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花粉症の薬や風邪薬、胃薬にパーキンソン病の薬、そして抗うつ剤や抗不安剤……多くの「抗コリン」一般薬が、認知症発症のリスクを著しく増加させていることが判明

投稿日:

2019年6月24日の米医学メディアより


medicalxpress.com




 

この世に満ちている抗コリン薬と認知症発症の緊密な関係

 

今から 4年ほど前に、以下のようなタイトルの記事を書いたことがありました。

人体を神と同等と見る西洋医学の理想的な未来。そして、抗コリン剤の氾濫でおそらく認知症が増え続ける今後のための「認知症と物忘れの治し方」
 In Deep 2015年04月03日

このタイトルの後半の、

> 抗コリン剤の氾濫でおそらく認知症が増え続ける今後

ということについて、その具体的な検証が、英ノッティンガム大学の研究者たちによって行われ、結果が発表されていました。

抗コリン薬というのは、「アセチルコリンというものを遮断する作用を持つ」……というように書くと面倒くさい感じですが、大ざっぱに書きますと、

アレルギーの薬も、抗不安剤も睡眠薬もめまいの薬も抗うつ剤も、あるいは市販の胃薬も市販のかぜ薬も、ぜーんぶ抗コリン薬

ということになるのです。

基本的に、今の世の日常薬というのは、この抗コリンという作用が中心となっているといってもいいのかもしれません。

この抗コリン薬に「人を認知症に導く作用がある」ことは以前から知られてはいましたが、今回の英国の研究の大規模研究によって、かなり信用できる「数値」が出ました。

それによれば、

「強力な抗コリン薬を服用している人が、それから10年以内に認知症になる確率は、服用していない人たちより 50%多い」

ことがわかったのです。そして、その数は、「イギリスで毎年、新たに認知症と診断される人たちの 10%ほどにもおよぶ」ということもわかり、抗コリン薬の服用が、認知症のリスク要因の非常に大きな部分を占めていることがわかったのでした。

以下にその記事をご紹介します。

なお、この研究では、抗コリン薬の中でも、強力な作用があるとされる「抗うつ薬、膀胱の抗ムスカリン薬、抗パーキンソン薬、てんかん薬」などについての調査が主です。

ここからです。


Commonly prescribed drugs could increase the risk of dementia, says a new study
medicalxpress.com 2019/06/24

一般的に処方されている薬が認知症のリスクを大幅に高める可能性があることが新たな研究で見出される

英国国立健康研究所 (NIHR)のプライマリーケア研究学校によって資金提供され、英ノッティンガム大学の専門家たちによって実施された研究は、55歳以上で、毎日、強力な抗コリン薬を使用していた患者たちは、認知症のリスクがほぼ 50%増加したことが見出された。

抗コリン薬は、筋肉の収縮と弛緩に役立つ。それらは、神経系でメッセージを伝達する化学物質であるアセチルコリンを遮断することによって作用する。

病院では、慢性閉塞性肺疾患、膀胱の疾患、アレルギー、胃腸の障害、あるいはパーキンソン病など、さまざま症状を治療するために、この抗コリン薬を処方する。

これらの薬は、混乱や記憶喪失などの短期的な副作用をもたらす可能性は知られているが、長期的な使用によって認知症のリスクが高まるかどうかは研究されたことがなかった。

ノッティンガム大学のキャロル・クープランド (Carol Coupland)教授が率いたこの研究は、米国医師会が発行する JAMA インターナル・メディシン (JAMA Internal Medicine)に掲載された。

研究では、55歳以上で認知症と診断された 5万8,769人の患者と、認知症と診断されていない 22万5,574人の患者の医療記録を調べた。これらの患者たちは、2004年1月1日から 2016年1月31日の間に、英国の医療データベースに登録された人たちだ。

研究は、認知症の他の危険因子を考慮した後に、抗コリン薬全般と、そして特に抗コリン薬の中の抗精神病薬、抗パーキンソン病薬、膀胱薬、および、てんかん薬に対する認知症のリスク増加を示した。

抗ヒスタミン薬や胃腸薬など、すでに研究されている他の種類の抗コリン薬についてはリスクの増加は見られなかった。

ノッティンガム大学の認知症センターの代表であるトム・デニング (Tom Dening)教授は、以下のように述べる。

「この研究は、抗コリン作用を有する特定の薬を処方する際には、医師は用心するべきであるという証拠を提供しています。ただ、この種の薬を服用している患者の方々は、急に薬の服用を止めてはいけません。それは有害な作用となる場合があるからです。抗コリン薬を服用されていて、(認知症に対しての)心配がある場合には、医師に相談して、受けている治療法の長所と短所を考慮して対応する必要があります」

