2009年1月の米報道より
・spacedaily.com
地球の磁場と気象との関係は、10年ほど前までは、上のように報じられることもあったのですが、次第にその数は減り、今ではほとんど見かけなくなりました。
ある賢人の助言により思い浮かんだ地球の気象についての真実
台風19号の被害は、全容が判明するのがいつになるのかさえわからない様相を呈している甚大な災害となってしまいましたが、それにしても、気象が荒くなり激しくなることは予測され続けていたことではあるにしても、あまりにもその増大傾向が急激のように思います。
最近のこちらの記事でご紹介しましたが、今年だけでも、最大勢力がカテゴリー5になったハリケーンや台風がどれだけあったことか。
その多くが、壊滅的な被害を人類の文明圏に与えたわけですが、かつて、カテゴリー5の暴風雨というものは、発生することはあったとしても、決してこんなに異常なほど頻繁なものではありませんでした。
そして、台風の勢力だけではなく、進路がまたひどい。ひどいというか、「史上初めての進路があまりにも多い」のです。
今回の台風19号にしても、カテゴリー3規模の勢力を維持したまま関東から東海に直接上陸した暴風雨は、日本の観測史上で初めてか、それに準ずるものだと思われます。
この2、3年はもう台風やハリケーンのコースは、文字通り「無軌道」になっていまして、たとえば、2018年7月、日本を直撃した台風12号(英名:ジョンダリ)の異常な進路を思い出します。
それは以下のように、「史上初めて、東日本から西日本に向かって進んだ台風」なのでした。
2018年7月の台風12号の進路
・agora.ex.nii.ac.jp
これを見た時、多くの人たちが、「こんなの台風じゃない」と思われたのではないでしょうか。
ギタリストの Char さんは、若き時に「うまく行く恋なんて恋じゃない」と歌ってらっしゃいましたが、「西へ行く台風なんて台風じゃない」のです。
この 2018年7月の台風については、以下の記事で取り上げています。
・世界中で顕著になり続ける「気象のカオス」が示すものは、未来の地球に向かっての大きな変化なのか、それとも単に一過性のことなのか
あるいは、大西洋などで発生する暴風雨をハリケーンと呼びますが、ハリケーンというものは、通常、アフリカ沖などの大西洋上で発生した後に、東へと進む、つまりカリブ海やアメリカ大陸に向かって進むのが普通です。
ところが、2017年10月にアフリカ沖で発生した「オフィーリア」というハリケーンは、何と、
「東ではなく、西に向かって、つまりイギリスに向かって進んだ」
のでした。
これも、「観測史上初めて」のコースを進んだハリケーンでした。これについても、以下の記事で取り上げています。
・史上初めての場所に誕生し、史上初めてのコースを取る記録づくめのハリケーン「オフィーリア」。それは地球の海と大気の大規模な変化の象徴そのものであり、自分が死にゆくことを知らない者の象徴でもあり
このような、あまりにも異常な暴風雨の進路が出現するようになっている要因としては、大きな大気の流れに変化が生じているという理解しかありません。
たとえば、地球のジェット気流などが壊滅的な変化を起こしていることは、以下のような記事などで何度か取り上げたことがあります。
《特報》地球の気流が壊れた : ジェット気流が赤道を通過して北極から南極に進むという異常すぎる事態。このことにより、この先の気象と気温はこれまでに考えていた以上のカオスとなる可能性が極めて濃厚に
この記事は 3年以上前のものですが、この頃から「気象はさらに異常になっていく」ことは、このようなことによって示されていました。
しかし、このような大きな変化が起きているのは、最近の台風の動きなどを見ても、現実としては実感できるとしても、
「なぜ、そんなことになっている?」
というメカニズムはさっぱりわからないままでした。
さて。
昨日(10月13日)、私は、やや重要な用事で、ある場所に行っていまして、そこで何人かの方々とお会いしていたのですが、その中に科学にお詳しい人がいらっしゃいました。
その方が、「台風などの進路の異常は、偏西風の変化によるもの」とおっしゃっていたのですね。
そして、問題はその次の言葉でした。
「その偏西風の変化は、地球の磁場の異常な変化と関係している」
のだと。
私は、「ああそうだ」と、目からモロッコが落ちた気分になり(国家単位で落ちてくるのかよ)、「磁場を忘れていた」と感じ入ったのでした。
これは、順を追って説明させていただきますと、たとえば、このブログでは、
「宇宙線と雲の関係」
