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原因不明とされてきたパーキンソン病の発症の原因が「抗生物質による腸内環境の破壊」である可能性がフィンランドの研究で判明

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news18.com




 

パーキンソン病もまた腸内環境の変化で発症している可能性

これまで、「抗生物質によって引き起こされている可能性がある疾患」については、いくつかご紹介したことがありますが、フィンランドのヘルシンキ大学が、

「パーキンソン病の発症の原因は、抗生物質の多用にある可能性」

と発表しました。

パーキンソン病は、手足の震え、こわばり、歩行困難などを伴う進行性の神経疾患で、脳のドパミンという神経伝達物質が減少することによって起きることはわかっていますが、なぜ、ドパミンが減少するかはわかっていませんでした。

つまり、「パーキンソン病は原因不明」とされていたのです。

ところが、今回の研究では、抗生物質を多く服用した人たちに、パーキンソン病の発症の明らかな増加が見られたことがわかったのでした。

研究者たちの見解としては、「腸内環境が破壊されることによって、発症に至っている可能性が高い」ということですが、これまで、

「脳内の神経伝達物質を作成して、コントロールしているのは主に腸内細菌」

であることが次々と判明していますので、ドパミンという脳内物質の産生とコントロールをしている「おそらく1種類の腸内細菌」があり、それが抗生物質で破壊されることによって、ドパミンの産生がおこなわれなくなるのだと思います。

長い記事ではないですので、まず最初にその記事をご紹介します。

 


Higher Antibiotics Use May Raise Parkinson's Disease Risk
news18.com 2019/11/23

抗生物質の多用は、パーキンソン病のリスクを高める可能性がある

抗生物質はさまざまな治療において一般的に使われるものだが、特定の抗生物質を過度に使用すると、パーキンソン病を発症するリスクが増加することがわかった。

パーキンソン病は、体の揺れ、こわばり、歩行やバランスをとることなどの困難につながる進行性神経系障害だ。

研究結果は、フィンランドのヘルシンキ大学病院の研究チームにより、医学誌ムーブメント・ディスオーダーズ(Movement Disorders)に発表された。

研究を率いたフリップ・シェパージャンズ(Filip Scheperjans)博士は、このパーキンソン病の発症との関係性は、腸内微生物の環境が抗生物質によって破壊されるためのものだと説明できる可能性があると言う。

パーキンソン病の発症とのあいだの最も強力な関連性は、広範囲に使用される抗生物質と、嫌気性細菌および真菌に対して作用する抗生物質で見つかった。

シェパージャンズ博士は以下のように言う。

「抗生物質への暴露とパーキンソン病の関連は、患者のかなりの割合で、おそらく、パーキンソン病の病理が腸内微生物環境の変化に起因する可能性があるという見解に向かうと思われます」

「パーキンソン病患者の腸内の細菌組成が異常であることは、これまでも知られていましたが、原因は不明でした。私たちの今回の研究の結果は、腸内細菌叢に強く影響することが知られている抗生物質が素因になる可能性があることを示唆しています。それらは一般的に使用される抗生物質でした」

パーキンソン病の患者においては、20年以上前から、腸に典型的な病理学的変化があることが観察されている。また、便秘、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患の患者の人たちは、パーキンソン病を発症するリスクが高いことも知られている。

抗生物質の服用は、腸内微生物叢の変化を引き起こすことが示されており、それらの使用は、精神障害やクローン病などのいくつかの疾患のリスク増加と関連していることが最近はわかっている。

この研究では、1万3976人のパーキンソン病患者の 1998年から 2014年までの抗生物質の服用状況を比較し、年齢、性別、居住地が一致した 4万697人のパーキンソン病ではない人たちと比較した。

抗生物質の服用は、抗生物質の購入データに基づいて、その期間が 1- 5年、5- 10年、および 10- 15年の 3つの異なる期間にわたって調査された。

また、化学構造、抗菌の種類、および作用機序に従って抗生物質を分類し、服用の状況を調べた。

シェパージャンズ博士はこのように述べる。

「この発見は、これからの医療現場での抗生物質の処方の慣習に影響を与える可能性があるかもしれません。抗生物質耐性の問題に加えて、抗生物質の処方が、腸内微生物叢および特定の疾患の発症に影響を与える長期的可能性を考慮する必要があります」


 

ここまでです。

結局、パーキンソン病の予防として大切なのは「腸内環境を破壊しない」ということになりそうですが、病院で処方される薬の中で、最も腸内細菌を破壊することがわかっているのは以下の2種類となると思われます。

