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3月15日にメルマガニネベの年に起きること。そしてガンと寄生虫の関係を発行させていただきました。

2019年からの世界 人類の覚醒と真実 地球という場所の真実

人間は《地球の磁場を感知している》ことがカリフォルニア工科大学の日本人科学者の研究により証明される。磁場を感知できる人の割合は「全人類の10%」程度?

投稿日:2019年3月20日 更新日:

人間が「磁場を感じている」ことが示された研究についての報道


The Conversation




 

やはり人類は磁場を感知している生命体だった

2015年に、 In Deep の記事で、

「地球上のすべての生物が磁場を見て、あるいは磁場を感じて生きているはず」

というようなことを、以下の記事で書かせていただいたことがあります。

おそらく人間を含めた「全生物」は磁場により生きている:ハトや蝶が持つ光受容体がヒトにも存在していること。そして、そのハトや蝶が「全滅」に向かっていること
投稿日:2015年11月23日

それまでの時点の科学で、以下のような生物たちは「すべて磁場により生きている」ということが判明していました。

魚、両生類、爬虫類、鳥類、クジラ、げっ歯類、コウモリ、牛、犬を含む哺乳類、軟体動物、細菌、他およそほとんどの地球上の生物

これらの生き物たちが、「磁場を感知する」メカニズムは、細胞の中にあるのですけれど、それは実は、

「人間の細胞の中にもある」

のです。

今回ご紹介させていただく記事にも以下のような下りがあります。

この生物起源の(生体の細胞内にある磁気を感知する)結晶は、最初、ある軟体動物の歯の中から見つかり、その後、細菌の中、そして昆虫、魚、哺乳類のような原生生物や様々な他の生物の細胞からも見つかった。そして、これは「人間の脳の組織」にも存在することがわかっているのだ。

そして、先ほどリンクさせていだきました過去記事では、鳥やショウジョウバエの「目」の中にある「磁場を見る器官」が、人間の目にもあることが記されています。

網膜にある「クリプトクロム」という光感受体であるタンパク質と、ある種のタンパク質( MagR )が結合した複合体は、

「磁場のほうを向く」

のです。

ですから、ハトやショウジョウバエは「磁場を感じている」と同時に、「磁場を実際に見ている」のです。そして、その「磁場を見る光感受体」は、人間にもあるのです。

ハトもショウジョウバエも人間も、同じ網膜の光受容体を持っている


discovermagazine.com

そのことから、先ほどリンクした記事以来、私自身は、「人間も磁場を感じているし。あるいは、人により、磁場を見ている」と思っていました。

 

そして、その「人間が磁場を感じている」ということについての、科学的証拠がついに見出されたのです。

3月19日の世界中の科学系メディアがこのことを取り上げています。

そして、これを発見したのは、日本人の方で、アメリカのカリフォルニア工科大学の教授である下條信輔 (しもじょう しんすけ)さんという方でした。他の分野の科学者たちと協調してこの輝かしい証拠に辿りついたのでした。

ところで、この下條教授の経歴を Wikipeida で見ていて、「へえ」と思った部分がありました。

下條信輔さんのプロフィール

・1978年 東京大学文学部心理学科卒業
・1980年 東京大学大学院文学研究科修士課程修了
・1985年 マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了Ph.D(実験心理学)

・1989年 東京大学教養学部助教授
・1997年 カリフォルニア工科大学准教授 (生物学・計算神経システム)
・1998年 同教授

科学界を賑わせているこの研究の主導者である下條さんという方は、東大出身なのですけれど、

「文学部出身」

なのです。

これまでずいぶんとたくさんの科学者の方々の研究や論文をご紹介させていただく機会に恵まれてきましたが、科学研究の主導者が、文学部出身というのは、なんとなく初めてのような気がします。

文学的な、あるいは哲学的な想像力が突き進むと、その先には偉大な科学的発見が示されることがあるというようなことなのかもしれないですね。

それでは、本記事をご紹介させていだきます。

ご紹介するのは、ベースとなるのは、冒頭に示させていただきましたアメリカの「カンバゼーション」というメディアの記事ですが、わかりやすい翻訳記事にしたくて、いろいろな報道や記事から足している部分などがあります。

