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RNAに「記憶は貯蔵」されている : 生きた生物間での「RNA の注入による記憶の移植に成功した」米カリフォルニア大学の研究を思い出す

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An Injection of RNA May Transfer Memories?




記憶を伝える物質としてのRNA

今の世は、「ほんの少し前ならそんなものに興味を持つはずはなかった」というようなことにどうしても興味を持たざるを得ない日常となってきていますが、その代表が、たとえば、現在のコロナワクチンが「mRNA ワクチン」ということもあり、

「 RNA とは?」

ということを考えることが増えたというような方も多くなったのではないでしょうか。

こんなことは本来なら、専門家以外は真剣に考えなくとも生きられるのが世の常というものだったのですけれど、そうもいかなくなっている不思議な世界に生きている以上、ある程度は納得するまで調べるのもいいのかなと思ったりしています。

RNA という言葉で、ふと思い出したのですが、2018年に、

「アメフラシの RNA を他のアメフラシに注入移植することにより《記憶の移植》に成功した」

という研究論文が、米カリフォルニア大学の研究者たちによって発表されていたことがありました。

RNA注入により記憶を移植した研究の論文

eneuro.org

今回は、その研究を記事にしていたサイエンティフィック・アメリカンの記事をご紹介したいと思いますが、「記憶」といいますと、私たちは何となく「脳の中の云々」というものを想定します。一般的には脳の特に「海馬」の領域に記憶の発生源があるというように思われています。

しかし実際には、「記憶はどこに存在するか」ということについては、長い間の議論の対象となっているものだそうで、そして、

「記憶の保管庫としての候補」

のひとつに「 RNA 」があるのです。

この「生物の記憶は RNA に保存される」という考えは、1950年代から研究されてきていたもので、 RNA記憶仮説 という概念も存在します。

1950年代から現在にかけて、

・アメフラシソース

・プラナリア ソース

・ウミウシソース

などで、「記憶の移植に成功した」という論文が発表されていますが、それでも、今のところは「RNA が記憶の倉庫」だという学説が確定しているわけではありません。

あるいは人の場合でも、「臓器移植後に、ドナーから記憶を継承した」という報告が複数存在することから、その検証も行われています。

そういう中で、

「 RNA の注入によって、アメフラシから他のアメフラシに記憶が移植された」

という実験結果に、注目が集まっていました。

記憶には、

・短期の記憶
・長期の記憶

というものがあり、それぞれで記憶の保管場所が異なるという可能性が言われてきた歴史があると同時に、もちろん人間の記憶の在り方は複雑ですので、アメフラシのような動物とは異なる部分も多いと思われます。

この「短期の記憶」と「長期の記憶」に関しては、2016年の論文に以下のような部分があります。

What is memory? The present state of the engram

1960年代と1970年代に行われたげっ歯類と金魚の記憶の研究は、長期記憶にはタンパク質合成が必要であるのに対し、短期記憶には必要ないことを示した。

アメフラシの感覚運動シナプスからげっ歯類の海馬シナプスに至るまでの生物における学習関連の可塑性(消えない記憶)に関するその後の研究は、同様に、長期的な形態の可塑性が、RNA およびタンパク質合成への依存によって短期的な可塑性と区別できることを示した。 (NCBI PMC 2016/05/19)

何だか難しいですが、書かれてあることは、おそらくは、

・長期の記憶にはタンパク質合成が必要 → つまり脳機能(あるいは脳神経)が必要

・短期の記憶にはタンパク質合成が必要ない → 脳が機能しなくとも記憶を保てる

ということになるのでしょうか。

長期の記憶には「脳やシナプス」が必要なのかもしれず、しかし、短期の記憶にはそれは不要である可能性もあると。

たとえば、2012年の米ミズーリ大学のニュースリリースでは、

「大腸菌が、4秒間の記憶を持っている」

ことが突き止められたことが報じられていました。

バクテリアは人間のように記憶を持つ(それは4秒間のみ)と研究者は述べる
Like Humans Bacteria Remember (If Only for 4 Seconds), Says MU Researcher