認知症患者 5万8,769人の平均年齢は 82歳で、63%が女性だった。それぞれの認知症の症例は、同じ年齢、性別、および一般診療の対照患者と一致した。

認知症になった人々の抗コリン薬への暴露は、認知症と診断される 1年前から 11年前までの 10年間、または対照患者における同等の日数の 10年間にわたる処方情報を使用して評価され、2つの患者群間で比較された。

さらなる分析では、認知症と診断される前の最大 20年間の抗コリン薬の処方が調べられた。

認知症と診断された日または対照群と同等の 1〜 11年前までのあいだに、認知症の症例の人々のほぼ 57%および対照の 51%が少なくとも 1つの強力な抗コリン薬を処方されていた。

症例数は平均で 6種処方、対照は 4種の処方であった。最も頻繁に処方される種類の薬は抗うつ薬、抗めまい薬、および、過活動膀胱の治療に使用される抗ムスカリン薬だ。

これは観察研究であるため、これらの抗コリン薬が認知症を引き起こすかどうかについての確固たる結論を引き出すことはできないが、認知症のごく初期の症状に対しても抗コリン薬が処方されていた可能性がある。

クープランド教授は、次のように述べている。

「私たちの研究は、強力な抗コリン薬、特に抗うつ薬、膀胱の抗ムスカリン薬、抗パーキンソン薬、てんかん薬に関連する潜在的なリスクのさらなる証拠を追加しています」

「このタイプの薬のリスクは、薬を処方するときの利点と一緒に医療従事者によって慎重に考慮されるべきであり、可能であれば、他のタイプの抗うつ薬や、膀胱のための代替タイプの治療などの代替の対処も考慮されるべきです。また、この研究は、定期的な投薬状況の確認を実施することの重要性も強調しています」

「私たちは、80歳以前に認知症と診断された人々のリスクがより高いことを見出しました。これは、抗コリン薬は中年の人々と同様に高齢者にも慎重に処方されるべきであることを示します。」

これらの結果は、2018年に発表された同様の研究の結果とともに、どのタイプの抗コリン薬が認知症の最も高いリスクと関連しているかを明らかにするのに役立つことになるだろう。

これらの抗コリン薬に関連するリスクの増加は、その関連が原因である場合、認知症診断の約 10%が抗コリン薬曝露に起因する可能性があることを示しており、これは英国における年間 20万9,600の新規の認知症の症例うちの約 2万例に相当するものだ。

これはかなりの割合であり、認知症の症例の人たちの持つ状態の他の割合は、中年の高血圧で 5%、糖尿病で 3%、後期喫煙で 14%、身体的不活動が 6.5%となっており、これらと比較しても、抗コリン薬曝露による認知症発症率は、他の危険因子に匹敵するか、それを上回る。


 

ここまでです。

今回の調査では、強い作用の抗コリン薬と認知症の関係についての研究でしたが、実は「強力ではない抗コリン薬」も、認知症となるリスクを高めることが、2015年のアメリカの研究で示唆されていました。

以下は、先ほどリンクしました過去記事「…そして、抗コリン剤の氾濫でおそらく認知症が増え続ける今後…」に掲載しました、医学メディアの記事です。

風邪や花粉症など、身近な薬がアルツハイマー病を増やす、飲むほど影響、米国グループ報告

米ワシントン大学を中心とする研究グループが、内科分野の国際誌である JAMA インターナル・メディシン誌オンライン版で、風邪や花粉症など、身近な薬がアルツハイマー病を増やすことを 2015年1月26日に報告した。

問題になるのは、抗コリン作用を持つ薬だ。抗コリン作用を持つ薬剤は多く、総合感冒薬や鼻炎薬、胃腸薬、一部の抗精神病薬、抗うつ薬などが知られている。

研究グループは、抗コリン作用薬を使った蓄積と認知症リスクの関連を明らかにする研究をより大規模に行った。

研究開始時に認知症がなかった 65歳以上の参加者 3434人を対象に、2年ごとに状況を調査、平均 7.3年間の追跡を行った。追跡したところ、参加者のうち2割強が認知症を発症。認知症の8割はアルツハイマー病だった。