について書くことがあります。
地球に到達する宇宙線の粒子の数が多いと、雲が多くなる(曇や雨が多くなる)、数が少ないと逆に雲が少なくなると。
そして、その
「宇宙線をコントロールしているのは、太陽からの磁気」
であるわけです。
太陽から放出される太陽嵐などの磁気は、宇宙線を遮る作用がありますので、磁気の強さによって地球に到達する宇宙線の量はちがってきます。つまりは、太陽が地球への宇宙線の到達量をコントロールしているわけです。
そして、宇宙線というものは、極めて小さなものはいえ、「粒子」ですので、「磁気は、粒子をコントロールする」という観念から考えますと、
では、大気って何? というように考えていくと、大気とは「粒子」
なのですね。
つまり、
「地球の大気のコントロールには、地球の磁場が関与しているのかもしれにゃい」
と(最後が猫語になってるぞ)。
そして、当然、地球は自身の磁場を持っていますが、思い出したことは、「地球の磁場は数年前から異常なことになっているんだった」ということでした。
太陽と地球のポールシフト
このことを最初に取り上げましたのは 2012年の以下の記事で、これは地球ではなく、太陽に関してのものでしたが、太陽の磁場に異常が起きていることが確認されたことをお伝えしました。
・奇妙な太陽のポールシフトは太陽系全体に影響を与えるか?: 国立天文台が発表した「4極化する太陽磁場」
In Deep 2012年04月21日
2012年に、以下のように、「太陽の磁場が 4極化した」ことを日本の国立天文台が確認したのでした。
そして、私は、
> 太陽の磁場が大きく変化すると、太陽系の他の星は必ず影響を受ける
とその記事に書いていますが、その後、2019年になり、「地球の磁場の移動のスピードがいよいよ激しくなっている」ことが、科学誌ネイチャーに発表されたことを以下の記事で取りあげました。
地球の磁場をめぐる急激な「ポールシフト的事象」が発生中。北極の磁極が異常なほどの速さでシベリアへ移動していることが科学誌ネイチャーで発表される
地球の北の磁極(磁場としての北極)は、過去 120年で下のように激しく移動しているのです。
西暦1900年から2020年までの磁場としての北極の移動状況
・Google Map
地球の磁場は、今、大きな変化、あるいは「壊れかけている」ように見えるほどの移動ぶりを見せているのです。
これは、いわゆる北と南の磁極が急速に入れ替わるとされる「ポールシフト」現象を彷彿させるものでさえあります。
というのも、北と南の磁極の移動は現実として地球の歴史上で何度も起きていることですけれど、地質学者の方々は、磁極の逆転は何万年も何百万年もかけて進行するもの、というように述べます。
しかし、上の地図でわかりますように、すでにたった120年などの時間軸の中で、北半球の直径の何分の1といったような「シフト」を見せているのです。
あるいは、今年の 4月には、以下のような記事を書いたこともありました。
「地球の磁場の急速な崩壊」と「北極の移動の超加速」が止まらない。地球の磁場と磁極のポールシフトを巡る状況はすでに緊急事態の渦中なのかもしれない
ポールシフト的な事象が発生するかどうかはともかく、現在、地球の磁場は非常に危うい状態にあるわけです。
仮に、先ほど書きましたことのように、
「地球の磁場が、地球の大気の流れを支配している」
のなら、地球の大気の状態が、このようにムチャクチャになっていることは、不思議ではないことかもしれないと。
何しろ、地球の磁場自体がムチャクチャになりつつあるのですから。
今、地球は「磁場の異常の真っ只中」であるわけです。
西暦1900-2000年の地球の磁場の推移
・creationontrial.com
基本的には、地球の磁場は弱くなり続ける一方であり、それは止まる気配を見せません。それに加えて、太陽にも、地球にも「新たな磁場が形成されつつある」という異常も加わっています。
磁場が大気の流れをコントロールしているという、この仮説が正しければ、現在のような台風やハリケーンの異常な発達や進路が出現する理由はそこにあるということになるのかもしれません。そして、ここまで磁場が異常を示し続けているということは、今後も地球の磁場の変化あるいは崩壊の中で、さらに激しく、そして異様なコースを進む台風やハリケーンが出現していくということにもなっていく可能性がありそうです。
それに加えて、このような激しい磁場の異常の状態を見ていますと、何百万年という間隔「ではない」ポールシフト的な事象の発生も近いかもしれないことも示されているのかもしれません