ここからです。


New evidence for a human magnetic sense that lets your brain detect the Earth’s magnetic field
The Conversation 2019/03/19

人間の磁気に対しての感覚に関する新しい証拠は、私たちの脳が「地球の磁場を検知している」ことを示す

地球上の多くの動物が磁気を検知する感覚を持っていることは生物学者たちによって知られている。ハチやカメや鳥類を含む多くの生き物たちは、磁場を検知して、それを移動の手段として用いていると考えられている。

では、人間はどうなのだろう。人間も他の地球上の動物のように磁気を感知できるのだろうか。

これまで何十年ものあいだ、科学者たちは、人間が磁気を感じることができる生体なのかどうかを研究し付けてきた。

しかし、これまでのさまざまな研究では、人間が磁気を感じているという説を支持しそうな結果もあれば、人間は磁場を感知してはいないと結論される研究もあり、その議論は長く続いている。

研究の結果がひとつの方向に進まなかった理由のひとつには、これまでのすべての研究が、事実上、「日常的な人間の感覚」に依存していたという事実によるものかもしれないということがある。

たとえば、仮に人間が磁気的な感覚を持っているとしても、日常のその経験は非常に弱いかすかなものであるか、あるいは無意識や潜在意識的な部分で止まっている可能性がある。

そのような中で、米カリフォルニア工科大学の認知心理学の教授である下條信輔氏が中心となり、生物学者、認知神経科学者、神経工学者を含む研究チームは、それまでとは異なるアプローチで、この問題に取り組むことになった。

その結果、発見された事実は、「人間は地磁気を感じる感覚を持つ」ということについての最初となる具体的な科学的証拠を論証的に提供することとなった。

 

生物の地磁気的感覚はどのように機能するのか

地球は、地球の液体コアの動きによって発生する磁場に囲まれている。コンパスが北を指すのはそのためだ。

地球の表面では、この磁場はかなり弱く、冷蔵庫のマグネットよりも約 100倍ほど弱い程度のものだ。

過去 50年間ほどの間に、科学者たちは細菌、原生生物、動物界のほぼすべての分野の何百もの生物がこの地磁気を検出し、それに反応する能力を持っていることを見出し続けてきた。

ミツバチなど一部の動物では、地磁気行動反応は、光、匂い、または接触に対する反応と同じくらい強いものであることがわかっている。

生物学者たちは、魚、両生類、爬虫類、多数の鳥類、そしてクジラ、げっ歯類、コウモリ、牛そして犬を含む多種多様な哺乳類に及ぶ脊椎動物たちの、磁気に対しての強い反応を確認している。

これらのすべての場合において、動物は、視覚、匂い、聴覚などの他の合図とともに、地球磁場をナビゲーション能力の構成要素として使用している。

以前の科学界では、地球磁場はとても弱いために、それを強い神経信号に変換できる生物学的メカニズムは存在しないと考えられていたが、生物の生きている細胞が強磁性の鉱物磁鉄鉱(ナノクリスタル)を作る能力を持つことがわかり、それ以降、動物と磁場の関係性への理解は大きく変化した。

この生物起源の、細胞内の磁気を感知する結晶は、最初、ある軟体動物の歯の中から見つかり、その後、細菌の中、そして昆虫、魚、哺乳類、あるいは原生生物や様々な他の生物の細胞からも見つかった。

そして、これは「人間の脳の組織」にも存在することがわかっているのだ。つまり、人間の細胞にも、磁場を感知している動物たちの同じものが存在する。

しかし、それにもかかわらず、これまで科学者たちは人間が磁気に敏感に反応する生物だとは考えてはこなかった。

 

磁場を操作する

今回の研究では、34人の被験者たちに、試験室に設営された導体で囲まれた特殊なファラデーケージ(鉄製のケース)に座って目を閉じてもらい、被験者の脳波(EEG)を観察した。

