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2019年からの世界 中国という国 人類の未来

すでに「世界の豚の4分の1を消し去り」世界50カ国に感染拡大しているアフリカ豚コレラはさらに全世界に広がるか

投稿日:

2019年10月27日の米国ゼロヘッジより

zerohedge.com




 

中国だけで1億5000万頭の豚が死亡

アジアなどでのアフリカ豚コレラの感染拡大が大変なことになってきています。最近の米ニューヨーク・デイリーニュースの報道によれば、10月の時点で、

「世界の 4分の 1の豚がアフリカ豚コレラによって死亡したか殺処分された」

のだそうで、米ワシントンポストは、中国で飼育されていた 3億頭の豚のうちの半数がこの1年で消えたと推定しています。

なお、混同しやすいのですが、日本で流行している豚コレラは「アフリカ」がつかない「豚コレラ」であり、これにはワクチンがあります。ところが、現在世界中で流行しているアフリカ豚コレラには、ワクチンも治療法も何もないのです。アフリカ豚コレラの死亡率は 100%です。

下は、アジアでのアフリカ豚コレラの発生状況ですが、9月には、東ティモールでも発生しており、東ティモールは、オーストラリアと比較的近い場所でもあり、オーストラリアでも警戒すべき状況となってきていることが報じられています。

アジアでのアフリカ豚コレラの発生状況

朝日新聞

この感染マップを見ていますと、「感染拡大がまったく止まっていない」ことがわかるのですが、日本の隣の韓国と北朝鮮でも、すでにアフリカ豚コレラの感染は拡大しており、日本はアフリカ豚コレラの侵入を防げるのかどうかという感じにまでなっていることがわかります。

何しろ、中国のある大陸とは海を隔てたフィリピンや東ティモールにも感染が拡大しているのですから、日本もなかなか厳しい場所のようにもうつります。上の地図以外に、ヨーロッパとロシア圏内で、ベルギー、ブルガリア、ハンガリー、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、ロシア、ウクライナでも発生したことが伝えられています。

中国では、1億頭以上の豚が死亡しているのですけれど、当然とはいえ、中国では豚肉の価格が急激に上昇しています。

2019年9月までの中国の豚肉価格の推移

CNN

仮に今後もこの中国のような状況が世界に拡大していった場合、「世界的なタンパク質の不足状態が訪れるのではないか」という懸念も出始めているようです。現在、中国では、価格が上がった豚肉のかわりに、牛や鳥の肉を購入している人たちが増えており、最近では、「犬やウサギ」といったものも消費されていると報じられています。

結局のところは、このような連鎖で肉類全体の価格が上昇していくといったことにつながりそうで、それが世界的に起きる可能性についての懸念ですね。

今のところ、アメリカやオーストラリアなどの畜産大国には感染拡大してはいないですが、しかし、ワシントンポストによれば、

飼育する豚に有機大豆のエサを与えている養豚家は、しばしば、その大豆を中国から輸入している。また、中国でのみ製造されているビタミンBと微量ミネラルの飼料成分もある。

とあり、アメリカでも、アフリカ豚コレラの発生リスクはかなり高まっているとしています。

先ほども書きましたように、アフリカ豚コレラには、いかなるワクチンも現時点では存在せず、死亡率は、ほぼ 100%で、感染した場合、豚は死亡するか殺処分されるかしかありません。

そのようなアフリカ豚コレラの現状を各報道からまとめた冒頭の記事をご紹介いたします。現状では、感染拡大している多くの国で、打つ手がない状態のようです。

 


Global Authorities Brace For Worldwide Protein Shortage After "Quarter Of Earth's Pigs Wiped Out"
Zerohedge 2019/10/27

地球上の豚の4分の1がアフリカ豚コレラにより一掃され、国際機関は世界的なタンパク質不足を懸念する

アフリカ豚コレラが世界中で極めて多くの豚たちを殺しており、これが 2020年まで続いた場合、世界的なタンパク質の不足を引き起こす恐れがある。

アフリカ豚コレラの流行は 2018年に中国で始まり、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、フィリピンへと感染は拡大し、現在は、韓国や北朝鮮でも猛威を振う状態となっている。

しかし、この危機は、実際にはジアに限ったことではない。米ワシントン・ポストによると、2019年には、これまでのところ、ヨーロッパのベルギー、ブルガリア、ハンガリー、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、ロシア、ウクライナでもアフリカ豚コレラが発生しており、アフリカ豚コレラの発生は「全世界のほぼ 50カ国」で記録されている。

そして、アメリカでも感染が発生しないかどうかが大きな懸念とされている。

アフリカ豚コレラは非常に伝染性が高く、ワクチンも治療法もない。特定のエリアに広がり始めたら、「集団を殺処分して、その死骸を特定の廃棄場に積み込む」以外にできることはあまりないのだ。