認知症およびアルツハイマー病の発症と、抗コリン作用薬の使用状況の関係を調べたところ、抗コリン作用薬を長期間にわたって多く使用するほど認知症のリスクが増していた。

この際の調査では、「どのくらいの頻度で抗コリン薬を服用するとリスクとなるのか」ということに関する数値も出されていまして、その結果は、

「 1年間当たり 9日くらい抗コリン薬を飲むなら注意した方がいい」

ということになっていたのです。

つまり、少なくとも高齢者に関しては「 1年で 9日間、かぜ薬を飲んだらアウト」であり、「 1年で 9日間、抗うつ剤を飲んだらアウト」ということになってしまうらしいのですね。

このあたりから、現在の世の、メンタル疾患を持つ人たちに対して大量のメンタル系の薬を処方している現状を考えますと、今後さらに認知症は増えていくのだろうなと。

抗うつ剤でも、抗不安剤でも、基本的には「毎日飲む」ことが前提として処方されます。

そして特に、ベンゾジアゼピン系の抗不安剤などは服用期間が長期になりやすいです。ベンゾジアゼピン系もまた抗コリン薬です。

 

私自身、ベンゾジアゼピン系の抗不安剤を、連日飲んでいたわけではないですが、 25年以上服用していて、完全にやめられたのは、つい最近です。

そして、私がベンゾジアゼピンをやめようと本気で思ったのは、In Deep を書いている中で、「抗コリン薬の連続の服用は大変体に良くない」ことを知ったからでした。

それを書きましたのは、大したことが書かれてあるわけではないですが、2015年の以下の記事です。

基本的に「すべての薬」は人間に良くないという理由の理論的なメカニズムがわかったのです
 In Deep 2015年04月02日

しかし、それから、ベンゾジアゼピン系の抗不安剤を完全にやめられるまでに 3年近くかかりましたね。

ベンゾジアゼピン系の薬の多くには強力な依存性があり、抗不安剤でも睡眠剤でも抗うつ剤でも、「長期連用者は、なかなかやめることができない」という厳しい現実があります。

ベンゾジアゼピン系のことと、おそらくそれが原因で、私の「脳が萎縮している」というようなことは以下の記事に書いたことがあります。

意図して書き始めたわけではないけれど、話はナルコレプシーと脳萎縮と「30年間におよぶベンゾジアゼピン系薬物依存」のことへと転がる石のように

私の脳の大きさは今では梅干しくらいになっているかもしれません。

たまに、左の耳から出た脳を右の耳から入れ直したりしています(やめなさい)。

 

精神疾患の薬の市場は拡大を続けています。

下のグラフは、1995年から 2006年のグラフですが、この 2006年以降が、また劇的に増えていると思いますので、現状はすごい数だと思います。


富士経済

以前、1970年代に、原題が『医療異端者の告白』という本を書いたアメリカのロバート・メンデルソンという医師について、「「現代医学は悪しき宗教」と40年前に述べた異端医師の懺悔」という記事でご紹介したことがありました。

この本は、日本では、邦題として『こうして医者は嘘をつく』という、ややネガティブな響きのタイトルがつけられていますので、私は原題でご紹介していました。

この本の中に、今でいう抗不安剤、当時でいう精神安定剤というものは、

「作用と副作用が同じ異常な薬の一群」

というように書かれていました。

「今は違うよなあ」と思って、当時まで私が服用していたベンゾジアゼピン系の抗不安剤であるレキソタンという薬を調べてみますと、以下のようにありました。

レキソタン[作用] 不安や緊張感をやわらげ、気持ちを落ち着かせます。

レキソタン[副作用] いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚、興奮、もうろう状態

抗不安剤は「不安を消すために飲む」ものですが、その副作用が「強い不安感」でどうする……と。

このような説明は、すべてのベンゾジアゼピン系の抗不安剤でほぼ同じです。

いずれにしましても、私の場合は、抗不安剤を服用していた期間も長いですし、認知症のリスクを非常に大きく背負っていることは確かです。

外出した際に、ズボンを掃き忘れていることに気づいたのが、電車で目的地に到着した後にホテルで一泊して、翌日に家に戻ってきた後だった、というようなこともよくあります(よくあるのかよ)。

まあ、実際はそれはまだないですが、今後増えないとも限りません。

お風呂に入って「何だか苦しいなあ」と思ったら、足からではなく頭から湯船に入っていた、というようなことも、今のところはないですが、いつそうなっても不思議ではありません。

そういうようなことにならないように、今後もできる限り、薬の服用は少ないままでいきたいと思っています。

もちろん薬が何が何でも悪いということではなく、不要な薬は飲まないということが大事なことのように思います。

本当に苦しい時や大変な時にまで薬を否定するのは、むしろ良くないと思いますけれど、今の世の中は、飲まなくてもいい薬が処方されすぎていることが問題のようです。





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