しかし、今回のアメフラシの研究は、短期といっても、この大腸菌のように「 4秒」などの超短期ではなく、ご紹介させていただく研究の図を見ますと、

「 24 時間後の反応」

という試験結果が見られます。

カリフォルニア大学のアメフラシの記憶移植の研究論文より

eneuro.org

この結果が正しければ、「 RNA だけで(脳が機能しなくとも)記憶は保持されていて《それを他者に移植することも可能》」だと言えるのかもしれません。

そんなわけで、ここからサイエンティフィック・アメリカンの記事です。




 


アメフラシ間で伝達される記憶、そして脳がどのように記憶するかに関しての挑戦的な理論

この研究結果は、失われた記憶を回復するための新しい治療法の可能性を示唆している

Memory Transferred between Snails, Challenging Standard Theory of How the Brain Remembers
scientificamerican.com 2018/05/14

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の神経科学者たちが、RNA の注入によりある動物から別の動物に記憶を移したと報告した。これは、記憶が脳のどこにどのように保存されているかという広く支持されている見方に異議を唱える驚くべき結果だ。

デビッド・グランツマン博士の研究室での発見は、失われた記憶をいつか回復し、この理論が正しければ、記憶と学習の分野を揺るがす可能性がある新しい RNA ベースの治療の可能性を示唆している。

多くの科学者たちは、この研究をより慎重に見ることを望んでいる。

研究に使われたアメフラシは、神経科学の強力なモデル生物であることが証明されているが、その単純な脳は人間の脳とは大きく異なる働きをする。より複雑な脳を持つ動物を含めて、この実験を再現する必要がある。

そしてこの結果は、記憶がニューロン間の接続またはシナプスの強さの変化を通じて保存されるという、これまでに深く根付いている考えを支持する膨大な量の証拠に真っ向から対立するものともなる。

ダブリンのトリニティ・カレッジの助教授であるトマス・ライアン氏は以下のように述べる。

「これが正しければ、絶対的に破滅的なことになるでしょう」

ライアン氏の研究室では、エングラム(記憶痕跡)、または記憶の物理的な痕跡を探している。氏は続けてこのように言う。

「しかし、私は(この研究結果が)正しいとは思いません」

研究を行ったグランツマン博士は、自身の研究結果について、「私は多くの驚きを求めていると同時に、この結果に対しての多くの懐疑論を期待しています」と述べた。

この研究は、アメリカ国立衛生研究所と国立科学財団によって資金提供されており、グランツマン博士の実験は、海のカタツムリであるジャンボアメフラシ(Aplysia californica)に軽度の電気ショックを与える内容を含んでいる。

電気でのショックを受けたアメフラシは、その後、軽い接触を受けた際に、防御として、繊細な吸管とエラを 1分近く体内部に引っ込めることを学ぶ。ショックを受けていないカタツムリは、同じ動作を短時間だけおこなった。

研究者たちは、電気ショックを受けたカタツムリの神経系から RNA を抽出し、ショックを受けていないカタツムリに RNA を注入した。

RNAの主な役割は、細胞内のメッセンジャーとして機能することで、いとこといえる DNA からタンパク質を作る指示を運ぶことだ。

電気ショックを経験していないアメフラシたちは、ショックを経験したアメフラシの RNA が注入されたとき、軽い接触の後、1分近い長い時間、吸管とエラを体内に回収した。しかし、電気ショックを受けていないアメフラシから RNA の注射を受けた対照群のアメフラシたちは、この長時間の器官の回収の動作をおこなわなかった。

グランツマン博士は、「それは、まるで私たちが記憶を移植したかのようでした」と言う。

博士のチームの研究はさらに進み、実験用の皿に置かれたアメフラシの感覚ニューロンは、電気ショックを受けたアメフラシからの RNA に暴露した際に、ショックを受けた後になりやすい「より興奮しやすい」状態となることを示した。電気ショックを受けたことのないアメフラシからの RNA に曝露しても、細胞の興奮は起きなかった。

グランツマン博士によると、この結果は、記憶がニューロンの核内に保存され、そこで RNA が合成され、DNA に作用して遺伝子のオンとオフを切り替えることができることを示唆している。

博士は、記憶の保存には、RNA によって媒介されるこれらの後成的変化(遺伝子の活性の変化であり、それらの遺伝子を構成する DNA 配列の変化ではない)が関与していると考えることができると述べている。

