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成層圏の気温が突然上昇する現象により北極の大気循環が崩壊。これにより2月にかけて北半球に超低温がもたらされる可能性が。そして低気温とウイルスの関係…

投稿日:2021年1月9日 更新日:


55年ぶりの低温 -19.6℃を記録した1月7日の中国の首都北京 business-standard.com




 

北極の大気の循環がまたも崩壊

日本の日本海側や北陸などが記録的な降雪が続いているようで、SNS などを見ますと、ものすごい積雪の光景が各地で見られているようです。

この尋常ではない寒気と大雪は、日本だけではなく北半球の多くが経験しているものでして、12月の暮れ頃から以下のような記事でそれらのことをご紹介しています。

ますますミニ氷河期化する地球 : 2020年12月の世界は「前例のない低い気温と大雪」に見舞われていた
地球の記録 2020年12月23日

2021年の始まりは寒波と共に : カナダ、スペイン、インド、中国などで観測史上最低級の気温が記録され続けている
地球の記録 2021年1月8日

ロシアやヨーロッパの低温と大雪もかなりのものですが、東アジアの寒波と大雪も記録的なものとなっていまして、中国の報道によれば、首都北京は 1月7日の朝に -19.6℃を記録し、これは 1966年以来の最低気温となるそうです。

また、山東省、河北省、山西省などでは気象観測所が建設されて以来、最も低い気温を報告していることが伝えられています。

韓国でも、各地で寒波警報が出ており、ソウルでは体感気温が -21℃に達していると報じられています。温暖な済州島でも 57年ぶりに寒波警報が発令されています。

今後に関しては、たとえば日本では、現在の寒波や大雪は、1月12日頃をピークとして、その後は比較的穏やかな気温と天候に戻ると気象庁は述べています。

しかし。

「その後」に関して懸念が出ています。

もしかすると「とんでもない寒気」がやってくるかもしれないのです。

北極の上空にできる大規模な気流の渦のことを「極渦」と呼びますが、その大変に冷たい大気の循環が「現在、分断あるいは崩壊」しており、それが北半球の広範囲に流れ込んでくる可能性があるのです。

その原因は「成層圏突然昇温」という、成層圏の気温が突然、激しく上昇する現象で、Wikpedia には以下のようにあります。

成層圏突然昇温 - Wikipedia

気温変化が緩やかな成層圏において、突然気温が上昇する現象のこと。北半球では寒候期にあたる秋〜春に発生する。

これが今起きていることを最初に知ったのは、アメリカの CBS ニュースにおいてでしたが、それによれば、

「 1週間で成層圏の気温が約 38℃上昇した」

のだそう。

これが発生すると、北極の大気の渦にどんな影響を与えるかといいますと、通常は、極渦は以下のように北極の上空を循環しています。


CBS

ところが、成層圏で「突如の大幅な気温の上昇」が起きると、これが「分断されてしまう」のです。

同じことが 2018年にも起きており、以下はその時の様子のひとつです。

2018年2月10日 北極の極渦がふたつに分裂

newsweekjapan.jp

上の図は、ふたつにわれている状態の時ですが、結果的に「極渦が崩壊」することも多く、それが寒冷期を長引かせます。

この後、アメリカもヨーロッパも激しい寒波に見舞われましたが、この極渦の分裂が起きてから、どの程度で寒波が発生したかというと、

「2週間後から」

でした。寒波の影響は1ヶ月以上は続いたはずです。

今回、日本が影響を受けるかどうかはわからないですが、この影響を受けていない現在でも、すでに東アジアは広範囲で強い寒さと大雪の影響を受けていますので、もしかすると、さらなる気温の低下と大雪が日本にも及ぶ可能性があるかもしれません。

この今回の「成層圏突然昇温の発生」については、日本語版ニューズウィークでも報じられていましたので、そこから抜粋します。

北極の成層圏突然昇温により寒波襲来のおそれ

成層圏突然昇温で成層圏の極渦が2つに分裂すると、北西ヨーロッパからシベリアにかけて厳しい寒波が起こりやすいことがわかった。2018年の大寒波と同じ状態が現在起きている。