これは、世界の食料供給に対する実存的な脅威といえるが、感染拡大は、日々悪化し続けている。

私たちアメリカ人の多くは、あまり豚肉を食べないが、世界的には、豚肉の需要は大きなもので、そして、ふだん豚肉を食べている人たちは、豚肉が不足することにより、他の肉を求めることになり、牛肉や豚肉などの流通にも影響する。

今回のこの危機の震源地である中国では、2018年にアフリカ豚コレラが発生して以来、13ヵ月で、1億3000万頭の豚が消えたと報じられている

さらには、飼育していた豚を殺処分された農家の人たちは、再度の病気の感染を恐れ、改めて豚を補充することに積極的ではないという。

また、ワシントンポストは、中国でこの13ヵ月間で死亡した豚の数について以下のように報じた

推定 3億頭いたと考えられる中国の豚の半数が、この病気が発生した13か月前以来、ウイルスで死亡または殺処分された。

なお、アメリカで飼育されている豚の数はたった 7000万頭だ。

そして、中国でのアフリカ豚コレラの危機は終わっていない。今もなお、このウイルスは山火事のように中国を一掃し続けており、英国ガーディアンは、中国の豚は最終的に全体の 70パーセントが死亡してしまうだろうという予測機関の推測を報じている。

中国には、世界で飼育されている豚の約半数がいると考えると、これはすさまじい数といえる。

言うまでもなく、この危機は中国で豚肉の価格を劇的に押し上げ続けている。中国の国家統計局が最近発表したデータによると、中国の豚肉の価格は、昨年のこの時期よりも 70%近く高くなっている。

中国の平均的な市民にとって、これは本当に大きな問題だ。なぜなら、豚肉は中国での肉の総消費の約 70%を占めているからだ。

そして、人々に豚肉を行き渡らせるために、中国政府は、世界中から大量の豚肉と牛肉を輸入し始めている。米 CNN は以下のように伝えている。

中国政府は、中国国内の消費者たちの不満を上昇させないために、世界中から豚肉をより多く購入している。

10月14日に中国政府から発表された税関データによると、同国は 2019年の最初の 9カ月間に 130万トン以上の豚肉を輸入している。これは、1年前と比較して 44%の急増を示す。

そしてまた、牛肉の輸入も 50%以上増加した。これは、多くの人々が豚肉の代わりに牛肉を使用するためだ。

アフリカ豚コレラは、現在も世界中に急速に広がり続けているため、肉類の供給の危機は悪化するばかりだ。

このままでは世界的な肉価格の上昇が起きる可能性さえある。豚肉の代替肉を購入するのが難しい経済的に厳しい世界の多くの人々が、肉を購入することが困難な時期が訪れるかもしれない。

問題なのは、このアフリカ豚コレラの危機が、今後 1年や 2年で好転することを期待している専門家がいないことだ。

実際、ある専門家は「中国が元の状態に戻るようになるにはさらに 4〜 6年はかかるだろう」と予測している。

農業専門誌には以下のような専門家の意見が記されている。

「アフリカ豚コレラの発生から 1年を過ぎていますが、現状ではまだ広がり続け、悪化し続けています」と専門家は言う。「中国が、豚の集団を再建し、元の養豚の状態に戻るようになるには、さらに 4年から 6年はかかるでしょうが、それは効果的なワクチンがいつ入手できるかにかかっています」

この専門家の予測では、ワクチンがある場合を想定しているが、現時点では、アフリカ豚コレラのワクチンはなく、今後、ワクチンが開発されるかどうかも定かではない。

最近、この伝染性が高く致命的なアフリカ豚コレラは、フィリピンでさらに 2つの州に入ったことが確認されている。

フィリピンは、世界で10番目に大きな豚肉消費国だ。

ニューヨーク・デイリーニュースは、「これまで、アフリカ豚コレラで地球上の豚の4分の1が消えた」とし、いまだに制御不能の状態だと伝えている。

もしかすると、これはまだ「手始めの段階」といえるかもしれないのだ。


 

ここまでです。

なお、アフリカ豚コレラのワクチンについては、日経新聞の「アフリカ豚コレラ ワクチン開発を加速 農水省20年度から」という記事に、このタイトル通り、2020年からプロジェクトを起ち上げ、2024年までの5年間の研究開発に取り組むとしています。

どうやら、今後 2、3年でワクチンが開発される可能性はほぼないようで、仮に、感染がさらに拡大していった場合、上の記事にありますように、「これはまだ手始めの段階」というような事態になっていく可能性もあるのかもしれません。





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