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2019年からの世界 地球という場所の真実 悪魔の輪郭 拡大する自然災害

まさにカタストロフの時代へ : 英国のリスク調査企業が、全世界の2019年前半における自然災害での経済的被害額が「8兆円」にのぼると発表

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2019年前半に「破局的な被害」を出した自然災害の発生場所


Catastrophe Insight




21世紀に生きる私たちの住む地球の凄まじい様相を数字で知る

英国のリスクリサーチセンターのであるエイオン・ベンフィールド UCL (Aon Benfield UCL)が、7月26日に、

「 2019年前半の世界の破局的な自然災害の状況」

を、経済的損失と人的被害のそれぞれから発表しました。

タイトルは、「カタストロフの洞察 Catastrophe Insight」というもので、アジア、欧州、北米、中東、アフリカなど、各地域の自然災害の被害統計がまとめられています。

このデータによりますと、2019年前半のこの地球の自然災害での被害額は、

730億ドル (約 8兆円)

にのぼっていることが明らかとなりました。

これは、2019年1月から 6月までの、たった半年の間の経済的被害です。

このうち、自然災害に対してかけられていた保険の支払いによる損失は 200億ドル ( 2兆2000億円)に達しています。

この 2019年の前半で、最も大きな経済的被害を出した自然災害は、損失額の多い順に、

・洪水

・豪雨

・竜巻

となります。

この損失額の数字はすごいです。

たとえば、以前、「西暦 1900年から 2015年までの自然災害による経済的損失」について以下の記事でご紹介したことがあります。

自然災害は予想以上の驚異的な勢いで地球の文明を崩壊させ続けている : ドイツの大学が発表した西暦1900年以降の災害損失データベースが示すこと

この時にご紹介したドイツのカールスルーエ工科大学のニュースリリースは、以下のようなものでした。

2016年4月のカールスルーエ工科大学のニュースリリースより


kit.edu

このように、1900年から 2015年までの約 115年間の間に、経済的被害は 770兆円などに達していたことがわかったのでした。

しかし、現在の 2019年というのは、「半年で 8兆円の経済的損失」を出しているのです。

何となく計算するだけでも、何倍何十倍というペースで自然災害による損失が出ていることを示しています。

今後の 6ヵ月がどういう推移を見せるのかわからないにしても、猛暑や山火事、台風やハリケーンなどの自然災害が発生するのは、主にこれからですので、2016年後半も、さらに自然災害による被害は多くなると考えられます。

たとえば、前半と同じような経済的被害が出たとして、年間で十数兆円というようなことになりそうで、過去のいかなる時代よりも、人間社会は自然災害に「攻撃されている」と言えそうです。

 

そして、先ほどの過去記事に掲載しましたグラフでわかりますのは、

「自然災害は 20世紀後半から増加し、21世紀に爆発的な状況となった」

という感じになっています。

1900年から 2015年までの自然災害での経済的損失の推移


kit.edu

世界の自然災害による損失額は、1990年頃から、コンスタントに 1兆円を越えるようになり、21世紀になると、かつてなかったような数字となっていることがわかります。

それでも、2015年までは、上のグラフを見る限りは、最も経済的損失が大きかったのは 2011年(東日本の震災があった年)の約 5兆円です。

それが、今年は、半年ですでに 8兆円。

半年間で、すでに 2011年の記録の 2倍近くの数値となっているのです。

今後どこまで急激な増加を見せ続けるのかわからないですが、上の自然災害による経済的被害のグラフに、2019年までの統計を加えたものはすごいカーブを描きそうです。

冒頭に示しました図は、自然災害により大きな被害を出した災害の地域が、地図に掲載されているものですが、その中でも、特に甚大な被害を出した災害が発生した場所は以下のようになります。

2019年前半に甚大な被害を出した自然災害の発生場所


Catastrophe Insight

色分けは下のようになります。

こうして見ますと、色分けが「水色」のものが多いことがわかりますが、水色は「洪水」です。日本の九州から、中国、モンゴル、ロシア、アフリカ、アメリカ、南米と全世界で「破局的な洪水」が発生していたことがわかります。

以下の記事など、ブログでは「洪水の時代」というキーワードを使うこともありますが、この地図を見まして、それを実感します。

2019年は「黙示録的な洪水の時代」の頂点へ至る最初の時代になる可能性が

 

濃い青は、「極端な気候」という内訳で、アメリカの中西部と中央ヨーロッパに集中的に示されていますが、これはアメリカとヨーロッパでは、それぞれ違いまして、

・アメリカは冬から春の異常な寒波と日照不足

・ヨーロッパは、6月下旬の異常な熱波

を示していると思われます。

 

いずれにしましても、21世紀というのはすごいです。

地震なども、ある意味では「 21世紀に本格化した自然災害」といえますし。


Increase of Earthquakes in the last decade

さらには、以前、以下の記事で書かせていただいたことがありますが、山火事も、21世紀に本格化した自然災害です。

カナダの前代未聞の山林火災から浮かぶ「カタストロフィック」という言葉。そして、山林火災というのは「最近新しく登場した自然災害」であることを再確認する

PREC

 

あるいは、「雹による経済的被害」というのも、21世紀になって、唐突に増えたものであることを以下の記事でご紹介させていただいたこともあります。

全世界で一斉に激しい雹が降り落ちた黙示録的な三日間から知る「雹被害は21世紀になってから始まった災害」だということ

 

そして、今後の 2019年後半も、熱波や暴風雨などの発生する時期がこれからだと考えますと、今年前半と同じように、 21世紀的な自然災害が中心となっていくと予測されます。

すなわち、水の災害と火の災害が共に発生する中で、雹や竜巻や暴風や落雷や地震や火山の噴火が各地で起きて、熱波と寒波の地域が同時に現れるという構図は変わらないと思われます。

完全に聖書的な世界に突入しているこの世ではあります。





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Oka In Deep

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