このファラデーケージは、ワイヤーに電流を通すことにより人為的に特殊な磁場を発生させることができる構造となっている。そのため、研究チームはケージ内の磁場を自由に操ることができる。

このファラデーケージに意図的に磁場を発生させていない状態では、実験が行われた場所(北緯 60度)の位置の環境磁場がケージ内で検出されていた。

人が日常生活で頭を回したり、頭の向きを替えると、脳に対して磁場の方向が相対的に変化する。

まず、研究チームは、暗闇のケージの中にいる被験者に頭をゆっくり回すように指示した。すると、相対的な磁場の方向が変化したにもかかわらず、脳波に変化はなかった。

この新しい研究では、脳波(EEG)による脳の電気活動を直接記録した。

次に、34人の参加者たちに、頭などを動かさずに、単に座っているように依頼した。

そして、その状態で磁場だけを変化させた。

この結果、34人の被験者たちは全員、磁場が変化したことについて、何も感じなかった。

ところが、脳のアルファ波を調べたところ、そのえちの 4人の被験者たちが、磁場が変化した際に大きなアルファ波の減少を見せたのだ。

アルファ波は、リラックスした状態に多く観察される脳波で、リラックスしている状態のときに、強い感覚刺激を受けると、アルファ波は減少することが知られている。

今回観察されたアルファ波の減少も、強力な外部刺激を受けた際に起きるパターンと合致した。

参加者たちが、アルファ波の減少を見せたのは、垂直方向の磁場が実験場所のある北緯 60度の自然な磁場と合致する際に限られていた。

つまり、人々がその場で横を向いたり、体の前後を入れ替えたりするのと同様の磁場の変化があったときにのみ、アルファ波の減少が確認できた。

不自然な方向の磁場変化にはアルファ波が反応しなかった。

これは、人間の磁場感知システムが、自然環境に適合して形成されていることを示している。

この脳波の動きは、人間が磁場に対しての感知機能を持っていることの大きな証拠となる。

なお、34人の被験者の中の 4人にだけ磁場の感知能力があることが示唆された点については、たとえば、すべての人が芸術や数学に優れているわけではないのと同じように、磁場の感知能力にも個人差があると理解されている。


 

ここまでです。

34人中 4人だけが磁場を感じていた

ということで、率としては、10%強ということになるのでしょうか。

仮に「人類全体の磁場の感知の割合」も、ある程度同じようなものだった場合、「それはどういう差となって現実の生活に現れているのだろうな」とは思いました。

体感として磁場の変化を感じるわけではないでしょうけれど、脳の深い所では感じている。

それが生活上や、あるいは行動上、精神状態などにどのような差異として関係しているのかどうかというようなことも今後明らかになるといいですね。

そして、何より現在の地球は急速な勢いで磁場が衰退していっているわけで、私自身の個人的な見解としては、世界中で鳥類や昆虫類、海の生物などが激しく減少している理由のひとつがここにあると思っています。

それについては、以下の記事などでも書かせていただきました。

地球上の昆虫の減少が「カタストロフ的なレベル」であることが包括的な科学的調査により判明。科学者たちは「100年以内にすべての昆虫が絶滅しても不思議ではない」と発表
投稿日:2019年2月12日

そのような中で、「人類のうちの 10%の磁場を感じる人」たちは、どのような立ち位置となる人たちなのだろうなあとか。

しかし、ふと考えると、実際には、すべての人にその能力があって不思議ではないのです。

というのも、構造としての細胞の中の磁気を感知する物質や、網膜にある磁場を感知する機能はすべての人間が持っているものなのですから、何らかの理由で人間の多くは磁場を感知できなくなっているだけで、現実的には「すべての人々が磁場を感じることができる」というのが正しい認識だと思います。

壮絶な方向音痴である私などは、まったく磁場を感じない人だと思いますが、磁場を「感じて」生きている人たちがこの世にいるということを知った日でありました。

そして、もしかすると、それは「未来の人類」ということと少しは関係することなのかななあとか。

 

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