この見解は、記憶に関してのこれまでの一般的見解である「脳のニューロン間のシナプス接続を強化することによって記憶が保存される」という広く支持されている概念に異議を唱えることになる。

それどころか、グランツマン博士は、記憶形成中に発生するシナプスの変化は、 RNA が運んでいる情報から流れてくるものと見なしている(脳神経などの形質的変化も RNA によってもたらされているという意味)。

マサチューセッツ工科大学の学習記憶研究所を率いる神経科学者のリ・フェイ・ツァイ博士は、「この考えは根本的なものであり、間違いなくこの記憶という分野に挑戦しているものです」と述べている。

ツァイ博士は、記憶形成に関する主要なレビューを共同執筆しており、 博士は、エピジェネティック的なメカニズムが記憶形成に何らかの役割を果たしているという考え方を支持していると述べた。

しかし同時に、ツァイ博士は、脳のシナプス接続が記憶において重要な役割を「果たさない」というグランツマン博士の考えには強く反対していると述べた。

それでも、グランツマン博士は、RNA がシナプスを覆す役割を果たしていると確信していると述べている。2014年に、グランツマン博士の研究室では、一連の実験手順によってアメフラシで失われたショックの記憶を回復できることを示した。

グランツマン博士は、30年以上にわたって記憶を研究してきた。彼は、2000年のノーベル賞をアメフラシの研究で共有しており、記憶におけるシナプスの役割を調査した神経科学者であるエリック・カンデル博士の研究員を務めた。

グランツマン博士は、それまでは、シナプスの変化が記憶の鍵であると確信しており、科学者としてのキャリアのほとんどそれにを費やしてきたと述べている。

しかし、他の研究室からの一連の発見と、近年のグランツマン博士自身の発見により、シナプスの教義に疑問が呈し始めたと述べている。

グランツマン博士の研究に対する懐疑論は、その研究が、ミシガン大学で何年もの間、「記憶が脳の外にある」ことを証明しようと試みた型破りな心理学者、ジェームズ.V.マコーネル博士が関与した科学の不安なエピソードを思い起こさせるためかもしれない。

マコーネル博士らは、脳の外にあるとされた記憶を「記憶 RNA 」と呼び、その記憶は「転送」できるとした。1950年代と 60年代に、マコーネル博士は、扁形動物(プラナリア)を訓練し、訓練されたプラナリアの体を訓練されていないプラナリアに与えた。

訓練されていないプラナリアは、共食いした訓練されたプラナリアの行動を示しているように見え、記憶が何らかの形で転送されたことを示唆した。マコーネル博士はまた、頭部を切断された訓練されたプラナリアが、新しい頭を成長させた後(※ プラナリアは体をバラバラにされても再生します)、切断される以前に受けた訓練の記憶を保持していることが示された。

マコーネル博士の研究は大部分は、当時嘲笑され、他の研究室がその作業を複製しようとして多くの時間とお金を費やしたために、このマコーネル博士の研究は、しばしば科学での警告のストーリーとして説明される。

現状に挑戦する人々にとって、記憶の分野で研究をおこなうことは難しいかもしれない。たとえば、科学者のトッド・サクター氏は、 仲間の科学者たちからの懐疑論、拒絶、そして完全な嘲笑にもかかわらず、25年以上を費やして、長期記憶の形成に重要であると彼が信じている単一の分子 PKMzeta を追いかけている。これは、グランツマン博士が発見した RNA メカニズムと関連している。


 

ここまでです。

なんかこう、先ほど「長期記憶」と「短期記憶」と書いたのですけれど、これを読む限り可能性としては、

「記憶全部が RNA によって牛耳られている」

という可能性もあるということなのかもしれないですね。

トッド・サクター氏という方が言う「記憶分子」というものを含めて、どうも記憶というものは曖昧なものではなく「物質的な媒体を介する分子情報としてもたらされている」という可能性が、それなりにあるのかもしれません。

しかし、RNA などの遺伝子が、「記憶に直接関係している」とするならば、たとえば、親子では遺伝子は遺伝するわけで、これらの研究が正しければ、

「記憶もまた何世代にもわたって続く」

という可能性があるのかもしれなません。

そして、今のワクチンは「そういうものを体内に打っている」と。

どのような記憶を持つ RNA が使われているのでしょうね。

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