRNA の翻訳調節を変化させる可能性がある」という項目には注目しました。
最近、このマイクロRNA (miRNA)には少し興味を持っていたこともあります。
(記事)心筋炎の原因はスパイクタンパク質ではなく「ワクチンmRNAにより生成されるマイクロRNAそのもの」であることを知る。そして、ガンと心筋炎とALSの饗宴の時代が近い…
In Deep 2023年11月19日
「グアニン4重鎖」というのは、核酸の塩基のうちのグアニン(G)が並ぶ状態なのだと思いますが、論文には、ファイザーとモデルナのワクチンについて以下のように書かれています。
論文より
…注目すべきは、コドン最適化mRNAワクチンにおけるG4形成数の増加だ。つまり、モデルナおよびファイザー mRNAではそれぞれ 19個と 9個の G4モチーフであるのに対し、(自然の)SARS-CoV-のスパイクコード領域では 4個のG4モチーフとなっていた。
ワクチン mRNA に G4構造が豊富に存在することにより、ヒト遺伝子発現の正常な制御のために、通常はヒト発現 G4 を標的とする RNA 結合タンパク質およびマイクロ RNA の結合が増幅される可能性がある。
東京都医学総合研究所のこちらの資料には、
> G4 の異常な形成は神経変性疾患や癌などの様々な疾患の原因になる
と書かれてあり、いずれにしても、グアニン4重鎖が多数出現することは、あまり良いことではないようです。
コロナワクチンの配列の組み換えでは、 A (アデニン)、T (チミン)、G (グアニン)、C (シトシン)のうちの、
「 C と G が大幅に増量されている」
ことを知ったのは、2年以上前ですかね。
以下の記事に書いています。
(記事)Toll様受容体を調べて突きあたった「 mRNA 配列の改変で Cと Gが異常に強化されている理由」は、もしかすると悪意のような背景に満ちているものかもしれない
In Deep 2021年11月13日
C と G を大量に追加することには、「名目」はあります。それにより、スパイクタンパク質の生産力が大幅に上がるのです(自然のコロナウイルスの 1000倍などになる)。
しかし、それ以上に弊害が多いことについて、上にリンクした記事でふれています。
まあ、この論文をひとつひとつ検討して項目を取り上げていますと、キリがなくなってしまいますので、論文の結論を引用して締めさせていただこうと思います。
SARS-CoV-2 ワクチン接種と発がんのマルチヒット仮説
SARS-CoV-2 Vaccination and the Multi-Hit Hypothesis of Oncogenesis
cureus.com 2023/
結論
この包括的な文献レビューは、新型コロナウイルス感染症の遺伝子ワクチン、特に mRNA ワクチンが、1984年にサザーランドとベイラーによって最初に提案された発ガンの、ガンの進行および/または(転移性)再発についてのマルチヒット仮説を満たしている可能性を強調することを目的としている。
この可能性が間違っていることを証明することは、医学の第一原則である「primum non nocere」(「まず、害を与えないこと」)を満たすために必要なステップだ。
実際、世界的な危機はすべて、健康と福祉に多大な課題をもたらす。しかし、そのような例外性は科学的基準を下げることを正当化するものであってはならない。
これは、世界中の脆弱な高リスク集団を保護することを目的とした予防薬に特に当てはまる。
正確に言うと、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に対する新しい mRNA ベースのワクチンの成功により、最も致死性の高い感染症(マラリア、結核、HIV/AIDS) のいくつかに対する解決策として、mRNA テクノロジーに対する広範な関心が生まれている。
簡単に導入できるワクチンが緊急に必要とされているが、しかし、概説された発ガン促進メカニズムの一部は抗原非依存性であるため、mRNAベースのナノ医療が将来の疾患の管理および予防方法をさらに変える前に、現在の安全性の懸念に速やかに対処する必要があるのだ。
ここまでです。
mRNA テクノロジーを他のさまざまなワクチンに拡げる前に、医学の第一原則である「まず、害を与えないこと」に立ち戻れ、と述べている感じですかね。
ここにある「抗原非依存性であるため」というのは、つまりは、
「どんな感染症に対してのワクチンでも、その抗原が問題なのではなく、mRNA ベース自体に問題がある」
というように解釈していもいいのだと思われます (コロナワクチンには、スパイクタンパク質という抗原自体の問題がありますが)。
現実的には、今の mRNA ワクチン開発状況が停止するというようなことは考えられず、個人個人で自分や周囲を守る(打たない)しかないのは、コロナワクチンと同様の気はいたします。
そういえば、最近、
「SV40エンハンサーを含むプラスミドは、試験したすべての細胞の核に輸送される」
という論文を見ました。
1999年のわりと古い論文ですが、逆にいうと、「そんな以前から、SV40 は、よく知られていたもの」だったことも知ります。
以下に概要を翻訳しています。
(記事)「SV40エンハンサーを含むプラスミドは、試験したすべての細胞の核に輸送される」と書かれている論文
BDW 2023年12月19日
論文には、以下のようにあります。
> SV40 エンハンサーを含む同様のプラスミドは、試験したすべての細胞タイプの核に輸送される。
「すべての」というところに迫力を感じます。
ワクチン開発者は、「知ってやったんだろうな」とも。
時間をかけた悪意の集大成であることを最近さらに実感します。
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