成層圏突然昇温(SSW)とは、気温変化が穏やかな上空約 10〜50キロの成層圏で突然気温が上昇する現象をいう。

通常、冬の北極は日射が届かないため非常に低温となり、成層圏では「極渦」と呼ばれる強力な西風の気流の渦がこれらの冷たい空気を取り囲むが、極渦が弱まると、風が減速したり、反転し、冷たい空気が下降して、温度がわずか数日で摂氏50度も上昇する。

成層圏突然昇温が起こると、上空10キロまでの対流圏で「ジェット気流」が弱まる。これによって低気圧や高気圧が影響を受け、長期にわたって寒波が居座り、時として大雪をもたらす。

イギリス気象庁は、1月5日、「成層圏の極渦の弱化に伴って北極成層圏で突然昇温が発生している」とし、「70%の確率で厳しい寒さとなる」との予想を発表した。 Newsweek 2020/01/07)

この数年は、極渦の「過去にはなかったような動き」によって、世界各地で非常に厳しい気温や大雪が繰り返されてきました。

以下のような記事はその一部です。

北極からの「極渦」がもたらしている中央ヨーロッパの大雪は「120年の記録」を破るような規模となり、各地でカオスが発生中
地球の記録 2019年1月7日

アメリカとカナダが史上最悪の北極からの旋風「極渦」に見舞われている。氷点下50℃近くの場所も
地球の記録 2019年1月28日

この1、2年では、今回のような成層圏突然昇温という現象がなくても、繰り返し北半球は極渦の影響を受け続けていました。

通常は、以下の図の「左側」のように、極渦は北極の上空を循環しているのですが、最近では「右側」のように、激しく南下し、ジェット気流と共に循環を始め、北半球の広範囲に大寒波をもたらす場合が見られるようになってきたのです。


NOAA

前回の 2018年の成層圏突然昇温の発生の場合は、特に欧米では長く異例の寒さと大雪が続きましたが、今回もまた、北米の一部とヨーロッパの一部に関しては、1月の後半から 2月にかけて異例の寒さに見舞われることは確実であることを、アメリカの気象学者が述べています。しかし他の国や地域については、今はわかりません。

 

 

気温とウイルス

なぜ、気温のことをそんなに気にするかというと、以下の記事に書きました

「気温が下がるとコロナウイルスは活性化する」

という現実があるからです。

感染の増加を「数」だけで見ていると社会は終わる : コロナウイルスの感染事例は「正確に気温と反比例する」ことを米ゴールドマンサックスが解析。年明けまでに現在の何倍にも増加する可能性
投稿日:2020年11月15日

この記事を書いたのは 11月中旬で、その後、「気温と感染確認数の推移」を毎日観察していましたが、おおむねこの通りとなっています。

しかし氷点下を下回るような寒さの場合、むしろ感染確認事例は減っていましたので、以下の米ゴールドマンサックスの顧客向けリポートにあるように、

「摂氏 2℃から 7℃」

という気温が最もコロナウイルスが活性化する気温のようです。

ゴールドマンサックスの顧客向け資料から通常のコロナウイルスの気温推移と感染事例の相関

CCD, Goldman Sacks via ZeroHedge

なお、こちらの記事の途中でアメリカの大学での研究についてふれていますが、コロナウイルスは気温が低いほうがウイルスの粒子構造が安定する性質を持つようです。気温が低いほうが感染しやすいのは、ウイルスの構造上の性質のようで、つまり「自然の法則」だと思われます。

人が屋外で活動する日中の最高気温が 2℃などの低い状態になることは、関東以西ではあまりないでしょうが、「そのような低い最高気温の状態がある程度持続する時があった場合」、感染確認数は、増加するかどうかはともかく「減らない」と思われます。

今回の北極の大気循環の崩壊の影響が明らかになるのは、1月の下旬くらいからだと思いますが、仮に今後、日本も記録的な寒気の影響を受けるとすれば、いよいよ、春まで社会がどのような状態となるかわからなくなってきています。

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