・抗生物質

・抗ガン剤

抗ガン剤に関しては、以下の記事で取り上げました。

抗ガン剤は「腸内細菌環境を破壊」し、「脳に炎症を起こす」ことが米国の大学での研究で初めて判明。これが化学療法のすべての副作用のメカニズムである可能性

今回の記事を読む限りでは、抗ガン剤もパーキンソン病の発症と関係する可能性があるかもしれないですね。

また、以下の記事では、デンマークの研究をご紹介していますが、「小児期に抗生物質を使用した子どもは、17歳までに精神疾患となるリスクがとても高くなる」という研究を紹介しています。

「子どもに抗生物質を使ってはいけない」 : デンマークで行われた世界最大規模の調査により、幼少時の抗生物質の使用は若年時の精神疾患と強く関係することが明確に

この記事の中には、以下のようなくだりがあります。

この KLE1738 という稀少なバクテリアは、GABA (ギャバ)として知られているγ-アミノ酪酸を食べる。

そして、異なる種類のバクテリアである「バクテロイデス」という細菌は GABA を産生し、それらを供給することによって KLE1738バクテリア を生存させていることがわかった。

この「 GABA 」というのは、神経を落ち着かせる神経伝達物質で、精神の穏やかな状態やリラックスした状態を作り出すために不可欠なものです。抗不安剤などの作用機序は、この GABA の作用を強めるものがほとんどです。

つまり、 GABA が脳内で正常に産生されていれば、「不安障害やパニック障害などになりにくい」といえるのです。

上に、

> 「バクテロイデス」という細菌は GABA を産生し、

とありますが、つまり、

GABA という脳内神経伝達物質を産生しているのは、腸内細菌

なのです。

これだけでも、「精神の安定と腸内環境の関係」が、いかに強大なものかおわかりかと思います。

私自身も、なかなかやめられなかった抗不安剤を完全にやめられたのは、腸内環境を気にするようになってからですが、この個人的な体験からも、腸内細菌の環境と、メンタルには強い関係があると思っています。

先ほどのデンマークの研究では、抗生物質とうつ病の関係にもふれられていますが、不眠などを含めた、ほとんどの精神系の症状は、脳内神経伝達物質を作っている腸内細菌が破壊されたことによることが根本的な原因ではないかと考えます。

今回のパーキンソン病も、脳内のドパミンを産生する腸内細菌が破壊されることによって、ドパミンが作られなくなり、パーキンソン病につながるということだと思います。

現実問題として、内科でも歯科でも耳鼻科でも皮膚科でも、抗生物質は乱用気味に処方され続けていますので、ほとんどすべての大人の人々は、過去に抗生物質を何度か服用しているはずですけれど、その「頻度」が問題となるのかもしれません。

私自身は、子どものころから体が弱く、発熱や扁桃腺炎などの炎症が多い子どもでしたので、子どもの頃から大量の抗生物質を処方されていました。

そのために、かなり若い時から腸内環境は相当破壊されていたはずで、さまざまな身体的、精神的な疾患はそれと関係していたのだと思います。よく生きていたものだなと今はむしろ思いますが、しかし、この経験からも、

「子どもや若い人への抗生物質の投与は慎重におこなうべきだ」

と思います。

腸内細菌の世界は、細菌と細菌の間に極めて複雑な関係性が存在するものですので、一度破壊されると、基本的には復活しないはずです。

 

大人の方々で、私のように、すでに腸内環境がある程度、破壊されているという自覚がある方については、いわゆる「腸活」でしのぐしかないと思われます。

そういえば、うちの子どもが、先日、腸内環境の特集をしていた「ためしてガッテン」を見たそうなんですが、彼が言うには、

「いくら毎日ヨーグルトを食べても関係ないんだって」

と言っていました。

ビフィズス菌などが入っている食品を毎日食べても、それは「常在菌とはなり得ない」のだとか。

それだけでは、腸内環境は改善されないということになります。

腸内の常在菌を増やすためには、水溶性の食物繊維をとることが最も効果的だそうで、水溶性の食物繊維というと海藻とか納豆が代表的なものですけれど、そういうのをたくさん食べるといいそうです。

以下の NHK のページに軽くふれてありました。

長寿&がん予防で注目! 腸内細菌パワー覚醒術

今回の研究を見ますと、腸内環境が悪化してから何らかの疾患になるまでには、時間的な猶予はかなりありそうなので、少しずつでも腸内環境を改善することで、健康なままポックリといくことができるのではないでしょうか(その書き方はちょっと)。





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